1 / 6
第一話 タカ子さんと契約です!
しおりを挟む艶のある黒髪は三つ編みに結ばれ軽やかに揺れる。
細い黒縁の眼鏡の奥では、大きな瞳が冷たくかがやいていた。
「鳶尾くん、よく考えておいて」
そうささやいた彼女の声が、いつまでも耳から離れない――。
……今朝の夢の話である。
「おい、鳶尾。起きてるかぁ?」
ぼんやりと宙をみていた僕の視線が、一人の男子生徒の声で像を結んだ。僕は「起きてるけど」と答えながらあくびをこらえた。
「もう、なんだよタクヤン」
「なんだよ、じゃねえ。お前、もしかしてその白紙で提出するのか?」
「……あれ、今なんの時間だっけ?」
僕はタクヤンこと塩見拓弥にたずねる。タクヤンはあきれたように「美術の時間だけど……今日中に提出する絵、終わってないじゃん」と言った。
「あ……やべぇ」
あわててえんぴつを手に取ると、目の前のビー玉と手元の紙とを交互に見ながら球体を書いていく。それをあきれた様子でタクヤンは見下ろしていた。
「お前なあ。いくら美術の広重先生がおっとりで優しいからって、そんなに油断してるとさすがに評定下がられるぞ」
タクヤンの言葉に僕はムッとした。
「うるさい。いや、むしろもっと早くうるさくしてくれればよかったのに!」
「なんだよ。俺だって自分の絵を描かなきゃいけなかったんだよ」
僕はブツブツと文句を言いながら練り消しを左手に絵を進めていく。どう見てもまだらでいびつな黒丸にしかみえない。しかし残り時間は十分をきっている。この状態で出すか、今日中に出すから放課後まで待ってください、とお願いするか、どちらか選ばないといけないな、と腹をくくった。
「仕方ない、昼休みと放課後で仕上げる。……ところで先生にはなんて言い訳しよう?」
タクヤンの肩をたたいてナイスな言い訳がないか尋ねるが、彼はあきれてため息をつくだけ。
「そんなの自業自得なんだから、自分で考えろ」
「うわー、タクヤンって冷たいわー」
「冷たくないわ。あっつあつだわ」
「彼女いなくて年中冷えっ冷えなくせに」
「うるせ」
タクヤンはしかめっ面を見せると、描き終わった絵を提出しに行ってしまった。そしてそのままほかのクラスメートをからかいに行ってしまい、もどってこなかった。
「ちぇ、冷たい親友だな」
僕は仕方なく描き途中の紙を手に、広重先生を探した。美術室の後方でデッサン用の石膏像をうっとりしながらなでていた。わあ、話しかけたくない。
「あのー、広重先生?」
「あら、平くん。どうしました?」
一生懸命に〈申し訳ありません〉という表情を作る。
「それが、どうしても納得いくのが描けなかったので、放課後まで提出を待ってもらいたいんですが……」
「そうなの? ちょっと見せてもらえる?」
「はい……」
広重先生は僕から紙を受け取ってひと目見るなり「あら……そうね、まだ光の描きこみが足りないわね」とうなずくと、僕にスッと返した。
「放課後、四時半までに出しに来てちょうだい?」
「はい」
するとちょうど授業の終了を知らせるチャイムが鳴った。
「みなさん! 今日はここまで。次のクラスがあるから、早めに教室へ戻ってちょうだい」
広重先生の合図で二年一組の生徒は一斉に立ち上がった。そしてぞろぞろと美術室をあとにする。
「それじゃあ平くん、放課後ここに出しに来てね。四時半すぎたらカギを閉めちゃうから、それまでにね?」
広重先生はそういうと、うすいバーコードのような頭をなでながら「次のクラスは三年生ねー」と歌うように準備室へ消えていった。気合を入れるようにネクタイをきゅっと占め直している。広重先生がなでていた彫りの深い石膏像は、解放されたと安堵の顔をしているように僕には見えた。
「とりあえず、第一関門は突破だな」
僕は安心して美術室から出た。階段を上がって二年一組の教室を目指す。すると体育館を目指す二年二組の女子たちの列がこちらに向かってきた。
(……あ! タカ子さんだ!)
