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第二幕
水曜日 ~the line of Fate Destiny~③
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ただし、デカい。とてつもなくデカい。
頭のてっ辺から顎の先まで、俺の片腕の長さほどもある。
そして、煎餅のように真ッ平だった。大きく見開かれた瞳は血走り、ギリッと噛み締められた乱杭歯の間には赤黒い鮮血が滴っている。
コリャ、何の冗談だ?
グロテスクさよりも滑稽さが際立つ、その怪物の姿に俺は恐怖よりも戸惑いを覚えていた。実際、これが赤の他人なら爆笑しているところだろう。
「なあ、歩……」
息をするのも忘れてその場に立ち尽くす俺にゆっくりとにじり寄りながら、親父の顔をした怪物が、親父そっくりの声で言った。
「何で、お前はいつもそうやって親に恥ばかりかかせるんだ?」
「そうよ、もっとちゃんとしてくれなきゃ」
母さんの顔をした怪物が頷きながら、それに続く。
その時だった。
ブルッと空気が不気味に震えた。
次の瞬間――、ベンジンで絵の具を溶かすが如く、周囲の様相が変貌してゆく。
比較的新しいはずの住宅街の家々が、百年間、放置され続けた廃屋のように黒ずみ、ボロボロになってゆく。音を立てて、ブロック塀や壁土が崩れ落ちる。酸にでも浸されたかのように、電信柱がその根元から腐敗してゆく。
そして――
ブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォン……
今朝、路地で聞いた耳障りな音が俺のすぐ頭上から降りかかってきた。
見上げると、空がなくなっていた。変わりに、ビッシリと埋め尽くされていたのは、血を浴びせ掛けられたかのような赤錆に覆われた室外機の群れ。
狂った唸り声をあげながら、俺に生臭い風を吹き付けてくる。
「くそっ……!」
奥歯を噛み締めながら、俺は後退りし、そこから逃げ出そうとした。
しかし、さっと俺の前に立ち塞がったのは――
「爺ちゃん!」
もはや、恥じも外聞もない。俺は大声を張り上げていた。
「助けてくれ! こいつら、俺を殺す気なんだ……!」
「こら、歩。言って良いことと悪いことがあるぞ」
虎の張子のようにカクカク首を揺らして爺ちゃんが笑った。
「冗談でも、殺すなんて言うもんじゃない。親が子供にそんなことをするわけないだろう?」
「違う。こいつらは――!」
そこまで言いかけて、俺ははっと気がつく。
これは現実じゃない。迷いの世界だ。が、これまで俺を襲ってきたものとは何かが違うような気がする。ひょっとして、これは俺自身の……?
「うわっ!」
またしても、爺ちゃんに――否、爺ちゃんの姿をした怪物に突き飛ばされてしまった。
呻き声を上げながら、俺は地面に転がっていた。
「なあ、歩。父さんも母さんも、お前のことが心配なだけだよ」
爺ちゃんそっくりの優しい声色でそういいながら、爺ちゃんの姿をした怪物がさっと片手を振る。まるで手品のようにその掌に現れたのは、一本の注射器だった。ベトベトに汚れたその注射器の中には、紫色に輝く得体の知れない液体が揺れていた。
毒だ……!
本能的にそう悟り、俺は身体を強張らせる。
身動きが取れない俺に向かって、三匹の怪物がゆっくりと近づいてくる。
「や、やめろ! 近寄ンじゃねえ!」
壁を背にしながら、俺は立ち上がろうと必死でもがいた。
「クソッ! ふざけんなよ、お前ら! 舐めた真似しやがったら、ぶっ殺すぞ!」
怒鳴りつけて威嚇したつもりが、それは情けなく引き攣った悲鳴になった。
「ああ、歩。そんなに興奮しないで」
母さんの顔で怪物が、クスクス愉しそうに笑う。
「私達は、あなたの口から聞きたいだけなのよ?」
「そうだ。それだけなんだ」
親父の顔をした怪物が、足でガリガリッと頭を掻いてから同意する。
「お前が隠していることを我々に話して欲しい」
隠していること?
痛いほど奥歯を噛み締めながら、俺はやつらを睨んでいた。
一体、何の話だ?
