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第3章 校外学習で色々稼ごう

26.夕食は

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「よし!これで終わり!!」

 ザシュッ

 魔物が霧となり散っていく。その霧が晴れてくると直径10センチ程度の歪な形をした球体(?)が見える。

「また魔物から魔石がドロップしてきたんですか?」

「確かにこれも魔石のようですね。これだけ出るなんて凄いですよ。ですがそろそろ時間なのでここら辺で切り上げましょう」

「「はい」」

 まだ、少し名残惜しいがしょうがない。此処等で切り上げるとするか。

「転移魔法で帰ろうと思うんですが、いいですか?」

 急に終わったと思うと疲れがドッと来てなんか、これ以上魔物を狩る気がしない。だから、できればもう帰りながら魔物を狩らずになんか休みたい気分だ。

「この歳で転移魔法も使えるとは、驚異的な実力ですね。勿論転移魔法を使って帰ってもいいですよ」

 オッケーが出たので「分かりました」といい、転移魔法を使って一階層の入り口付近にあった壁の窪み辺りに転移する。

 魔法を発動してから殆ど、タイムラグも無く景色が変わる。

「素晴らしい魔法です。魔力の運用の仕方がとても上手ですよ。では、階段を上がってダンジョン出たら私は、お別れとなります」

 階段を上って行く。マジでこの階段ここに転移してくる前の地球のときのゲームばかりしていてまともに運動もしてなかったもやしの身体だったらこれだけで一仕事ってぐらいあるぞ。この身体でも疲れるは疲れるけどね。


 数分間階段を上り続けると地上に着く。
 日が傾いてきているようだ。

「では、私はここで失礼致します。明日も宜しくお願いしますね。このあとは、レーリット先生のもとに行き詳しい指示をもらって来るように」

「「はい」」

 ベゼーヌ先生とお別れをした後、レーリット先生のもとへと行く。


「早いな。それはさておき、魔物からドロップしたものがあるだろ?それを彼処の店で換金が出来る。換金ができたらまた、ここに戻ってきてくれよ」

 先生に指示された店まで行く。


「この魔物からドロップした魔石を売りたいんですがいいですか?」

「私の魔石も―――」

 それぞれ各自で採った魔石を取り出しカウンターに並べていく。

「たくさん採れたみたいだね。1、2、3、4………18個も採れたようだ。今、鑑定していくから少し待っててね」

 そう言うと店員さんは、ルーペのようなものを取り出し一つ一つ丁寧に紙にメモをとりながら、鑑定をしてくれている。
 随分と本格的でこれは、信用ができそうな店だ。

「これ、全部で4000ゴールドだ。なかなか若いのに腕がいいようだね。無理はしない程度に頑張ってな」

 俺達はその場で4000ゴールドを4等分して1人1000ゴールドずつ手もに入った。


「なんか今日はたくさんドロップしましたね。もしかして、ダンジョンの魔物方がドロップしやすいのでしょうか?」

「そうかもしれないですね。私も昔、ダンジョンに行ったとき結構魔物から魔石等がドロップした記憶があります」

「それじゃあ、ダンジョンで、魔物を倒した方がお得だね!」

 ダンジョンには、たくさんの魔物もいるし、魔物から素材や魔石がドロップしやすいなんて、滅茶苦茶お得だよね。

「みんなは、これからもカルゼシアの森ではなくて、ダンジョンで魔物を狩ることにしようと思うんだけどどうする?まだ、一階層を齧っただけどなんか、実際に入ってみた感想とかある?」

 俺だけでは、特にこれといって行きたくない理由が見つからないので、ちょっとみんなに意見を求めてみる。

「ボクは魔物もたくさん狩れるし、前に決めた通りこのままダンジョンで狩ることでいいと思うぞ」

「お金いっぱい入って来るし、ダンジョンで狩るの賛成だよ」

「私もたくさん魔物がいてくれた方が剣の練習にも、なりやすいので異論はありません」

 予想通りって感じだな。
 俺も賛成だし、なにか余程の進展がある以外はこのままでいいかな。

 今後のことも決まったことだし、この2ヶ月魔物を狩りまくろうか!

