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第5章
14.預言者の思惑を推測する
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翌朝、予定通りセレナたちがロアンの屋敷に集まり会議が開かれる事になった。
エイクは会議の場にアズィーダを連れて行った。会議の参加者に紹介するためだ。
アズィーダの様子は平静なものに見える。昨夜の行為による衝撃からは立ち直っているようだ。
「こいつはオーガのアズィーダ。俺が一騎打ちに勝って配下にした。
破壊神ムズルゲルの信者で、その教義に従って俺に仕えると言っている。“禁則”の魔法で俺に歯向かう事は出来なくなっているし、俺はとりあえず信じていいと思っている」
エイクはそう告げ、そして、アズィーダの方を向いて言葉を続ける。
「ここにいるのは皆俺の仲間だ。前にも言ったとおり、俺の仲間を傷つけるな」
こう言っておけば、“禁則”の魔法の効果でアズィーダはエイクの仲間を傷つけることは出来なくなる。
「承知した。主殿。
今後はよろしく頼む」
アズィーダは了承の意志を示し、参加者達に向かっても短く挨拶をした。
エイクはまた、アズィーダの能力についても説明した。
「アズィーダは格闘家という奴で、徒手での戦いに熟達している。俺には負けたが、並の英雄級冒険者を優に超える実力だ。
それにムズルゲルの神聖魔法にも通じている。冒険者に例えれば、神聖術師として上級中位ほどの実力だ。かなり使えると思っていい。
錬生術にも長けていて、奥義と呼ばれる特殊な錬生術も使える。炎を吐き、牙と爪と生じさせ、鱗で身を包み、尻尾を生やして攻撃し、羽を生やして飛ぶ事も出来る。
相当の戦力と見ていいはずだ。
それから、羽を生やせば人一人くらい運べるから移動手段としても使える。
ただ、錬生術の奥義が使えることは秘密にしておこうと思っている。
だから、簡単には使わないものと思っておいてくれ、人を運ぶのも、俺だけの専用という事にする」
エイクはそこまでで説明を終えた。竜化術については仲間達にも隠す事にしたのである。
それは“伝道師”の教えに従った判断だった。
人に知られていない秘密の能力は大きな力になる。それは“伝道師”が特に重視していた考えだ。
その考えに従い、竜化術という極めて特殊でまだ殆んどの者に知られていない能力は、自分とアズィーダだけが知る秘密にする事にしたのだ。
実をいうとエイクは、同じ考えに基づいてアズィーダが錬生術の奥義を使えることも隠そうかとも考えた。
しかし、戦い方も検討する仲間達にそこまで能力を隠すべきではないと思い直した。
それに、エイクは今後アズィーダを移動手段としても活用するつもりだ。
とすると、エイクの身近に居る者達にはエイクの移動が早すぎる事は容易にばれてしまう。その理由も説明しておく必要がある。
加えて、錬生術の奥義は博識ならば知っている者もいる知識だ。そこまで厳密な秘密にするほどの価値はない。
そんな事を考えた結果、エイクは錬生術の奥義については仲間達に伝え、その上で羽を生やせば人一人くらい運べることにした。
そして、その能力は他人に隠す為使用は限定し、自分しか運ばない事にする。という説明をしたのだった。
この説明だと、エイクはアズィーダに抱えられて運ばれる事になってしまい、随分と情けない姿を想像されてしまう訳だが、そんな事を気にしても仕方がない。
エイクが見る限りでは、仲間達はエイクの説明に納得しているようで、アズィーダと簡単な自己紹介を交わしたりしていた。
その後、エイクはシャルシャーラに感知系の魔法を使わせ、アズィーダにおかしな魔法がかかっていないかを確認させた。フィントリッド配下のノーライフキングであるデディウスにアズィーダを一時預けた事があったからだ。
その時に何か細工をされた可能性もある。
結果は、一応不審な点はないとのことだった。だが、エイクはそれでも完全に安心する事はできない。