こんなやつら相手に隠し事もへったくれもあるか。
「なあ、歩――」
トン、と壁に手をついたのは、爺ちゃんの姿をした怪物だった。
「本当はお前だって、話してしまいたいと思っているんだろ? 元々、お前の問題でもないのになぁ。爺ちゃん達に全部、話しちまいな? きっと、楽になるよ?」
哀れむような怪物の言葉に、俺はハッとなった。
まさか、こいつら……。
あのことを、言っているのか?
俺が誰にも語らず、自分の胸の中だけに秘めておこうと決めた、あの出来事……。
「嫌か? どうしても話すのは嫌か?」
気持ちの悪い猫撫で声で話していた怪物の口調が変わった。
研ぎ澄まされた刃物のように鋭く冷たい声。やはり、こいつは爺ちゃんではない。ただの、クソッタレの怪物だ。
「……だったら、仕方がない。だったら、仕方がないな」
溜息をついて怪物が注射器を握り直す。
「爺ちゃんが素直に話せる気分になるお薬を打ってやろう」
「やっ、やめろ!」
しゃがみ込んだ俺にゆっくりと迫る注射器の針先。
少しでも、それから遠ざかろうと俺は死に物狂いで身をよじっていた。
その時だった。
「……!」
胸ポケットから、携帯電話のような振動が全身に伝わる。
金城が貸してくれた件の手鏡だ。何故か、手鏡は蛍のように自ら輝いているらしく、ポケットの布を通して淡い光が漏れ出ている。その光に怯えたかのように、ビクッと怪物どもの動きが止まった。
咄嗟に俺は手鏡をそこから引き抜いていた。
そして、それで自らの顔を映し見る。
カッ……!
鏡面から溢れ出てきたのは、網膜を焼くような眩い光の奔流。
思わず、俺は硬く目をつぶっていた。
「――歩? どうした? そんなところで突っ立って……」
背後から、不意に声をかけられた。ギョッとして、俺は目を見開いて振り返った。
面食らったように目を白黒させているのは――爺ちゃんだった。何もおかしいところはない、正真正銘の俺の爺ちゃんだ。そして、俺は店の前で立ち尽くしていた。
「大丈夫か? やっぱり、無理して出かけたのが良くなかったんじゃないのか?」
顔を青ざめさせている俺に爺ちゃんが心配そうに尋ねてくる。
曖昧に頷きながら、俺は胸ポケットをまさぐっていた。
……あった。
金城が俺に貸してくれた手鏡。
どうやら、助かったのはこいつのお陰らしい。
「歩……?」
「いや、なんでもない」
爺ちゃんに呼ばれ、引き攣った笑みを浮かべながら俺は手鏡を元に戻した。
■3■
その日――、学校の体育館の裏手で一人、俺は無為に流れてゆく時間に身を任せていた。
自らの青春時代のはかなさについて、瞑想に耽っていたのだ。午後からの授業に出るのがかったるくてしょうがなかったため、サボって転寝をしていたとも言うが。
しかし、十分も経つとそうしているのが辛くなった。
理由は、近くにあった竹藪。その中から飛来してくる、蚊の群れに身体のあちこちを食われ、ボリボリと掻き毟りながら俺はそこから撤退することにした。
もう、今日はこのまま帰っちまおうか。
俺はそう考えたが、馬鹿正直に校門から出て行こうとしては誰かに見咎められてしまうかも知れない。裏山に面した、金網のフェンスのどこかに穴でも開いていないかと俺が物色を始めた時だった。
「ん……?」
風に乗って、くぐもった女の悲鳴が微かに聞こえた。
俺はふと顔を上げた。周囲を見回してみるが――誰も、いない。
空耳か。そう思い直して、緩みかけた金網を引き剥がしにかかった時、もう一度、聞こえた。しかも、今度ははっきりと。
どうやら、それは体育館の脇にある用具倉庫から聞こえてきたようだった。
「……誰かが、悪趣味なことをやってんじゃないだろうな?」
嫌な予感に突き動かされ、俺はそちらへと足を向けた。
いつもならピッタリ閉ざされているはずの用具倉庫の扉は少し隙間が開いていた。俺は躊躇うことなく、両手を使って勢いよく扉を引きあけていた。
そして、
「おいおい、マジかよ」
半ば想像はついていたとは言え、えげつないその光景に俺は顔を歪めてしまう。
用具倉庫の中には、四人の先客がいた。一人は女生徒、後の三人は男だ。