 *◇*

「全員集まったようだ。これから、夕食のことについての説明をするから聞いているように。夕食は、そこの料理店を2ヶ月間貸し切りにしてある。この話が終わったら早速向かうぞ。そして、ビュッフェスタイルになっている。一応説明しておくが、食べ放題ではないからな。各自自分の好きなものを三品だけ選んで注文することが出来る。それ以上食べたい人は、自分のお金で注文することになる。分かったか?」

「「「はい!」」」

 みんな、食事と聞いた瞬間に元気になる。
 三品か、どんなのがあるか少し楽しみだ。


 店の中は本当に貸し切りのようで、俺たちしか居ない。

 入り口にいた先生に、座る席を指示されてその席まで行く。
 もう食事は取りに行っていいらしい。

 一旦席に、荷物を掛けておいて食事を取りに行く。

「ご飯はどこにあるのかなー?」

「こっちに、沢山人が並んでるのでこっちだと思います」

 1列になって、皿を取って料理をのせながら進んでる生徒が目に写る。

「確かに、そのようだ。各自食事代は自分で持つようにしよう。それでいいな?」

 俺がそう問うとみんな、同意してくれているようだ。

 列に暫く並んで、やっと俺は皿を取りどの料理を食べるか選べるようになった。

 最初の方は魚系の料理だ。
 しかし、俺の好きな刺身は無く、全て焼き魚だ。少し残念。

 さて、お次は肉系の料理。
 ローストビーフのように薄くスライスされたお肉があったので、先ずそれを取る。他には………お、なにこれ?漫画肉みたいのがある!
 食べにくそう、こんな量食べるかよ、とか思っていたが、案外実際に見ると食べたくなるな…………よし!これも食べよう。
 他には、ステーキか。うーん、今日はこの馬鹿でかい肉があるしいいか。

 次のコーナーは、野菜系だ。キャベツのような葉菜類やトマト、かぼちゃ、人参、ピーマンがある。
 これはなんの躊躇いもなく、嫌いなのでさようならです。

 さて、最後は主食となるパン等だ。
 ご飯はどこかな?
 あった、あった。ご飯を用意するとは気が利きますね。

 ご飯は肉の量に比例して盛っていたら、500グラムは優に超えていました。
 これ以上は絶対に食べれそうも無いのでこれで終わりです。


 俺達はいつも、みんな揃ってから食事をするので今回もいつも同様にみんなが食事をとってくるまで俺は待っていて、今、やっと揃った。

「全員揃ったようだな」

「じゃあ、せーの」

「「いただきます!」」

 これが、いつもの食事スタイルとなっている。
 地球でゲーム片手に独り寂しく食事をしていた頃を思い出すと、今でもとても悲しい気持ちになる。

「セシリアさん……肉料理だらけですね」

「そうか?」

 周りのみんなの盛り付け方を見ると、OLのランチのようにお洒落に野菜がたくさん盛り付けられていたり、俺以外はみんな5品以上頼んでいる。
 俺の食事は場違いのようだ。
 いつも、勝手に選んで食事を用意してもらって、それを有り難くいただく感じでそのときはまあ、残さず食べていた。

 中身は一応大人だしね。
 でも、好みで揃えると結果俺はこうなるようだ。

「………確かに偏食だったな。今後気を付けるよ」

 偏食は身体によくないから、要改善だな。

「それよりさー、ダンジョンの一階層ってどのくらい進んだの?」

 みんなもこっちを見てくるので気になるようだ。
 ダンジョンの中では脳内に表示されてるんだから、見てくれれば……とは、言ってもパーセンテージで攻略したところは、表示されてないから仕方ないか。

「少し待っていてくれ」

 感覚を共有しながら、マップを表示する。
 一階層の全体像がこれで分かるだろう。攻略は15パーセント程できたようだ。

「思ったよりも攻略できてるぞ」

「とっても順調ですね。このままだったらこの期間中に3、4階層辺りまで行けるかもしれませんよ?」

 可能性としてはありえる。
 ただ、下に行くだけだったらではなく、俺達はマップを自分達の足で100パーセント埋めてからの次の階層に行くことになっている。

 どの階層でも、魔物を狩れることには変わりないし。



 この後、夕食を食べ終わった俺達は、ダンジョン周辺の宿をテキトーに借りることにした。
 流石に宿まで貸し切りとはいかないようだった。

 他の生徒もこんな感じなので、部屋は三人部屋を一室しか借りれなかったが、ベットを繋げてなんとか4人で寝れるように頑張った。

 風呂も各部屋1つずつあり、汗も流すことができた。
 そして、宿泊費は学院が一日当たり40ゴールドを負担してくれる。この宿には、60泊することとなり宿泊代は纏めて払うことにしたので割引を少ししてくれて6,000ゴールドだった。

 風呂が付いているから少し高いのだ。

 結局、俺達自身の出費は3,600ゴールドで一人900ゴールドを払った。

 確か、今日俺達が稼いだお金は4000ゴールドだよな………2ヶ月分の宿泊代も稼げたということか。
 これ、本格的に魔物倒し出そうとしたらお金いくら入ってくるんだ?

 それはおいておき、疲れを取るためにも寝よう。
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