チートキャラで閉鎖されたVRMMOゲームにログインしたら神の代行者でした

トキオ

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アダマイト鉱山ダンジョン

5 お願い

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 ハムストレムで自分が昔から言い伝えられていた<レヴィ・スーン>ではないのか?とヴィルフリートに問われてから、薄々ながら自分がそうなのかもしれないとは内心考えてた。

(だって、ログインしてルノールの遺跡にでた時期とか?世界を滅ぼすことも出来るらしい途方もない魔力とか?チートが過ぎる自分に当てはまりすぎるものね)

 ダンジョンへ向かう道中、ヴィルフリートと手合いをして実感は増した。
 この世界で強者の部類に入るだろうヴィルフリートの攻撃が、自分に対して全く通じない。それどころか十分手加減をしたと思っていても、ヴィルフリートは避けきれず、頬を切ってしまった。

(このチートなステータスがあるなら、普通の相手なら私に敵わないでしょうね……)

 ますます自分が<レヴィ・スーン>である確信は深まる。
 が、確定させてしまうと面倒そうなので、出来るだけ考えないようにしていた。

(ヴィルの言うことが事実なら、レヴィ・スーンって世界中から狙われてるんでしょ?そんな面倒なものなりたくないし、私がここにいる目的は兄さんを見つけることだもの。どんなときだって逃げ道は用意しておくものよ。仕事でも、ゲームでも)

 なのにルシフェル(システム)は自分こそがレヴィ・スーンであると断言した。
 しかも、最悪なことにヴィルフリート以外の2人にも聞かれてしまった。
 脂汗が止まらない。

 激しくピンチだ。 
 どうしよう。

「なんつーかだな……。何はともあれお疲れ様。それと(レヴィ・スーンの)確定おめでとう。とりあえず、お前がめんどくさいって思っているのは分かったから、その口をへの字にするのはやめろ」

(どこがおめでとうよ!?ちっともめでたくないわ!)

 慰めにもならない慰めをかけてきたヴィルフリートの腰に、脱兎のごとくしがみつく。不意打ちで抱きついた衝撃で、ヴィルフリートは数歩後ろに後ずさったけれど、絶対逃さない。

「だっ!?テメェ!いきなりタックルしやがって何のつもりだ!?」

「ヴィルフリートさん!!何かいい方法考えて!バレちゃう!」

 真っ先に考えたのは、2人の記憶消去だったけれど、残念ながらそんなスキルや魔法はない。

「そんなの自分で考えろよ!?てか、もうバレてんだ!諦めろ!そんで離れろ!」

「やだっ!!同じPTの仲間じゃない!?助けてよ!Sランク冒険者!!」

「ランクは関係ねぇ!!俺に言ったって仕方ねぇだろ!」

「なんでも一個言うこと聞くから!手合わせならいくらでもするから!お願い!!」

 だから、どうにか2人を黙っていてくれるように言いくるめて!と必死に頼み込んだ。
 背に腹は変えられない。
 もめ事・面倒事に巻き込まれないためなら何でもやる。

「あのなぁ~……」

 数回目の押し問答で、困り果てたヴィルフリートが折れてくれた。

(さすが!頼まれたら断れない男!ありがとう!!)

 深いため息をついてから、ヴィルフリートは貸していたケープをふわりと肩に掛けてくれる。
 渋々とカインたちに振り返ったので、それにあわせて素早く背中に隠れた。

「2人とも色々あると思うんだが、本人もこう言ってることだし、今聞いたことは黙っていてくれると助かる」

「ヴィルフリートさんは、はじめから知っていたんですか?」
 
 カインの問いに、ヴィルフリートは言い辛そうに答えながら、顔だけ振り返り、背中にしがみついた自分の頭をぽんぽん撫でた。
 まるで駄々をこねる子供をあやすようだ。

「確定したのはさっきだけど、薄々とは、思っては、いた……。ていうか、やっぱりコレってシエルが直接言った方がいいんじゃねぇの?」

「どうして?冒険者ギルドにも入ってない部外者だよ?」

「そうじゃない。レヴィ・スーンは神の代行者だ。お前の言うことは、神様が言ったことと同義なんだよ」

『神と同義』
 
 なにそれ、と反発しかけて、食堂でヴィルフリートに同じようなことを言われていたのを思い返す。

 鉱山士たちの建物でヴィルフリートが言った『例え生まれたばかりの赤子を踏み殺しても許される』とかいうくだりは、いま思い返しても胸くそである。
 しかし、神が言うことを守らないといけないことくらい、季節のイベントごと以外で、宗教を全く信じていない自分でも理解できる。
 ヴィルフリートの背中から恐る恐る顔を覗かせると、

(ヒィ!2人ともこっちガン見してるぅー!)

