50 / 373
第2章
6.妖魔討伐の依頼
しおりを挟む
エイクが通された別室には3人の男女が椅子に腰掛けていた。
村人風の男、商人風の男、そして若い女だった。
女は17・8歳くらいで、やや古びているが仕立ての良い服を着ていた。
黒髪を背中まで伸ばし、中々整った容姿をしていた。しかし、普通なら優しげな印象を与えるだろうと思われるその顔は、今は緊張によって強ばりよく見ると僅かに震えている。
男達も疲れ果てているように見えた。
エイクが部屋に入ってくると3人は立ち上がり、まず、村人風の男が自己紹介をした。
「ベニートと申します。王都の北、徒歩で1日ほどの場所にある、ヤルミオンの森沿いの辺境の村、チムルの村長を務めています。こちらは村に出入りしてくれている行商人のムラトさん。それから私の娘のレナです」
商人風の男は「ムラトと申します。お見知りおきを」と告げて頭を下げ、女は黙ったまま、深々と頭を下げた。
王都近郊の辺境の村というのもおかしなものだが、王都自体が国土の西の端、いわば辺境地帯にあるアストゥーリア王国においては普通のことだ。
そしてベニートは依頼の内容について語り始めた。それは、要するに妖魔の討伐だった。
この世界において辺境の村は、妖魔との争いの最前線に立つ存在だといえる。
繁殖力が強い下級の妖魔は直ぐに数を増やし頻繁に人里に侵出してくるのだが、それらの侵出に最初にさらされるのが人の領域の最も外縁部に存在する辺境の村だからだ。
日常的に下級妖魔の侵出にさらされている辺境の村には、それらの妖魔を自力で追い払える自衛戦力の保持が必須である。
必然的に辺境の村にはその戦力を養うだけの規模も必要であり、一般の村よりも相当大規模になる。
また、堀や土塁などの最低限の防衛施設も整っている。
そしてその規模と防衛施設を維持するために、国から補助を受けている事も多かった。
辺境の村で妖魔の侵出を食い止めなければ、より無防備な一般の村に大きな被害が出てしまうからだ。
国としても辺境の村には存続してもらわなければならないのだ。
この点で辺境の村は、実質的に妖魔との戦いの最前線の砦の役割を果たしているといえる。
例えば辺境の村では自衛のために日常的に周辺を警戒しているのが普通だ。この行為は、同時に人間の生活領域に妖魔が入り込むのを防ぐ索敵行為となっている。
実際民の安全確保に熱心な国では、特に重要と思われる辺境の村には兵士を常駐させており、名実ともに砦としている事もあった。
チムル村もそんな辺境の村の一つで人口は200人ほど。16人の自警団を擁し、曲がりなりにも戦える者を全て動員すれば4・50人にはなる。
人口だけなら村というより町といえる位だが、辺境の村としては標準的な規模だ。
このくらいの規模があれば、よく見かける4・5体の程度のゴブリンの集団ならものともしないし、10体ほどの群れになっても余裕をもって対応できる。
しかし、今回はそういうわけには行かなかった。
ゴブリンロード率いる50から60体ほどの妖魔の群れが、ヤルミオンの森の中にある洞窟に巣くってしまったのだ。
その洞窟の場所はチムル村の直ぐ近くで、いつ村が襲われるか分かったものではない。
群れの中には相当数のボガードやゴブリンシャーマンもいるようで、村の戦力だけではとても対抗出来ない。
事態を把握した村長のベニートは直ぐに自ら王都に出向いて救援を要請した。
王都から近いチムル村は王都にとっても重要な村だといえる。
兵士の常駐こそなかったが、大きな問題が生じれば直ぐに王都の衛兵隊か、場合によっては炎獅子隊が対応してくれるのが常だった。
ベニートは今回も自分自身が出向いて村の危機をしっかりと伝えれば、当然そのように対応してもらえると思っていた。
しかし、ベニートが王都についたのはエイクがフォルカスを討った翌日で、混乱の中にある衛兵隊も炎獅子隊も直ぐに対応する事ができず、混乱が収まるまで自力でしのぐ様に言われてしまった。
失意の内に村に戻ったベニートは、状況が更に切迫している事を知った。
彼が留守にしているうちに3人で見回りをしていた自警団員たちが5体の妖魔に遭遇、妖魔の中には手練のボガートもおり3人は逃げるのがやっとだった。
どうにか死者は出なかったものの3人とも重傷を負った。
そして、妖魔たちが頻繁に村の様子を伺っている事も判明した。
まず間違いなく襲撃の準備だ。
もはや、今日明日にでも襲撃が起こるかもしれない。
衛兵隊や炎獅子隊の混乱が収まるのを待っている事などとても出来なかった。
となればチムル村としては、自費で冒険者を雇うしか対応策はない。
だがチムル村に余裕はなかった。
本来チムル村は、辺境の村とはいっても王都に近く、農作物が良く売れ、通常は森の恵みあり、国からの援助がなくてもその規模を維持できる豊かな村だった。
その結果、むしろ税を課されてしまっていた。このことは、豊かとはいっても、妖魔との戦いという普通の村にはない苦労がある辺境の村にはとっては辛いことだった。
周辺国と長年不利な戦を続けていたアストゥーリア王国の税は重く、チムル村も疲弊していた。
ここ数年は比較的ましになっていたとはいえ、ゴブリンロード率いる50体以上もの妖魔を倒せるほどの冒険者を雇う金は村にはない。
ベニートはたまたま村に滞在していた行商人のムラトにも相談した。
ムラトにとってもチムル村は重要な顧客であり人事ではなかったが、彼にも村に融通するほどの余裕はなかった。
彼らはいろいろと相談したが、相応の冒険者を雇うだけの金を手にする方法は、娘の身売りしか思いつかなかった。
ベニートは村でも器量よしと評判だった自らの娘のレナに白羽の矢を立てた。
そして一刻の猶予もないと考えたベニートは、因果を含めた娘と、交渉の手助けをすると申し出たムラトを伴い、本日早朝に馬車で村を出て出来る限り急いで昼前に王都に到着したのだった。
そして娼館に娘を売る前に、一縷の望みを抱いて直接冒険者の店に顔を出した。
ひょっとしたら無償で助けてくれる義侠心に富んだ冒険者がいるかも知れないし、結局は娘の身を差し出すにしても、娼館で幾人もの客を取るよりも特定の冒険者の愛人になったほうがましなのではないか、との思いもあったからだ。
彼らが顔を出す冒険者の店として“イフリートの宴亭”を選んだのは、偶然だったようだ。
このような話を持ち込まれたガゼックは対応に迷った。
本来なら即座に断るべき話だ。
無償でゴブリンロードに挑む冒険者など少なくとも彼の店にはいないし、娘の身体を直接報酬とする依頼は違法とされる可能性があったからだ。
この国では犯罪に対する罰として労役に服す犯罪奴隷や、債務のかたに自由を失う債務奴隷は存在したが、どちらを扱うにも一定の資格や規則があり、それに逸脱した奴隷契約は違法行為だ。
冒険者へ報酬としてその身を差し出すのも、そのような違法行為とされる可能性がある。
まあ、善意の冒険者に娘が惚れて一生尽くす事にしたのだ、などという理屈で逃れる事は出来るかもしれないが、そこまでしてこの依頼を受ける冒険者も、やはりいないだろう。
だがガゼックは、エイクが普通の冒険者が受けないような依頼でも受けるかもしれない、と述べていたことを覚えていた。
そしてひょっとしたらと考え、エイクに使いを送ろうかと考えているところに、ちょうどエイクが現れたのだ。
エイクはこの依頼に興味を持った。手頃な相手だと思ったからだ。
エイクとしても数の力を侮る事は出来ない。
いくらエイクが凄まじいほどの体力を得たといっても、文字通りの意味で無尽蔵ではない。いずれ体力の限界は来る。数百もの敵を倒す事は不可能だろう。