(魔術師としての腕は、多分シャルシャーラよりもデディウスの方が上だ。シャルシャーラでは魔術の痕跡を見極めきれない可能性もある。
だが、これ以上確認する事も出来ないし、やむを得ないな。まあ、他のものも同じ事だし、気にしすぎても仕方がない)
エイクはそう考えた。
エイクは、シャルシャーラを配下にした後、彼女に他の仲間達や屋敷におかしな魔法がかけられていないかを調べさせ、一通り問題がないことを確認していた。
シャルシャーラは腕の立つ魔術師で“淫魔従伏の刻印”の効果でエイクに嘘をつけない。だから、これで安全性はかなり高められたはずだ。
しかし、上には上が居る。シャルシャーラの魔術では感知できないほど高度な魔法が施されている可能性は否定できない。それに、“淫魔従伏の刻印”の効果が絶対だとも言い切れない。
といっても、気にし過ぎれば切りがなくなって身動きが取れなくなる。
エイクは今まで同様に、現時点で出来る限りの事をしたなら、それ以上はとりあえず仕方がないと思っておくことにしていた。
エイクは気持ちを切り替えて会議を始めることにした。
「それじゃあ、アズィーダは退出しろ。これから、お前が聞いても分からない話になるからな」
「ああ、承知した」
そう応えて、アズィーダは素直に部屋から去った。
確かに、この地の事情に疎いアズィーダに詳しい情報を伝えても有益な意見が出る可能性は低い。それに、情報を知る者は出来るだけ抑えておいたほうが良い。アズィーダを退出させるのは当然といえる。
「さあ、会議を始めよう」
アズィーダを見送ったエイクは、改めてそう宣言した。
最初に話し始めたのはアルターだった。
「セレナ殿からも、“虎使い”に関する報告があると伺っていますが、先にダグダロアの預言者による、今回の大規模な魔族の侵攻について検討を加える事としてよろしいでしょうか」
アルターはそう告げた。
現在エイクたちは、アストゥーリア王国に対して何らかの陰謀を企てている2つの存在を把握している。
1つは双頭の虎の魔物を用いてエイクの父ガイゼイクを殺した存在。エイクが父の仇と狙う存在である。エイク達はその存在を“虎使い”と呼称している。
そしてもう1つは、アストゥーリア王国周辺で多くの妖魔を動かしている悪神ダグダロアの預言者だった。
この2つは、同一の存在であるか“虎使い”が“預言者”の配下である可能性もかなり高いのだが、エイクたちはまだその確証を得ていない。
このため、両者が同一の存在である可能性と、別個の存在である可能性の両方を考慮していた。
アルターは、まずその両者のうち、大規模な行動を起こしたダグダロアの預言者について検討しようというのである。
エイクはその考えを了承した。
「それで構わない。説明を頼む」
「畏まりました」
そう言うとアルターは、昨日の内にエイクから聞いていたことも含めて、事件の内容を皆に説明した。
そして、自らの見解を述べる。
「この侵攻は、間違いなくダグダロアの預言者の指示によるものです。何しろエイク様が、擬似神託が降るところを目撃しておられますからな。
トロア殿のお話しによれば、4年ほど前からダグダロアの神聖魔法を扱う者も含めた、相当に強い妖魔がヤルミオンの森に入って来ていたとの事。その者たちが以前から森に住んでいた妖魔を糾合して巨大な軍団を作り、我が国に襲い掛かってきたのでしょう。
そしてこの侵攻は、ダグダロアの預言者が今までの方針を変えたということを示しています。
ダグダロアの預言者は、5年前にも大量の妖魔を動かしたことがあります。我が国から敗走するレシア王国軍を攻撃した時のことです。
しかし、その時妖魔共は、その総数こそは多かったものの、大きな軍団としては動いていません。数多くの小規模な集団が、それぞれ独自に動いていました。
ですので、その襲撃は算を乱して退却するレシア王国軍を、国境地帯に巣くっていた妖魔共が嵩にかかって攻撃したものであり、軍のような大規模な組織的襲撃とは思われていませんでした。
これは、意図的にそう思われるように動いていたと判断するべきでしょう。
つまり、当時預言者は、小規模な集団がそれぞれ独自に動いていると思わせるように、わざわざ偽装していたのです。
それに比べて今回の攻撃は、明白に数千という規模で動いています。巨大な集団である事を隠そうとしてはいません。
もっとも、闇の担い手達は森の奥に隠れておりましたから、自分達の陣容の全てを明らかにするつもりはなかったのでしょう。
恐らく、妖魔の攻撃の全てが、互いに連携していると悟られたくはなかったのだと思われます。
しかし、少なくとも、数千という規模の集団であることは明確にしています。
加えて、5年前の行動がレシア王国軍への追撃になっており、我が国に利するものだったのに対して、今回は我が国に直接的に被害をもたらすものでした。この点も非常に大きな違いです」
アルターは一旦言葉を切り、周りの者達の様子を伺った。そして、異論がある者がいないことを確認してまた話を続ける。
「預言者がなぜ方針を変えたのかは分かりません。ですが、預言者は少なくとも10年以上前からレシア王国と我が国との国境周辺に妖魔を移動させていたとのこと。
つまりそれ以前から、この国に対して何らかの計画を持っていたわけです。
それほどの長期間に渡って、基本的に目立たぬようにしていた者が、ここに来てこれほどあからさまな行動を採ったからには、何らかの情勢が大きく変わったということなのでしょう」
エイクがその意見に同意した。
「だろうな。俺も最初は、今までの行動から考えて、預言者は妖魔達を隠そうとするだろうと思っていた。だが、実際には大胆な軍事行動を採った。
何らかの情勢が変わったのは間違いないだろう」
「その通りです。では、その変わった情勢とは何かですが、直ぐに思いつくのは、間もなく講和条約の期限が切れて戦が始まることです。
これは我が国にとって非常に大きな影響を与えます。ですから、それが預言者の思惑にも影響している可能性は高いといえるでしょう。
ですが、私はその他に、エイク様が強さを取り戻したことも影響しているのではないかと考えています」
エイクは会議の場にアズィーダを連れて行った。会議の参加者に紹介するためだ。
アズィーダの様子は平静なものに見える。昨夜の行為による衝撃からは立ち直っているようだ。
「こいつはオーガのアズィーダ。俺が一騎打ちに勝って配下にした。
破壊神ムズルゲルの信者で、その教義に従って俺に仕えると言っている。“禁則”の魔法で俺に歯向かう事は出来なくなっているし、俺はとりあえず信じていいと思っている」
エイクはそう告げ、そして、アズィーダの方を向いて言葉を続ける。
「ここにいるのは皆俺の仲間だ。前にも言ったとおり、俺の仲間を傷つけるな」
こう言っておけば、“禁則”の魔法の効果でアズィーダはエイクの仲間を傷つけることは出来なくなる。
「承知した。主殿。
今後はよろしく頼む」
アズィーダは了承の意志を示し、参加者達に向かっても短く挨拶をした。
エイクはまた、アズィーダの能力についても説明した。
「アズィーダは格闘家という奴で、徒手での戦いに熟達している。俺には負けたが、並の英雄級冒険者を優に超える実力だ。
それにムズルゲルの神聖魔法にも通じている。冒険者に例えれば、神聖術師として上級中位ほどの実力だ。かなり使えると思っていい。
錬生術にも長けていて、奥義と呼ばれる特殊な錬生術も使える。炎を吐き、牙と爪と生じさせ、鱗で身を包み、尻尾を生やして攻撃し、羽を生やして飛ぶ事も出来る。
相当の戦力と見ていいはずだ。
それから、羽を生やせば人一人くらい運べるから移動手段としても使える。
ただ、錬生術の奥義が使えることは秘密にしておこうと思っている。
だから、簡単には使わないものと思っておいてくれ、人を運ぶのも、俺だけの専用という事にする」
エイクはそこまでで説明を終えた。竜化術については仲間達にも隠す事にしたのである。
それは“伝道師”の教えに従った判断だった。
