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第3章 校外学習で色々稼ごう

48.そこで繋がっていたのか

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 ギルドの奥から出てきた男を見て俺たちは思わず息を呑む。

「どうも。私はギルド支部長、及びギルド第3ブロック長を務めるブレイデンと言います。確か君たちはルーザスの推薦なんだってな? あいつが珍しいものだ」

 ルーザス……っと一瞬頭にハテナが浮かんだが数ヶ月前の入学したあの日のレーリット先生の自己紹介で言っていた名前だ。
 それにしても、呼び捨てにしているということ、わざわざ俺たちの前に来たことから考えるに俺らのクラスの担任の先生の知り合いということだろう。

「なぁに、今日は興味本位で顔を合わせに来ただけだ。ダンジョンの依頼もあるからそのときもここに来てから行くといい。ではま――そうそう、ダンジョンはだけと考えてると危ないから気をつけるんだな」

 それだけ言うと戻って行ってしまった。

 ダンジョンは魔物だけではないか。今までそういうことが無いのはベゼーヌさんのおかげだろう。

 しかし圧が凄かった。話し掛けているだけなのに足が意識しなければ1歩、2歩と下がっていってしまいそうだ。

「事前にお知らせせずにすいません。ギルド長に 『あのルーザスが認めた生徒を一目見ておきたいから次来たとき教えろ』 と言われていたものでしたのに忘れかけてしまい……」

 あの人の言葉を忘れかけただと!? いや、逆に昔のことも今のように残って混ざったり、他にもいろいろ言われたりしているとかでか?

 いや、あの人――あの方 (?) は圧が凄すぎて逆に耳に入ってこないのかもしれない。今は個人に対してではなくみんなに対してだった。それが全て個人にのしかかって来たとしたら……逆に覚えられそうもないな。

「別に謝らないでください。確かに少しは驚きましたがそれだけですから」

 うーん、返しが上手く思いつかず下手くそなものになってしまった。

「そう言っていただけると幸いです。それで先程の続きの冒険者のランクの話しですが――」


 それから10分ほどランクの制度について教えてもらった。

 要約すると、冒険者のランクを上げるには実績を積んで尚且つランクアップの試験にも合格しないといけないらしい。
 そして、適材適所という思考がこの世界にもあるらしく、自分の一個下のランクの依頼から自分の一個上のランクの依頼の中以外は請けられないようだ。それはたとえ同じパーティーだから2個上のランクのをっということもダメだそうだ。

 それに飛び級制度も無いそうだから依頼として請けれるのは当分こんな感じなものだろう。
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