その点で50から60というのは侮っていい数ではない。だが、そこまで危険視する数でもなかった。
エイクにはそのくらいの数の下級妖魔なら、一度に掛かってこられても倒せる自信がある。
数で囲まれる以上に警戒すべきなのは、地形や柵などでこちらの動きが制限された上で、一方的に飛び道具で攻撃される事だ。
しかし、相手が下級の妖魔ならそのような事を心配する必要はほぼない。下級の妖魔は遠距離攻撃という行為をほとんど行わないからだ。
彼らは石を投げる事すら満足に行わず、直ぐに敵に突っ込んでしまう。
飛び道具にいたっては、未だにコボルド・ゴブリン・ボガートが使ったという報告は存在せず、下級の妖魔には飛び道具を使うという能力が欠如しているという説すらあった。
ちなみに、下級の妖魔はほとんど遠距離攻撃を行わないという事は、偶に起こる人間やエルフなど光の担い手達と魔族との大規模な争いにおいて、光の担い手の側に優位に働いていた。
いずれにしても、ゴブリンロード率いる50体以上の下級妖魔は、エイクにとってはさほど恐れるほどの相手ではなかった。
無論油断すべきではないが、油断しなければ勝てる相手と言えるだろう。
そしてエイクには自分が得た能力の中で実戦で試してみたいと思っているものがまだあり、それを試すためにはむしろ手頃な相手だと思えたのだ。
また、自分の責任ではないと思いつつも、自分がフォルカスを討っていなければ、結果としてチムル村が危機に陥る事はなかったという事も気にはなった。
そのチムル村の者が、偶然自分が属する冒険者の店に顔を出したということに因縁めいたものを感じてもいた。
そして、報酬とされたレナという名の娘に関心がないといえば、嘘になる。
その娘は確かに大きな村で一番といわれるほどの器量よしだった。
エイクはこの依頼を受ける事に決めた。
村人風の男、商人風の男、そして若い女だった。
女は17・8歳くらいで、やや古びているが仕立ての良い服を着ていた。
黒髪を背中まで伸ばし、中々整った容姿をしていた。しかし、普通なら優しげな印象を与えるだろうと思われるその顔は、今は緊張によって強ばりよく見ると僅かに震えている。
男達も疲れ果てているように見えた。
エイクが部屋に入ってくると3人は立ち上がり、まず、村人風の男が自己紹介をした。
「ベニートと申します。王都の北、徒歩で1日ほどの場所にある、ヤルミオンの森沿いの辺境の村、チムルの村長を務めています。こちらは村に出入りしてくれている行商人のムラトさん。それから私の娘のレナです」
商人風の男は「ムラトと申します。お見知りおきを」と告げて頭を下げ、女は黙ったまま、深々と頭を下げた。
王都近郊の辺境の村というのもおかしなものだが、王都自体が国土の西の端、いわば辺境地帯にあるアストゥーリア王国においては普通のことだ。
そしてベニートは依頼の内容について語り始めた。それは、要するに妖魔の討伐だった。
この世界において辺境の村は、妖魔との争いの最前線に立つ存在だといえる。
繁殖力が強い下級の妖魔は直ぐに数を増やし頻繁に人里に侵出してくるのだが、それらの侵出に最初にさらされるのが人の領域の最も外縁部に存在する辺境の村だからだ。
日常的に下級妖魔の侵出にさらされている辺境の村には、それらの妖魔を自力で追い払える自衛戦力の保持が必須である。
必然的に辺境の村にはその戦力を養うだけの規模も必要であり、一般の村よりも相当大規模になる。
また、堀や土塁などの最低限の防衛施設も整っている。
そしてその規模と防衛施設を維持するために、国から補助を受けている事も多かった。
辺境の村で妖魔の侵出を食い止めなければ、より無防備な一般の村に大きな被害が出てしまうからだ。
国としても辺境の村には存続してもらわなければならないのだ。
この点で辺境の村は、実質的に妖魔との戦いの最前線の砦の役割を果たしているといえる。
例えば辺境の村では自衛のために日常的に周辺を警戒しているのが普通だ。この行為は、同時に人間の生活領域に妖魔が入り込むのを防ぐ索敵行為となっている。
実際民の安全確保に熱心な国では、特に重要と思われる辺境の村には兵士を常駐させており、名実ともに砦としている事もあった。
チムル村もそんな辺境の村の一つで人口は200人ほど。16人の自警団を擁し、曲がりなりにも戦える者を全て動員すれば4・50人にはなる。
人口だけなら村というより町といえる位だが、辺境の村としては標準的な規模だ。
このくらいの規模があれば、よく見かける4・5体の程度のゴブリンの集団ならものともしないし、10体ほどの群れになっても余裕をもって対応できる。
しかし、今回はそういうわけには行かなかった。
ゴブリンロード率いる50から60体ほどの妖魔の群れが、ヤルミオンの森の中にある洞窟に巣くってしまったのだ。
その洞窟の場所はチムル村の直ぐ近くで、いつ村が襲われるか分かったものではない。
群れの中には相当数のボガードやゴブリンシャーマンもいるようで、村の戦力だけではとても対抗出来ない。
事態を把握した村長のベニートは直ぐに自ら王都に出向いて救援を要請した。
王都から近いチムル村は王都にとっても重要な村だといえる。
兵士の常駐こそなかったが、大きな問題が生じれば直ぐに王都の衛兵隊か、場合によっては炎獅子隊が対応してくれるのが常だった。
ベニートは今回も自分自身が出向いて村の危機をしっかりと伝えれば、当然そのように対応してもらえると思っていた。
しかし、ベニートが王都についたのはエイクがフォルカスを討った翌日で、混乱の中にある衛兵隊も炎獅子隊も直ぐに対応する事ができず、混乱が収まるまで自力でしのぐ様に言われてしまった。
失意の内に村に戻ったベニートは、状況が更に切迫している事を知った。
彼が留守にしているうちに3人で見回りをしていた自警団員たちが5体の妖魔に遭遇、妖魔の中には手練のボガートもおり3人は逃げるのがやっとだった。
どうにか死者は出なかったものの3人とも重傷を負った。
そして、妖魔たちが頻繁に村の様子を伺っている事も判明した。
まず間違いなく襲撃の準備だ。
もはや、今日明日にでも襲撃が起こるかもしれない。
衛兵隊や炎獅子隊の混乱が収まるのを待っている事などとても出来なかった。
となればチムル村としては、自費で冒険者を雇うしか対応策はない。
だがチムル村に余裕はなかった。
本来チムル村は、辺境の村とはいっても王都に近く、農作物が良く売れ、通常は森の恵みあり、国からの援助がなくてもその規模を維持できる豊かな村だった。
その結果、むしろ税を課されてしまっていた。このことは、豊かとはいっても、妖魔との戦いという普通の村にはない苦労がある辺境の村にはとっては辛いことだった。
周辺国と長年不利な戦を続けていたアストゥーリア王国の税は重く、チムル村も疲弊していた。
ここ数年は比較的ましになっていたとはいえ、ゴブリンロード率いる50体以上もの妖魔を倒せるほどの冒険者を雇う金は村にはない。
ベニートはたまたま村に滞在していた行商人のムラトにも相談した。
ムラトにとってもチムル村は重要な顧客であり人事ではなかったが、彼にも村に融通するほどの余裕はなかった。
彼らはいろいろと相談したが、相応の冒険者を雇うだけの金を手にする方法は、娘の身売りしか思いつかなかった。
ベニートは村でも器量よしと評判だった自らの娘のレナに白羽の矢を立てた。
そして一刻の猶予もないと考えたベニートは、因果を含めた娘と、交渉の手助けをすると申し出たムラトを伴い、本日早朝に馬車で村を出て出来る限り急いで昼前に王都に到着したのだった。