涙と鼻水で顔をビショビショにしている女生徒の着衣は甚だしく乱れ、スカートが捲りあがって白い太股が露わになっている。
彼女を押し倒し、左右から押さえている男二人は全く知らないヤツらだったが、ベルトを外そうとした格好のまま、彫像と化している馬鹿には見覚えがあった。
確か、数日前、下校中に因縁をふっかけて来やがったので軽く撫でてやった馬鹿だ。
しかし、馬鹿のほうは俺を覚えていなかったようだ。
「何だ、てめぇ!」
飢えた獣のような、恨めしげな視線で俺を睨みつけてくる。
「そんなところで何してんだ! この、変態野朗!」
そりゃ、こっちの台詞だろうが。
馬鹿のあまりの頭の悪さに、俺は頭が痛くなった。
学校の中で乳繰り合う男女、あるいは同姓同士がいたって別にかまやしない。
そんなことで目くじら立てるほど俺はナイーブでも硬派でもない。だけど、目の前の光景を見て、こいつらが仲良しセックスフレンドに思えるほどアホでもない。
「助けて……」
決定打だった。蚊の鳴くような声で、女生徒が俺に助けを求める。
無論、俺はそれを無視することなど出来ない。しかし、できることなら事を荒立てたくなかった。
目を剥き、口元を歪めて、まるで盛りのついた猿のように威嚇してくる三馬鹿。
いい気なもんだよ、全く。
「あのなあ、お前ら……」
ヤツラに余計な刺激を与えぬよう、慎重な足取りで近づきながら俺は言った。
「いくらなんでも、これは洒落になんねーだろ? もう、この辺にしておけよ。でないと、お前ら三人、負け組み人生のスタートを切ることになるぜ」
この手の連中、町中に腐るほどいる不良連中に、そんなことをしたら相手が可哀そうだろうとか、もっと社会性を持てなんて説教は100%無意味だ。
連中のほとんどが病的なまでの自己中心、殴った相手がどんな思いをするかなど想像もできないほど低脳の持ち主であり――つまり、救いようのない馬鹿なのだ。
連中に手を引かせるには、やんわりと脅して、自分が不利な立場にいることを教えてやるのが一番。そのさじ加減は素人には難しくて、こちらの物言いが柔らかすぎても辛辣すぎても、逆効果となってしまう。何しろ、連中は馬鹿だから。
まあ、俺くらいのベテランになると相手によって出方を変えることなど朝飯前だ。
適当におだて、適当に釘を刺し、さっさっと追い払ってしまうという寸法だ。
「お前らのために言ってるんだぜ?」
出来るだけ優しい口調で俺はヤツラに語り続ける。上から物を言うのではなく、唯一無二の親友のような感じで。反吐が出そうになるのを悟られまいと気を配りながら。
世間は知らないだろうが、この手の馬鹿はその辺りは実に敏感に反応する。
馬鹿のくせに生意気な、とは思うが、恐らくそれは動物的感覚のなせる業なのだろう。
「今なら、大したお咎めもないだろうしさ」
もちろん、嘘だ。
未成年者で未遂とは言え、白昼堂々と強姦をやらかそうとしたのである。
それも学校の中で、だ。
良くて退学、下手したら逮捕される。
そして、そいつとその家族は多額の賠償を請求されることになる。勿論、やつらはそんな後々のことなど考え付きもしない。何故なんだ、と俺もいつも思うが、それこそが馬鹿が馬鹿である由縁だ。
まあ、そんなのは俺の知ったことじゃない。
「だからな、もうやめようぜ? 悪いことは言わないって。あ、そうだ。これから、みんなでどこかに――」
フケちまうか? と俺が優しい、偽物の笑顔で言いかけた時だった。
ペッ……。
ペッ、と三馬鹿の一人が生臭い痰を飛ばしやがった。
突然のことで俺は避けることが出来なかった。まともに顔の真ん中にそれを受けてしまう。咄嗟に当てた手にヌルリと気持ちの悪い物が滴った。
「何、オメー? いきなり現れて、何、ウタッちゃってんの?」
「とっとっと失せろ、ボケが」
「本当はテメーも混ざってヤりたいんじゃね? 誰が入れてやるか」
「………………」
吐きかけられたヤニ混じりの痰を俺は手の甲で拭う。
いやぁ、参ったナ、と俺は笑いそうになった。
これだけフレンドリーな態度で接しているというのに取り付く島もないとは。君たちは一体、何様のつもりなのかな?
