19 / 44
第壱拾九話
しおりを挟む
雉に呼び出された所へ行くと、雉の姿は見えなかった。向こうが呼びだしておいて何でいないいんだよ。と、そう思ったけど、まぁよくある事だから気にしないでおこう。
足音が聞こえて振り返ると、雉が少し疲れた様子で歩いて来ていた。
「あ、泡沫お待たせ。」
「待ったよ。んで、何かあったか?」
「何かって?」
「いや、大分疲れてるみたいだから。」
おいらがそう言うと雉は少し上の方を見てから「あー。」と呟いておいらを見た。
「いやー、何か情報屋の方が忙しくってさ。」
忙しいのにおいらを呼び出したのか。
そんな事を考えていると雉は突然話し始めた。
「何かさ、最近ちょっと戦の準備が始まってるみたいなんだよね。」
あまりにも唐突なその内容においらは変な声を出した。え、戦?どの辺でだよ。それに如何してそれをおいらに言ってくるんだよ。
「戦自体は少し離れた所だけど、ちょっと不安だから泡沫には話しておくよ。」
「ちょっと待てよ、おいらにはってどう言う事だ?」
「元々オラの依頼主からの依頼で調べてた事なんだけど、オラあの人嫌いだから、いっそ戦のせいで怪我か何かしてくれればなーって思って。」
じゃあその依頼主には言う気が無いのか。何て言うか、凄い自分のやりたい様にやってるな、こいつ。と言うか一応金貰ってるんだよな?まぁ言った所で雉の態度が変わる訳じゃないから黙っておく事にした。
「じゃ、話しはそれだけだから。じゃあなー。」
そう言って雉は何処かへ歩いて行った。
この時から何となくおいらの胸の奥からもやもやとした嫌な予感が消えなくなった。
足音が聞こえて振り返ると、雉が少し疲れた様子で歩いて来ていた。
「あ、泡沫お待たせ。」
「待ったよ。んで、何かあったか?」
「何かって?」
「いや、大分疲れてるみたいだから。」
おいらがそう言うと雉は少し上の方を見てから「あー。」と呟いておいらを見た。
「いやー、何か情報屋の方が忙しくってさ。」
忙しいのにおいらを呼び出したのか。
そんな事を考えていると雉は突然話し始めた。
「何かさ、最近ちょっと戦の準備が始まってるみたいなんだよね。」
あまりにも唐突なその内容においらは変な声を出した。え、戦?どの辺でだよ。それに如何してそれをおいらに言ってくるんだよ。
「戦自体は少し離れた所だけど、ちょっと不安だから泡沫には話しておくよ。」
「ちょっと待てよ、おいらにはってどう言う事だ?」
「元々オラの依頼主からの依頼で調べてた事なんだけど、オラあの人嫌いだから、いっそ戦のせいで怪我か何かしてくれればなーって思って。」
じゃあその依頼主には言う気が無いのか。何て言うか、凄い自分のやりたい様にやってるな、こいつ。と言うか一応金貰ってるんだよな?まぁ言った所で雉の態度が変わる訳じゃないから黙っておく事にした。
「じゃ、話しはそれだけだから。じゃあなー。」
そう言って雉は何処かへ歩いて行った。
この時から何となくおいらの胸の奥からもやもやとした嫌な予感が消えなくなった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる