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第1章 深淵に答えよ
第7話 報告と予兆
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そうこうしてるうちに美佳の家の車が来て、探索者協会札幌支部まで送っていただいた。今は札幌支部の中に来ている。二人で受付まで行って受付嬢さんに事情を話す。ちなみに受付嬢さんのネームプレートには樫本と書いてあった。
「少々お待ちくださいね……。支部長にこの件について伝えてまいります」
そういって裏の方に消えて行った。今は完全に待ち時間である。
「やっぱり結構大事になりそうだな」
「そうですね……。軽い事情聴取くらいはありそうです」
仕方ないな。あわや一人が犠牲になるかもしれなかった事件だからな。ましてや今後犠牲者が増える危険もある。それは詳しい事情関連が必要だろうよ。
「そういえば、ホブゴブリンの話は自分でできるか?無理そうだったら俺が話すけど」
「いえ、トラウマにはなりましたけど、助けていただきましたし。自分で話せますよ」
「そうか、じゃあ頼んだよ」
その後適当な雑談をして過ごしていると15分くらいで樫本さんが戻ってきた。
「お二人とも奥へ来ていただくことはできますか? 支部長が話を聞きたいそうです」
まぁそりゃそうだよな。待たされてたし。
了承の意を伝えると、支部長室へ通された。中には大きな事務机が置いてあり、そこには50ちょいくらいのイケおじが座っていた。中年太りしてないし、なんだかかっこいいな。
「ようこそ、まぁ座って」
支部長っぽい人がそういうと、一緒に中に入ってきていた樫本さんが壁に立てかけてあったパイプ椅子を出してくれた。美佳と俺は椅子に腰をかける。
「私は探索者協会札幌支部の支部長、七司 健介。今日は遅いのに時間をもらってすまないね」
声もかっこいいし所作もかっこいいな。こんな風に年を取りたいものだ。
「いえいえ、こちらこそ支部長の貴重なお時間をいただいて申し訳ない限りです」
俺はこういう場は少し苦手だから、先ほどの話合いの間に、基本は美佳がしゃべると決めていた。
「早速本題に入ってもいいかな?」
「はい、問題ないですよ」
「君たちはスタンピードについてはどれだけ知っているかな?」
支部長が重々しく話を切り出す。しかし、スタンピードというと、中国本土を壊滅させた神狼の事件が頭に浮かぶな。確か一定以上の人がダンジョン内部に入らないと怒る現象で、魔物がダンジョンの階層、出口を乗り越えて大量に出てくるみたいな感じだったはずだ。
「スタンピードですか……? 多少覚えはありますが……」
美佳も詳しくは覚えていない様子だ。スタンピードは現在のダンジョン社会では皆ダンジョンに潜っていて、スタンピードなどほぼ起きていないからな。
「探索者としては必要な知識でもあるし、そうでないともいえるからね。完璧に知らなくても無理はないさ」
「まだ歴は浅いですけど探索者として勉強不足でしたね……」
「そんなことはないさ。こんな時にちゃんと報告に来てくれるだけで君たちは立派だよ」
支部長には大人の余裕を感じるし、美佳の所作からは気品を感じるし、なんかここがすごく高貴な空間に感じる。俺の場違い感がすごいなまじで。
「そういえば君がホブゴブリンを倒してこの子を救ったって話じゃないか。命を守ってくれてありがとう」
「いえ、人としてできることをしたまでです」
「それを率先してできる人は少ないさ。支部長として敬意を表するよ」
支部長さん、ほんとにいい人だな……。
「さて、話がそれてしまったが。どうも今回の件はスタンピードが関係していそうなんだ」
「スタンピードですか?!」
「今回の件はいわば『予兆』だ。これから数日の間に大量氾濫が発生する可能性がある。それで情報をより確実にするために聞きたいことがあってここに来てもらったんだよ」
つまり、断片的な情報から辺りはついてるけど情報を増やして確実な予想としたいということか。
「そういうことならぜひ協力させてください」
「協力感謝するよ、若い探索者たち。聞きたいことは2点ほどあってね。まず1つ目は、件の魔物、ホブゴブリンは普通よりも狂暴なものであったかい?」
確かに狂暴ではあったが基準となる普通のホブゴブリンが分からない。ここは素直にわからないと答えるか。美佳の面持ちもそういったようなものであると思う。
「いえ、ホブゴブリンと戦ったのは今回が初めてなので正直わかりません」
「そうだったのか! それはわからなくても仕方ないな。……参考までに話しておくと、ホブゴブリンの気性は普通のゴブリンとあまり変わらないんだ。普通のゴブリンと比べて、件のホブゴブリンはどうだったかな?」
そうなのか? それは初めて知ったな。しかし、そういうことなら。
「それならば明らかに今回のホブゴブリンの方が狂暴でした。それに、戦いの中でだんだんと狂暴性を増していったというような感覚がありました」
「そうかそうか! それはいい情報だ! これでほぼスタンピードの兆候であることは確定したけれども一応2つ目も聞いておこう。件のホブゴブリンは、ダンジョンの他の魔物と統率はとれていたかい?」