……いや、いかんいかん。起こってはダメダメ。
ムクムクと入道雲のように膨れ上がり始めた怒りを俺は懸命に抑えた。
俺だって教師に目をつけられ、他の生徒から敬遠されているのは同じだ。ここで、やつらと同じように暴力に訴えてどうする?
少し、冷静にならなければ……。
「おい、今更、何黙り込んでるだよ?」
ドン、と拳で、胸を小突かれた。
「偉そうに説教垂れやがって。一体、何様のつもりだ、テメーは? あぁ?」
と、顔を近づけすごんでくる。
ごめんごめん、そんなつもりじゃなかったんだ。気に触ったのなら謝るよ。ホント、ゴメンね。
笑顔でそう言って、俺は仕切り直すつもりだった。
が、それよりも早く――
ゴスッ!
勝手に動いた俺の右ストレートが、馬鹿の顔面を撃ち抜くほうが早かった。
鼻血を噴出しながら馬鹿が後に吹き飛んでゆく。
女生徒が甲高い悲鳴を上げ、残り二人の馬鹿が驚愕の表情を浮かべる。
しかし、やつら以上に驚いていたのは、他ならぬ俺自身だった。
平和的な解決を目指していたはずだったのに、どうしてこんなことに?
「いってぇーな、畜生……」
殴り飛ばしてやった馬鹿も、血だらけになった口元を押さえながらヨロヨロと立ち上がる。
その目には俺に対する憎悪と殺意。恐怖の色はない。
馬鹿の癖にタフだな、と俺は少し感心する。いや、馬鹿だからタフなのか。
何にしても、こうなると俺もやつらも後には引けない。
「まあ、いつまでもゴチャゴチャ話してたってお互い埒があかないわな」
俺は小さく首を振り、やつらに向かって中指を立て、蛇のような笑顔でこう言ってやった。
「……殺してやるから、かかって来い」
勿論、殺してやると言うのは言葉のアヤだ。
適当に連中を子好き回した後、俺はヒーローのようにその場をエレガントに退場するつもりだった。
が、実際には――
すっかり逆上した俺は、やつら三人の鼻柱とあばら骨を砕いて病院送りにし、自分も全治一週間の軽傷を負わされていた。
問題の女生徒は、俺達の殴り合いが終る頃には姿を消していた。
俺は彼女を探さなかったし、学校側に喧嘩の理由を聞かれた時もその存在を話さなかった。
それは三人の馬鹿にとっても都合が良かったらしい。
すると、理由もなく俺が三馬鹿に襲い掛かり一方的に暴力を加え続けた、といつの間にか話が変わっていた。今、思い出しても、俺は野生の猛獣か、と笑うしかない。
しかし、教師の中にはそんな馬鹿話を真に受けた者もいた。あれよと言ううちに、担任教師が学年主任と一緒に家を訪ねてきた。
先生方が持ってきたのが自主退学の進めだった。
半ば予想していたことだったから俺は慌てなかったが、何も知らなかった両親はそうもいかない。母さんは出来損ないの不良息子の不始末に滂沱と涙を流し、親父は「何を考えて、そんなことをしたのか理由を言え」と激しく俺を責め立てた。
少し迷ったが、結局、俺は真相を自分の胸の中に仕舞っておくことにした。
もし、事実を話せばあの女生徒――そう言えば、未だに名前も知らない――に事態の追求が及べば、どう転んでもあの子は屈辱的な、嫌な思いをする。それはフェアじゃないし、彼女を助けようとした俺の行いが嘘になっちまう。
そんなわけで、自主退学した後も俺は口を閉ざし続けた。
そうしているうちに家にも居辛くなり……。
以上――、俺が高校を退学した顛末だ。我ながら情けない経緯ではあるが、不思議と余り後悔していない。
まあ、今現在、そのシコリが全くないと言えば、嘘になるが。
頭のてっ辺から顎の先まで、俺の片腕の長さほどもある。
そして、煎餅のように真ッ平だった。大きく見開かれた瞳は血走り、ギリッと噛み締められた乱杭歯の間には赤黒い鮮血が滴っている。
コリャ、何の冗談だ?
