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『腸』――9日目
116.『弥重の死(7)』
しおりを挟む――――PM21:00、リビングルーム
本堂 空太
(リビングに戻っても、重苦しい空気はなにも変わらなかった。
今は目黒も落ち着いて、誰も、一言も喋らず、時だけが過ぎていく…………)
間宮 果帆
「…………あたし、シャワー浴びてくるな」
有栖川 直斗
「…………ああ」
和歌野 岬
「…………ひとりで行くの?」
間宮 果帆
「ああ、でも、もう9時過ぎてるし、一人ずつじゃ厳しいよな。
サキと花菜もくるか?」
小日向 花菜
「…………そうだね。そうしようかな」
和歌野 岬
「…………そう、ね」
七瀬 和華
「…………軽くでいいから、わたしも行こうかしら。
…………なにもかも、洗い流したい気分だわ」
筒井 惣子郎
「……いいぞ。女子、先に入ってくれ。
…………佐倉も。5人なら入れるだろう」
竜崎 圭吾
「…………俺らも、適当にやるからさ。
行ってこいよ」
七瀬 和華
「…………ありがとう」
佐倉 小桃
「…………それじゃ、あたしも行くわ。
…………みんな、早く、休みましょう」
本堂 空太
「…………佐倉」
佐倉 小桃
「? どうしたの、本堂くん」
本堂 空太
「あの…………あの、ひとりで抱え込んじゃダメだよ。
無理しないで…………果帆も……」
間宮 果帆
「…………ああ、悪いな」
本堂 空太
「ありがとう、本堂くん。
…………それじゃ」
……………………。
道明寺 晶
「…………俺は、明日の朝入るわ」
本堂 空太
「…………俺もそうしようかな」
有栖川 直斗
「俺はあとで……シャワーだけでもしてくる。
…………なんだろうな、身体中が不快なんだ、無償に」
小田切 冬司
「…………わかるよ、その感覚。
……目黒くんもさ、シャワーだけでも浴びようよ。
すこしはさっぱりするよ」
目黒 結翔
「……………………」
筒井 惣子郎
「…………各自、自由にしよう。
今日くらい……自由に、なろう」
竜崎 圭吾
「ああ…………俺もひとりになりたい。
……でも、ひとりでいるのも不安だな。
目を閉じると…………どうしたって、あの、都丸の姿が……」
乃木坂 朔也
「言うなよ。俺だって同じなんだ……。
…………どうしたらいい、俺たちは」
道明寺 晶
「…………大人しく、助けを待つしかない。
何日かかろうとも。必ず来ると、信じるしかない。
もう、なにに気兼ねする必要もないんだ。
みんな…………少しずつ、少しずつでいいから、また」
筒井 惣子郎
「ああ。…………これまでと、同じように。
こんな場所だけど、また、笑い合えるように」
乃木坂 朔也
「それじゃ、…………俺、戻るな。
また、明日…………」
道明寺 晶
「ああ、また…………」
本堂 空太
(そうして、みんな、各々戻って行った。
俺も…………ひとり、部屋に戻ってベットに横たわった。
…………竜崎が言ったように、目を瞑ると、否が応にも蘇ってしまう、都丸のあの姿…………。
あんなものを見せられて、みんな、明日からも普通になんてできるのか?
俺は…………できる自信がない。
…………果帆。果帆に会いたい。
でも…………彼女を元気付けてやることもできない。
でも、…………こんなに心細い夜は、初めてだった)
【残り:16人】
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