2 / 4
はちみつ②
しおりを挟む
②彼女の味
「いやいや、そんな一刀両断するほど!?」
上げ調子でいたところをバッサリといかれたこともあってか、半ば意地になっていた。
「ええ、名刀虎徹でバッサリいってあげるわ。」
「リアルな名前を出すほどに!? そこまで言うのには何か理由があるのかな?」
困惑する僕の目の前で、これがその理由の証拠とでも言わんばかりに、彼女は腕をまくって見せてきた。
「え、どうして腕まくってんの?」
「ちょっとかじってみて欲しいの。バッサリいく理由がきっと分かるから。」
いやいや、待って、何言ってるんだこの17歳JKは?ちょっと大根丸かじりしてくれないかしら?みたいなノリで来たけど、女子の腕だぞ、女子の!しかも大根よりも程よく細身、しかも大根よりも白く透き通ってて…煩悩煩悩!大根が煩悩を呼んだ。
「えっと、ちょっとそれは…。」
「大丈夫よ、この教室に居るの私とあなただけだし。」
「人に見られるのもあれだけど、絵面がちょっとあれでしょ!」
「心配しないで、セクハラとか言ったりはしないわ。私達幼馴染みなのだし。小学校の頃には一緒にお風呂にも入っていたじゃない。」
どうしてよりによってこの場面でそんな大胆精神発揮するんだ。
「ほら、早くしないと人が来てしまうわ。」
困惑が脳内を覆いつくす。顔面を赤色が覆いつくす。静寂が僕らを覆いつくす。が、僕の羞恥心だけは覆い隠すなと言わんばかりに、彼女の視線はこちらに向けられている。もうなるようになってしまえ、これで彼女の言うことが少しは理解できるというのだし。僕は彼女の右腕を取り、口元へ運んだ。
血は出ない程に、跡が残らないほどに、微弱に歯を立てる。それ故か、彼女も特に苦痛の表情などは見せなかった。いや、むしろ腕に噛りついている真っ赤な僕を見てほくそ笑んでいた。
「お味はいかがかしら。」
現在の僕は口元に腕を咥えた状態をキープしている。当初は心臓の鼓動が鳴りやまず、何が起こっているかも理解できていなかった。が、口内に彼女の味が広がって暫く経って、やっと理性を取り戻した。
「いかがって言われても…。無味だよね、味わい深さとかも全く無く。味の無さを味わっているというか。というか、ぶっちゃけ不味い。」
「…」
状況にテンパったのか、要らない言葉まで出てしまった。いや、しかし仕方のないことだろう、人の味なんてそんなもんだろう。JK効果で美味しくとかならない。
「いやいや、そんな一刀両断するほど!?」
上げ調子でいたところをバッサリといかれたこともあってか、半ば意地になっていた。
「ええ、名刀虎徹でバッサリいってあげるわ。」
「リアルな名前を出すほどに!? そこまで言うのには何か理由があるのかな?」
困惑する僕の目の前で、これがその理由の証拠とでも言わんばかりに、彼女は腕をまくって見せてきた。
「え、どうして腕まくってんの?」
「ちょっとかじってみて欲しいの。バッサリいく理由がきっと分かるから。」
いやいや、待って、何言ってるんだこの17歳JKは?ちょっと大根丸かじりしてくれないかしら?みたいなノリで来たけど、女子の腕だぞ、女子の!しかも大根よりも程よく細身、しかも大根よりも白く透き通ってて…煩悩煩悩!大根が煩悩を呼んだ。
「えっと、ちょっとそれは…。」
「大丈夫よ、この教室に居るの私とあなただけだし。」
「人に見られるのもあれだけど、絵面がちょっとあれでしょ!」
「心配しないで、セクハラとか言ったりはしないわ。私達幼馴染みなのだし。小学校の頃には一緒にお風呂にも入っていたじゃない。」
どうしてよりによってこの場面でそんな大胆精神発揮するんだ。
「ほら、早くしないと人が来てしまうわ。」
困惑が脳内を覆いつくす。顔面を赤色が覆いつくす。静寂が僕らを覆いつくす。が、僕の羞恥心だけは覆い隠すなと言わんばかりに、彼女の視線はこちらに向けられている。もうなるようになってしまえ、これで彼女の言うことが少しは理解できるというのだし。僕は彼女の右腕を取り、口元へ運んだ。
血は出ない程に、跡が残らないほどに、微弱に歯を立てる。それ故か、彼女も特に苦痛の表情などは見せなかった。いや、むしろ腕に噛りついている真っ赤な僕を見てほくそ笑んでいた。
「お味はいかがかしら。」
現在の僕は口元に腕を咥えた状態をキープしている。当初は心臓の鼓動が鳴りやまず、何が起こっているかも理解できていなかった。が、口内に彼女の味が広がって暫く経って、やっと理性を取り戻した。
「いかがって言われても…。無味だよね、味わい深さとかも全く無く。味の無さを味わっているというか。というか、ぶっちゃけ不味い。」
「…」
状況にテンパったのか、要らない言葉まで出てしまった。いや、しかし仕方のないことだろう、人の味なんてそんなもんだろう。JK効果で美味しくとかならない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる