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車のパーツ
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「ふふふっ━━」
ブレドリア奪還の総指揮を任されているコーホン司令に着任の報告をし、その部屋から出た所、隣にいたコトンが急に笑い出した
「何か面白い事でもあったの?」
「うん、そう、ふふっ‥‥実はね━━」
何か思い出し笑いの感じだが経験上、大体女性の思い出し笑いはたいして面白い話ではない、それに思い出し笑いは本人は楽しいかもしれないが、他の人からしたら大した話では無かったりする。
どうせ大した話では無いので聞かなくてもいいのだが、コトンは俺の部下になる訳だし、上と下の関係にある以上、上に立つ者は下の者に対し常に気に掛けていなければならない。
それが縦割り社会である軍で、円滑に動けるようにするための基本である。
オヤスがよく従業員に「頑張れよ」とか、「今日は調子よさそうな顔してるな」と一人一人に声を掛けていたが、そういった事があるのと無いのでは従業員の働き具合も違ってくる。
挨拶をしてもムスッとしてたり、口をひらいたら文句ばっかり言ってくる上司には結局誰もついて行かないのだ。
ちゃんとそれを知っているのかモラン? 風の噂でオヤスからモランに会長が変わったら会社が駄目になったって従業員が言ってるってよ、経費削減で給料まで減らされたらやる気がそがれるだろ?
噂だがオヤスグループでのモランの評判が悪いらしく、そうはなりたくないので興味も無いのにその話を聞いてみたのだが
「━━コーホン司令がね、最初ハヤトがおじさんがいるロメに行くとばかり思っていたから、ハヤトがブレドリアに来るって聞いた時、もの凄い喜んでいたの。でね、それからいっつもうろうろしてて落ち着きが無かったんだけど、ハヤトが来た! ってなった時に真っ先に飛び出して行ったの。でもそれがね━━」
あーっ‥‥なるほど、コトンや召喚獣達がワイワイやっている時に、司令本部がある建物から恰幅のいい男性が出て来ていた。
それがコーホン司令であり、たった今報告に行った相手であった。
司令は俺が本部に行こうとすると逃げるように建物内に入って行ったが、俺がドアをノックした時‥‥
「‥‥入れ」
少し間が空いて低めの声で入室を許可し、俺がドアを開けて入ると司令は椅子に座った状態で窓の外を見ていた。
そして座ったままくるりと回転し、机に肘をつき━━
「よく来てくれた」
これまた凛々しい声でおっしゃられた
要はコーホン司令は仕切り直したのである
はしゃいで外に行ったものの、デュラハンに先を越され、その後慌てて部屋に戻り俺を待っていたと‥‥しかも外を見ているという演技付きで
そう考えるとこのコトンの思い出し笑いも‥‥ちょっとだけ面白いのかもしれない。司令は誰隔てなく接するという結構珍しいタイプの人らしい。タクティアも外から見るとそんな感じに見えるだろうが、アレは実際腹の中で色々考えている人間なので、外ずらは良く見えるが‥‥でもこのコーホン司令は本当にいい人らしい。
コトンの話を聞いていると何だかそう感じる
◆◇
「という訳で明日竜騎士隊はブレドリア奪還の為に向かう事になる、コトンとケンタ君はずっとこの場にいたからそうでもないだろうけど、レンダルは俺と一緒で今日来たばかりだ。移動の疲れを残さないように今日はゆっくりと体を休める事、質問は?」
「「ありません」」
ケンタ君こと『ケントゥアルクゥ・アルカシャーツ』と、ライカの弟であるレンダルははっきりと答える。
そしてなぜか俺の左手にコトンが陣取っており、ケンタ君とレンダルの返事に満足げに『うん』と首を縦に振る、ケンタ君とレンダルの隣に並んでいて欲しいのだけれど? あと、ちゃんと返事して欲しいんだけれど?。
何なの? ラティウスの血がそうさせるの?
