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――17日目

120.『夜の時間(3)』

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小田切 冬司
「…………とにかく、本当に小日向さんが人狼だったとして、
 残る人狼はあと二人だよ…………。
 最短でもあと二日かかる。……最低でも、あと四人死ぬ」


全員
「……………………」


有栖川 直斗
「…………サキちゃんさ」

和歌野 岬
「…………ええ」

有栖川 直斗
「昨日なんで花菜占ったの?」

和歌野 岬
「…………大切な人だったからよ」

有栖川 直斗
「…………そうか」

白百合 美海
「でもあなた…………嘘吐いてるじゃない」

小田切 冬司
「とにかく、…………明日の霊媒結果でそれははっきりするよ。
 小日向さんが人狼だったら、本物の占い師は和歌野さんだし、
 小日向さんが村人だったら、本物の占い師は…………白百合さんだ」

間宮 果帆
「…………明日、はっきりするんだな」

乃木坂 朔也
「…………俺は美海を信じる」

白百合 美海
「…………ありがとう、朔也」

小田切 冬司
「…………用心棒、まだ、残ってるかな」

竜崎 圭吾
「…………どうだろうな。
 あれからもう、だいぶ死んじまったし」

小田切 冬司
「俺から提案なんだけど、
 用心棒の人さ、残ってたらなんだけど、
 …………今晩は直斗を守ってほしいんだ。
 理由は今言ったように、どっちが本物の占い師かはっきりするから」

竜崎 圭吾
「…………人狼は直斗を狙うのか?」

小田切 冬司
「いや…………そうとも言えない。
 白百合さんか、和歌野さん、どっちかを狙う可能性も高いと思う。
 でも、用心棒だって誰を守ればいいか、困ってるんじゃないかな?
 どっちか本物かわからないんだから…………だから、だったらはっきりさせるためにも、直斗を守るべきだと俺は思う」


全員
「……………………」


千景 勝平
「…………そんなに上手く行くか」

小田切 冬司
「……ま、もういないかもしれないけどね」


全員
「……………………」





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