グロテスクさよりも滑稽さが際立つ、その怪物の姿に俺は恐怖よりも戸惑いを覚えていた。実際、これが赤の他人なら爆笑しているところだろう。
「なあ、歩……」
息をするのも忘れてその場に立ち尽くす俺にゆっくりとにじり寄りながら、親父の顔をした怪物が、親父そっくりの声で言った。
「何で、お前はいつもそうやって親に恥ばかりかかせるんだ?」
「そうよ、もっとちゃんとしてくれなきゃ」
母さんの顔をした怪物が頷きながら、それに続く。
その時だった。
ブルッと空気が不気味に震えた。
次の瞬間――、ベンジンで絵の具を溶かすが如く、周囲の様相が変貌してゆく。
比較的新しいはずの住宅街の家々が、百年間、放置され続けた廃屋のように黒ずみ、ボロボロになってゆく。音を立てて、ブロック塀や壁土が崩れ落ちる。酸にでも浸されたかのように、電信柱がその根元から腐敗してゆく。
そして――
ブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォン……
今朝、路地で聞いた耳障りな音が俺のすぐ頭上から降りかかってきた。
見上げると、空がなくなっていた。変わりに、ビッシリと埋め尽くされていたのは、血を浴びせ掛けられたかのような赤錆に覆われた室外機の群れ。
狂った唸り声をあげながら、俺に生臭い風を吹き付けてくる。
「くそっ……!」
奥歯を噛み締めながら、俺は後退りし、そこから逃げ出そうとした。
しかし、さっと俺の前に立ち塞がったのは――
「爺ちゃん!」
もはや、恥じも外聞もない。俺は大声を張り上げていた。
「助けてくれ! こいつら、俺を殺す気なんだ……!」
「こら、歩。言って良いことと悪いことがあるぞ」
虎の張子のようにカクカク首を揺らして爺ちゃんが笑った。
「冗談でも、殺すなんて言うもんじゃない。親が子供にそんなことをするわけないだろう?」
「違う。こいつらは――!」
そこまで言いかけて、俺ははっと気がつく。
これは現実じゃない。迷いの世界だ。が、これまで俺を襲ってきたものとは何かが違うような気がする。ひょっとして、これは俺自身の……?
「うわっ!」
またしても、爺ちゃんに――否、爺ちゃんの姿をした怪物に突き飛ばされてしまった。
呻き声を上げながら、俺は地面に転がっていた。
「なあ、歩。父さんも母さんも、お前のことが心配なだけだよ」
爺ちゃんそっくりの優しい声色でそういいながら、爺ちゃんの姿をした怪物がさっと片手を振る。まるで手品のようにその掌に現れたのは、一本の注射器だった。ベトベトに汚れたその注射器の中には、紫色に輝く得体の知れない液体が揺れていた。
毒だ……!
本能的にそう悟り、俺は身体を強張らせる。
身動きが取れない俺に向かって、三匹の怪物がゆっくりと近づいてくる。
「や、やめろ! 近寄ンじゃねえ!」
壁を背にしながら、俺は立ち上がろうと必死でもがいた。
「クソッ! ふざけんなよ、お前ら! 舐めた真似しやがったら、ぶっ殺すぞ!」
怒鳴りつけて威嚇したつもりが、それは情けなく引き攣った悲鳴になった。
「ああ、歩。そんなに興奮しないで」
母さんの顔で怪物が、クスクス愉しそうに笑う。
「私達は、あなたの口から聞きたいだけなのよ?」
「そうだ。それだけなんだ」
親父の顔をした怪物が、足でガリガリッと頭を掻いてから同意する。
「お前が隠していることを我々に話して欲しい」
隠していること?
痛いほど奥歯を噛み締めながら、俺はやつらを睨んでいた。
一体、何の話だ?