先頭をきって歩くのは、二年二組の学級委員、能有孝子だった。長い黒髪を左右二本の三つ編みに結んで、細い黒縁の眼鏡をかけている。一年前から僕が片思いしている人だ。踊り場にくると、道を譲るように端へ避けた。
「私語はしないでください」
しかしタカ子さんは僕に目もくれず、列の後方のおしゃべりを注意してそのまま歩き去っていった。
(僕なんてきっと、一生タカ子さんの眼中にはいないんだろうな)
僕は苦笑しながら階段を上って自分のクラスに入っていった。
「よ! 鳶尾。遅かったな」
教室にはもうほとんどのクラスメートが戻っていた。僕は教科書や筆記具、提出用の画用紙を自分の机に置くと「なんだよなんだよー」と声をかけてきた男子のもとへ向かった。そこにはタクヤンもいる。
「なあ、みんな! こいつの武勇伝、聞きたいよな?」
「なになに?」
僕は春の恒例行事だと内心あきれながら「おう、あれか? 伝説の武勇伝、みんなに言っちゃう?」とその男子のノリに乗った。
「こいつ、めーっちゃモテるんだよ。これまでの告白された数、なんと三十人を超えて三十五人もいるんだぜ!」
すると周りの女子も男子も「すごーい」とか「うっそだー」なんてはやし立てる。
(これまでに告白されたことはたしかにあるけど、せいぜい五人ぐらいなんだよな……)
そんな思いも裏腹で、僕は笑顔で「どうだ、すげーだろ?」とこたえる。
(しかもこいつが話す僕の武勇伝の人数、年々増えてるんだけど。去年は二十九人で肉食男子だろ、なんてつまらないギャグまで言っていたのに)
ちなみにこの一年で僕はだれからも告白されていないから、告白された数が増えようもない。
そもそもこの目の前の男は幼稚園からの付き合いだが、別に仲良くもなく、ただなぜか毎年クラスが一緒になるだけの腐れ縁。年度始まりの春になると、クラスの盛り上げ役になるべく僕の武勇伝(誇張)を披露することでその座を得ようとする、なかなかに卑怯な男だった。
「なあ、もう良いだろ? 恥ずかしいぜ」
僕がおどけながら言うと、その男子も「そうだな、色男」と言って手を振って追い返す。これでこの男とは一年、もうほとんど話すことはないだろう。だからここでもこいつの名前はわざわざ言わないのさ。
「平くんって、モテるんだね」
「意外だよー」
(意外ってなんだよ)とつっこみたい気持ちをなんとか抑えて自分の席に座る。するとうしろの席のタクヤンも戻ってきた。
「お前も難儀だな」
「うるせ。そう思うなら訂正するなり止めるなりしろっての」
「やだよ。クラスで浮きたくないもんね」
タクヤンはそう言って笑った。僕はタクヤンの涼し気な顔を見て「相変わらず冷たいねぇ」と首をすくめた。
タクヤンは小学生六年生のとき、僕の通っていた学校に転校してきた。最初は孤高の存在だったし、さっきの男子による〈平鳶尾のモテモテ話〉を披露されても鼻で笑っていただけだったけど、ひょんなことで僕たちは親友になった。僕の本音を話せるのはタクヤンだけだし、タクヤンも当初より人当たりが良くなったとはいえ、正直に話すのは僕が相手のときだけだった。
僕はそんなタクヤンを信頼して言った。
「なあ……深刻で大事な話がある」
「なんだ? 聞いてやる」
「タクヤン。……僕の代わりにビー玉を描かないか?」
タクヤンはにっこりとほほ笑んでうなずいた。
「やだね」
放課後、僕は一人で二年一組の教室に残ってビー玉のデッサン……とはお世辞にも言えない絵を、描いては消し、描いては消し……とくり返していた。
四時半の締め切りまであと三十五分。これだけあれば描ききれそうだけど、見本のビー玉が手元にはなく、想像で描くのはなかなかハードだった。
「むずかしい……美術とか選択制にならないかなあ」
グチグチと文句を垂らしながら鉛筆を縦横無尽に動かしていく。お、なかなかよさそうじゃない? いや、こっちを直した方が――あ、練り消し強くやりすぎた。さっきよりひどいぞ……のくり返し。こだわりはじめたらキリがないのはわかっているけれど、終わりどきがなかなかつかめない。
「そこ、バランスがおかしいわ。光の入りが不自然よ」
僕の手が止まった。この声に、聞き覚えはある。でもまさか――そんな。
ゆっくりと顔を上げると、そこには三つ編みを胸の前に垂らしたタカ子さんが立っていた。
「え……なんで?」
タカ子さんは僕の質問に答えてくれた。
「私、美術部なの。広重先生から平くんへ伝言を預かってきたわ。〈五時まで美術室にいるから、五時までにきなさい〉だそうよ。伝えたからね」
「あ、ありがとう……」
そういえばタカ子さんは美術部だった。二年生の美術部部員は何人かいるけれど、タカ子さんが来てくれたなんて、運命のようだった。いや、もはや奇跡に近い。タカ子さんを伝言役に選んでくれて、広重先生本当にありがとう!
