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13話 アンヌSide
ガードが眠ったあと、僕はそそくさと後片付けをしていた。
とにかくガードの身体を拭かないと、明日風邪を引くかもしれない。と、急いで身体をきれいにして少し引きずりながら、彼の部屋の仮眠ベッドへ寝かせた。
本当は一緒に寝たかったけど、あのベッドで寝させるには、僕の心が持たなかった。
シーツを捲って、軽く水で洗って洗濯所においておく。これなら変に詮索されないと思う。
寝室に帰り、一休みをするために、ソファに座り冷めた─さっきまでは温かかったのに─紅茶を口に含む。流石の僕でもあの量の射精は疲れた……というか!
さっきのことを思い出して、少し紅茶を零す。動揺していたようで、ソファに染みてないことを確認し、安心する。
ガードから誘って来た事自体驚いたが、彼があれほど淫らなことにも驚いた。前に妄想してしまった時より、刺激的だった。いや、当たり前だけど……
押し倒した時に触られたのも、辿々しく触る指も、顔を汚してしまった時の小さく舐める舌も、中心の熱に夢中で動く舌。必死のおねだり、綺麗で小さいナカ、身体が大きいからか、少しだけ小さく見える彼の中心……全部が良かった。これを、明後日の夜にまた……
なんてやましいことを考えて頭を振る、いやいや、今日無理させたのだ。明後日は優しく、抱き過ぎないようにしなければ。
……ここで疑問が起きる、なぜガードはあんなにも求めてきていたのだろう。確かに今日の昼頃、感情を高ぶらせるようにしてしまったのは僕だけど、僕の思っているガードと、先程のガードではイメージが違いすぎた。
そのせいで、とは言ってはなんだけど、行為をしてる時、本当にガードなんだろうか。なんてぐるぐるした。神様が僕に見せてる、幻覚なんじゃないか?誰かが僕を、王子から堕落させる為、嵌めようとしてるんじゃないか?なんて考えていたが、目の前の欲望に争えず─現に何度も達してしまい、絶対に早漏だと思われてる─最後の最後しか我慢できなかった。
ああ、なんて僕は駄目なやつ……結局キスも過激にしてしまったし、妄想で最低だと言いながら、今日手を出している。手を出してる時はしたい!という気持ちに嘘がつけず、彼が乗り気なら良いんじゃないか。と、思ってついやってしまっていた。
最後で止めるのは、僕にも彼にも酷だったかな……
とは思うけど、僕は正直まだまだ出来たが、ガードは辛そう─実際抜いた後すぐに、眠ってしまった─だったので、あそこで終わらせて正解だった。じゃないと、明日の彼と一緒に手を繋いで屋台を回る予定がなくなる。
正直、明日が楽しみで仕方がなかったので、本を読んで落ち着き、ぐっすり寝ようと思っていたのだ。
彼と手を繋いで街を歩くのはいつぶりなんだろう。
このぐらいの時期だったことは覚えている、母が結婚式の話をぶり返し、父が恥ずかしがっていたから……
でも、この国のお祭りを一緒に楽しんだ記憶はない……楽しんだのなら、彼の記憶にも嫌でも染み付いているはずだった。
この国のお祝い事となると、全力を出す国民の力はすごい。いや、普段も十分助けられているがもっと凄い。花火は色とりどりなだけでなく弾数も果てしなく、街中は踊る人に溢れ、足のふみ場もないほど詰めて、並べられる屋台には所狭しと食べ物から、流行りのおもちゃまでもがぎゅうぎゅうと置かれているのに、終わりごろには全部なくなるのだ。明日に限っては病人も乳児も家に留まらず、外に出てくる程、薬やお金よりもお祭りが好きな種族─と纏めていいかは分からないけど─だ。
食事会の時、デートと言ったガード、可愛かったなぁ……明日は、もっと可愛いと思う。住民にお祝いされて、頬を染めながらありがとうと、はにかんで言うんだろうな。服も楽しみだ、またしてもオーダーメイドした服を着てもらうし、明日はお祝い事の服の配色ではなく、僕が似合いそう。という色でオーダした。ぜっ……たいに似合う。目に焼き付けなければ。
それに、ご飯にも目を輝かせるに決まっている。意外にも食いしん坊な彼には、食べたがるものは全部食べさせたいし、経験させたい。もし大荷物になったとき用に、ブーケも連れて行ったほうがいいかな……
明日の事に心を踊らせていると、うとうとと微睡み、少しソファの背もたれに体重預ける。
流石に今日の朝から活動し続けていたので、いくら疲れてないと思っていても、身体が休みを欲しているようだ__
□◇□◇□◇□
周りには草が生い茂り、薄暗い森があった。じめじめとした森の奥深く、岩場でしくしくと泣いている子供がいた。
すべてが真っ白なその子には、赤い血や、青い痣などがあり、耳や尻尾の白い毛は少し禿げかかっていた。
あれは、小さい頃の僕だ。懐かしい夢を見てしまっているようで、記憶は鮮明に思い出される。
人間とはつかず離れずですよ。そう母様から言われていた僕は興味本位で、人間にくっつき過ぎてしまったのだ。
数年前まで獣人は忌み嫌われていて、最近─と言っても父の代だが─資源や魔力の強さから強いパイプになる。と、我らを忌み嫌わない代わりに、資源の手伝いをする。という協定を結んだばかりだった。
そんな結んだばかりの協定、守る者もいれば、破る物もいた。今でこそ目立った話は聞かないが……正直、あの頃一番被害にあったのは自分と両親だと思う。
やはり王家というだけあって人前に現れるし、うさぎの血はこの国に他に居ない。うさぎの獣人=王家という事から標的にする者も多かったのだ。
ああ、嫌な夢だ……早く終わってほしい、今日の幸せな気持ちで終わってほしい。嫌な思いをしたくない。
このあと、迷子になっていた僕はブーケと再会するが、傷ついた身体をまた追われて、必死に逃げてアヤブカレ王国へ帰る。そして枯れるまで泣く。人間なんて一生信じないと。
早く覚めろ、早く覚めろと念じていると、僕の後ろから誰かが走り、子供の僕の手を握って何処かへ消えてしまった。しかし、どう見てもブーケでは無かった。
あれ、僕の記憶の夢じゃないんだろうか……
記憶とは違う出来事に衝撃を受けていると、遠くから名前を呼ぶ声が聞こえる……ブーケだ。
ブーケ、こっちに来てる場合じゃないぞ、あっちに、あっちに行ったんだ……
□◇□◇□◇□
「……きてください、アンヌ王……!」
「……ん、んん……」
「アンヌ王子!もうお食事の時間ですよー!ガード様はどちらですか?」
「ん、あれ……もう朝……?」
「ええ、珍しく熟睡されてましたね。おはようございます」
身体がパキパキと痛い。たしかにあの時まぶたを瞑った記憶はあるので、そのまま寝たらしい。
「うっ、いたた……ストレッチしなきゃ」
「ブーケが身体を引っ張りましょうか?ぐーっと」
「容赦なく引っ張ってくるでしょ……いいよ」
腕を伸ばしたり足を曲げたりしていると、ブーケがまた話しかけてくる。
「ちなみに、ガード様は……?」
「あ、えっと……隣にいる。まだ寝てるのかな」
「あれ……見なかったので、どこかへ行かれてるのかもしれませんね。心当たりあります?」
「うーん……お風呂?」
昨日の僕の対処が足りなく、気持ち悪いと思って行ったのかもしれない。それかトイレくらいしか思い浮かばない。
「見に行ってきます。お食事所へは一人で行ってくださ……そうだ。本日のご予定ですけど」
くる、と一度振り返ったがまたこちらに向く。このブーケという男もなかなか忙しい。僕が生まれる前からいたが、いつまでも歳を取らない見た目と、対応。と言っても、僕に対しては少し雑になっている。これも信頼のなせる技だと……思っておく。
「整備が遅れているらしく、お祭りが開かれるのが、少し遅れて十一時からですので、お二人が回られるのはそれ以降がよろしいかな~と思います」
「そっか、ありがとう!」
ぺこりと頭を下げて、ブーケはガードを探しに行ったようだ。
僕も少し用意をして、ガードに身体は大丈夫か聞かなければ。昨日は結構……というか、相当無理させたから、お祭りもゆっくり回らなきゃ!その分たっぷり楽しめるといいな。
うきうきと、このあとの祭りに心を踊らせ、僕は寝室を後にした。
とにかくガードの身体を拭かないと、明日風邪を引くかもしれない。と、急いで身体をきれいにして少し引きずりながら、彼の部屋の仮眠ベッドへ寝かせた。
本当は一緒に寝たかったけど、あのベッドで寝させるには、僕の心が持たなかった。
シーツを捲って、軽く水で洗って洗濯所においておく。これなら変に詮索されないと思う。
寝室に帰り、一休みをするために、ソファに座り冷めた─さっきまでは温かかったのに─紅茶を口に含む。流石の僕でもあの量の射精は疲れた……というか!
さっきのことを思い出して、少し紅茶を零す。動揺していたようで、ソファに染みてないことを確認し、安心する。
ガードから誘って来た事自体驚いたが、彼があれほど淫らなことにも驚いた。前に妄想してしまった時より、刺激的だった。いや、当たり前だけど……
押し倒した時に触られたのも、辿々しく触る指も、顔を汚してしまった時の小さく舐める舌も、中心の熱に夢中で動く舌。必死のおねだり、綺麗で小さいナカ、身体が大きいからか、少しだけ小さく見える彼の中心……全部が良かった。これを、明後日の夜にまた……
なんてやましいことを考えて頭を振る、いやいや、今日無理させたのだ。明後日は優しく、抱き過ぎないようにしなければ。
……ここで疑問が起きる、なぜガードはあんなにも求めてきていたのだろう。確かに今日の昼頃、感情を高ぶらせるようにしてしまったのは僕だけど、僕の思っているガードと、先程のガードではイメージが違いすぎた。
そのせいで、とは言ってはなんだけど、行為をしてる時、本当にガードなんだろうか。なんてぐるぐるした。神様が僕に見せてる、幻覚なんじゃないか?誰かが僕を、王子から堕落させる為、嵌めようとしてるんじゃないか?なんて考えていたが、目の前の欲望に争えず─現に何度も達してしまい、絶対に早漏だと思われてる─最後の最後しか我慢できなかった。
ああ、なんて僕は駄目なやつ……結局キスも過激にしてしまったし、妄想で最低だと言いながら、今日手を出している。手を出してる時はしたい!という気持ちに嘘がつけず、彼が乗り気なら良いんじゃないか。と、思ってついやってしまっていた。
最後で止めるのは、僕にも彼にも酷だったかな……
とは思うけど、僕は正直まだまだ出来たが、ガードは辛そう─実際抜いた後すぐに、眠ってしまった─だったので、あそこで終わらせて正解だった。じゃないと、明日の彼と一緒に手を繋いで屋台を回る予定がなくなる。
正直、明日が楽しみで仕方がなかったので、本を読んで落ち着き、ぐっすり寝ようと思っていたのだ。
彼と手を繋いで街を歩くのはいつぶりなんだろう。
このぐらいの時期だったことは覚えている、母が結婚式の話をぶり返し、父が恥ずかしがっていたから……
でも、この国のお祭りを一緒に楽しんだ記憶はない……楽しんだのなら、彼の記憶にも嫌でも染み付いているはずだった。
この国のお祝い事となると、全力を出す国民の力はすごい。いや、普段も十分助けられているがもっと凄い。花火は色とりどりなだけでなく弾数も果てしなく、街中は踊る人に溢れ、足のふみ場もないほど詰めて、並べられる屋台には所狭しと食べ物から、流行りのおもちゃまでもがぎゅうぎゅうと置かれているのに、終わりごろには全部なくなるのだ。明日に限っては病人も乳児も家に留まらず、外に出てくる程、薬やお金よりもお祭りが好きな種族─と纏めていいかは分からないけど─だ。
食事会の時、デートと言ったガード、可愛かったなぁ……明日は、もっと可愛いと思う。住民にお祝いされて、頬を染めながらありがとうと、はにかんで言うんだろうな。服も楽しみだ、またしてもオーダーメイドした服を着てもらうし、明日はお祝い事の服の配色ではなく、僕が似合いそう。という色でオーダした。ぜっ……たいに似合う。目に焼き付けなければ。
それに、ご飯にも目を輝かせるに決まっている。意外にも食いしん坊な彼には、食べたがるものは全部食べさせたいし、経験させたい。もし大荷物になったとき用に、ブーケも連れて行ったほうがいいかな……
明日の事に心を踊らせていると、うとうとと微睡み、少しソファの背もたれに体重預ける。
流石に今日の朝から活動し続けていたので、いくら疲れてないと思っていても、身体が休みを欲しているようだ__
□◇□◇□◇□
周りには草が生い茂り、薄暗い森があった。じめじめとした森の奥深く、岩場でしくしくと泣いている子供がいた。
すべてが真っ白なその子には、赤い血や、青い痣などがあり、耳や尻尾の白い毛は少し禿げかかっていた。
あれは、小さい頃の僕だ。懐かしい夢を見てしまっているようで、記憶は鮮明に思い出される。
人間とはつかず離れずですよ。そう母様から言われていた僕は興味本位で、人間にくっつき過ぎてしまったのだ。
数年前まで獣人は忌み嫌われていて、最近─と言っても父の代だが─資源や魔力の強さから強いパイプになる。と、我らを忌み嫌わない代わりに、資源の手伝いをする。という協定を結んだばかりだった。
そんな結んだばかりの協定、守る者もいれば、破る物もいた。今でこそ目立った話は聞かないが……正直、あの頃一番被害にあったのは自分と両親だと思う。
やはり王家というだけあって人前に現れるし、うさぎの血はこの国に他に居ない。うさぎの獣人=王家という事から標的にする者も多かったのだ。
ああ、嫌な夢だ……早く終わってほしい、今日の幸せな気持ちで終わってほしい。嫌な思いをしたくない。
このあと、迷子になっていた僕はブーケと再会するが、傷ついた身体をまた追われて、必死に逃げてアヤブカレ王国へ帰る。そして枯れるまで泣く。人間なんて一生信じないと。
早く覚めろ、早く覚めろと念じていると、僕の後ろから誰かが走り、子供の僕の手を握って何処かへ消えてしまった。しかし、どう見てもブーケでは無かった。
あれ、僕の記憶の夢じゃないんだろうか……
記憶とは違う出来事に衝撃を受けていると、遠くから名前を呼ぶ声が聞こえる……ブーケだ。
ブーケ、こっちに来てる場合じゃないぞ、あっちに、あっちに行ったんだ……
□◇□◇□◇□
「……きてください、アンヌ王……!」
「……ん、んん……」
「アンヌ王子!もうお食事の時間ですよー!ガード様はどちらですか?」
「ん、あれ……もう朝……?」
「ええ、珍しく熟睡されてましたね。おはようございます」
身体がパキパキと痛い。たしかにあの時まぶたを瞑った記憶はあるので、そのまま寝たらしい。
「うっ、いたた……ストレッチしなきゃ」
「ブーケが身体を引っ張りましょうか?ぐーっと」
「容赦なく引っ張ってくるでしょ……いいよ」
腕を伸ばしたり足を曲げたりしていると、ブーケがまた話しかけてくる。
「ちなみに、ガード様は……?」
「あ、えっと……隣にいる。まだ寝てるのかな」
「あれ……見なかったので、どこかへ行かれてるのかもしれませんね。心当たりあります?」
「うーん……お風呂?」
昨日の僕の対処が足りなく、気持ち悪いと思って行ったのかもしれない。それかトイレくらいしか思い浮かばない。
「見に行ってきます。お食事所へは一人で行ってくださ……そうだ。本日のご予定ですけど」
くる、と一度振り返ったがまたこちらに向く。このブーケという男もなかなか忙しい。僕が生まれる前からいたが、いつまでも歳を取らない見た目と、対応。と言っても、僕に対しては少し雑になっている。これも信頼のなせる技だと……思っておく。
「整備が遅れているらしく、お祭りが開かれるのが、少し遅れて十一時からですので、お二人が回られるのはそれ以降がよろしいかな~と思います」
「そっか、ありがとう!」
ぺこりと頭を下げて、ブーケはガードを探しに行ったようだ。
僕も少し用意をして、ガードに身体は大丈夫か聞かなければ。昨日は結構……というか、相当無理させたから、お祭りもゆっくり回らなきゃ!その分たっぷり楽しめるといいな。
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