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『腸』――14日目
129.『夜の時間(4)』
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――――AM00:25、晶の部屋
白百合 美海
「ぅぅ…………ぇっく…………」
道明寺 晶
「美海…………なぁ、美海……」
白百合 美海
「うぅ…………アキラ……約束、したじゃない」
道明寺 晶
「ん?」
白百合 美海
「…………『閖白えりか』じゃなくてっ、
『白百合美海』としての人生をっ、一緒に、
…………一緒に、歩んでくれるって……」
道明寺 晶
「うん…………」
白百合 美海
「…………あたしを『鳥籠』の中から出してくれたのは、アキラじゃないっ」
道明寺 晶
「…………なあ、美海」
白百合 美海
「アキラ…………」
道明寺 晶
「今でも覚えてる、お前と初めて会ったときのこと。
一目惚れだった…………それに、思った。
あー、俺、この子のために死ぬんだな、って」
白百合 美海
「……ど、して…………そんなこと言うの」
道明寺 晶
「俺が生まれた意味…………たぶん、それなんだよ。
美海を助けること、鳥籠から出してやること。
…………いつ如何なるときも、それが、俺の役目なんだ」
白百合 美海
「アキラ…………ねえ、アキラ…………」
道明寺 晶
「うん…………?」
白百合 美海
「…………普通の幸せなんて訪れないと思ってた。
…………願っちゃいけないと思ってた……。
でもあの日、アキラが『白百合美海を生きろ』って言ってくれて、変わったの。
氷みたいだった、あたしの心が…………溶けていったの…………」
道明寺 晶
「うん…………」
白百合 美海
「だから、…………離れないで。
あたしをそばに置いて。ずっと、ずっと」
道明寺 晶
「…………そばにいるよ。ずっと、ずっと。
例え、どんな姿になろうとも。
…………な、美海……」
白百合 美海
「…………アキラ」
(アキラは、少し皮肉げに微笑してから、あたしを抱き上げた。
…………特徴的な、ニヒルな笑顔。あたしの大好きな笑顔。
…………アキラはあたしを、そのままベッドに押し倒した)
白百合 美海
「アキラ…………」
道明寺 晶
「…………思い出作り」
白百合 美海
「…………アキラっ、アキラぁっ」
(そしてあたしは、アキラに抱かれた。
いつも優しかったアキラ。でも今日は、すこし、荒々しかった。
自分を刻み込みように…………あたしのそばにいるよって、教え込むみたいに。
…………あたしの中に、熱いものを放った……)
**
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