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過去と異変編
しおりを挟む「なんで潤くんは、アルファとかベータとかをしていたんですか?」
「今から2年前の話になるよ 潤ちゃんとアマラちゃん、カーリーちゃん、イシスちゃんの4人で旧アメリカ大陸に上陸したんだよ その当時はまだアメリカの一部州に人が住んでいて、その人達の保護と回収を任されたんだよ」
「私、知らないです そんな話」
アイランドパトロール本部には、情報統制局という部署がある。その部署は、表向きは、ディザードに関する市民に対しての情報統制やディザードの情報収集、世界各国の国家機密などを管理している部署だが、世界各国が一般市民には知られてはならない非人道的人体実験に関しての情報などを含む色んな裏の情報も管理しているため、この件については准将である四十崎夏姫にも知らされてなかったのである。
「それは、そうさ…この件については情報統制局が絡んでいるからね まぁ話の続きをするよ」
「分かりました。(そんなやばい件なのかしら 唾を飲む)」
「さっき言った通り、一般市民の保護、回収をし終えた潤ちゃんたちは、近くの旧アメリカ陸軍基地にある物資を回収することも本部から頼まれ、向かっていたんだ。その時に、アルファとベータに遭遇したのは…」
偶発的な遭遇だった 巨大で、人型のディザードは、初めて見た… そして好奇心から跡をつけてみることにしたんだっけ?…あぁ思い出せない…
でも、二つだけ覚えているのは、人の言葉を理解できることと優しいことだけ…
「まだ目を覚まさないのね…潤くん」
「うん…何かうなされてるみたいだけど… アルファって何よ 一体…」
「そうね…私たちも教えてくれるかな 理事長先生…」
潤の看病をしてる2人以外は、全員寮で待機で理事長先生から事情を説明されるということだった。
「なんで遭遇したんですか?」
「潤ちゃんが言うには、元々人間だった2人は、マギサズ以外でも対抗出来る生物兵器として、騙されてアメリカ陸軍基地に運ばれたと聞いたらしいわ そして、ディザードが現れたあの日、基地の外壁が崩壊し、脱出できた二人は、森の中で隠れていたそうよ」
「まさか…旧アメリカ陸軍は、それを隠すために本土に核ミサイルを落としたんですか?」
台湾の悲劇には、裏があるとまことしあかに囁かれていた。
台湾の悲劇では、新型短距離弾道ミサイルが超大型のディザードが食べようとして噛んだ瞬間に大爆発が起き、その爆発によって誤作動で中国大陸から東南アジア諸国が吹き飛んだとされていたが、もう一つミサイルがあり、新型短距離弾道ミサイルの発表前日に無くなるという事件が起きていた。その事件は、台湾政府によって伏せられ、あの日以来、隠されていたが、ある噂がたった。
10年前の台湾の悲劇と同時にとある州の原子力発電が大爆発を起こし、その辺一体が封鎖されたというのだ。
「それってまさか?」
「夏姫ちゃんが考えてる通りよ… アメリカ陸軍上層部は、アルファとベータを消すために新型短距離弾道ミサイルをアメリカ本土のとある州で爆発させたらしいわ…それが潤ちゃんたちが遭遇したあの森があった所よ」
「なんてことを…人はどうなったの?」
当然、たくさんの人が死んだが、原子力発電所の爆発事故として隠ぺいされた。
「そんなことが許されるの?…そんな惨いこと…」
「いえ…許されないわよ そんなこと その件については、旧アメリカ陸軍が解体処分になったことの一部理由よ」
「でも…まだ旧アメリカ陸軍は動いてるってアイランドパトロール本部の情報統制局情報管理部管理官から聞きましたけど…」
アイランドパトロール本部も旧アメリカ陸軍が解体命令を無視して動いてることは把握していた。
「えぇ 動いてるわよ でも、動いてももう遅いわよ… たくさんの人に自分たちがやったことがバレてるんだもの」
「それなら安心…じゃない ここは、大丈夫なんですか!!」
「えぇ 大丈夫よ 旧アメリカ陸軍でも手も足も出せないわよ 潤くんの前や私たちの前ではね」
そう理事長は、答え話の続きをした。
「潤ちゃんたちに帰還指示が出されて、当然、アルファとベータについて私たちDROとアイランドパトロールに報告が入ったわ」
「リークされたって言うことですか」
「その通りよ リークというよりスパイがいたのね スパイによってその情報は、旧アメリカ陸軍にも届けられ、討伐軍が編成されたわ でも、潤ちゃんたちもそのメンバーに入れるよう 要求してきたけどアイランドパトロール本部本部長が認めなかったから討伐任務には就かなかった 」
「じゃあ認められていたら討伐任務に就いていたって言うこと…」
「いえ それは無いわよ DROがそんなこと認めるわけないし、それに自治政府首相である私の夫が認めるわけないじゃない それは置いといて、討伐が行われ、端的に言えば、たくさんの犠牲者が出たものの一体は、倒せたわ それがベータよ」
「なるほど 闇が深そうな話ですよね」
討伐軍約40万も軍隊が動いたが、生き残って帰ってきたのは、約1千にも満たなかったという。
「それもあって旧政府のほとんどの軍隊の解体と亡命政府の権限の|形骸化(けいがいか)が進められ、今や完全に自治政府の統治下にあるはずだけど今回このような事態になったわけよ」
「今回の合同演習は、巨大型の観察と討伐がメインなんですよね」
「えぇ 潤ちゃんも分かってるはずよ もうアルファが完全にディザード化してることに…ちょっと酷かもしれないけど…こういうことにも正面から向き合えるはずよ たくさんの仲間がいるんだから」
この話はここで終わった。この件については後日、自治政府定例会見と緊急の理事長先生による全校生徒へのお話が行われることが決まった。
一方、保健室で看病している悠里と渚は、潤がまだ目覚めないことを心配していた。
そんな所に、イシス、アマラ、カーリーの3人が現れた。
「いや 君たち、潤くんはまだ起きてないのか」
「そうですね 前回よりも長いですよね」
「前回は私が操って、暴れたせいで、魔法力の消費が早かったから倒れたんだけだからね 今は、最近、何かと忙しそうにしてたからそれで気絶し眠ってしまったんだろうね」
「なんで忙しそうにしてたんですか?」
「絶対生存圏に張られている魔法結界に異常が見られたからその調査を行っていたんだ 夜中 ずーっと」
魔法結界は、魔法省(DRO)が管理していることになっていたが実際は、潤と潤に選ばれた神様やアイランドパトロールの将官クラスが管理、維持をしていた。
「なぜ私たちに相談してくれなかったんですか… 信用されてないとか?」
堂林悠里の目には涙が浮かんでいた…
イシスは、硬い口を開いた
「それは、違うよ 信用されていたからこそ言えなかったんだと思うよ」
それに続けるようにカーリーがこう言った。
「潤にぃは、いつも一人で抱え込んで悩んでだから君たちには、言えなかったんだと思うよ。昨日の話でやっと魔法結界の異常の原因がわかったから一人で解決しようとする潤にぃの悪いところ」
アマラは最後にこうも言った。
「だから、潤たんにはうんっと説教しなきゃね
一人で解決しようとして疲労で倒れて気絶して眠って、何バカなことしてるのよ…って」
アマラは、泣きそうな顔をしながらそう言って保健室から出ていった。
「私、潤たんと長年一緒にいたのに気づいてあげられなかった…最悪なバカヤロウだよ 私…」
「そうだね バカヤロウだよ あんたは…私も、気づいてあげられなかったんだから」
「僕も気づかなかった…でも潤にぃは、多分、こう思ってんだと思うよ これ以上誰かが傷つき、誰かを失うのは嫌だ… それが潤にぃのいいところ」
アマラ、カーリー、イシスは、その晩、泣きながらお酒を飲んでいたそうな
そして、理事長先生からのお話によってアルファとベータ、旧アメリカ陸軍が行ったことなどが全校生徒に伝えられた
翌朝、目を覚ました潤は、二人の女の子が横でスヤスヤ寝ていることに気づいた。
「起こさないようにしなきゃ…それにクラスにも夏姫ちゃんにもおばあちゃんにも心配かけちゃったなー」
ゆっくりと腰を上げようとした瞬間、悠里と渚の頭が潤の足に寄りかかった。
「あっ これ起きられないやつじゃん」
ゆっくりと腰を落とした潤であった。
(ヤバァァ ちょー硬いんですけど意外と細マッチョなのね)by悠里
(反応可愛い てか、事実の膝枕じゃん やったじぇ)by渚
「うーん この状況どうしようかな トイレに行きたいです…」
「ううーん あっ目が覚めたのね!!」
「良かった!! あっ私たち膝枕…(顔が赤くなる)」
「トイレに行きたいので、どいて貰えますかね お嬢さん方」
「えー どうしようかな」
「漏れますよ?あとちょっとで」
そう言ってばっと立ってトイレに向かった潤
それを見て元気になって良かったと思う二人であった。
そしてトイレを終えて保健室へと向かう途中でお見舞いに来た一条陽菜姉と朝姫姉、結菜姉、夏姫ちゃんの4人に遭遇した。
「あっ潤くん…」うるうるとした目で近づいてくる夏姫ちゃんとそれを見て呆れている一条三姉妹が歩いてきた。
「おはよう 夏姫ちゃん」
それよりも早いスピードで近づいてくる物体が…
「あれは…ハァ…何に来た? 朱音、梓」
「それは、お見舞い てへっ」
「何がてへっだ ここは学校だから|廊下(ろうか)を走らないことそして魔装をしまえ バカ姉妹が」
「えー 本部長にバカって言われたーでも嬉しい?」
「ハァ…病人をもっといたわれ まぁいい 朱音たちが来たって言うことは、シベリア いや ヨーロッパで何かあったって言うことか 頭が痛い 」
話についていけない一条三姉妹と夏姫ちゃんは、誰なのかを潤に聞いた。
「えーっとこの子達は?」
「あぁ 朱音と梓は、2人ともマギサズ統括本部副本部長で、シベリアと日本の魔法結界の管理と維持を担当してもらってるんだがな」
「だがな?」
「バカなんだよ この2人」
「またバカって言われたァァァ でも嬉しい」
とりあえず、ここで立ち話も迷惑になるので保健室に向かう潤たち これから起こるある大事件の予兆だとはまだ誰もが気づいていなかったのである。
次回、シベリア防衛戦(1)
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