人に知られていない秘密の能力は大きな力になる。それは“伝道師”が特に重視していた考えだ。
その考えに従い、竜化術という極めて特殊でまだ殆んどの者に知られていない能力は、自分とアズィーダだけが知る秘密にする事にしたのだ。
実をいうとエイクは、同じ考えに基づいてアズィーダが錬生術の奥義を使えることも隠そうかとも考えた。
しかし、戦い方も検討する仲間達にそこまで能力を隠すべきではないと思い直した。
それに、エイクは今後アズィーダを移動手段としても活用するつもりだ。
とすると、エイクの身近に居る者達にはエイクの移動が早すぎる事は容易にばれてしまう。その理由も説明しておく必要がある。
加えて、錬生術の奥義は博識ならば知っている者もいる知識だ。そこまで厳密な秘密にするほどの価値はない。
そんな事を考えた結果、エイクは錬生術の奥義については仲間達に伝え、その上で羽を生やせば人一人くらい運べることにした。
そして、その能力は他人に隠す為使用は限定し、自分しか運ばない事にする。という説明をしたのだった。
この説明だと、エイクはアズィーダに抱えられて運ばれる事になってしまい、随分と情けない姿を想像されてしまう訳だが、そんな事を気にしても仕方がない。
エイクが見る限りでは、仲間達はエイクの説明に納得しているようで、アズィーダと簡単な自己紹介を交わしたりしていた。
その後、エイクはシャルシャーラに感知系の魔法を使わせ、アズィーダにおかしな魔法がかかっていないかを確認させた。フィントリッド配下のノーライフキングであるデディウスにアズィーダを一時預けた事があったからだ。
その時に何か細工をされた可能性もある。
結果は、一応不審な点はないとのことだった。だが、エイクはそれでも完全に安心する事はできない。
(魔術師としての腕は、多分シャルシャーラよりもデディウスの方が上だ。シャルシャーラでは魔術の痕跡を見極めきれない可能性もある。
だが、これ以上確認する事も出来ないし、やむを得ないな。まあ、他のものも同じ事だし、気にしすぎても仕方がない)
エイクはそう考えた。
エイクは、シャルシャーラを配下にした後、彼女に他の仲間達や屋敷におかしな魔法がかけられていないかを調べさせ、一通り問題がないことを確認していた。
シャルシャーラは腕の立つ魔術師で“淫魔従伏の刻印”の効果でエイクに嘘をつけない。だから、これで安全性はかなり高められたはずだ。
しかし、上には上が居る。シャルシャーラの魔術では感知できないほど高度な魔法が施されている可能性は否定できない。それに、“淫魔従伏の刻印”の効果が絶対だとも言い切れない。
といっても、気にし過ぎれば切りがなくなって身動きが取れなくなる。
エイクは今まで同様に、現時点で出来る限りの事をしたなら、それ以上はとりあえず仕方がないと思っておくことにしていた。
エイクは気持ちを切り替えて会議を始めることにした。
「それじゃあ、アズィーダは退出しろ。これから、お前が聞いても分からない話になるからな」
「ああ、承知した」
そう応えて、アズィーダは素直に部屋から去った。
確かに、この地の事情に疎いアズィーダに詳しい情報を伝えても有益な意見が出る可能性は低い。それに、情報を知る者は出来るだけ抑えておいたほうが良い。アズィーダを退出させるのは当然といえる。
「さあ、会議を始めよう」
アズィーダを見送ったエイクは、改めてそう宣言した。
最初に話し始めたのはアルターだった。
「セレナ殿からも、“虎使い”に関する報告があると伺っていますが、先にダグダロアの預言者による、今回の大規模な魔族の侵攻について検討を加える事としてよろしいでしょうか」
アルターはそう告げた。
現在エイクたちは、アストゥーリア王国に対して何らかの陰謀を企てている2つの存在を把握している。
1つは双頭の虎の魔物を用いてエイクの父ガイゼイクを殺した存在。エイクが父の仇と狙う存在である。エイク達はその存在を“虎使い”と呼称している。
そしてもう1つは、アストゥーリア王国周辺で多くの妖魔を動かしている悪神ダグダロアの預言者だった。
この2つは、同一の存在であるか“虎使い”が“預言者”の配下である可能性もかなり高いのだが、エイクたちはまだその確証を得ていない。
このため、両者が同一の存在である可能性と、別個の存在である可能性の両方を考慮していた。
アルターは、まずその両者のうち、大規模な行動を起こしたダグダロアの預言者について検討しようというのである。
エイクはその考えを了承した。
「それで構わない。説明を頼む」
「畏まりました」
そう言うとアルターは、昨日の内にエイクから聞いていたことも含めて、事件の内容を皆に説明した。
そして、自らの見解を述べる。
「この侵攻は、間違いなくダグダロアの預言者の指示によるものです。何しろエイク様が、擬似神託が降るところを目撃しておられますからな。
トロア殿のお話しによれば、4年ほど前からダグダロアの神聖魔法を扱う者も含めた、相当に強い妖魔がヤルミオンの森に入って来ていたとの事。その者たちが以前から森に住んでいた妖魔を糾合して巨大な軍団を作り、我が国に襲い掛かってきたのでしょう。
そしてこの侵攻は、ダグダロアの預言者が今までの方針を変えたということを示しています。
ダグダロアの預言者は、5年前にも大量の妖魔を動かしたことがあります。我が国から敗走するレシア王国軍を攻撃した時のことです。
しかし、その時妖魔共は、その総数こそは多かったものの、大きな軍団としては動いていません。数多くの小規模な集団が、それぞれ独自に動いていました。
ですので、その襲撃は算を乱して退却するレシア王国軍を、国境地帯に巣くっていた妖魔共が嵩にかかって攻撃したものであり、軍のような大規模な組織的襲撃とは思われていませんでした。
これは、意図的にそう思われるように動いていたと判断するべきでしょう。
つまり、当時預言者は、小規模な集団がそれぞれ独自に動いていると思わせるように、わざわざ偽装していたのです。
それに比べて今回の攻撃は、明白に数千という規模で動いています。巨大な集団である事を隠そうとしてはいません。
もっとも、闇の担い手達は森の奥に隠れておりましたから、自分達の陣容の全てを明らかにするつもりはなかったのでしょう。
恐らく、妖魔の攻撃の全てが、互いに連携していると悟られたくはなかったのだと思われます。
しかし、少なくとも、数千という規模の集団であることは明確にしています。
加えて、5年前の行動がレシア王国軍への追撃になっており、我が国に利するものだったのに対して、今回は我が国に直接的に被害をもたらすものでした。この点も非常に大きな違いです」
アルターは一旦言葉を切り、周りの者達の様子を伺った。そして、異論がある者がいないことを確認してまた話を続ける。
「預言者がなぜ方針を変えたのかは分かりません。ですが、預言者は少なくとも10年以上前からレシア王国と我が国との国境周辺に妖魔を移動させていたとのこと。
つまりそれ以前から、この国に対して何らかの計画を持っていたわけです。
それほどの長期間に渡って、基本的に目立たぬようにしていた者が、ここに来てこれほどあからさまな行動を採ったからには、何らかの情勢が大きく変わったということなのでしょう」
エイクがその意見に同意した。
「だろうな。俺も最初は、今までの行動から考えて、預言者は妖魔達を隠そうとするだろうと思っていた。だが、実際には大胆な軍事行動を採った。
何らかの情勢が変わったのは間違いないだろう」
「その通りです。では、その変わった情勢とは何かですが、直ぐに思いつくのは、間もなく講和条約の期限が切れて戦が始まることです。
これは我が国にとって非常に大きな影響を与えます。ですから、それが預言者の思惑にも影響している可能性は高いといえるでしょう。
ですが、私はその他に、エイク様が強さを取り戻したことも影響しているのではないかと考えています」
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