異世界陸軍活動記

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4年目 仮入隊歓迎会

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 軍学校4年目からは、正規の軍に仮入隊し実戦を経験するというものがある
 もちろん最前線には行かず、後方での任務などに当たる。

 この世界では巨大な一つ大陸で構成され、北に帝国マシェルモビア、南にハルツールがある。
 そして北と南を分断するような形で緩衝地帯が定められている、しかし、緩衝地帯と言っても実際には、マシェルモビアとハルツールによる戦闘行為が続けられていた。そして緩衝地帯には、ほぼ人が住んでおらず土地は荒れていた。
 しかし人が住まない代わり魔物が住み着き、そこで繁殖をし数をふやしている、それを間引きもしくは殲滅することが仮入隊した4年生の任務になる。
 
 場所も限定されている、緩衝地帯西部はかなり厄介な魔物が生息しており、経験の浅いものだとかなり厳しい、なので仮入隊した者がいる部隊は、比較的魔物が弱い東部に派兵される、東側はハルツールからマシェルモビアに向けて進軍する時に、重要な進路になるため常に魔物の間引きされていた。

 

 俺は今、軍学校の一室、来客が来た時に使われる部屋でポッポと一緒に座っていた。
 仮入隊でお世話になる隊員たちとの初顔合わせがあるからだ。召喚者以外だと一番近い移転門に集合というのが当たり前らしいが、召喚者の場合はこんな感じで向こうが出向いてくれるらしい

 『防病の契約』をしていなかったら多分、胃酸で胃に穴が開いていただろう、こう・・待ってることが最高にストレスになると思う、‥‥あれだ、面接で先に部屋に通され、面接官をじっと待ってる、てな感じだ。
 コンビニの面接しかしたことないから予想になるけど、間違っては無いだろう

 ドタドタドタ

 廊下で何やら音がしていることに気付く

 何だろ? 音が段々大きくなってくるな、緊急の用事かな?

 音が近づき通り過ぎて、そのまま離れていくのだろう、と思っていたら


  バーァン!!!


 と勢いよく扉が開かれた


「おお! いたいた! 召喚者がいたよ!」
「マジか! 本物だろうな? 確認しろ!」
「我らが召喚者よ!! 迎えに来たぞ!!」

 予想してなかった事態にあっけにとられてしまった。男性が2人女性が一人、俺を見て叫び出した

「あ、あの‥‥‥‥」
 このセリフを捻りだすだけで精一杯

 いきなり入ってきた3人は

「おい! 召喚者がビビってるじゃーねーか! お前がでけぇ声出すからだ!」 
「私の声のせいではない!! お前が確認しろとか物騒なことを言ってるからだ!!」
「ねぇねぇ! これからみんなで飲みに行くんだけどもちろん君もいくよね! ね?」

 それぞれ自由に捲し立てるように騒ぎ出す、どうしたらいいのか・・

 どうすればいいのか困っていると

「まてまて、明らかに困ってるだろう、お前達ちょっとは落ち着け」
 
 そう言って、言い争っている男2人の間に割って入り、そのまま俺のそばにいたテンションの高い女の人を俺から引きはがした。

「俺はカナル・ウェーバこの分隊の隊長をしている」

 おっと隊長さんでしたか
「ハヤトです、仮入隊でそちらの隊にお世話になります、よろしくお願いします」

「こちらこそよろしく頼むよ、いきなり騒がしくしてしまって悪かったね、この3人が君に会うのが待ちきれなくて、校舎に入ったとたん全力で走って行ってしまってね、仕方ない奴らだね、ハハハ」

「そういう隊長だってそのあと走って行ったでしょう?」
 隊長の後ろから別の声が聞こえる
 
 声がした方に目線を向けると、入口の所にさらに2人隊員らしき人物がいた、ちょっとだけ肩で息しているのでこの二人も走ってきたのだろう。

「そうだったか?覚えてないな、まぁそんなことはどうでもいい、まずは新しく我がカナル分隊の隊員を紹介する」

 カナル分隊の人数は全部で6人いた、この分隊の隊長のカナル・ウェーバそして

「私の名はオリバー・ブロン!! 是非オリバーと呼んでくれ、ブロンは要らないからな、オリバーだ!!」
 2メートル近くあるのだろうか? やたらとデカいし声もデカい。

「おっ!? なら俺も、俺はブライだ、ブ ラ イ って呼べよ、今の所おまえはまだ半人前だが大丈夫だ、俺らと一緒にいたらすぐに一人前の軍人になれるからな安心しろ!」
 チャラ男、真っ先にそれが浮かんだ。あとお調子者っぽい

