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スカウト!
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ターニャに連れられて来たのは人気のない路地裏であった。
「着いたよ!」
「こんなところに宿があるのか?」
「すまないねお兄さん、少し私達の話を聞いてもらおうか?」
私達…?
俺は周りを見渡すと物陰からふらふらと何人もの男達が姿を現した。
「……なんのつもりだ?」
「いやさ、ちょっと話をしたいだけさ!あんた旅人だね?何をしにこの王国に来たんだい?」
「いや、特に目的はないな。」
「そうかい。じゃああんたは何をたくらんでいるんだい?」
「……どういうことだ?別に何もたくらんじゃいないさ。」
「嘘をつかなくていいよ。私にはわかる。あなたの眼から何かとてつもない野望が感じるの…。」
ターニャはそう言って俺の眼をじっと見つめてくる。嘘はつけそうにないな…。
「しかたない…。いいだろう!教えてやろう!俺の野望はーー」
「世界征服だ!!!!」
「……………は?」
ターニャが間抜けな声を出して俺を見つめている。俺の野望に驚きを隠せないようだ。当然だろう。周りにいる男達も戸惑っている。俺に恐れをなしているのだろう。
「世界征服…?ぷっ!あははははははは!」
「な、なにがおかしい!」
「いやーごめんごめん。面白くて笑っちゃった。てっきりあんたはこの王国を乗っ取ろうと考えてるんじゃないかと思ってさ。このくさった王国を。」
ターニャは笑っていた顔をだんだんと曇らせていった。とてつもなく冷酷な顔をしている。
「あんたはこの国を見てどう思った?豊かでいい国だと思ったかい?」
「ああ、違うのか?」
「この国はね、一見いい国に見えるかもしれないけどそうじゃない。一部の人間が優遇されているのさ。力を持った人間、金を持った人間、身分が高い人間、貴族とつながりがある人間。そういうやつらがこの国を支配している。」
周りの男達もターニャの話を聞きながら、唇を噛み締めている。
「私達のような貧しい人間、親がいない人間達は差別されてきた。だからそんな路地裏のスラムで過ごすしかなくなったんだ。全部この国の国王であるヨシュア・ギルザークのせいだ………!」
「なぜこんな話を俺にする?ここへ来たばかりのこの俺に。」
「さっきも言ったようにあんたはいい眼をしている。普通ではない何かを持っているような…、どうだい?私達に協力しないかい?」
「…………いやだね。俺には関係のない話だ。何を企んでいるのかは知らないが、俺を巻き込まないでくれ。」
そう言って俺は大通りに戻ろうとするが、男達に行く手を阻まれてしまう。
「おっと、行かせないよ。この話を聞いたからにはあんたはただでは行かせない。」
ターニャは俺を睨みつけてくる。
「あんた世界征服をしようとしてるんだろう?だったらあんたにも悪い話じゃないさ。この国を手に入れようとしているんだから。」
「この国を手に入れる…?それは面白い話だな。いいだろう。協力してやろう。ただし条件がある。」
「お前達全員が俺の部下になるということだったらこの話協力してやろう!!」
ターニャにびしっと指をさしながら言い放つ。ターニャは少し驚いた顔をした後、しだいに無表情になっていった。
「あんたいい度胸してるね。私はあんたが少し見所がありそうだと思ったから声をかけたんだ。それがいきなり私達に部下になれって?勘違いも甚だしいね。」
ターニャは男達に道を開けさせた。
「帰りな。私がばかだったよ。見所があると思ったが、とんだ見当違いだった。興ざめだよ。どこへでも行っちまえ!」
そう言って男達とスラムの奥へと行ってしまった。
「……やれやれ。嫌われたもんだな。だがこの国の乗っ取りか…。面白い。」
マコトは何か企んだ笑みを浮かべながら、大通りへと戻っていくのであった。
「着いたよ!」
「こんなところに宿があるのか?」
「すまないねお兄さん、少し私達の話を聞いてもらおうか?」
私達…?
俺は周りを見渡すと物陰からふらふらと何人もの男達が姿を現した。
「……なんのつもりだ?」
「いやさ、ちょっと話をしたいだけさ!あんた旅人だね?何をしにこの王国に来たんだい?」
「いや、特に目的はないな。」
「そうかい。じゃああんたは何をたくらんでいるんだい?」
「……どういうことだ?別に何もたくらんじゃいないさ。」
「嘘をつかなくていいよ。私にはわかる。あなたの眼から何かとてつもない野望が感じるの…。」
ターニャはそう言って俺の眼をじっと見つめてくる。嘘はつけそうにないな…。
「しかたない…。いいだろう!教えてやろう!俺の野望はーー」
「世界征服だ!!!!」
「……………は?」
ターニャが間抜けな声を出して俺を見つめている。俺の野望に驚きを隠せないようだ。当然だろう。周りにいる男達も戸惑っている。俺に恐れをなしているのだろう。
「世界征服…?ぷっ!あははははははは!」
「な、なにがおかしい!」
「いやーごめんごめん。面白くて笑っちゃった。てっきりあんたはこの王国を乗っ取ろうと考えてるんじゃないかと思ってさ。このくさった王国を。」
ターニャは笑っていた顔をだんだんと曇らせていった。とてつもなく冷酷な顔をしている。
「あんたはこの国を見てどう思った?豊かでいい国だと思ったかい?」
「ああ、違うのか?」
「この国はね、一見いい国に見えるかもしれないけどそうじゃない。一部の人間が優遇されているのさ。力を持った人間、金を持った人間、身分が高い人間、貴族とつながりがある人間。そういうやつらがこの国を支配している。」
周りの男達もターニャの話を聞きながら、唇を噛み締めている。
「私達のような貧しい人間、親がいない人間達は差別されてきた。だからそんな路地裏のスラムで過ごすしかなくなったんだ。全部この国の国王であるヨシュア・ギルザークのせいだ………!」
「なぜこんな話を俺にする?ここへ来たばかりのこの俺に。」
「さっきも言ったようにあんたはいい眼をしている。普通ではない何かを持っているような…、どうだい?私達に協力しないかい?」
「…………いやだね。俺には関係のない話だ。何を企んでいるのかは知らないが、俺を巻き込まないでくれ。」
そう言って俺は大通りに戻ろうとするが、男達に行く手を阻まれてしまう。
「おっと、行かせないよ。この話を聞いたからにはあんたはただでは行かせない。」
ターニャは俺を睨みつけてくる。
「あんた世界征服をしようとしてるんだろう?だったらあんたにも悪い話じゃないさ。この国を手に入れようとしているんだから。」
「この国を手に入れる…?それは面白い話だな。いいだろう。協力してやろう。ただし条件がある。」
「お前達全員が俺の部下になるということだったらこの話協力してやろう!!」
ターニャにびしっと指をさしながら言い放つ。ターニャは少し驚いた顔をした後、しだいに無表情になっていった。
「あんたいい度胸してるね。私はあんたが少し見所がありそうだと思ったから声をかけたんだ。それがいきなり私達に部下になれって?勘違いも甚だしいね。」
ターニャは男達に道を開けさせた。
「帰りな。私がばかだったよ。見所があると思ったが、とんだ見当違いだった。興ざめだよ。どこへでも行っちまえ!」
そう言って男達とスラムの奥へと行ってしまった。
「……やれやれ。嫌われたもんだな。だがこの国の乗っ取りか…。面白い。」
マコトは何か企んだ笑みを浮かべながら、大通りへと戻っていくのであった。
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