「では解散」
そして解散と言ったのに何故か解散しないコトン・ラティウス。
まぁ‥‥なんか話したい事でもあるんだろう
「あのねハヤト、私一人暮らしをする事になったの」
「いままで実家暮らしだったんでしょ? 1人で暮らすのは楽しいかもしれないけど‥‥危ないんじゃない? 女の一人暮らし。何かあったら━━いや、無いな」
「うん、デュラハンがいるから安心だよ。‥‥でもお給料があっという間になくなるんだけど」
「そりゃあ一人で暮らしてるんだからそれなりにお金は使うだろうさ、家賃とか公共料金とか━━」
コトンは首を横に振り
「違うの、前よりも食費が2倍かかるんだけども」
前よりも‥‥コトンが5年前に食事をしていた姿を思い出す。OLのお弁当箱かな? という位しか食べて無かったはず
「そんなに食べるようになったの? 健康でいいじゃない。その分動けば問題ないでしょ」
「‥‥デュラ子がよく食べるんだけど」
「ああ‥‥」
「それと『旧主の時は休暇があると必ず服を買ってくれていたのだがな』って給料日になるとチクチク言われるんだけど。デュラ子が来てから私一着も服を買えてないの」
「ああ‥‥うん。まあ、後でどことなく言っておくよ」
今だにラグナと話をしているデュラ子に、ちょーっとだけ言っておこうと思う
さて、コトンがそのまま付いてくるので、俺は俺で見たかったものを見に行くことにする。
それはこの世界の戦車、今までの戦闘はその全てが大陸の緩衝地帯で行われてきた。木々が生い茂足場も悪い、雨が降ればブーツは泥だらけ。虫はいるわ魔物はいるわそれに敵兵もいる最低の職場環境。
それで重要なのは木が邪魔と言うのと足場が悪すぎる。この二つの原因で戦車というものは使うことが出来なかった。
緩衝地帯で使える兵器は空を飛ぶ竜翼機と、固定の砲台と対空砲のみ。
だがここは緩衝地帯ではなく都市である。道も舗装されていて邪魔になる木々も無い。という訳でブレドリアとロメの攻略には戦車が使われていた
「コレがこの世界の戦車か」
「なんでもね、この戦車が無かったらもっと奥まで攻め込まれてたらしいよ」
コトンが横にぴったりと付いて説明してくれる
ハルツールが移転門一つと都市二つを落とされた理由というのが、俺が以前リクレク隊と共に戦った事のある『特殊個体オーガ』略して特殊オーガが原因だった。
突如現したその巨体は、倒そうとするハルツールの兵士をものともせず、ただひたすらに突き進んだ。そしてそのまま奥まで入り込まれるかと思われた時、この戦車によってその足を止めることが出来た。
魔法もほぼ効かず、攻撃もほとんど通らないオーガだったが、俺の腕よりも太い弾丸によって後退する以外になかった。
元々この戦車は100年も前に作られたかなり古い物である。市街地戦を考えて設計されているが、そもそも市街地戦など起きはしなかった長い歴史がある。
それでも一応はアップデートがされ数十年に一度は交換という事で新しくしているが、ずっと倉庫の奥底で埃を被っていた状態だった。
だが、俺が初めて遭遇した特殊オーガが映し出された魔道具を見た軍の上層部は、この戦車なら対処出来るだろうと考え、大陸東部にこの戦車を集めていた。
いくら魔法が効きずらいと言っても、やはり質量というものがあるが故にオーガもダメージを受けるだろうと考えた結果だったが、それが見事に的中した形になる
「へー、コレが戦車ねー」
俺が思っているような戦車の形ではなく、どちらかというと‥‥地球の兵器で言ったら形が自走砲に近い形に見える。キャタピラではなくタイヤで砲身がやたらと長い。
兵器というよりも重機と言った方がピンとくる
「このほかにも倉庫に一杯いろんな面白い武器が置いてあるんだよ」
『面白』というワードに引かれ、二人で見に行った
・・・・
・・
「これ使う人いるの?」
「いない」
ハッキリとコトンは答える
武器が置いてある倉庫には所せましと面白い武器、面白武器が積み重なっていた。
面白い武器であって使えるとは誰も言って無い。そんな武器たちである。今まで試験的に作ってみた武器などがそこには置かれていた
「何でもこの際だから使ってみようってなってね、色々運ばれてくるんだって。誰も使おうとはしないからどんどん溜まっていっちゃって、指令が困ってた」
今まで作った試作品だろう。パッと見たけど使えそうなものは目につかない。これだったら俺が設計図を引いたクロスボウの方が使えると思う。
でも実際その中にクロスボウをこの中に入れてみても、この面白武器達と同じ運命を辿ると思う
そんなガラクタ達の中で、やたらと近未来的なデザインの棒? が積み上げられたガラクタの頂上に避雷針のように顔を出していた
「これって何だろ? 長いし何だか太いし」
「なんだろうね、上から引っ張って見たら?」
コトンが言うように他のガラクタの上に乗り、埋まっているその長く太い棒を引っ張ってみるが‥‥
「うわっ、重っ」
『身体強化』魔法を使いもう一度引っ張ってみるが‥‥
「うっそ! 持ち上んねぇ」
今度は『重力』を使うとその大きな棒はするっと抜けた。だが
「でけぇ」
「うゎぁ、凄いおっきいね」
長さが5メートル程ある大きな棒でよく見るとレバーの様なものが付いているし、棒ではなくそれは筒だった。そしてレバーの横には大きな弾丸の様な形をした物が三つ、雑にテープで括り付けられていた
「対物ライフル?」
弾丸が三つ引っ付いている事と筒状になっている、トリガーの代わりにレバー、多分対物ライフル的な物だと思う。
でも『身体強化』を使っても持ちあがらなかったくらいだから、コレを使いたいという人はまずいないだろう。
でも‥‥このガラクタ(ロマン武器)、気になります
大きな砲身に弾が三つだけ用意されている‥‥これはまさに一撃必殺の主人公武器! (三撃まで使えます)
欲しい!
使わないけど!
「ハヤト気に入ったの?」
「気に入ったというか‥‥まぁ、うん、そうね」
「だったら私が指令に許可を取ってくる」
コトンはそう言って走って行った
・・・
・・
「あのね、それって戦車用の副砲の試作品らしいんだけど、使いたかったら使っていいよって」
こうしてロマン武器『戦車の副砲』を手に入れた
だが、俺の『収納』の大きさは縦2メートル程で入る訳が無い。という事で
「ラグナの『収納』に入らない?」
「大きさ的には問題ないのですが、私の『収納』は『衣・食・住』に関係のある物しか入りませんし」
「でもさ、『住』が入るんだったら行けるんじゃないの? 住まいには車庫とか付いてるじゃん。これ元々は車のパーツらしいからさ」
うーん、と唸っていたラグナだが
「あっ、入りました旦那様」
何とか入れることが出来た
ブレドリア奪還の総指揮を任されているコーホン司令に着任の報告をし、その部屋から出た所、隣にいたコトンが急に笑い出した
「何か面白い事でもあったの?」
「うん、そう、ふふっ‥‥実はね━━」
何か思い出し笑いの感じだが経験上、大体女性の思い出し笑いはたいして面白い話ではない、それに思い出し笑いは本人は楽しいかもしれないが、他の人からしたら大した話では無かったりする。
どうせ大した話では無いので聞かなくてもいいのだが、コトンは俺の部下になる訳だし、上と下の関係にある以上、上に立つ者は下の者に対し常に気に掛けていなければならない。
それが縦割り社会である軍で、円滑に動けるようにするための基本である。
オヤスがよく従業員に「頑張れよ」とか、「今日は調子よさそうな顔してるな」と一人一人に声を掛けていたが、そういった事があるのと無いのでは従業員の働き具合も違ってくる。
挨拶をしてもムスッとしてたり、口をひらいたら文句ばっかり言ってくる上司には結局誰もついて行かないのだ。
ちゃんとそれを知っているのかモラン? 風の噂でオヤスからモランに会長が変わったら会社が駄目になったって従業員が言ってるってよ、経費削減で給料まで減らされたらやる気がそがれるだろ?