こんなやつら相手に隠し事もへったくれもあるか。
「なあ、歩――」
トン、と壁に手をついたのは、爺ちゃんの姿をした怪物だった。
「本当はお前だって、話してしまいたいと思っているんだろ? 元々、お前の問題でもないのになぁ。爺ちゃん達に全部、話しちまいな? きっと、楽になるよ?」
哀れむような怪物の言葉に、俺はハッとなった。
まさか、こいつら……。
あのことを、言っているのか?
俺が誰にも語らず、自分の胸の中だけに秘めておこうと決めた、あの出来事……。
「嫌か? どうしても話すのは嫌か?」
気持ちの悪い猫撫で声で話していた怪物の口調が変わった。
研ぎ澄まされた刃物のように鋭く冷たい声。やはり、こいつは爺ちゃんではない。ただの、クソッタレの怪物だ。
「……だったら、仕方がない。だったら、仕方がないな」
溜息をついて怪物が注射器を握り直す。
「爺ちゃんが素直に話せる気分になるお薬を打ってやろう」
「やっ、やめろ!」
しゃがみ込んだ俺にゆっくりと迫る注射器の針先。
少しでも、それから遠ざかろうと俺は死に物狂いで身をよじっていた。
その時だった。
「……!」
胸ポケットから、携帯電話のような振動が全身に伝わる。
金城が貸してくれた件の手鏡だ。何故か、手鏡は蛍のように自ら輝いているらしく、ポケットの布を通して淡い光が漏れ出ている。その光に怯えたかのように、ビクッと怪物どもの動きが止まった。
咄嗟に俺は手鏡をそこから引き抜いていた。
そして、それで自らの顔を映し見る。
カッ……!
鏡面から溢れ出てきたのは、網膜を焼くような眩い光の奔流。
思わず、俺は硬く目をつぶっていた。
「――歩? どうした? そんなところで突っ立って……」
背後から、不意に声をかけられた。ギョッとして、俺は目を見開いて振り返った。
面食らったように目を白黒させているのは――爺ちゃんだった。何もおかしいところはない、正真正銘の俺の爺ちゃんだ。そして、俺は店の前で立ち尽くしていた。
「大丈夫か? やっぱり、無理して出かけたのが良くなかったんじゃないのか?」
顔を青ざめさせている俺に爺ちゃんが心配そうに尋ねてくる。
曖昧に頷きながら、俺は胸ポケットをまさぐっていた。
……あった。
金城が俺に貸してくれた手鏡。
どうやら、助かったのはこいつのお陰らしい。
「歩……?」
「いや、なんでもない」
爺ちゃんに呼ばれ、引き攣った笑みを浮かべながら俺は手鏡を元に戻した。
■3■
その日――、学校の体育館の裏手で一人、俺は無為に流れてゆく時間に身を任せていた。
自らの青春時代のはかなさについて、瞑想に耽っていたのだ。午後からの授業に出るのがかったるくてしょうがなかったため、サボって転寝をしていたとも言うが。
しかし、十分も経つとそうしているのが辛くなった。
理由は、近くにあった竹藪。その中から飛来してくる、蚊の群れに身体のあちこちを食われ、ボリボリと掻き毟りながら俺はそこから撤退することにした。
もう、今日はこのまま帰っちまおうか。
俺はそう考えたが、馬鹿正直に校門から出て行こうとしては誰かに見咎められてしまうかも知れない。裏山に面した、金網のフェンスのどこかに穴でも開いていないかと俺が物色を始めた時だった。
「ん……?」
風に乗って、くぐもった女の悲鳴が微かに聞こえた。
俺はふと顔を上げた。周囲を見回してみるが――誰も、いない。
空耳か。そう思い直して、緩みかけた金網を引き剥がしにかかった時、もう一度、聞こえた。しかも、今度ははっきりと。
どうやら、それは体育館の脇にある用具倉庫から聞こえてきたようだった。
「……誰かが、悪趣味なことをやってんじゃないだろうな?」
嫌な予感に突き動かされ、俺はそちらへと足を向けた。
いつもならピッタリ閉ざされているはずの用具倉庫の扉は少し隙間が開いていた。俺は躊躇うことなく、両手を使って勢いよく扉を引きあけていた。
そして、
「おいおい、マジかよ」
半ば想像はついていたとは言え、えげつないその光景に俺は顔を歪めてしまう。
用具倉庫の中には、四人の先客がいた。一人は女生徒、後の三人は男だ。