 確かめる前から分かっていたが、2人とも瞬きひとつせず、顔半分覗かせた自分を凝視していた。

(騙していたわけじゃないからね、うん。まだ自分でも確定じゃなかったから、そんな不確定なことは伝えなかっただけで。話す必要もなかったし)

 かと言って、レヴィ・スーン確定した今後はどうなのかというと、これ以上知る者がでないことを祈るばかりだ。
 意を決して、

「……2人とも、黙ってて。誰にも喋らないで。お願い」

 こんなお願いで本当に内緒にしてもらえるのか、半信半疑だ。冒険者ギルドの支部長とか国のお偉い方でもない、ぽっと出の神の代行者になんて、自分の常識では従わない。
 てっきり2人にも、冷めた目で見られると思っていたのに、そうではなかった。

「……かしこまりました。レヴィ・スーンのお言葉に顔を横に振るものなどおりましょうか。神に誓いまして、御身のことは誰にも話さないとお約束いたします」

「お、俺もアラル支部長にだって、絶対誰にも話さないと誓います!」

 ユスティアに続いてカインも片膝を付いて、恭しく頭を垂れる。まるで棋士が王に忠誠を誓うシーンだ。しかもその誓いが自分に向けられているものなら、地震の前触れなんじゃないかと疑ってしまう。

「ほらな?」

 肩を竦めるヴィルフリートの背中にまた隠れたのは、恥ずかしくて真っ赤になっている顔を見られたくなかったからである。

(ちょっと…まじ?ですか……?これならさっきのお願いも、もう少しマシな言い方にすればよかった……)

 後悔しても遅いが、もうちょっと神様の宣託風なカッコいい言い方があったんじゃないかと思ってしまう。せっかくファンタジージャンルの世界なのだから。





――ハムストレム冒険者支部、2階支部長室――


 そこの窓から見下ろした中庭では、カインが朝から事務仕事を放置してを、ずっと正拳突きの練習を飽きもせずに続けている。
 それを秘書のミカが淹れてくれたお茶を飲みながら、アダマイト鉱山に現れたダンジョンの調査報告書を出しにきたユスティアに訊ねる。

「アイツは?今日も夜までアレか?」

「遅い春が来たんだと思います。実るとは到底思えませんけれど」

 数枚の紙と共に、1つの箱を支部長用の机の上に置きながら、ユスティアは答える。一週間前に行ったダンジョン調査に同行したシエルに、カインは完全に惚れてしまったらしく、寝ても覚めても強くならなければと朝から晩まで鍛錬を続けている。

 いままで女っ気1つなく真面目が取り得でやってきたカインだ。
 気の済むまでやらせておくかと放置しておく。

(今思い返しても、夢でも見ていたような気分だわ。まさか巷を騒がせているレヴィ・スーン本人とダンジョン調査を一緒にしただなんて)

 誰よりも美しく、無邪気で、そして異形のモンスターすら圧倒する強さ。
 皆が生きてダンジョンから戻れたのは、間違いなくシエルのお陰だった。

 ダンジョン調査報告のために一度ハムストレムに戻り、ヴィルフリートとシエルもギルド支部にやってきた。

 結論を言えば、ダンジョンは汚染されていた。
 しかしシエルがダンジョンボスのルシフェルと共にダンジョンそのものを浄化したため、通常のダンジョンに戻った。

 (汚染がなぜ起こっているのかは浄化したシエルレヴィ・スーン本人にも分からないと言うけれど、汚染されてしまうとモンスターが凶悪化して、最悪ルシフェルのように異形のモンスターが出現するというのなら危険すぎるわ)

 が、それをどうアラルに報告すればいいのか迷った。
 汚染されたダンジョンが出現したのなら、冒険者たちにも注意喚起する必要が出てくる。

 けれど、シエルには<レヴィ・スーン>のことは誰にも話さないと誓った。神に誓ったのだから、破る気はない。

『ダンジョンボスを倒すと、普通のダンジョンに戻った』

 曖昧な報告になってしまったけれど、直接報告したのがヴィルフリートだったお陰で、アラルに深くツッコまれることなく済んだ。
 そして、説明しているヴィルフリートにぴったりくっついていたシエル。最初から最後までずっと無言だった。

「随分とヴィルフリートに懐いていやがったな、あのシエルとかいう黒呪士。強かったか?」

「強いです。手抜きしてあの強さだとするなら、本気を出せばどれくらいか私には想像も出来ません。それに……私はあの美しさは、正直言うと少し怖かったです……」

 強さを話すとするなら、ヴィルフリートでさえ足元にも及ばないだろう。
 あまりにも次元が違う強さで、直感でしかないが、恐らくシエルは、異形のルシファーと戦ったときも、全く本気を出していなかった気がする。