噂だがオヤスグループでのモランの評判が悪いらしく、そうはなりたくないので興味も無いのにその話を聞いてみたのだが
「━━コーホン司令がね、最初ハヤトがおじさんがいるロメに行くとばかり思っていたから、ハヤトがブレドリアに来るって聞いた時、もの凄い喜んでいたの。でね、それからいっつもうろうろしてて落ち着きが無かったんだけど、ハヤトが来た! ってなった時に真っ先に飛び出して行ったの。でもそれがね━━」
あーっ‥‥なるほど、コトンや召喚獣達がワイワイやっている時に、司令本部がある建物から恰幅のいい男性が出て来ていた。
それがコーホン司令であり、たった今報告に行った相手であった。
司令は俺が本部に行こうとすると逃げるように建物内に入って行ったが、俺がドアをノックした時‥‥
「‥‥入れ」
少し間が空いて低めの声で入室を許可し、俺がドアを開けて入ると司令は椅子に座った状態で窓の外を見ていた。
そして座ったままくるりと回転し、机に肘をつき━━
「よく来てくれた」
これまた凛々しい声でおっしゃられた
要はコーホン司令は仕切り直したのである
はしゃいで外に行ったものの、デュラハンに先を越され、その後慌てて部屋に戻り俺を待っていたと‥‥しかも外を見ているという演技付きで
そう考えるとこのコトンの思い出し笑いも‥‥ちょっとだけ面白いのかもしれない。司令は誰隔てなく接するという結構珍しいタイプの人らしい。タクティアも外から見るとそんな感じに見えるだろうが、アレは実際腹の中で色々考えている人間なので、外ずらは良く見えるが‥‥でもこのコーホン司令は本当にいい人らしい。
コトンの話を聞いていると何だかそう感じる
◆◇
「という訳で明日竜騎士隊はブレドリア奪還の為に向かう事になる、コトンとケンタ君はずっとこの場にいたからそうでもないだろうけど、レンダルは俺と一緒で今日来たばかりだ。移動の疲れを残さないように今日はゆっくりと体を休める事、質問は?」
「「ありません」」
ケンタ君こと『ケントゥアルクゥ・アルカシャーツ』と、ライカの弟であるレンダルははっきりと答える。
そしてなぜか俺の左手にコトンが陣取っており、ケンタ君とレンダルの返事に満足げに『うん』と首を縦に振る、ケンタ君とレンダルの隣に並んでいて欲しいのだけれど? あと、ちゃんと返事して欲しいんだけれど?。
何なの? ラティウスの血がそうさせるの?
「では解散」
そして解散と言ったのに何故か解散しないコトン・ラティウス。
まぁ‥‥なんか話したい事でもあるんだろう
「あのねハヤト、私一人暮らしをする事になったの」
「いままで実家暮らしだったんでしょ? 1人で暮らすのは楽しいかもしれないけど‥‥危ないんじゃない? 女の一人暮らし。何かあったら━━いや、無いな」
「うん、デュラハンがいるから安心だよ。‥‥でもお給料があっという間になくなるんだけど」
「そりゃあ一人で暮らしてるんだからそれなりにお金は使うだろうさ、家賃とか公共料金とか━━」
コトンは首を横に振り
「違うの、前よりも食費が2倍かかるんだけども」
前よりも‥‥コトンが5年前に食事をしていた姿を思い出す。OLのお弁当箱かな? という位しか食べて無かったはず
「そんなに食べるようになったの? 健康でいいじゃない。その分動けば問題ないでしょ」
「‥‥デュラ子がよく食べるんだけど」
「ああ‥‥」
「それと『旧主の時は休暇があると必ず服を買ってくれていたのだがな』って給料日になるとチクチク言われるんだけど。デュラ子が来てから私一着も服を買えてないの」
「ああ‥‥うん。まあ、後でどことなく言っておくよ」
今だにラグナと話をしているデュラ子に、ちょーっとだけ言っておこうと思う
さて、コトンがそのまま付いてくるので、俺は俺で見たかったものを見に行くことにする。
それはこの世界の戦車、今までの戦闘はその全てが大陸の緩衝地帯で行われてきた。木々が生い茂足場も悪い、雨が降ればブーツは泥だらけ。虫はいるわ魔物はいるわそれに敵兵もいる最低の職場環境。
それで重要なのは木が邪魔と言うのと足場が悪すぎる。この二つの原因で戦車というものは使うことが出来なかった。
緩衝地帯で使える兵器は空を飛ぶ竜翼機と、固定の砲台と対空砲のみ。
だがここは緩衝地帯ではなく都市である。道も舗装されていて邪魔になる木々も無い。という訳でブレドリアとロメの攻略には戦車が使われていた
「コレがこの世界の戦車か」
「なんでもね、この戦車が無かったらもっと奥まで攻め込まれてたらしいよ」
コトンが横にぴったりと付いて説明してくれる