そして娼館に娘を売る前に、一縷の望みを抱いて直接冒険者の店に顔を出した。
ひょっとしたら無償で助けてくれる義侠心に富んだ冒険者がいるかも知れないし、結局は娘の身を差し出すにしても、娼館で幾人もの客を取るよりも特定の冒険者の愛人になったほうがましなのではないか、との思いもあったからだ。
彼らが顔を出す冒険者の店として“イフリートの宴亭”を選んだのは、偶然だったようだ。
このような話を持ち込まれたガゼックは対応に迷った。
本来なら即座に断るべき話だ。
無償でゴブリンロードに挑む冒険者など少なくとも彼の店にはいないし、娘の身体を直接報酬とする依頼は違法とされる可能性があったからだ。
この国では犯罪に対する罰として労役に服す犯罪奴隷や、債務のかたに自由を失う債務奴隷は存在したが、どちらを扱うにも一定の資格や規則があり、それに逸脱した奴隷契約は違法行為だ。
冒険者へ報酬としてその身を差し出すのも、そのような違法行為とされる可能性がある。
まあ、善意の冒険者に娘が惚れて一生尽くす事にしたのだ、などという理屈で逃れる事は出来るかもしれないが、そこまでしてこの依頼を受ける冒険者も、やはりいないだろう。
だがガゼックは、エイクが普通の冒険者が受けないような依頼でも受けるかもしれない、と述べていたことを覚えていた。
そしてひょっとしたらと考え、エイクに使いを送ろうかと考えているところに、ちょうどエイクが現れたのだ。
エイクはこの依頼に興味を持った。手頃な相手だと思ったからだ。
エイクとしても数の力を侮る事は出来ない。
いくらエイクが凄まじいほどの体力を得たといっても、文字通りの意味で無尽蔵ではない。いずれ体力の限界は来る。数百もの敵を倒す事は不可能だろう。
その点で50から60というのは侮っていい数ではない。だが、そこまで危険視する数でもなかった。
エイクにはそのくらいの数の下級妖魔なら、一度に掛かってこられても倒せる自信がある。
数で囲まれる以上に警戒すべきなのは、地形や柵などでこちらの動きが制限された上で、一方的に飛び道具で攻撃される事だ。
しかし、相手が下級の妖魔ならそのような事を心配する必要はほぼない。下級の妖魔は遠距離攻撃という行為をほとんど行わないからだ。
彼らは石を投げる事すら満足に行わず、直ぐに敵に突っ込んでしまう。
飛び道具にいたっては、未だにコボルド・ゴブリン・ボガートが使ったという報告は存在せず、下級の妖魔には飛び道具を使うという能力が欠如しているという説すらあった。
ちなみに、下級の妖魔はほとんど遠距離攻撃を行わないという事は、偶に起こる人間やエルフなど光の担い手達と魔族との大規模な争いにおいて、光の担い手の側に優位に働いていた。
いずれにしても、ゴブリンロード率いる50体以上の下級妖魔は、エイクにとってはさほど恐れるほどの相手ではなかった。
無論油断すべきではないが、油断しなければ勝てる相手と言えるだろう。
そしてエイクには自分が得た能力の中で実戦で試してみたいと思っているものがまだあり、それを試すためにはむしろ手頃な相手だと思えたのだ。
また、自分の責任ではないと思いつつも、自分がフォルカスを討っていなければ、結果としてチムル村が危機に陥る事はなかったという事も気にはなった。
そのチムル村の者が、偶然自分が属する冒険者の店に顔を出したということに因縁めいたものを感じてもいた。
そして、報酬とされたレナという名の娘に関心がないといえば、嘘になる。
その娘は確かに大きな村で一番といわれるほどの器量よしだった。
エイクはこの依頼を受ける事に決めた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる