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入試編
しおりを挟むおばあちゃんと合流した潤と風紀委員の二人は、車に乗って学園まで向かっていた。
「学園まではどれくらいで着くの?」
「約20分ぐらいかな 」
「そうか そう言えば、風紀委員の二人って僕と一緒の船に乗ってたんだね。だって船であった女の子と同じ匂いがするから」
あらかさまに動揺する風紀委員の二人は、何を言っているのかわからないという風な顔をしていた。
「エット ナニヲイッテルノカワカラナイナ 」
「ウン、ワタシタチハアソコノミナトニズーットイタンダカラ」
動揺してカタコトになっている風紀委員の二人を見て、爆笑する潤とアマラちゃん
「HAHAHA 君たちバレてないとでも思っていたの?」
「バレていたんだぁ 私たち(匂いで)」
すこしホットした風紀委員の二人であった。
「うん、バレバレ あの下手な芝居にはちょっと驚いたけどね 」
船での出来事は最初から計画されていたものだった。多分、あれも入試の一つだったんだろう
「でも、下手な芝居だとしても楽しかったから」
潤の満面の笑みに風紀委員の二人は、ドキドキしていた。
「そ そ それは よ よ 良かった で で ですね」
「大丈夫? 顔赤いけど熱でも出たかな?」
「大丈夫です。熱ではないので…」
風紀委員の二人は思った 潤くんは優しくて、他の男のことは違う(隣とは) 守ってあげたくなる…弟感があると そして無邪気な感じで可愛いと
「それにしても、日本本土は暑かったよ」
「向こうは夏かい 日本のリゾート地にでも行って静養するのもありだね」
「セミも鳴いてるし、蚊もブンブン飛んでるよ まぁ刺されるとかゆいけどね」
風紀委員の二人は、まだ自己紹介していないことに気づいた。
「そう言えば私たちの自己紹介していなかった。」
「そう言えばそうだったね でもどちらか一人は船で自己紹介したような??」
「二人ともするんで聞いてくださいね。左の私は、2年1組の西条琴里よろしくね 右の私は、2年3組の有馬楓花よろしくお願いします。」
「二人共、2年生なんだ じゃあ僕の先輩だね」
「一応僕も自己紹介すると更屋敷潤 更屋敷財閥の次期当主であり、マギサズの一人だよ あともう一つ… 台湾の悲劇で唯一生き残った二人の一人だよ」
「台湾の悲劇ってまさか…最悪のディザードの大災害…」
台湾の悲劇とは潤がまだ5歳の時、お父さん、お母さんと共に中国、アメリカ、日本、イギリス、台湾、フランス、ドイツ共同開発の新型短距離弾道ミサイルの視察を兼ねた家族旅行に行った時、偶然が必然か…超大型ディザードのアレクサンドルクナが出現し、視察会場は大騒ぎ
アレクサンドルクナは、新型短距離弾道ミサイルを食べようとして噛んだ瞬間、大爆発を起こし、熱風と大量の放射線が台湾中を包んだ上に、誤作動によって中国大陸から東南アジアまでに一斉発射 中国大陸から東南アジアが吹き飛ぶという未曾有の大惨事を起こした。
潤と明日奈の2人は、更屋敷桃花の魔法障壁に守られていて、桃花は、血だらけの状態で潤に抱えられていた。お父さんと明日奈のお母さん、お父さんなど含む多くの人は、焼け爛れた状態で見つかった。この大災害によって死んだ人は12億人を超え、史上最悪のディザードの大災害と呼ばれるようになった。
後に、桃花が死んだ理由が分かった。
爆風によって飛ばされたミサイルの部品の一部が頭部に直撃し、血が大量に出ている状態で子供たちを守るために魔法を使用した結果の失血死であることが分かった。
後に台湾の悲劇と呼ばれるこの大災害は、世界中に大きく報道され、誰もが知る大災害になった。
「まぁそんな悲しい過去はあるけど一人の男の子として接してくれたら嬉しいかな」
はにかんだ笑顔と話のギャップに楓花と琴莉は涙を浮かべ、そっと潤を手繰り寄せた二人はいい子いい子と頭をさすった。
「私達に出来る事はこれぐらいしか思いつかないから…だから…だから…」
「ありがとう… 少しの間このままでもいいかな…」
母性本能をくすぐられるような声でそう言うと二人はそれに応えるかのように頭をさすり続けた。
過去は変えられない…でも 未来ならいくらでも変えてあげられる…そう思った二人
「潤たん 寝ちゃったようだね 余程、昔のことを思い出したのかな」
「そうかもしれないね 私はこの子のお母さん代わりにはなれなかった…祖母としてしかね」
「私達には、両親がいておばあちゃん、おじいちゃんがいる…でも潤くんには両親がいない
だから私たちに出来ることならなんでもやってあげたい…そう思っただけです…まぁ同情なのかもしれませんがね」
二人の言葉におばあちゃんであり理事長でもある更屋敷智恵は、こう言った。
「それでもいいんだよ あの子にとっては親戚以外の女の子にこんなことされたことないんだから」
「そうなんですか…でも親戚の子がやりたくなるように潤くんは心配させないようにいつも笑顔でいて周りに気遣って…自分の辛さを見せないで1人で泣いている…そんな子を放っておけるわけないじゃないですか…」
日本から八名島に行く船の中で監視していた二人は、寝ているところも監視していた際、一人で泣いている潤の姿を見ていた。
「見られていたんだね 私も…この子のこと放っておけないのさ…彼との約束だから」
「アマラちゃんさんは、なんで潤くんに取りついているんですか?」
「彼のお父さんであり魔法省大臣の更屋敷絋が死ぬ前に託されたんだ…この子を この子を守って欲しい…この子の力は、軍事利用しようとする者たちがいるからって…」
マギサズの軍事利用は、国際条約に則り、制限がかけられている。その制限によって18歳未満のマギサズの軍事利用は禁止されており、それを破れば、強制的にでもマギサズを保護するというものがあった。正面的に賛成をしていたアメリカやロシア、中国、北朝鮮などの国々の諜報機関は更屋敷潤にはチート級の力を持っているという情報を掴み、あわよくば軍事利用しようとしていた矢先に台湾の悲劇が起きた。
更屋敷絋は、神を見ることと話すことが出来た。だから死ぬ間際に、絋はアマラに潤を託すことを決めた。
「私は、この子や絋の小さい頃から見て来たから…」
「アマラちゃんさんにとっては孫(?)みたいな感じなんですかね 」
「そうかもしれないね この子のためなら私は命を投げ出してでも守る覚悟だからね」
そう宣言するアマラの声で起きた潤
「おはよう…ウトウト 何分寝てた?」
「約10分ぐらいかな」
「もうすぐ学園に着くわよ 入試は、2つ 筆記と実技だよ まぁ潤なら余裕でしょ」
少し寝ぼけている潤だったが、筆記の国語、数学、英語は、全て解答を埋め、あとは実技のみになった。
「ふう 全部埋めたし、あとは実技か 何やるのかな ♪♪」
「それにしても僕一人か 他の受験生はいないのかな?」
「明日が本試験だからね」
おばあちゃんが試験会場に現れた。
「へーそうなんだ」
「潤ちゃんとあともう一人 推薦の子がね」
「その子はまだ来てないね」
「うん ディザードが現れたらしくてまだ到着出来てないんだよね」
「大変だね 助けに行く?」
「いや、大丈夫さ 彼女なら」
おばあちゃんは、窓に近づいて空を見上げていた。
すると、白い翼を持つ女の子が降りてきた。
一条陽菜お姉ちゃんだった。
「やっほー 久しぶりだね 潤くん」
「陽菜姉も久しぶりだね 今何してんの?」
「あぁ 空戦魔導士学科総出で、大型のシエロヴィペールズが出たから討伐してるの」
空戦魔導士は、空を飛ぶディザード専門のマギサズで、天使種とサキュバス種、ドラキュラ・ヴァンパイア種、悪魔種の4種族が独占する職業である。
「じゃあ船を襲ったのもシエロヴィペールズか」
「船なら朝姫と結菜が言ったから大丈夫でしょ」
「朝姫姉と結菜姉も空戦魔導士学科なのか」
嬉しそうに笑う潤を見た陽菜も優しい笑顔で見つめていた。
「潤ちゃん もうそろそろ実技試験会場に行くよ」
「分かった また後でね♪♪」
そう言うと、空高く飛んで消えていった。
実技試験会場に到着した潤とおばあちゃんは、早速、実技試験を行うことにした。
「で、何をやればいいの?」
「最初は、身体測定、次に魔法力の測定、そしてどの属性魔法に適性があるかの測定で終わりよ」
「分かった。では、更屋敷潤 行っきます!!」
身長 171cm 体重 65kg 視力も聴覚も問題なし
肺活量も平常値で問題なしと身体測定は無事 何事も無く終わった。
次に魔法力の測定で、桁外れの数値を叩き出した。
「え!? 何この数値は……普通のマギサズの数千倍以上もあるじゃない!!」
「あらあら さすが、私の孫ね」
「そういう問題ではない気がしますが…」
あの子は一体…あれだけの魔法力を保持するのは簡単じゃないはず… 頭の中で考えても考えても答えはどこにも出なかった。
そのまま属性魔法の適性を調べることに
「この機械に手を置いて」
「ここですか 」ピポポ ピポポピンと不思議な音をさせながら、適性を測定
「え!? 全属性魔法の適性あり!? しかも、妖精、精霊、神族魔法までも使える値なんて…」
「さすが、私の孫ね 」
「そういう問題じゃねぇだろうがぁぁぁ」
さすがに、ブチ切れた体育担当教師#犬養美空_いぬかいみそら__#であった。
だが、理事長は、聞いていなかった。
「孫もここまで成長してくれると嬉しいわね 」
「孫バカっぷりを発揮してないで評価を付けますよ」
「更屋敷潤を合格とします。しかもダントツの首席入学です。SS評価」
FEDCBASSSの8段階で評価され、A以上は、マギサズ特別部隊に配属されたり、生徒会や総生徒会連盟の幹部などを任される。
B以下は、学園の防衛、風紀委員などを任される。
こうして、入学を果たした潤は、各国の思惑に巻き込まれていくことになる。
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