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『腸』――9日目
117.『夜の時間(1)』
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――――PM23:00、花菜の部屋
小日向 花菜
「…………サキ」
(…………大丈夫かな。
うちがそばにいてやらないといけないのに。
……………………。
こんなときだと言うのに。
いや、こんなときだからこそなんだろうか。
うちは、今日殺された都丸さんのことよりも、サキと自分のことを考えていた。
もし…………もしも、サキが人狼だったら。
万が一今後ゲームをすることになっても、一緒に生き残ることはできないんだ、絶対に。
…………うちは。
………………うち、は。
…………今までは、見ないふりをしていた。
けど、うちは、…………うちは、サキのことがことが好きだ。それは、恋愛対象としての好きだった……)
小日向 花菜
「……………………」
(…………男になりたい。
だけどうちは、自分のことを『女』だと自覚している。心と体が違うとか、そーゆーことではないんだ。
サキに出会う前までは、普通に男の子に恋をしたこともあった。まあそれは…………小学校が同じだった、アキラなんだけど。
本当に淡い恋だった。仲良くなりたいとか、そんなレベルの、淡い話。
結果、アキラとは仲良くはなれたけど…………告白とか、そんなのは考えたこともなかったな。
今思うと、恋とすら言えない感情だったのかも知れない。
けど、サキは…………サキは、格別だ。
サキと出会って、人生が変わった。なんでもない普通の暮らしがきらきらと輝いた。
…………サキがいてくれれば、それでいい。
けど、もし、……………………。
…………いや、こんなことは考えるのはよそう。サキが人狼だったらなんて。
16人もいるんだ。その内、たったの3人じゃないか。確率は低いんだ)
小日向 花菜
「……………………」
(このときうちは、完全に失念していた。
…………『裏切り者』の可能性を……)
**
【残り:16人】
――――PM23:00、花菜の部屋
小日向 花菜
「…………サキ」
(…………大丈夫かな。
うちがそばにいてやらないといけないのに。
……………………。
こんなときだと言うのに。
いや、こんなときだからこそなんだろうか。
うちは、今日殺された都丸さんのことよりも、サキと自分のことを考えていた。
もし…………もしも、サキが人狼だったら。
万が一今後ゲームをすることになっても、一緒に生き残ることはできないんだ、絶対に。
…………うちは。
………………うち、は。
…………今までは、見ないふりをしていた。
けど、うちは、…………うちは、サキのことがことが好きだ。それは、恋愛対象としての好きだった……)
小日向 花菜
「……………………」
(…………男になりたい。
だけどうちは、自分のことを『女』だと自覚している。心と体が違うとか、そーゆーことではないんだ。
サキに出会う前までは、普通に男の子に恋をしたこともあった。まあそれは…………小学校が同じだった、アキラなんだけど。
本当に淡い恋だった。仲良くなりたいとか、そんなレベルの、淡い話。
結果、アキラとは仲良くはなれたけど…………告白とか、そんなのは考えたこともなかったな。
今思うと、恋とすら言えない感情だったのかも知れない。
けど、サキは…………サキは、格別だ。
サキと出会って、人生が変わった。なんでもない普通の暮らしがきらきらと輝いた。
…………サキがいてくれれば、それでいい。
けど、もし、……………………。
…………いや、こんなことは考えるのはよそう。サキが人狼だったらなんて。
16人もいるんだ。その内、たったの3人じゃないか。確率は低いんだ)
小日向 花菜
「……………………」
(このときうちは、完全に失念していた。
…………『裏切り者』の可能性を……)
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【残り:16人】
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