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私は資料館から帰り、寝ていた所を古谷に起こされた。
「...何?」
「お祭り行くぞ」
「...夜じゃなかったっけ?」
「早めに行ってもいいじゃん」
周防が加勢した。
まだ眠かったが、仕方ない。私は起きて、まだ部屋にいるらしい乙瀬を拾いに行く。
「祭り行くぞ、乙瀬」
...
外は少しずつ暗くなっていく。思ったよりも日の入りが早い。田舎なので街頭なんて物もなく、スマホのライト無しでは草むらに突っ込んでしまいそうだ。会場の仄暗い明かりが見え、私はスマホをしまい、屋台を周りはじめた。乙瀬が着いてくる。
「何か分かった?」
「う~ん、「これだ!」ってのは無かったかな。でも一応見つけたのがあって...」
...
やはり、答えになり得そうな物ではあるが、答えそのものでは無かった。
「まあ今はお祭りにいるんだし、忘れよう。」
乙瀬に言った。もう明日には帰るんだし、何よりお腹空いたし。私は早速、小走りで焼きそばの屋台に歩き始めた。
...
列で待っていると、前にさっきの男の人がいた。資料館を教えてくれた人だ。
「あ、どうも。来てたんですね」
「あ、先程はありがとうございました」
「いえいえ」
私はふと浮かんだ疑問をそのまま投げかけた。
「そういえば、これって何のお祭りなんですか?」
「断髪式が行われるんです。まあ今回は他にもあるんですけど」
「他にも?」
「まあ、はい。」
彼が口を濁したのを見て、多分聞かない方が良いと思ったので、これ以上は聞かなかった。
遠くから、「田山さ~ん」という呼び声が聞こえた。それを聞いた彼は焼きそばを2つ買って、去っていった。
...
「こういう地元の祭りって、なんか落ち着くよね...」
焼きそばを食べていると、朝月が言った。
「だな。そして祭りといえば酒!」
「今朝二日酔いでハイキング行けなかった人とは思えない発言だな」
「別に良いだろ、お前だってチューハイ飲んでたクセに」
「2本しか飲んでないし」
乙瀬と古谷の軽めの口論を聞いていると、遠くに一筋の煙が見えた。おそらく、儀式が行われているんだろう。
...結局、あいつ何だったんだろうな。
...
8/7
早朝、目が覚めた。普段はあまり飲まないが、昨日は酒を結構飲んだらしい。記憶はないし、頭も痛い。変なことしてないといいな...。
荷物の用意をし終えた所で、私は客間陸に行った。音はしないし、誰もいない。だが、畳に落ちていた2枚の爪の欠片に、少し寒気がした。最後だし、と一応私は、部屋を写真に収めた。
チェックアウトを済ませ、僕達は車に乗り込む。今日は乙瀬が運転してくれるらしい。
「行くか」
...
その後も時々ふとあの女を思い出して、調べてみた。
しかし、それはあの日の僕達の体験を最後に、一度も現れていないらしい。
「...何?」
「お祭り行くぞ」
「...夜じゃなかったっけ?」
「早めに行ってもいいじゃん」
周防が加勢した。
まだ眠かったが、仕方ない。私は起きて、まだ部屋にいるらしい乙瀬を拾いに行く。
「祭り行くぞ、乙瀬」
...
外は少しずつ暗くなっていく。思ったよりも日の入りが早い。田舎なので街頭なんて物もなく、スマホのライト無しでは草むらに突っ込んでしまいそうだ。会場の仄暗い明かりが見え、私はスマホをしまい、屋台を周りはじめた。乙瀬が着いてくる。
「何か分かった?」
「う~ん、「これだ!」ってのは無かったかな。でも一応見つけたのがあって...」
...
やはり、答えになり得そうな物ではあるが、答えそのものでは無かった。
「まあ今はお祭りにいるんだし、忘れよう。」
乙瀬に言った。もう明日には帰るんだし、何よりお腹空いたし。私は早速、小走りで焼きそばの屋台に歩き始めた。
...
列で待っていると、前にさっきの男の人がいた。資料館を教えてくれた人だ。
「あ、どうも。来てたんですね」
「あ、先程はありがとうございました」
「いえいえ」
私はふと浮かんだ疑問をそのまま投げかけた。
「そういえば、これって何のお祭りなんですか?」
「断髪式が行われるんです。まあ今回は他にもあるんですけど」
「他にも?」
「まあ、はい。」
彼が口を濁したのを見て、多分聞かない方が良いと思ったので、これ以上は聞かなかった。
遠くから、「田山さ~ん」という呼び声が聞こえた。それを聞いた彼は焼きそばを2つ買って、去っていった。
...
「こういう地元の祭りって、なんか落ち着くよね...」
焼きそばを食べていると、朝月が言った。
「だな。そして祭りといえば酒!」
「今朝二日酔いでハイキング行けなかった人とは思えない発言だな」
「別に良いだろ、お前だってチューハイ飲んでたクセに」
「2本しか飲んでないし」
乙瀬と古谷の軽めの口論を聞いていると、遠くに一筋の煙が見えた。おそらく、儀式が行われているんだろう。
...結局、あいつ何だったんだろうな。
...
8/7
早朝、目が覚めた。普段はあまり飲まないが、昨日は酒を結構飲んだらしい。記憶はないし、頭も痛い。変なことしてないといいな...。
荷物の用意をし終えた所で、私は客間陸に行った。音はしないし、誰もいない。だが、畳に落ちていた2枚の爪の欠片に、少し寒気がした。最後だし、と一応私は、部屋を写真に収めた。
チェックアウトを済ませ、僕達は車に乗り込む。今日は乙瀬が運転してくれるらしい。
「行くか」
...
その後も時々ふとあの女を思い出して、調べてみた。
しかし、それはあの日の僕達の体験を最後に、一度も現れていないらしい。
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