この質問に関しては俺が答えることじゃないな。状況を見ていた美佳が一番説明できることだろう。
「いいえ、今回出会ったホブゴブリンは武器持ちゴブリンを殺して武器を奪っていました。統率が取れていたようにはとても見えませんでした」
「ホブゴブリンが武器を……。それに統率は無しか。ありがとう、君たち。これで兆候であることは100%わかったよ」
「よかったです」
「この件に関しては後はこちらで対処するから、君たちは安心して探索者を続けてくれ。追って探索者情報アプリから入場規制の連絡があると思うから、それには従うといいよ」
「はい」
「わかりました」
なるほど、入場規制をかけている間にダンジョン内でスタンピードを鎮圧するのか。きっとスタンピードの研究の時に見つけた被害を抑える方法なんだろう。
「では、今日はありがとう。もう6時だし、君たちも早く帰りたいだろう。もう帰ってもいいよ。今後もよき探索者ライフを」
「失礼します! ありがとうございました」
「ありがとうございました」
俺と美佳は2人で支部長室から出る。すると、途端に緊張がほぐれたか気がした。
「美佳、お疲れさま」
「ありがとうございます、悠斗さんもお疲れ様です。支部長さん、すごい人ですね」
「ああ、ほんとにな。それに、あの人きっと戦っても強いぞ」
多分今の俺より何倍もな。
「そうなのですか? 私もいつかあのようになりたいですね。」
「奇遇だな。俺も思ったよ。そういえばもう6時になるわけだが帰りは大丈夫なのか?」
もうすでにあたりは暗くなっている。今は11月だし、秋の日没は早いからな。
「私は車で迎えに来ていただきますから。悠斗さんも送っていきますよ? 遅いですしね」
「お、おう。ありがとう」
そういえば車で送り迎えあったなこの子。割と親しみやすくてお嬢様だってことを忘れそうになるよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その後車に乗せてもらって、運転手さんに道を教えて自宅まで送っていただいた。
「ありがとうございましたー」
「あ、待ってください悠斗さん!」
運転手さんにお礼を言って降りようとしたところ、美佳に引きとどめられた。
「なんだ?」
「あの、明日って、予定ありますか……?」
「いや、ダンジョンに行く予定ではあったけど、いけなくなったしな。特に予定はないぞ」
「そうですか! ではよろしかったら明日、一緒にどこかに出かけませんか!」
もしかして遊びのお誘いか? 今で友達の一人すらいたことがなかったからこういうのが初めてで、なんて言っていいかわからないな。
「ああ、いいぞ。どこ行くとかは決めてるのか?」
「あとで決めてLUINで連絡します! せっかく交換したので!」
そうかそうか。なんかほんと、この子に出合ってから人生初ばっかりですごいうれしいな。この子を助けることができてよかった。
「少々お待ちくださいね……。支部長にこの件について伝えてまいります」
そういって裏の方に消えて行った。今は完全に待ち時間である。
「やっぱり結構大事になりそうだな」
「そうですね……。軽い事情聴取くらいはありそうです」
仕方ないな。あわや一人が犠牲になるかもしれなかった事件だからな。ましてや今後犠牲者が増える危険もある。それは詳しい事情関連が必要だろうよ。
「そういえば、ホブゴブリンの話は自分でできるか?無理そうだったら俺が話すけど」
「いえ、トラウマにはなりましたけど、助けていただきましたし。自分で話せますよ」
「そうか、じゃあ頼んだよ」
その後適当な雑談をして過ごしていると15分くらいで樫本さんが戻ってきた。
「お二人とも奥へ来ていただくことはできますか? 支部長が話を聞きたいそうです」
まぁそりゃそうだよな。待たされてたし。
了承の意を伝えると、支部長室へ通された。中には大きな事務机が置いてあり、そこには50ちょいくらいのイケおじが座っていた。中年太りしてないし、なんだかかっこいいな。
「ようこそ、まぁ座って」
支部長っぽい人がそういうと、一緒に中に入ってきていた樫本さんが壁に立てかけてあったパイプ椅子を出してくれた。美佳と俺は椅子に腰をかける。
「私は探索者協会札幌支部の支部長、七司 健介。今日は遅いのに時間をもらってすまないね」
声もかっこいいし所作もかっこいいな。こんな風に年を取りたいものだ。
「いえいえ、こちらこそ支部長の貴重なお時間をいただいて申し訳ない限りです」
俺はこういう場は少し苦手だから、先ほどの話合いの間に、基本は美佳がしゃべると決めていた。
「早速本題に入ってもいいかな?」
「はい、問題ないですよ」
「君たちはスタンピードについてはどれだけ知っているかな?」
支部長が重々しく話を切り出す。しかし、スタンピードというと、中国本土を壊滅させた神狼の事件が頭に浮かぶな。確か一定以上の人がダンジョン内部に入らないと怒る現象で、魔物がダンジョンの階層、出口を乗り越えて大量に出てくるみたいな感じだったはずだ。
「スタンピードですか……? 多少覚えはありますが……」
美佳も詳しくは覚えていない様子だ。スタンピードは現在のダンジョン社会では皆ダンジョンに潜っていて、スタンピードなどほぼ起きていないからな。
「探索者としては必要な知識でもあるし、そうでないともいえるからね。完璧に知らなくても無理はないさ」
「まだ歴は浅いですけど探索者として勉強不足でしたね……」
「そんなことはないさ。こんな時にちゃんと報告に来てくれるだけで君たちは立派だよ」
支部長には大人の余裕を感じるし、美佳の所作からは気品を感じるし、なんかここがすごく高貴な空間に感じる。俺の場違い感がすごいなまじで。
「そういえば君がホブゴブリンを倒してこの子を救ったって話じゃないか。命を守ってくれてありがとう」
「いえ、人としてできることをしたまでです」
「それを率先してできる人は少ないさ。支部長として敬意を表するよ」
支部長さん、ほんとにいい人だな……。
「さて、話がそれてしまったが。どうも今回の件はスタンピードが関係していそうなんだ」
「スタンピードですか?!」
「今回の件はいわば『予兆』だ。これから数日の間に大量氾濫が発生する可能性がある。それで情報をより確実にするために聞きたいことがあってここに来てもらったんだよ」
つまり、断片的な情報から辺りはついてるけど情報を増やして確実な予想としたいということか。
「そういうことならぜひ協力させてください」
「協力感謝するよ、若い探索者たち。聞きたいことは2点ほどあってね。まず1つ目は、件の魔物、ホブゴブリンは普通よりも狂暴なものであったかい?」
確かに狂暴ではあったが基準となる普通のホブゴブリンが分からない。ここは素直にわからないと答えるか。美佳の面持ちもそういったようなものであると思う。
「いえ、ホブゴブリンと戦ったのは今回が初めてなので正直わかりません」
「そうだったのか! それはわからなくても仕方ないな。……参考までに話しておくと、ホブゴブリンの気性は普通のゴブリンとあまり変わらないんだ。普通のゴブリンと比べて、件のホブゴブリンはどうだったかな?」
そうなのか? それは初めて知ったな。しかし、そういうことなら。
「それならば明らかに今回のホブゴブリンの方が狂暴でした。それに、戦いの中でだんだんと狂暴性を増していったというような感覚がありました」
「そうかそうか! それはいい情報だ! これでほぼスタンピードの兆候であることは確定したけれども一応2つ目も聞いておこう。件のホブゴブリンは、ダンジョンの他の魔物と統率はとれていたかい?」
この質問に関しては俺が答えることじゃないな。状況を見ていた美佳が一番説明できることだろう。
「いいえ、今回出会ったホブゴブリンは武器持ちゴブリンを殺して武器を奪っていました。統率が取れていたようにはとても見えませんでした」
「ホブゴブリンが武器を……。それに統率は無しか。ありがとう、君たち。これで兆候であることは100%わかったよ」
「よかったです」
「この件に関しては後はこちらで対処するから、君たちは安心して探索者を続けてくれ。追って探索者情報アプリから入場規制の連絡があると思うから、それには従うといいよ」
「はい」
「わかりました」
なるほど、入場規制をかけている間にダンジョン内でスタンピードを鎮圧するのか。きっとスタンピードの研究の時に見つけた被害を抑える方法なんだろう。
「では、今日はありがとう。もう6時だし、君たちも早く帰りたいだろう。もう帰ってもいいよ。今後もよき探索者ライフを」
「失礼します! ありがとうございました」
「ありがとうございました」
俺と美佳は2人で支部長室から出る。すると、途端に緊張がほぐれたか気がした。
「美佳、お疲れさま」
「ありがとうございます、悠斗さんもお疲れ様です。支部長さん、すごい人ですね」
「ああ、ほんとにな。それに、あの人きっと戦っても強いぞ」
多分今の俺より何倍もな。
「そうなのですか? 私もいつかあのようになりたいですね。」
「奇遇だな。俺も思ったよ。そういえばもう6時になるわけだが帰りは大丈夫なのか?」
もうすでにあたりは暗くなっている。今は11月だし、秋の日没は早いからな。
「私は車で迎えに来ていただきますから。悠斗さんも送っていきますよ? 遅いですしね」
「お、おう。ありがとう」
そういえば車で送り迎えあったなこの子。割と親しみやすくてお嬢様だってことを忘れそうになるよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その後車に乗せてもらって、運転手さんに道を教えて自宅まで送っていただいた。
「ありがとうございましたー」
「あ、待ってください悠斗さん!」
運転手さんにお礼を言って降りようとしたところ、美佳に引きとどめられた。
「なんだ?」
「あの、明日って、予定ありますか……?」
「いや、ダンジョンに行く予定ではあったけど、いけなくなったしな。特に予定はないぞ」
「そうですか! ではよろしかったら明日、一緒にどこかに出かけませんか!」
もしかして遊びのお誘いか? 今で友達の一人すらいたことがなかったからこういうのが初めてで、なんて言っていいかわからないな。
「ああ、いいぞ。どこ行くとかは決めてるのか?」
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