Hold on me〜あなたがいれば

紅 華月

文字の大きさ
18 / 97
落花ノ章

18 素直になれぬ者と達観する者

しおりを挟む


都会において“ホワイトクリスマス”ともなれば…

『きゃー♪ステキ!ロマンチック~♪』

…なんぞ聞こえてきそうなもの。実際あちらはさぞ良きものだろうと思う。…だがしかし。

この北の地『北海道』では、そんな暢気な言葉など出てこないのが現状だ。何故ならば…

『ロマンチック~♪』を遥かに超えて吹雪き、もっさもさと『降る』からである。早ければそれが11月の後半からなのだから、クリスマスの頃には道民は皆『嫌気が差している』。

それでも若者は街へと繰り出し、時には路面の氷でズッコケながらも賑わいの波に乗ろうというのだから見上げた根性である。

そんなクリスマスの賑わい醒めやらぬある日。ススキノにあるスナックバー『モナムール』の前に黒塗りの高級車数台が連なって停まる。

黒スーツを纏った少々厳つい面々が居並ぶ中、最後に車から降りてきたのは圭介と美優だ。

この日はこの年最後の『視察』の日。オープンショルダーのツーピーススーツに白のストールを着た…というより翠によって『着せられた』美優と、そんな彼女と合わせるかのようなシルバーのネクタイを締めた圭介は2人仲良く店内へと入っていく。

「いらっしゃいませ清水様、美優さん。本日は生憎と少々お客様の入りが多いんですけれども…」

「みてぇだな。まぁ、閑古鳥鳴いてるよりは良いんじゃねぇか。」

「っ、圭介さんっ!…すいませんママ…」

「あらやだ、気になさらないで。しーくんの口が悪いのは昔からだから慣れてるの、ふふっ♪」

「…ホントにすいません…」

「さぁ皆様、いつものお席へどうぞ。お飲み物もすぐにご用意致しますわ。」

圭介が美優の背を押して奥のVIP席へと向かおうというその時…彼の空いていた反対側の腕をクン!と引かれ視線を向ける。そこには僅か硬い表情のママの顔があった。

「……。美優、先に入っててくれ。…幹哉頼む。」

「…うす。姉貴…行きましょう。」

「はい。」

美優は何を疑うでもなく素直に従って、幹哉や司達に守られるかのように歩き出す。その姿を見送って、圭介はママと向き合った。

「何だよ…どうした。」

「……『玄武組』の若頭が来てるのよ。…そこの入口すぐの席にいるわ。」

「ッ!…京極が?」

圭介が教えられたその席の方を見やると…確かにそこには京極といつも連れ歩くお馴染みの面子の姿があった。

「まさか『北斗聖龍会のシマだから出て行け。』…だなんて、私の口から言えないじゃない?真次に対応してもらったけど…騒ぎを起こしたくて来たんじゃない、用が済んだら帰る…って言ったそうよ。」

「………。」

「京極は…全部わかってるって事よね?この界隈が北斗聖龍会のシマだって事も…ウチの店が北斗とどういう繋がりかも。」

「そら知ってるだろ。幹哉を捨て駒にこっちに潜り込ませてきたのはヤツだ。…おい真次、話した時に何か言ってたか?」

「…いえ。ただそれしか言わないので、普通に客として酒を出して女の子も付けました。…今のところ、目立った動きはないです。」

「……。ヤツの用事ってのが何なのかさっぱりわからねぇが、とりあえずわかった。けど今から言っとくぜ…オレとヤツはお互い気に食わねぇモン同士だ、ちょっとでも頭に血ぃ上れば喧嘩にもなる。そうなったらさっさと表に放っぽり出してくれ。」

「ちょっとっ、しーくん!」

「…オレはな、未だに京極には腹立ってんだよ…チャカ弾(だま)一発で許されるなんて思ってんなら、とんだお門違いだぜ。」

「………。」

「あと、あかりをこっちに早めに寄越してくれ。…あいつのベタベタと擦り寄る所は、大半めんどくせぇがこういう時は『便利』だ。」

「え、あかりちゃん?」

「……美優さん…ですね。」

「あぁ、そういう事だ。頼んだぜ。」

そう口にした圭介に対して、真次が小さく頷き応えるのを見て、彼はやっと美優らがいるVIP席へと移動する。

「…何かありましたか?圭介さん。」

「いんや、何でもねぇよ。…うっしゃ!待たせたなっ。飲みモンは揃ったか?…って、美優のがまだか。」

「美優さんには真次が『特別な1杯』をご用意していますわ。ふふふっ♪」

「……。」

ママの妖艶かつ怪しい笑みを見て、圭介と美優に一抹の不安が過ぎり顔が引きつる。そうしている間にも真次がやって来て、美優の前に片膝を突いてカクテルグラスをそっと差し出す。

「……。おい、ママ…真次っ。」

「大丈夫です清水さん。美優さんにも『飲めます』から。」

「…?…まぁ、いいわ。ひとまず…今後の『モナムール』の発展に乾杯!」

「ありがとうございます。今後も更なる貢献が出来ます様、務めさせて頂きますわ。」

場にひと頻りの拍手が沸き起こる中…美優は手にしたカクテルグラスをジッと見つめたままだ。今回も前回同様、モナムールで最後の店ではあるが…前回の事をママとあかりに会った事以外に全く覚えていない彼女としては、何があろうと一滴たりとも飲みたくないのだ。

「…美優、んなジッと見てたらグラスに穴開くぞ。ひと口飲んでみてもし酒が入ってたら、そん時ゃオレが真次を蹴っ倒してやる。残りはオレに寄越せ。」

「…さすがに死にたくないので、全力で防御させて頂きます。…大丈夫ですよ、俺を信用して下さい。」

「……。い、頂きます…」

意を決したようにひと口『コキュッ』と飲み込んだ美優を、司や将也…幹哉や若衆頭の小田切らまでもが心配そうに見守る。圭介とて理解あるデカい事を言いはしたものの、再び『大虎美優』に変身されては何かと“大変”なので内心気が気ではない。

だがそんな周囲を他所に、美優の表情が不思議顔から可愛らしい笑みに変わった。

「…圭介さん、美味しいですっ…とっても♪」

「……あァ?…ちょっと貸せ美優……、…ッ、そういう事か、真次…」

「大丈夫って言った意味、わかりましたか?清水さん。」

「な、何なんすか?何なんすか?!」

「…コイツは酒が入ってない『ノンアルコール』のカクテルだ。こんなん…ただの『ジュース』じゃねぇかっ。」

「え、美味しいのに…ありがとうございます真次さん。」

「いえ。他にもいくつかマスターしてますので仰って下さい。」

「…すいません…」

申し訳ないと小さくなる美優に爽やかに笑い、真次がVIP席から出ようとしていくと…その背後から手首を掴まれ振り返る。

「おい。あのカクテル…全くの『ノンアルコール』じゃあねぇよな?」

「……。やっぱり気付きましたか。…う~ん…まさか清水さんまで飲むとは思わなかったので…ちょっと策に溺れましたかね?でもほんの少しですから…『大虎ちゃん』にはさすがになれないと思います。とはいえ、こういう場で全くの素面(しらふ)ってのも何だか可哀想な気がして…それに…」

「…何だよ。」

「多少は…清水さんだって『楽しみたい』でしょう?酔った美優さんは普段以上に『可愛らしい』みたいですから。」

「………。わかってるじゃねぇかよ、真次っ。」

「ま、男ってそんなモンですよね。どんな男だって惚れた女には弱い。」

「そんなモンよ…って、だからってオレまで酔わせるんじゃねぇぞ。2人して酔っ払ってたら本末転倒じゃねぇかっ。」

「アレ?清水さんって、美優さんに既に酔ってるんじゃないんですか?」

「……。お前のその顔でその台詞は卑怯の極みだな。女が聞いたら卒倒してるぞ。」

どこまでも爽やかな真次は圭介の言葉にニコリと笑って応えると、彼の背後にしゃがんでいたその場から立ち上がって今度こそ席から出て行く。その2人の会話は、隣の美優は全く聞いてはいなかった。