ハルツールが移転門一つと都市二つを落とされた理由というのが、俺が以前リクレク隊と共に戦った事のある『特殊個体オーガ』略して特殊オーガが原因だった。
突如現したその巨体は、倒そうとするハルツールの兵士をものともせず、ただひたすらに突き進んだ。そしてそのまま奥まで入り込まれるかと思われた時、この戦車によってその足を止めることが出来た。
魔法もほぼ効かず、攻撃もほとんど通らないオーガだったが、俺の腕よりも太い弾丸によって後退する以外になかった。
元々この戦車は100年も前に作られたかなり古い物である。市街地戦を考えて設計されているが、そもそも市街地戦など起きはしなかった長い歴史がある。
それでも一応はアップデートがされ数十年に一度は交換という事で新しくしているが、ずっと倉庫の奥底で埃を被っていた状態だった。
だが、俺が初めて遭遇した特殊オーガが映し出された魔道具を見た軍の上層部は、この戦車なら対処出来るだろうと考え、大陸東部にこの戦車を集めていた。
いくら魔法が効きずらいと言っても、やはり質量というものがあるが故にオーガもダメージを受けるだろうと考えた結果だったが、それが見事に的中した形になる
「へー、コレが戦車ねー」
俺が思っているような戦車の形ではなく、どちらかというと‥‥地球の兵器で言ったら形が自走砲に近い形に見える。キャタピラではなくタイヤで砲身がやたらと長い。
兵器というよりも重機と言った方がピンとくる
「このほかにも倉庫に一杯いろんな面白い武器が置いてあるんだよ」
『面白』というワードに引かれ、二人で見に行った
・・・・
・・
「これ使う人いるの?」
「いない」
ハッキリとコトンは答える
武器が置いてある倉庫には所せましと面白い武器、面白武器が積み重なっていた。
面白い武器であって使えるとは誰も言って無い。そんな武器たちである。今まで試験的に作ってみた武器などがそこには置かれていた
「何でもこの際だから使ってみようってなってね、色々運ばれてくるんだって。誰も使おうとはしないからどんどん溜まっていっちゃって、指令が困ってた」
今まで作った試作品だろう。パッと見たけど使えそうなものは目につかない。これだったら俺が設計図を引いたクロスボウの方が使えると思う。
でも実際その中にクロスボウをこの中に入れてみても、この面白武器達と同じ運命を辿ると思う
そんなガラクタ達の中で、やたらと近未来的なデザインの棒? が積み上げられたガラクタの頂上に避雷針のように顔を出していた
「これって何だろ? 長いし何だか太いし」
「なんだろうね、上から引っ張って見たら?」
コトンが言うように他のガラクタの上に乗り、埋まっているその長く太い棒を引っ張ってみるが‥‥
「うわっ、重っ」
『身体強化』魔法を使いもう一度引っ張ってみるが‥‥
「うっそ! 持ち上んねぇ」
今度は『重力』を使うとその大きな棒はするっと抜けた。だが
「でけぇ」
「うゎぁ、凄いおっきいね」
長さが5メートル程ある大きな棒でよく見るとレバーの様なものが付いているし、棒ではなくそれは筒だった。そしてレバーの横には大きな弾丸の様な形をした物が三つ、雑にテープで括り付けられていた
「対物ライフル?」
弾丸が三つ引っ付いている事と筒状になっている、トリガーの代わりにレバー、多分対物ライフル的な物だと思う。
でも『身体強化』を使っても持ちあがらなかったくらいだから、コレを使いたいという人はまずいないだろう。
でも‥‥このガラクタ(ロマン武器)、気になります
大きな砲身に弾が三つだけ用意されている‥‥これはまさに一撃必殺の主人公武器! (三撃まで使えます)
欲しい!
使わないけど!
「ハヤト気に入ったの?」
「気に入ったというか‥‥まぁ、うん、そうね」
「だったら私が指令に許可を取ってくる」
コトンはそう言って走って行った
・・・
・・
「あのね、それって戦車用の副砲の試作品らしいんだけど、使いたかったら使っていいよって」
こうしてロマン武器『戦車の副砲』を手に入れた
だが、俺の『収納』の大きさは縦2メートル程で入る訳が無い。という事で
「ラグナの『収納』に入らない?」
「大きさ的には問題ないのですが、私の『収納』は『衣・食・住』に関係のある物しか入りませんし」
「でもさ、『住』が入るんだったら行けるんじゃないの? 住まいには車庫とか付いてるじゃん。これ元々は車のパーツらしいからさ」
うーん、と唸っていたラグナだが
「あっ、入りました旦那様」
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