戦慄の罠師 ~世界を相手取る俺の圧倒的戦術無双~

こたつぬこ

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第9話 少女のステータス

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 驚きを顔に満たす少女を無視して、俺は封印盤を錠前の穴にはめ込んだ。
 今度は扉を開けた時とはまるで反応が違った。
 封印盤の穴から闇を具現化したかのようなものがドロドロとあふれ出してくる。

「うぉぉ!? やっぱやっちゃだめだった系!?」

「だ、じょーぶだよ……」

 少女の美しい顔から放たれる微笑みが、嬉しさよりも不安をあおる。
 だが本当に言葉通りだったのか、一度あふれ出たもやのような黒は再度凝縮してきて、封印盤と錠前と共に紐のような物を形成した。
 そのまま俺の首元へと下げられると、俺の身体に沈み込むようにその姿を溶かしていく。
 まるで入れ墨のように錠前と封印盤が俺の胸に刷り込まれた。
 穴は流石に空いてないのだがそれでも動揺は隠しきれない。

「ありがと、レンジュ……」

「あ、ああ。よかったな自由になれて。いや、ほんとにまじで」

 繋がれていた鎖は黄色い光の粒子のようなものとなって消えていった。
 立った状態で繋がれていたためか、少女はその支えが無くなり足を崩すように座り込む。
 正座を崩した女の子すわりというやつだ。
 はっきり言って可愛いです。とてもとても可愛いです。

「封印レンジュが、解いたから……。わたしはレンジュの隣に、いる……。いい?」

「ああ。勿論いいぞ」

 ついに探し求めていた美少女フラグが立ちました。
 この時のために、いったい幾年月をフラグを立てては折り、立てては折りと繰り返してきたか。
 って言った通りの二回であるのだが。
 まあ怪しげフラグも満載で立ったんだろうが、この際気にしていても仕方がない。

 なんてったって文句なしの美少女だ。
 女神は流石に俺の守備圏内に収まる存在とは思えないので外せば、俺が今まで見た中で一番かわいい少女。
 美しい、という評価項目を入れてしまえば、それは覆されてしまうがな。

「さてと……じゃあこんなところ――って言うとわりーな。ま、長居は無用だし行くとするか!」

「う、ん……。いこ、レンジュ」

 きゅっと俺の服の端がつかまれ、俺の心は嬉しさにふるえる。
 こんな経験今までしたことがなかった。
 モテ期なんてものは一生縁がないと思っていた。
 いや、別にモテているわけではない。助けたからついてきているというだけ。
 それでも嬉しい、嬉しすぎる。

 遺跡を二人で歩き外へと出る。
 まだ日は高いが時間はさっぱり分からない。
 周りは当然全く変わらず森に囲まれている。
 先ほどの女性も影も形も見えないのは変わらない。
 俺にモンスターを擦り付けておいて謝りもしないとはどういうことなのだろうか。

 ディアを連れて森を歩いていいものかと俺は迷う。
 先ほどの鎖を引きちぎろうとする時は無茶苦茶強そうな気がしたが、今服を引っ張られているのを見ているとかなりか弱く思える。
 でも、あんな怪しげなととこで捕らわれてて普通の訳はないよな。

「なあ、ディアってステータスとか出せんの?」

「だせ、るよ……? ステータス」

 見て驚くだろうと思ったが、当然驚くことになった。


名称     ディア(ダークネファーチュレ)
年齢     15(625)
レベル    25(355)
種族     人族(常闇蟲)
職業     封印の巫女(常闇蟲)
体力     1780/2180(7426660/7426660)
魔力     4420/4420(11282300/11282300)
攻撃力補正  0
防御力補正  2010

共通スキル
鑑定 言語理解 

固有スキル
封邪の鎖(闇獄灰燼鎌の召喚、世界を破滅に導く鍵)

魔法
フレイムアロー、ファイアサークル、フレイムウォール、ヒートパラベラム(火属性魔法完全習得、闇属性魔法完全習得)

称号
捕らわれし者、解放されし者?、常闇蟲を宿す巫女

賞金額
0シリカ(66億シリカ)

所持金
0シリカ
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