「ニーアだよ、今日からあたし達と一緒だからな! 君はなーんにも心配なんかいらないぞ! 黙ってあたし達について来い!」
 短髪の元気の余ってそうな女性だ。

 この3人が最初に部屋に入ってきた人達

「タウロンですよろしく」
 短い自己紹介のあとニッコリとほほ笑んでいる、多分優しい性格なんじゃないかと思う

「私はミラよ、分からないことがあったら何でも私に聞いて」
 結った髪を肩から前に垂らしている女性だ

 この2人が後から入ってきた人達、

 お互いの自己紹介が終わった時
「なあ、召喚獣見せてくれよお前の奴って変わってんだろ?」
 先輩であるブライが聞いてきた

「あたしも興味あるなー、その頭の上の鳥も召喚獣なんだよね? やっぱ変わってるね」
「何だよそれも召喚獣かよ!」

「はい、元はイデラムですね」

「イデラムは虫の形をしているはずだったんだがな‥‥すまないが、もう一つのあの召喚獣を見せてもらえないだろうか?」

 もう一つのあの‥とか言っちゃってるよ、コスモしかいないからね、6人とも目が輝いているし。
 フフフ、まぁ見せてあげますよ、というか乗りたいとか言い出すんでしょ? 分かってる分かってる、言いたいことは分かってますよ

「では、ここでは狭いのでので外に行きましょうか?」

 この言葉で目の前の6人はニッコリとほほ笑んだ。





 この3年の学校生活で一日一日を大切にし、剣技・魔法・召喚・etc・・を訓練してきた、そしてその中でも自分がいま出せる最高の物を見せたいと思う。

 まずは鳩のポッポを普通に魔法陣の中に返す、光の粒になって魔法陣に消えた、その時点で「おぉ」という声が聞こえる、まだ早い驚くのはまだ早いですよ。
 
 『召喚・コスモ』
 
 詠唱なしでも呼び出せるのだけど、雰囲気が大事だし、そう、今俺は物凄くカッコイイ召喚獣の出し方を披露したいと思う、この日の為に練習を積んできた。

 詠唱すると同時に魔法陣が浮かび上がる、そしてその時同時に雷の魔法も発動させる、その雷は魔法陣の周りを囲むように帯電し、その中をゆっくりとコスモが出てくる。
 
 コスモの時が止まったかのようにゆっくり、これが大きなポイントとなる、そしてコスモの後ろ脚が出たと同時にコスモの時間が動き出し、魔法陣から飛び出す、魔法陣は飛び出したと同時に周りを纏っていた雷の魔法をスパークさせ消滅させる、 
 コスモは二、三歩走ったのち「ヒヒヒーン」と鳴いていて完成だ。
 
 これを召喚科の生徒に自慢したら絶賛された「とにかくカッコイイ」と、それを見た召喚科の先生も人の目がないところで隠れて練習をしていたという噂もあるくらいだ、ただ俺のように完璧には出来ないだろう、俺だってコスモに何度も言い聞かせてやっと完成したのだから、頭のいいコスモだからできたと思う、
 
 ちなみに水バージョンもある、水の場合は魔法陣に水の膜を張った状態で、勢いよく出てきて水を弾き、魔法陣は水の泡で消滅したかのように見せる、火でもやったのだけど、コスモが嫌がるから火の輪くぐりは諦めた。

 召喚科の人でさえ絶賛したのだから目の前の6人はというと。

「「「 おおおおおおおお!!!! 」」」
 
「本物だぁ!! 本物の召喚し ゃ  だ‥‥‥ウゥ、グスッ!! ウッ‥」
「うわーキレイな召喚獣ねー」
「おもしろ召喚者の名は本当だったか!」
「すげーよ! お前すげーよ!」

 大絶賛だ、
 体のデカいオリバーが泣き出し、それぞれ称賛する、というかおもしろ召喚者って正規の軍の間にも広まってたのか。

 でもみなさん、お気づいておられますか? 
 コスモの背中に鞍が付いていることを

 鞍を付けたまま魔法陣に返しても、出てくる時そのままつけて出てくることを確認していたので、今回はあらかじめ用意しておいた。

 そしてこの日のために練習したもう一つの無駄な技
 自分の足元を雷の魔法で光らせる、コスモが今回雷で出てきたからコレも同じ魔法で演出する

 足元が光った後、『収納』に仕舞っておいた物を、光った場所からゆっくりとせり上がる用に出す、かつて竜騎士が使っていたと言われている槍と、全く見た目が同じ槍を俺の目の前に出した、俺が自分で制作した槍だ。

