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How To 裏王家
説明しよう!裏王家とは何か、とマルティナは高らかに宣言した。
どこからか銀の細い縁の丸い眼鏡を出してきて装着する。
「スティン、カモン資料!」
「準備出来てございます」
「ん~~優秀!!」
ちなみにスティンの眼鏡は黒縁でか眼鏡である。
「では、お手元の資料をご覧下さい」
【よくわかる!フレア島】と題された資料を読むシェリルとアンナ。
二人の顔からは血の気が引いていく。
・賢王と呼ばれた六代前の国王の功績は全て王弟殿下によるものである。
・臣籍降下する際に王家直轄領であるチイナ島を拝領し、フレア島と改名する。
・国王が代替わりする度にフレア島と契約を結ぶ
・フレア島は『王国にあれど王国になし』
・初代ジョバンニ公爵には別の世界で生きた記憶があった。
「はーい。では最初の項目から順番にいきますよー」
六代前の国王の功績
上下水道の完備
水の浄化設備
紙の生成
医療器具開発(聴診器や注射、点滴など)
「初代はですね、表に出ることをとても嫌っていたようです。理由は『めんどくさい』そして、とても欲しいものがあった。その欲しいものの為に自身の功績を全て兄王のものとしたんですね」
初代ジョバンニ公爵臣籍降下が認められ、欲しいものと島を手に入れる。
「この島は元々人口も少なく何もない島だったようです。それを初代は自分の力で発展させたかった。だからこの島は本土と違う文化が発展してきました」
その後、初代は功績を他言しない代わりに島を不可侵のものとする契約を代々結ぶことを要求。対価は表向きは重罪人の受け入れ。事実は知識の提供。
「はい、ここ気になってると思います。耳穴かっぽじってよおく聞くように!」
初代ジョバンニ公爵には別の世界で生きた記憶があった。
その別世界では文化や生活全てにおいてこの世界より上回っていた。
初代ジョバンニ公爵のすごい所は記憶を取り出せること。
初代曰く、誰しも見たこと聞いたこと経験した事は忘れない。
頭の中に置いてある。
それを必要な時に取り出せるか取り出せないかその違い。
後者のものを忘れたと言うのである。
「だからね、うちらは王家と対等なの。国家簒奪とかはめんどくさいからしないけどね。ここまででなにか質問ある?」
質問なんてあるわけない。いや、ある。聞きたいことが沢山ある。でもそれが何でどう質問すればいいのかわからない。
シェリル達の頭は疑問符で溢れかえっている。
それもそうだ、今まで教わってきたことの根底が覆ったのだ。
なぜか背中にじっとりと汗が滲んできた。
「・・・うまく言葉にできません」
シェリル達はもう泣きそうだ。
「そっかー。そりゃ驚くよね」
マルティナは手を振りながらカラカラ笑う。
「その王家と対等の立場が初代公爵の欲しかったものですか?」
なんとかシェリルが絞り出す。
マルティナはキョトンとした顔で、違うわよと即答した。
「初代が欲しかったのはね、あるご令嬢よ。初代の奥さんになる人なんだけど・・・王国初の追放令嬢なの」
うふふと笑うマルティナ。
全然可愛くない、もう怖い、この島怖い。
シェリルとアンナはとうとう泣きだしてしまった。
どこからか銀の細い縁の丸い眼鏡を出してきて装着する。
「スティン、カモン資料!」
「準備出来てございます」
「ん~~優秀!!」
ちなみにスティンの眼鏡は黒縁でか眼鏡である。
「では、お手元の資料をご覧下さい」
【よくわかる!フレア島】と題された資料を読むシェリルとアンナ。
二人の顔からは血の気が引いていく。
・賢王と呼ばれた六代前の国王の功績は全て王弟殿下によるものである。
・臣籍降下する際に王家直轄領であるチイナ島を拝領し、フレア島と改名する。
・国王が代替わりする度にフレア島と契約を結ぶ
・フレア島は『王国にあれど王国になし』
・初代ジョバンニ公爵には別の世界で生きた記憶があった。
「はーい。では最初の項目から順番にいきますよー」
六代前の国王の功績
上下水道の完備
水の浄化設備
紙の生成
医療器具開発(聴診器や注射、点滴など)
「初代はですね、表に出ることをとても嫌っていたようです。理由は『めんどくさい』そして、とても欲しいものがあった。その欲しいものの為に自身の功績を全て兄王のものとしたんですね」
初代ジョバンニ公爵臣籍降下が認められ、欲しいものと島を手に入れる。
「この島は元々人口も少なく何もない島だったようです。それを初代は自分の力で発展させたかった。だからこの島は本土と違う文化が発展してきました」
その後、初代は功績を他言しない代わりに島を不可侵のものとする契約を代々結ぶことを要求。対価は表向きは重罪人の受け入れ。事実は知識の提供。
「はい、ここ気になってると思います。耳穴かっぽじってよおく聞くように!」
初代ジョバンニ公爵には別の世界で生きた記憶があった。
その別世界では文化や生活全てにおいてこの世界より上回っていた。
初代ジョバンニ公爵のすごい所は記憶を取り出せること。
初代曰く、誰しも見たこと聞いたこと経験した事は忘れない。
頭の中に置いてある。
それを必要な時に取り出せるか取り出せないかその違い。
後者のものを忘れたと言うのである。
「だからね、うちらは王家と対等なの。国家簒奪とかはめんどくさいからしないけどね。ここまででなにか質問ある?」
質問なんてあるわけない。いや、ある。聞きたいことが沢山ある。でもそれが何でどう質問すればいいのかわからない。
シェリル達の頭は疑問符で溢れかえっている。
それもそうだ、今まで教わってきたことの根底が覆ったのだ。
なぜか背中にじっとりと汗が滲んできた。
「・・・うまく言葉にできません」
シェリル達はもう泣きそうだ。
「そっかー。そりゃ驚くよね」
マルティナは手を振りながらカラカラ笑う。
「その王家と対等の立場が初代公爵の欲しかったものですか?」
なんとかシェリルが絞り出す。
マルティナはキョトンとした顔で、違うわよと即答した。
「初代が欲しかったのはね、あるご令嬢よ。初代の奥さんになる人なんだけど・・・王国初の追放令嬢なの」
うふふと笑うマルティナ。
全然可愛くない、もう怖い、この島怖い。
シェリルとアンナはとうとう泣きだしてしまった。
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