タカ子さんは伝言を伝え終えたというのに、僕の席の前から離れようとしなかった。
「あの……能有さん?」
まさか気安く〈タカ子さん〉なんて呼べるわけもなく、僕はおずおずと名字でたずねた。するとタカ子さんは「あまりこういうことはしない方がいいとわかっているのだけど」と前置きをしてから、僕の前の席のイスを引っ張ってきて座った。
「少しだけ、直させてちょうだい。その代わり、ちゃんとみていて」
「は、はい」
僕はタカ子さんの手元をじっと見る。えんぴつをサッサッと動かしていくのを穴が開くほど見つめた。白く小さな手だけど、指は長く、えんぴつを持っているだけなのに〈絵〉になっている。この一瞬を写真に収めて一生ながめていたいぐらいだ。
「……こんなところかしら」
タカ子さんの動きが止まった。僕と彼女は同時に顔を上げる。視線がからまった。
「あ、ありがとう……」
タカ子さんは「いいえ、どういたしまして」と淡々と答えた。そして淡々と続けた。
「平くんはモテモテだと聞いているわ」
「っへ?」
思わず素っ頓狂な声がでてしまった。咳払いをして「そ、そんなことないよ」と答える。
タカ子さんはまっすぐに僕を見つめて首を振った。
「謙遜しなくていいわ。毎年三十五人の男子女子に告白されていると風のうわさで聞いているわ」
どんな風だ! そしてそんなうわさが流れているなんて、僕は知らなかった!
しかも、累計三十五人じゃなくて、毎年三十五人? しかも女子からだけじゃなくて男子からも告白されてるの? どんな王子様だ。
「昨年、学級委員で一緒になった七志権くんにそう聞いたのだけれど」
七志のやつ!
こんなところでお前の名前を明かすことになると思わなかったよ! 腐れ縁の、七志権! お前は僕のいないところでも僕のうわさを流していたのか。これはさすがに許せない。
(いや、むしろ好都合か? おかげでタカ子さんに僕は認知されていたのか)
さすがに七志を許すわけにはいかないし、お礼なんて絶対に言わないけれど、まあよくやったと心の中でつぶやくぐらいは良いだろう。
僕は涼しい顔で答えた。
「さすがにうわさだよ。誇張が過ぎるっていうか、そんなに告白されないよ」
むしろ、誇張しかないのだが、だからと言って「僕はそんなに告白されていないしモテません」ということもできなかった。僕ってプライドが高かったんだね。
「私、そのうわさを聞いてから平くんのことを気にしていたの」
そうだったんですか? 僕は途端にどぎまぎし始めた。とんでもないうわさ(もはやデマ)のおかげで、僕はタカ子さんの思考回路の片隅に住んでいたということだろうか? そう思うとウソっぱちなうわさも悪いもんじゃないな――なんて思っていたら、タカ子さんは口を真一文字に結んだ。やばい、怒った?
「平くん。平鳶尾くん」
「は、はい」
「私と一年間、恋人の契約をしません?」
「……え?」
僕はなんとも間抜けな顔をしていることだろう。だってまさか、タカ子さんから〈恋人〉なんて単語を聞くと思わなかったから。
「えっと、恋人?」
「ええ。私と平くんが一年間、恋人になるの。カレカノってやつね」
僕は口をあんぐりと開けて茫然としてしまった。言葉を失うとはこのことか……。
「もちろん、モテモテの平くんにはむずかしい提案だと百も承知よ。でも、私に時間を割いてくれれば、私も平くんにできることはしてあげるわ?」
な、なにをしてくださるんですか? 僕の頭の中ではたくさんの場面の妄想が浮かんだ。
タカ子さんと手をつなぐ僕。
タカ子さんとデートする僕。
タカ子さんとキ、キ、キキキ、キス……とかしちゃったりする、僕。
「そうね……たとえば勉強をみてあげる、なんてどうかしら」
僕の妄想は一瞬でチリとなり風に吹かれて消えていった。
「勉強、ですか……」
「数学が苦手だという話を聞いたわ。今もそうかしら?」
「そうですが……」
タカ子さんは僕の内心がどんなにジェットコースターになっているかも知らず、ほほ笑んだ。
「それなら私が、僭越ながら数学を教えてあげるわ。これでも毎回のテストで満点をとっているの。すこしは得意のつもり」
毎回満点を取っていて〈すこしは得意〉というのは謙遜が過ぎると思う。僕のウソのモテ話より謙遜していると思うぞ。
「ほかにも、二年生になってむずかしくなってきた勉強を、私ならすこしばかり教えてあげられると思うの」
「それは……」
正直、ありがたいと思う。僕の成績については両親が塾入りを検討するレベルだったから。タカ子さんの成績が学年一位なのも有名な話だし、一対一で教えてもらえるなんて、そんな光栄なことはない。
でも、なあ。
僕、そんなにモテないし恋人になっても、タカ子さんのメリットってないんじゃないだろうか。
タカ子さんは僕が悩んでいるのを察すると、スッと立ち上がった。
「わかってるわ。もちろん、平くんの好みの女子じゃないことは。私みたいな地味でつまらない人間と一年間も一緒にいて、楽しくないと思うわ」
「いや、決してそんなことは」
思ってません。むしろタカ子さんのことを思っているんです!