 槍を見た6人は 「ハッ!」となる、オリバーも泣き止んだ。

 出てきた槍を両手で掴み、無駄に一回転させた後、ほほ笑みながらこう告げる。

「乗って見ますか?」

「「「 是非!!! 」」」
 俺の目の前には大輪の花が6つ咲いていた。





 竜騎士、誰もが憧れる伝説の騎士

 今上空ではその竜騎士(偽)が空を舞っていた。
 最初誰が一番目か? もめていたが隊長が最初、そのあとは年齢順に決まった。
 
 カナル隊長は飛ぶ前、子供のような笑顔だった、飛んでる最中は遠目でしか見えなかったが槍を構えたり、突くような動きを見せていた、戻ってきたときの顔は同じく子供のような笑顔をしていた、楽しんでもらえたようだ。

 体のデカいオリバーが乗っていた時、
「冷てぇ!  おい、なんか落ちてきたぞ」
と、チャラ男(偏見)のブライが騒いでいたけど、オリバーが降りてきたとき原因がわかった、泣いていたのだ。

「おい! オリバー泣いて変な汁なんかこぼすなよ俺の顔にかかっただろ」

「私は泣いてなんかいない!! 感動して涙が少し出ただけだ!!」

「それを泣くって言うんだよ!」

 続いてブライ、元気なニーアが乗ったが二人とも似たような反応だ
 ワイワイ、キャッキャッ、飛んでいるときも降りてきたときもこんな感じだった。

 意外だったのは、物静かな人だと思ったタウロン、聞き取りにくかったが、

「    この私  成敗   る」
「この    え  れ」
 
 など、何かを騒いでいた、ゲロったのかな? と思ったのだが、地面近くを飛んだ時に

「地獄の炎に焼かれろ!」 

 聞いた瞬間足の力が抜けそうになった、順番待ちで俺の隣にいた最後に乗る予定だった女性兵士、ミラが

「彼ね、よくあんな事言うのよねぇー 不思議よねぇ」

 と説明してくれた、タウロンは中二病っと。

 最後に乗ったミラは、竜騎士云々よりも純粋に空からの景色を楽しんでいたように見えた。


 ひとしきり堪能しそれぞれが互いに感想を述べる時、カナル隊長がまじめな顔で俺の前に立った。理解した俺は背筋を伸ばし隊長の言葉を待つ。

「ウエタケ・ハヤト、任務を言い渡す!」

「ハイ!」
 緩衝地帯後方での、魔物の間引きもしくは殲滅だろう、俺にとっての初の実戦になる。
魔物の種類や特性などは学校の座学で学んだが、やはり本で見るのと実際に戦闘をするのでは全く勝手が違うだろう、今はまだ安全な後方だからいいが、来年からは違う、いきなり前線に飛ばされることもありうるだろう、出来るだけ今のうちに本物の戦闘にに慣れておかなければ。

「ハヤトの最初の任務は、俺達と酒を酌み交わすことだ!」

「はい、えっ?」

「「 イエーイ!! 」」
 ブライとニーアが歓声を上げる

「ははは!! どうした我らが召喚者よ、場所はちゃんと抑えてある心配するな!!」
 俺の肩をバンバン叩き、オリバーはにっこりと笑っていた
 

 ◇




 というわけで今は宴会中、通された部屋は掘りごたつタイプの部屋で靴は脱いである俺の左に騒がしくない女性兵士のミラ、右にはチャラ男のブライが陣取った。
 何となくだけどブライはお調子者だけでなく結構面倒見がいいんじゃないかと思った、口はちょっと悪いところがあるけど、ここに来る間、ずっと俺に話しかけていたからね。

 宴会中、カナル隊のことが少しだけ分かった、これまでは緩衝地帯中央で、魔物の間引きをする任務に当たることが多かったそうだ。
 中央と言っても奥まで入り込むわけではなく国境付近での任務だ、そしてこれも何かの縁なのか、俺がこの世界に来た時、カナル隊の人たちは俺を発見した部隊の斥候をしていたという、撤退命令が出され一番近い村に移動する際に担架で運ばれている俺を見たらしい。
 
 そんなこんなで話をしていると俺を含む7人とも完全に出来上がっていた

「ホントにな、俺の隊に召喚者が来るって聞いた時は思わず叫ぶところだったよ」

「叫ぶところじゃなくて、ホントに叫んでたろ隊長は」

「あれ? そうだっけ? 覚えてないや、ブライは記憶力いいねぇ」
 ベロンベロンに酔っぱらった隊長は、ハハハと笑い飛ばす

「あー! ちょっとお姉さんこっちにお酒もう一本持って来て!」

「ニーアは少し飲みすぎてるんじゃないですか? 人の倍は飲んでいる様ですけど、そろそろ抑えた方がいいのでは? 明日は一応休暇ですけれど、二日酔いで辛くなると思いますよ」

「うっさいタウロン! 人の倍とか言ってるけど、あんたはあたしの倍飲んでるだろ、よく喋るのがその証拠だ!」

 戦闘でのストレスとかそういうのを吐き出す場所が欲しいんだろう、みんな思い思いに騒いでいた。
巨漢オリバーはまたもや泣いているし‥‥、何に対して泣いているのか知りたい気もするが、絡まれそうなので止めておく

 俺はというと、まだ飲み慣れていない酒に少し戸惑っている
 酒ってみんなこうなのかな? 飲むたびにウッ! ってなるんだけど、これうまいか? もう少し慣れないとうまく感じないのかな?

