アビス・ドミネーター~深淵魔法で力を奪って世界最強~

Albireo

文字の大きさ
4 / 17
第1章 深淵に答えよ

第4話 ゴブリン狩り

しおりを挟む
 ということで土曜日。今は札幌地下大迷宮の1層の2層に降りる階段の前に立っている。今日からこの札幌地下大迷宮を下りて行くわけだが、ずっと1層で狩りをしていたから1層の地図は大体頭に入っているんだが、2層より下に降りたことがなく、地図が分からないのでこれを買ってきた。

『札幌地下大迷宮10層までの攻略書』

 この本は1500円弱で売ってる地下10層までの地図、魔物の情報が載ってる本だ。これを見て攻略を進めて行こうと思う。とりあえず今日中に3層までは行きたいところだ。

 2層では、ゴブリンが数匹まとまってエンカウントする。3層では武器もちゴブリンが出てくるみたいだな。今日の目標は武器持ちゴブリンから武器をドロップさせるということだ。武器持ちゴブリンは一応Eランクにクラス付けされていて、Eランクからはアイテムをドロップする。今回は一年以上魔物を狩り続けて初のドロップ品を求めての闘いというわけだ。

 さて、階段を降りるとしようか。

 そしてついに降り立った。この札幌地下大迷宮の2層に。1層と変わらず地下水路のような見た目の入り組んだ迷路ではあるが、やっぱり1層違うだけで空気の重みが違うというかなんというか。そしてふと左の道を見るとゴブリンが4匹いた。

「『深淵弾アビスバレット』!」

 先制で魔法を打ち込む。うまく当たれば全滅させれるが……。まぁさすがにそうはいかずにゴブリンが二体残ってしまった。あとの残りは物理で行くか。

 ステータスが上がった今、昔と同じ攻撃をすると爆弾みたいにゴブリンがはじけ飛ぶからな。うまく調節して殴る。一瞬でゴブリン達との距離をつめると、ゴブリン達の驚いている様子がスローモーションで見えた。変わったな、俺も。感傷に浸りながら片方のゴブリンを殴り飛ばし、切り返しでもう片方のゴブリンを蹴り上げる。これでゴブリンは全滅した。

 これが普段になるわけか。魔法を使える回数は無限ってわけじゃないから節約していかないとな。

 今度は『深淵の剣』で戦ってみよう。マップを見て3層への階段へ向かうついでにゴブリンを探す。まぁ大体道を曲がるといるんだけどな。よし、見つけた。

「『深淵の剣アビスブレード』」

 深淵の闇が形作る剣を握る。うん、しっくりくるな。俺はいつもの奇襲と違い、ゆっくりとゴブリン達に近付いていく。今回のゴブリンは5匹。今回は正面から戦う。いつもは奇襲で終わらせていたからここら辺で戦闘経験を身に着けたい。

「ギャギャ!!」

 ゴブリン達がこちらに気が付いたようだ。俺は少しずつゴブリン達の元へ歩み寄る。ゴブリン達がこちらによって来る。大体距離が5mくらいまで近づいた瞬間に俺は剣を構える。間合いをよく見て、斬る。

「ギャー!?」

 一番先頭を走っていたゴブリンの胴体が分断され空気に溶けていく。そして、剣を構えなおし、二匹目には突きを決める。心臓を貫かれたゴブリンもまた消滅した。残り3匹。

「「ギャ―!!」」

 残っている2匹が同時にとびかかってくる。やっぱりステータスの差からなのかかなりゆっくりだ。タイミングを合わせて薙ぎ払い。2匹同時に消滅させる。残った1匹には剣を投げつける。とんだ剣はゴブリンの眉間に突き刺さる。ゴブリンは絶命して消滅し、具現化できる時間が切れた剣もそのまま消滅した。魔法によって生み出した剣だからこういう使い方もできる。

 うん、2層に来ても無傷で行けるな。これで母さんに心配をかけずにすむな。さて、ここからは全力で3層まで向かおう。現状一番効率がいいのは『深淵の刃』を外さずにすべて当ててゴブリンを倒すこと。魔力の節約もできるし、何より早い。

 それから3層への階段までに出会ったゴブリンは全て『深淵の刃』で倒し、ついに3層への階段の前にたどり着いた。時計を取り出してみると、現在時刻は午後1時。時間はまだまだあるな。

「行こう、3層」

 階段を下り3層に入る。1層上がるごと重くなるこの空気。先に進んでいる実感がわくな。ここでエンカウントするのは武器持ちゴブリンか。全ステータスは平均25程度といわれていて、Eランクに分類される。今の俺なら余裕だと思うが、今までとは違い敵が武器を持っていうから今までの中で一番警戒しなければならない。

「ゲギャー!」

 ッ! 奇襲か! 急に右からゴブリンに剣で攻撃された。とっさに『深淵の剣』を具現化させて受ける。ステータスの差からか、そこまで重いと感じる剣ではないな。力を込めてはじき返し、そして袈裟斬りをしかける。剣持ちゴブリンは俺の剣に反応し、自らの剣で俺の剣を受け止めたが、やはりステ差がある故、剣ごと真っ二つになった。ドロップ品は……。なしか。

 まぁそりゃ剣ごと斬っちゃったしな。察しのいい人なら気が付くことだが、武器持ちゴブリンのドロップ品は武器だ。今回はドロップするはずの武器を壊してしまったからドロップしなかったのだろう。仕方ない。

 まさか階層を上がったばかりであったとは言え奇襲を受けるとは。これはもう少し気を引き締めていかないとな。索敵を慎重にやっていかねばなるまい。

 目標を達成するために次を探しに行こう。武器持ちゴブリンはなんの武器を持っているかは完全ランダムらしい。一部では武器ガチャゴブリンといわれてるとかいないとか。初めてドロップしたゴブリンの武器を記念にとっておく人も少なくない。売ってもあんまお金にならないしな。

 今日はこれ以上先に進む予定もないので、適当にゴブリンがいそうなところを探していると、槍を持っているゴブリンを発見した。今回は壊さないように深淵魔法で遠距離からやろう。

「『深淵弾アビスバレット』」

 いくつもの深淵の弾幕が槍持ちゴブリンを貫通する。ステータスが上がったおかげなのか飛んでいく玉の数が増えた。槍持ちゴブリンはそのまま膝をつき、消滅した。後には槍が残る。

 落ちた。初めてのドロップ品だ。なんの効果もないただの鉄の槍ではあるが、初めてのドロップ品ということでなんとも言えない感動がある。俺の場合は魔物を倒し始めてから1年以上たっているので感動もひとしおだ。

 槍を拾ってじっくり見てみると、ゴブリンが持っていた時の槍とは少し違うのが分かった。なんというか新品っぽい。ドロップするものと武器持ちゴブリンが戦うときに持ってる武器は同じ種類でっも同じものではないということか。だったら折れててもドロップしてよくないか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

冷遇された聖女の結末

菜花
恋愛
異世界を救う聖女だと冷遇された毛利ラナ。けれど魔力慣らしの旅に出た途端に豹変する同行者達。彼らは同行者の一人のセレスティアを称えラナを貶める。知り合いもいない世界で心がすり減っていくラナ。彼女の迎える結末は――。 本編にプラスしていくつかのifルートがある長編。 カクヨムにも同じ作品を投稿しています。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

処理中です...