 言い伝え通りの、そして言い伝え以上の強さ。<レヴィ・スーン>の強さについて、たかが一介の治癒士が神の強さを語ること自体がおこがましいように思える。
 赤子の手をひねるよりも簡単に、すべてを圧倒する。
 
 それに、鉱山の建物で共にシャワーを浴びたときに見たシエルをユスティアは思い出していた。男の象徴はもちろん付いていなかったが、かといって女性特有の身体の膨らみも見られなかった。

 まだ15、6と思える成長途中であることを踏まえても、シエルの身体は何か違和感を感じてしまった。

 男であれば成長とともに出てくる喉仏や肩の骨格、女であれば胸の膨らみや腰のくびれ、そういった性的な特長がなく、かといって子供の身体とも違う。
 得てして言うなれば、男と女の体型特長がどちらもない身体と言うしかない。

「たしかに俺も初めて見たときは驚いたが……。あれでヴィルフリートと互角に戦えるっていうんだから見た目で判断できねぇな」

 意外過ぎるユスティアの感想に、アラルはピクリと片眉を上げる。

 支部長室でフードを下ろしたシエルを見たときは、アラルも思わず見惚れてしまった。
 自分より遥か上の強さや強大なモンスターを前に、視線が釘付けになって外せないことはあったが、誰かの美しさで見惚れるというのは人生初めての経験だった。

(あれじゃあカインが惚れるのも無理もねぇか)

 怖いくらいの美貌。
 しかし、同性の目は厳しいとはいうが、<怖い>というのはまた面白い表現だ。

「なんと言いましょうか、銀髪金眼、精巧で、精密で、神々しくて……、あれこそ神が創られた奇跡の美しさだと思います。恐らくあの美しさを目にして惹かれない者はいないでしょう」

 抵抗力の低い者なら、意図せず魅了デバフをかけてしまう美貌。惹かれ、膝をつき、頭を垂れて慈悲を乞わずにはいられない。
 まさに神の代行者に相応しい。

 どこか遠くを見つめながら話すユスティアに、アラルは深く息を吐く。

「そりゃあ余計に見てみたいな」

 もしユスティアの言うことが本当なら、カインと同じようにあのヴィルフリートもシエルの美しさに惹かれて、行動を共にしているのだろうか。

(俺だってそれなりに名前は売れていると思っちゃいるが、アイツはまた別格だからな。女の方から勝手に寄り付いてくる。それでもアイツが1人を選ぶことはなかったってのに)

 それともヴィルフリートが行動するだけの別の理由があるのだろうかと考え、ダンジョン調査前にこのギルド支部に寄ったとき、半年前以降に出現したダンジョンが知りたいと言っていたことが頭を過ぎった。

 今回の鉱山近くのダンジョンもそうだ。決して昔のよしみや親切というだけで、報酬無しのダンジョン調査を受けていては冒険者はやっていけない。それでも行くと決断したのは、シエルの影響が少なからずあるように思える。
 それにと、机の上に置かれた小さな木箱を開いて、報告書と見比べる。

「汚染アイテムか……。面倒なもんが出てきやがった」

 箱の中に収められているのはヘルハウンドが落としたという【毒牙】だが、アラルも【解読】すると【呪い】のデバフが浮き出てくる。

 これをシエルは『汚染アイテム』と言ったという。何故汚染されたかは本人にも分からないと言いながら、汚染アイテムを【浄化】し、通常のアイテムに戻した。

 箱の中におさめられたもう一つは、【聖浄のクリスタル】。一回使い捨ての浄化アイテムとのことで、これもシエルが汚染アイテムから作り出したのだという。

「ダンジョン奥のボスを倒してからは、おかしな魔物は消えて普通のダンジョンに戻りました。またいつあのような魔物が出てくるか分かりませんが、他の支部にも共有しておいた方が良いかと。いつなんどき冒険者が遭遇するとも分かりませんし、また汚染アイテムを悪用しようとする輩が出てくるとも限りません」

「そうだな。既に他のダンジョンでも同じことが起きはじめているのだとしたら、もう内部では隠してはおけないだろう」

「まさか他のダンジョンでも!?」

ニヤリとアラルが口端を斜めにする。

「これは支部長クラスまでしか下りてない情報だったんだ。だから鉱山のダンジョン調査は、少し期日が延びても念のため俺がいくべきかと考えていた」

「そこへヴィルフリートさんが行きたいと?」

「タイミング良すぎだな。ピンポイントに半年前以降と期日を絞ってきたところも気になる。シエルの影響かは分からんが、少しあいつの身辺を注意しておくか」

 ふむ、と結論づけて報告書を机の上に置く。
汚染アイテムに引き続き、レヴィ・スーンが現れたことといい、アラルは世界全体が急速に1つの方向に流され初めている気がしてならなかった。


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