「ねぇ、ハヤトどうしたの? 辛そうな顔してるようだけど」
 左手にいるミラが訪ねてくる、あれ? さっきよりも距離が近い気が‥‥、というか座りなおすたびにこっちに近づいてきているような‥‥

「まだ酒に慣れて無くて、味に戸惑っちゃって」

「分かる、最初はみんなそうだよ、慣れてくるとおいしく感じてくるよ、大丈夫! 酔いつぶれても私が介抱してあげるから心配しないで」
 そう言って両手で俺の左手を包んできた。

 あれ!? 手を握られた、やめて下さい好きになっちゃうでしょ!
 
 ミラの手はフワッとした感じで、とっても柔らかく‥‥‥ない! 硬っ! すっごく硬い手の皮!
 剣とか振ってたらそりゃ硬くなるか。

「おい! ミラが半人前の奴に色目使ってるぞ!」
 手を握られているのをブライに気づかれてしまった

「違いますぅー、色目何か使ってませんー、粉をかけただけですぅ」

 粉をかけられてたのか、目の前でそう言われるとどう反応したらいいのか困る
 
 一方ブライはというと
「こな?‥‥お、ああ‥‥?」
 よくわかってないらしい、おバカ属性も付いているようだ

「私の方が年上なんだから、下の子の面倒見るのは当たり前だからね、だからしっかり・・・・飲んでね」

 年上? 俺と見た目はあまり変わらないような気がするんだけど?

「年上というか、今27歳なんですけど? そんなに変わらない気がしますが」

「知ってるよ、資料で見たし、経歴も全部知ってるよ」

「ミラって年は?」
 あっ! 聞いちゃまずかったか?

「35だけど?」

 そうでもなかった
「へぇ~35‥‥‥え? え? 見た目若すぎません?」

「見た目?」

「ん?」

「ん?」

「ねぇ‥‥‥ハヤト赤い魔法陣と青い魔法陣の中に入ったことある?」

 赤と青?防病の契約の事かな
「防病の契約のことでしょ?」

「そう、それが赤、青は入った?」

「青も一緒に入りましたよ」

「説明はちゃんと受けたの?」

 説明‥‥‥受けてないな
「いえ」

「んーと、それはね『生命の契約』の魔法陣って言ってね、青の魔法陣で契約をすると寿命が50年延びてね、その間は年を取らなくなるんだよ」


 初めて知った事実
 今思い返してみると、若い人がやたらと多かった、というか若い人しかいなかった、もちろん年を取った人もいたけれど‥‥ミャマーさんも実は物凄い年上とかだったのか? ナタルさんは年の割には若いと思っていたけど。
 でもどうしよういきなり若くて50年延長か、宝くじに当たった気分だな。

「大体19から23ぐらいで契約をする人が多いんだけど、中には14から16の間でする人も多いんだって、でもその場合心が成長しきってないから色々と苦労するみたいだよ」

「へーへー、今初めて知りましたよ」

「そう、だから私の方が年上ね、つまり私は『お姉ちゃん』てことだよ」

 『お姉ちゃん』という所で俺は過剰に反応してしまった、体はこわばり、顔は凍り付いた用になったと思う。それはミラにも伝わったようで。

「ど、どうしたの急に?」

 思い出したくない過去が蘇ってきた
「‥‥‥‥実は、姉が‥‥‥」
 苦々しい顔をしたつもりだったが、ミラには寂しそうに見えたようで。

「そう、分かった! 今日から私がハヤトのお姉ちゃんになる!」

「きら‥‥えっ?」 
 嫌いなんです、って言おうとした時、何故だかそう言われた。

「寂しかったでしょ? もう大丈夫だから、私の事を実の姉だと思っていいから、今日からお姉ちゃんって呼んで! だから今日はドンドン飲みなさい、酔いつぶれてもお姉ちゃんが最後までちゃんと介抱するから」

 どうやらミラの中では俺の姉は死んだことになったらしい、それはいいが、何故ミラが姉になるのかは意味が分からない、随分早とちりな人だなあと思った

 ちなみに、この場にいる7人の中で一番最初に潰れたのが、お姉ちゃん宣言したミラでした。
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