アビス・ドミネーター~深淵魔法で力を奪って世界最強~

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第1章 深淵に答えよ

第9話 水族館へ

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「悠斗さん、水族館つきましたよ?」

 いつの間にか眠ってしまっていたようだ。周りを見ると確かに大きな駐車場に止まっていることがわかる。美佳に引かれて車外にでると、坂の上に大きな建物があるのが目に入った。

 あれが水族館か。なんか特徴的なオブジェクトが見えるな。あれが話題の記念撮影スポットか。

「あのオブジェで写真撮ります?」

 軽く笑いながら美佳が話しかけてくる。

「そうだな、せっかくだし」

 階段を上ってオブジェの元へ行き、二人でならんで写真を撮る。

「いい写真だな」

「ええ。これ、今度SNSに上げても大丈夫ですか?」

「問題ないよ」

「じゃあ中、入りますか」

 二人で一緒に建物の入り口まで行くと入場料が目にはいった。高校生1人1500円か。高いなぁ。

「高校生二人分入場券お願いします。あ、お支払いはこちらで」

「ちょっと待てさすがに自分の入場料は払うよ?」

 いつの間にか美佳がお金を払って俺の分の入場券まで買おうとしていた。今更ではあるがそれはさすがに申し訳ないというか。

「いや、まぁ私が誘ったわけですし、悠斗さんにお金を使わせるわけには……」

「いや、でもさすがに自分の分は払う」

 結局俺が押し切ってちゃんと自分の分は払った。

「中、入ろうか」

「そうですね」

 中に入るとまず最初に見えたのは大きなサメの歯と亀だ。サメの歯でかいな。こんなの、あの時見たホブゴブリンよりもやばいぞ。

 亀は悩みなどないかのようにゆったりと水槽の中を泳いでいた。亀もサメの歯に比べると小さいけど、大きいな。

「悠斗さん、こっちから先に行けますよ~」

 どうやら美佳は見たい場所があるようで先の方に俺を呼ぶ。

「はいはい、今行くよ」

 先の方に進むと、今度は大きな水槽があった。中には小魚の群れや、エイなどがいる。すごい迫力だな。

「見てください悠斗さん! エイの裏って笑顔みたいですね!」

 少し先の方で水槽を見つめていた美佳がはじけたような笑顔で言う。水槽がバックになって今日の服装と合わせるととても映えるな。

「写真とりましょう! 悠斗さんも来てください!」

「お、おう」

 テンションの高い美佳に引き寄せられて笑顔のエイと美佳と俺の写真を撮った。これもまたいい写真だな。

「あ、あそこでダイオウグソクムシのふれあい体験ですって! 行ってみましょう!」

 ダイオウグソクムシ……? 名前からしていい予感がしないんだが。美佳についていくと、美佳がよくわからんでっかいダンゴムシ見たいな奴に触って喜んでいた。なるほど、これが今一部で人気のダイオウグソクムシか。一部ではかわいいって言われてるらしいけど、俺はちょっとなぁ……。

「かわいいですね~。悠斗さんもどうですか?」

「いや、遠慮しておくよ」

 ふと先の道を見てみると、開けた場所になっているのが分かった。少し見に行ってみるか。開けたホールに出ると、真ん中には円柱型の水槽があり、そこではイルカが泳いでいた。

 どうも説明を見ているとイルカショーをやるイルカとは別の種類のイルカらしい。そういえば今日はイルカショー見に行くんだったか?後で美佳に聞いておこう。

 ホールの外周を回っていると、美佳が追い付いてきた。

「悠斗さん、おいてかないでくださいよ~」

「ごめんごめん。少しここが気になってね」

「イルカですか? そういえばイルカショーは後大体1時間後くらいにありますね。見に行きます?」

 なるほど、まだ見ることは決まってなったんだっけ?まぁ見れるならみたいよな。

「行こうか。できたら前の方で見たいものだな」

「水かぶりますよ?」

 それはいやだな。

「後ろでもいいか」

「そうしましょうか」

 美佳に苦笑された。濡れたらせっかくセットした髪も崩れてしまうしな。仕方ない仕方ない。

「とりあえずこの先ではカワウソが見れるらしいですし、早くいきませんか!」

 カワウソが見たいのか。そうだな、ここにずっと立っていても仕方ないし、移動しよう。

 カワウソを見に行くまでの道中、鮭やタコ、ウツボもみることができた。普段はこんな鮮やかな生き物が海の中にいるわけか。海って偉大なんだな。

「あ、ここですここ! カワウソが見れるところです!」

 天井と床に右と左にある水槽……なのかこれ?飼育室見たいなものをつなぐ通路がある。少しまっていると、天井の方のガラスでできた通路をカワウソが通ってきた。

「わー! かわいいですねー!」

 美佳がカワウソを見て喜んでいる。まぁ確かにこれはかわいいかもな。天井の通路を渡り終えたカワウソはちょろちょろと動きまわった後、床の通路を通って元の場所に戻っていった。

「なんていうか、犬みたいなかわいさがあるな」

「確かにそうですね! 私は犬も好きですよ」

 犬派なのかな?カワウソも奥の方の部屋に戻って行ってしまったし、次の場所を見に行こう。

 次いで出くわしたのはなんとピラルク。でけぇ。しかもいっぱいいる。すごいな。南米の方ではこんなのが川を泳いでいるのか。隣の水槽にはチョウザメが泳いでいる。こちらもまたでかい。この魚からキャビアが取れているのかと思うと驚きを隠せないな。

「大きいですね。これよりももっと大きい魚もいるんですよね。いつか見てみたいです」

「ジンベイザメとか、直接見てみたいよな」

 世界最大の魚であるジンベイザメは沖縄まで行かないとみることはできないしな。

「さて、この先はどうする? 二階を見に行くか、それとも外に出てみるか?」

「じゃあ、こうしましょう!外を見に行った後、イルカショーを見に行って、そして二階に行きましょう!」

 イルカショーも考えるとそれが一番いいな。イルカショーを見るところは外と二階から行くことができて、今俺らがいる場所からは二階に行くための場所よりも外にでる場所の方が近いわけだ。

「外、少し寒いな」

「そうですね。まぁ秋ですし」

 俺は外に出てきたわけだが、割かし寒い。海の風があっている上に、秋だしな。

「早めにイルカがいるところに行くか。風邪ひくのも嫌だしな」

「ペンギンだけ見て、引き上げましょうか」

 美佳はどうしてもペンギンが見たいようだ。かわいいしな、ペンギン。アデリーペンギンだったっけ?ここで見られるペンギンって。

 屋外にあるエスカレーターを下りて、ペンギンがいる場所を覗くと、数匹が泳いでいて、ほとんどは地について毛づくろい?をしていた。そういえばペンギンって喉に突起があってそれでエサをひっかけて落とさないようにするんだっけ?すごいよな、生物の進化って。

「かわいいですね~。とっても癒されます」

 美佳はペンギンを見てご満悦なようだ。風邪を引いてほしくはないからな。イルカ館に早めに向かおうか。
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