そしてその真次と入れ替わりでやって来たのが…

「失礼しまーす♪あかりちゃんでぇーすっ。きゃー!美優さ~ん♪」

「あかりさん、こんばんは。」

『モナムール』のナンバー1であるあかりだ。ちなみに彼女は店に京極らが来ている事など微塵も知らない。

「清水さんもいらっしゃいませー♪わっ、今月は黒シャツにシルバーのネクタイ!超似合ってるぅ!『ザ・極道!』って感じ?」

「…何だ?その言い回しは。相変わらず訳のわからねぇヤツだな。」

「あれ?美優さん…もしかして真次さんの『ノンアルコールカクテル』飲んでる?超美味しいよねー♪…って…あれれ?」

「…?、どうしたの…あかりちゃん。」

「美優さん…先月まではしてなかった『指輪』してる…しかもっ…」

「…あら。左手の『薬指』ねぇ…」

「……っ…」

「ごめんなさいね、差し出がましい事を聞いて…もしかして、その指輪…」

「…い、頂きました…圭介さんから。」

「………。」

皆が皆、驚愕の余りに言葉を失う中…1人淡々とした表情なのが圭介本人だ。その彼はまるで景気付けるかのようにグッとひと口飲み込むと、ポン!と自分の膝を叩いた。

「丁度良い折りだから言っとく。今年はもう残り何日かしかねぇから無理だが…来年、オレは美優と結婚する。当然籍も入れる。いつ頃にするとか、その他のめんどくせぇ事は何にも決まっちゃいねぇが…『嫁』になったからって、お前らの『姐さん』までやらせるつもりは全くねぇ。あくまでこれまで通りだ……わかったな?」

『………。』

「や…やぁね、急な話なものだから皆ビックリしちゃってっ…おめでとうございますっ。」

『おめでとうございます!!』

「おう…ありがとな。」

皆から一斉に祝意を表され、応える圭介の顔がどこかホッとしたかのように緩む。そして場は一気にお祝いモードへと移行していき…

「そんじゃあ那須司!兄貴の結婚を祝して『一気飲み』するっす!」

「お!いけぇっ!司ぁ!」

『つーかさの!ちょっと良いトコ見てみたい!ハイ!イッキ!イッキ!イッキ!』

「はい!次!和泉将也がいくっす!」

『まーさやの!ちょっと良いトコ見てみたい!ハイ!イッキ!イッキ!イッキ!』

「…。じゃあ…2人の舎弟がやっちまったんなら、やらないワケにいかないすね。…椎名幹哉!続きます!」

『みーきやの!ちょっと良いトコ見てみたい!ハイ!イッキ!イッキ!イッキ!』

「……。なんだ…このカオス…」

「ふふふっ♪でも皆さん楽しそうです。…大丈夫ですか?3人とも。」

「だ、大丈夫っすよぉ~姉貴ぃ~!」

「いや、全然大丈夫じゃねぇだろ。」

そんな楽しい状況の中、美優がツンツンと圭介の肘付近を遠慮がちに引っ張る。

「すいません…ちょっと失礼していいですか?」

「ん?…おう。」

「あ、美優さん待ってっ。あかりも一緒に行く~♪」

「ケケッ♪真っ白になるまで塗りまくって来い!あかりっ。」

「はぁ?!そこまで塗ってないわよ!」

「塗ってるには塗ってんだろがっ。ウチの姉貴はほぼ『スッピン』だぞっ!てめぇとは違うんだよっ。」

「何ですってぇ!」

「あ、あの司さんっ…私もお化粧、してますから…ね?…2人とも、ケンカしないでっ…」

「だぁ!るせぇったらねぇ。てめぇら顔合わせればすぐ喧嘩だなっ。…美優、あかりを連れてってくれ。」

「はい。…行きましょう?あかりさん。」

「……。…フーンだ!司なんか大っキライ!!」

「上等だっ、こっちだっててめぇなんか嫌いだよ!」

「フン!」
「ケッ!」

「……。ガキか、てめぇらは…ったくよぉ…」

「嫌よ嫌よも好きの内…っと。」

「全く、全く。」

「あァ?何か言ったか将也。」

「な、に、も!」

「……ッ…」

「…司、これだけは言っとくぜ。今はお互いこうやって啀み合っていられたって…後になってぜってぇ後悔する時が来るモンなんだ。そん時に後悔したっておせぇんだよ。ならさっさと素直になっちまった方がよっぽど楽だぜ。」

「……兄貴…」

「男はな…女の手の平で転がされて、黙ってケツ叩かれてりゃ良いんだよっ。まぁ、言うべき事はビシッと言わなきゃだけどなぁ。」

「ふふふふっ♪結婚を決めた男からの『金言』が出たわねっ。しーくんの言う通りよ?ただそれだけで男と女の間に『平和』が保たれるの。」

「でも…兄貴みたいな『大人』な考え、司には無理っすよ。コイツ自身がガキなんすから。」

「んだと将也っ!」

「司、人に八つ当たりすんじゃねぇ。…周りのオレらが見てるのと、お前が持ってるモンが『同じ』でそれが『本気(マジ)モン』なら…何もかもかなぐり捨てられるさ。」

「………。」

達観したかのような圭介の言葉は、司に深く突き刺さったようで黙り込んでしまう。

そうしている間にも席を立っていた2人が戻った事で、この日の視察を僅か早めに切り上げて終えようとしていた。

…だが。お祝いムードが抜け切れない面々の前に、今や忘れかけていた『邪魔者』が立ちはだかったのは正に店を出ようという、その時だった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

王弟が愛した娘 —音に響く運命—

Aster22
恋愛
弟を探す旅の途中、身分を隠して村で薬師として生きていたセラは、 ハープの音に宿る才を、名も知らぬ貴族の青年――王弟レオに見初められる。 互いの立場を知らぬまま距離を縮めていく二人。 だが、ある事件をきっかけに、セラは彼の屋敷で侍女として働くことになり、 知らず知らずのうちに国を巻き込む陰謀へと引き寄せられていく。 人の生まれは変えられない。 それでも、何を望み、何を選ぶのかは、自分で決められる。 セラが守ろうとするものは、弟か、才か、それとも―― キャラ設定・世界観などはこちら       ↓ https://kakuyomu.jp/my/news/822139840619212578

ざまぁに失敗したけど辺境伯に溺愛されています

木漏れ日
恋愛
天才魔術師セディが自分の番である『異界渡りの姫』を召喚したとき、16歳の少女奈緒はそれに巻き込まれて、壁外という身分を持たない人々が住む場所に落ちました。 少女は自分を異世界トリップに巻き込んだ『異界渡り姫』に復讐しようとして失敗。なぜかロビン辺境伯は少女も『異界渡りの姫』だと言って溺愛するのですが…… 陰陽の姫シリーズ『図書館の幽霊って私のことですか?』と連動しています。 どちらからお読み頂いても話は通じます。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

気がつけば異世界

蝋梅
恋愛
 芹沢 ゆら(27)は、いつものように事務仕事を終え帰宅してみれば、母に小さい段ボールの箱を渡される。  それは、つい最近亡くなった骨董屋を営んでいた叔父からの品だった。  その段ボールから最後に取り出した小さなオルゴールの箱の中には指輪が1つ。やっと合う小指にはめてみたら、部屋にいたはずが円柱のてっぺんにいた。 これは現実なのだろうか?  私は、まだ事の重大さに気づいていなかった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】愛する人はあの人の代わりに私を抱く

紬あおい
恋愛
年上の優しい婚約者は、叶わなかった過去の恋人の代わりに私を抱く。気付かない振りが我慢の限界を超えた時、私は………そして、愛する婚約者や家族達は………悔いのない人生を送れましたか?

処理中です...