しかしタカ子さんは頭を下げてしまった。
「ごめんなさいね、困らせるつもりじゃなかったの。……さっきの話は忘れてちょうだい」
そういってタカ子さんは教室を出ていこうと背中を向けてしまった。
「ま、待って!」
僕はタカ子さんのうでをつかんだ。
「……平くん?」
「ぜ、ぜひ付き合いたい。そういう契約の関係とか、おもしろそうじゃん」
(僕のうそつきーっ! なんで素直に「タカ子さんのことが好きでした! むしろぜひ付き合ってください」とか言えないんだよ、バカっ!)
そんな心のうちの葛藤を隠して、僕は笑顔を浮かべた。振り返ったタカ子さんは「まあ、うれしいわ!」と口元をほころばせる。
(か、かわいい……)
タカ子さんは再びイスに座ると「平くんも座って座って」と僕の席を指さした。
「平くんはノート派? ルーズリーフ派?」
「ルーズリーフだけど」
「じゃあ、白紙のルーズリーフを一枚もらえるかしら?」
僕はうなずくと、カバンからルーズリーフの入ったクリアファイルを取り出した。
「はい……なにするの?」
タカ子さんは僕のペンケースからシャーペンを一本とり出すと言った。
「契約だもの、最初に約束事を決めておかないと」
僕が「そうだね」と同意している間にも、ルーズリーフにはきれいな文字がすらすらと書かれていく。
(本当にきれいな文字って、並ぶだけでも一つの作品だな)
そんなことをぼんやり思っていると、タカ子さんがルーズリーフをこちらに向けて「どうかしら」と尋ねてきた。僕はあわてて「あ、うん。確認するね」と目を通した。
一つ、期限は一年とする。具体的には二年生の学期終了まで
二つ、交際は周囲に内緒にすること(例外はある)
三つ、交際期間中でも、本当に好きな人があらわれた場合は破局も可
四つ、交際期間中の相手の秘密は絶対に守ること
五つ、交際期間中は相手の意思を尊重すること
(まるであらかじめ用意していたかのような完璧さだ)
僕は「良いと思う」と答えると「それじゃあサインをして。ああ、消えないペンでね」とタカ子さんが言った。ペンケースからサインペンを取り出すと、僕は下の空白に〈平鳶尾〉と丁寧に書いた。続けてタカ子さんも僕のサインペンを借りて〈能有孝子〉と書き込んだ。
「これは私が預かります。コピーが必要なら用意するけれど?」
「いいよ、持っててくれれば」
「わかった」
タカ子さんはうなずくと、そのルーズリーフを半分に折って大事そうに胸に抱いた。
「それじゃあこれからよろしくね、鳶尾くん」
「あ、うん。じゃあね。伝言、ありがとう」
僕が手を振ると、タカ子さんはさっさと教室を出て行ってしまった。
えっと。
(タカ子さんと、お付き合い? 恋人契約? これは……夢?)
僕は机に転がるえんぴつをにぎると、そっと左手の甲に刺してみた。
「ギャッ!」
痛かった。
こんなことをしている自分も相当痛いけれど、えんぴつの丸くなった芯でも十分に痛かった。
「痛い……つまり、現実……」
僕はたった今から、タカ子さんのカレシになった……ってことで良いんだよな?
でも、恋人契約で、偽の恋人ってことだよな?
その場合、どこまでがセーフで、どこからがアウトになるの?
手はつなげる? というか、タカ子さんに触っても大丈夫? アウト?
一緒に下校したりするのかな? デートは? 土日も会ったりする?
僕の頭が今までにないほどフル回転していると、四時四十五分を知らせるチャイムが鳴った。
「……あ! と、とりあえす課題を提出しないと……!」
僕はペンケースをカバンに放り込んで駆け出す。課題を出して、それから考えよう。
一年も片思いしていたタカ子さんと、まさかの交際。たとえ偽の恋人だろうがなんだろうが、こんなチャンスを逃すわけにはいかない!