涙と鼻水で顔をビショビショにしている女生徒の着衣は甚だしく乱れ、スカートが捲りあがって白い太股が露わになっている。
彼女を押し倒し、左右から押さえている男二人は全く知らないヤツらだったが、ベルトを外そうとした格好のまま、彫像と化している馬鹿には見覚えがあった。
確か、数日前、下校中に因縁をふっかけて来やがったので軽く撫でてやった馬鹿だ。
しかし、馬鹿のほうは俺を覚えていなかったようだ。
「何だ、てめぇ!」
飢えた獣のような、恨めしげな視線で俺を睨みつけてくる。
「そんなところで何してんだ! この、変態野朗!」
そりゃ、こっちの台詞だろうが。
馬鹿のあまりの頭の悪さに、俺は頭が痛くなった。
学校の中で乳繰り合う男女、あるいは同姓同士がいたって別にかまやしない。
そんなことで目くじら立てるほど俺はナイーブでも硬派でもない。だけど、目の前の光景を見て、こいつらが仲良しセックスフレンドに思えるほどアホでもない。
「助けて……」
決定打だった。蚊の鳴くような声で、女生徒が俺に助けを求める。
無論、俺はそれを無視することなど出来ない。しかし、できることなら事を荒立てたくなかった。
目を剥き、口元を歪めて、まるで盛りのついた猿のように威嚇してくる三馬鹿。
いい気なもんだよ、全く。
「あのなあ、お前ら……」
ヤツラに余計な刺激を与えぬよう、慎重な足取りで近づきながら俺は言った。
「いくらなんでも、これは洒落になんねーだろ? もう、この辺にしておけよ。でないと、お前ら三人、負け組み人生のスタートを切ることになるぜ」
この手の連中、町中に腐るほどいる不良連中に、そんなことをしたら相手が可哀そうだろうとか、もっと社会性を持てなんて説教は100%無意味だ。
連中のほとんどが病的なまでの自己中心、殴った相手がどんな思いをするかなど想像もできないほど低脳の持ち主であり――つまり、救いようのない馬鹿なのだ。
連中に手を引かせるには、やんわりと脅して、自分が不利な立場にいることを教えてやるのが一番。そのさじ加減は素人には難しくて、こちらの物言いが柔らかすぎても辛辣すぎても、逆効果となってしまう。何しろ、連中は馬鹿だから。
まあ、俺くらいのベテランになると相手によって出方を変えることなど朝飯前だ。
適当におだて、適当に釘を刺し、さっさっと追い払ってしまうという寸法だ。
「お前らのために言ってるんだぜ?」
出来るだけ優しい口調で俺はヤツラに語り続ける。上から物を言うのではなく、唯一無二の親友のような感じで。反吐が出そうになるのを悟られまいと気を配りながら。
世間は知らないだろうが、この手の馬鹿はその辺りは実に敏感に反応する。
馬鹿のくせに生意気な、とは思うが、恐らくそれは動物的感覚のなせる業なのだろう。
「今なら、大したお咎めもないだろうしさ」
もちろん、嘘だ。
未成年者で未遂とは言え、白昼堂々と強姦をやらかそうとしたのである。
それも学校の中で、だ。
良くて退学、下手したら逮捕される。
そして、そいつとその家族は多額の賠償を請求されることになる。勿論、やつらはそんな後々のことなど考え付きもしない。何故なんだ、と俺もいつも思うが、それこそが馬鹿が馬鹿である由縁だ。
まあ、そんなのは俺の知ったことじゃない。
「だからな、もうやめようぜ? 悪いことは言わないって。あ、そうだ。これから、みんなでどこかに――」
フケちまうか? と俺が優しい、偽物の笑顔で言いかけた時だった。
ペッ……。
ペッ、と三馬鹿の一人が生臭い痰を飛ばしやがった。
突然のことで俺は避けることが出来なかった。まともに顔の真ん中にそれを受けてしまう。咄嗟に当てた手にヌルリと気持ちの悪い物が滴った。
「何、オメー? いきなり現れて、何、ウタッちゃってんの?」
「とっとっと失せろ、ボケが」
「本当はテメーも混ざってヤりたいんじゃね? 誰が入れてやるか」
「………………」
吐きかけられたヤニ混じりの痰を俺は手の甲で拭う。
いやぁ、参ったナ、と俺は笑いそうになった。
これだけフレンドリーな態度で接しているというのに取り付く島もないとは。君たちは一体、何様のつもりなのかな?
……いや、いかんいかん。起こってはダメダメ。
ムクムクと入道雲のように膨れ上がり始めた怒りを俺は懸命に抑えた。
俺だって教師に目をつけられ、他の生徒から敬遠されているのは同じだ。ここで、やつらと同じように暴力に訴えてどうする?
少し、冷静にならなければ……。
「おい、今更、何黙り込んでるだよ?」
ドン、と拳で、胸を小突かれた。
「偉そうに説教垂れやがって。一体、何様のつもりだ、テメーは? あぁ?」
と、顔を近づけすごんでくる。
ごめんごめん、そんなつもりじゃなかったんだ。気に触ったのなら謝るよ。ホント、ゴメンね。
笑顔でそう言って、俺は仕切り直すつもりだった。
が、それよりも早く――
ゴスッ!
勝手に動いた俺の右ストレートが、馬鹿の顔面を撃ち抜くほうが早かった。
鼻血を噴出しながら馬鹿が後に吹き飛んでゆく。
女生徒が甲高い悲鳴を上げ、残り二人の馬鹿が驚愕の表情を浮かべる。
しかし、やつら以上に驚いていたのは、他ならぬ俺自身だった。
平和的な解決を目指していたはずだったのに、どうしてこんなことに?
「いってぇーな、畜生……」
殴り飛ばしてやった馬鹿も、血だらけになった口元を押さえながらヨロヨロと立ち上がる。
その目には俺に対する憎悪と殺意。恐怖の色はない。
馬鹿の癖にタフだな、と俺は少し感心する。いや、馬鹿だからタフなのか。
何にしても、こうなると俺もやつらも後には引けない。
「まあ、いつまでもゴチャゴチャ話してたってお互い埒があかないわな」
俺は小さく首を振り、やつらに向かって中指を立て、蛇のような笑顔でこう言ってやった。
「……殺してやるから、かかって来い」
勿論、殺してやると言うのは言葉のアヤだ。
適当に連中を子好き回した後、俺はヒーローのようにその場をエレガントに退場するつもりだった。
が、実際には――
すっかり逆上した俺は、やつら三人の鼻柱とあばら骨を砕いて病院送りにし、自分も全治一週間の軽傷を負わされていた。
問題の女生徒は、俺達の殴り合いが終る頃には姿を消していた。
俺は彼女を探さなかったし、学校側に喧嘩の理由を聞かれた時もその存在を話さなかった。
それは三人の馬鹿にとっても都合が良かったらしい。
すると、理由もなく俺が三馬鹿に襲い掛かり一方的に暴力を加え続けた、といつの間にか話が変わっていた。今、思い出しても、俺は野生の猛獣か、と笑うしかない。
しかし、教師の中にはそんな馬鹿話を真に受けた者もいた。あれよと言ううちに、担任教師が学年主任と一緒に家を訪ねてきた。
先生方が持ってきたのが自主退学の進めだった。
半ば予想していたことだったから俺は慌てなかったが、何も知らなかった両親はそうもいかない。母さんは出来損ないの不良息子の不始末に滂沱と涙を流し、親父は「何を考えて、そんなことをしたのか理由を言え」と激しく俺を責め立てた。
少し迷ったが、結局、俺は真相を自分の胸の中に仕舞っておくことにした。
もし、事実を話せばあの女生徒――そう言えば、未だに名前も知らない――に事態の追求が及べば、どう転んでもあの子は屈辱的な、嫌な思いをする。それはフェアじゃないし、彼女を助けようとした俺の行いが嘘になっちまう。
そんなわけで、自主退学した後も俺は口を閉ざし続けた。
そうしているうちに家にも居辛くなり……。
以上――、俺が高校を退学した顛末だ。我ながら情けない経緯ではあるが、不思議と余り後悔していない。
まあ、今現在、そのシコリが全くないと言えば、嘘になるが。
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