がんばれ、平鳶尾、男をみせる時だぁー!
「おい、平! ろうかを走るな」
遠くで四組の担任が僕を叱っている。でもそんな大きな声すら、今の僕の心には微塵も入り込めなかった。
2
あなたにおすすめの小説
オバケの謎解きスタンプラリー
綾森れん
児童書・童話
第3回きずな児童書大賞 奨励賞をいただきました! ありがとうございます!
――七不思議を順番にめぐると、最後の不思議「大階段踊り場の鏡」に知らない自分の姿が映るんだって。
小学六年生の結菜(ユイナ)が通う三日月(みかづき)小学校では、そんな噂がささやかれていた。
結菜は難関中学に合格するため、塾の夏期講習に通って勉強に励んでいる。
だが一方で、自分の将来にひそかな期待と不安をいだいてもいた。
知らない自分を知りたい結菜は、家族が留守にする夏休みのある夜、幼なじみの夏希(ナツキ)とともに七不思議めぐりを決意する。
苦労して夜の学校に忍び込んだ二人だが、出会うのは個性豊かなオバケたちばかり。
いまいち不真面目な二宮金次郎のブロンズ像から、二人はスタンプラリーの台紙を渡され、ルールを説明される。
「七不思議の謎を解けばスタンプがもらえる。順番に六つスタンプを集めて大階段の鏡のところへ持って行くと、君の知らない君自身が映し出されるんだ」
結菜と夏希はオバケたちの謎を解いて、スタンプを集められるのか?
そして大階段の鏡は二人に何を教えてくれるのか?
思春期に足を踏み入れたばかりの少女が、心の奥底に秘めた想いに気付いてゆく物語です。
笑いの授業
ひろみ透夏
児童書・童話
大好きだった先先が別人のように変わってしまった。
文化祭前夜に突如始まった『笑いの授業』――。
それは身の毛もよだつほどに怖ろしく凄惨な課外授業だった。
伏線となる【神楽坂の章】から急展開する【高城の章】。
追い詰められた《神楽坂先生》が起こした教師としてありえない行動と、その真意とは……。
この町ってなんなんだ!
朝山みどり
児童書・童話
山本航平は両親が仕事で海外へ行ってしまったので、義父の実家に預けられた。山間の古風な町、時代劇のセットのような家は航平はワクワクさせたが、航平はこの町の違和感の原因を探そうと調べ始める。
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
【奨励賞】おとぎの店の白雪姫
ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】
母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。
ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし!
そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。
小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり!
他のサイトにも掲載しています。
表紙イラストは今市阿寒様です。
絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。
【完結】キスの練習相手は幼馴染で好きな人【連載版】
猫都299
児童書・童話
沼田海里(17)は幼馴染でクラスメイトの一井柚佳に恋心を抱いていた。しかしある時、彼女は同じクラスの桜場篤の事が好きなのだと知る。桜場篤は学年一モテる文武両道で性格もいいイケメンだ。告白する予定だと言う柚佳に焦り、失言を重ねる海里。納得できないながらも彼女を応援しようと決めた。しかし自信のなさそうな柚佳に色々と間違ったアドバイスをしてしまう。己の経験のなさも棚に上げて。
「キス、練習すりゃいいだろ? 篤をイチコロにするやつ」
秘密や嘘で隠されたそれぞれの思惑。ずっと好きだった幼馴染に翻弄されながらも、その本心に近付いていく。
※現在完結しています。ほかの小説が落ち着いた時等に何か書き足す事もあるかもしれません。(2024.12.2追記)
※「キスの練習相手は〜」「幼馴染に裏切られたので〜」「ダブルラヴァーズ〜」「やり直しの人生では〜」等は同じ地方都市が舞台です。(2024.12.2追記)
※小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、ノベルアップ+、Nolaノベル、ツギクルに投稿しています。
※【応募版】を2025年11月4日からNolaノベルに投稿しています。現在修正中です。元の小説は各話の文字数がバラバラだったので、【応募版】は各話3500~4500文字程になるよう調節しました。67話(番外編を含む)→23話(番外編を含まない)になりました。
パンティージャムジャムおじさん
KOU/Vami
児童書・童話
夜の街に、歌いながら歩く奇妙なおじさんが現れる。
口癖は「パラダイス~☆♪♡」――名乗る名は「パンティージャムジャムおじさん」。
子供たちは笑いながら彼の後についていき、歌を真似し、踊り、列は少しずつ長くなる。
そして翌朝、街は初めて気づく。昨夜の歌が、ただの遊びではなかったことに。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる