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第弐拾七話
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さて、暁光の服に特殊な気を放つ小さな飾りを付けておったお陰で、暁光が何処にいるのかすぐに分かる。
今目の前に立つその家は、それは立派な家であった。住む者がもっとまともな人物であったなら、実に見合った素敵な家であったろうに。実に残念じゃのう。
「姐御、本当に此処なんですか?」
「あぁ、此処の地下から暁光に付けた飾りの気を感じるからのう。間違い無いであろうな。」
今すぐにでも家に乗り込みたい勢いの二人であるが、妾は二人を止めていた。何故なら妾達が中に入らずとも、向こうから出向いてくれるからのう。
戸が開くと中から黒髪の人物、言わずとも分かるであろうが瑞光が、随分と機嫌の悪そうな表情で外へ出て来た。それを見た瞬間に二人ともすぐに構えた。さて、瑞光が何故不機嫌なのか分からぬが、用心するに越した事は無いであろうな。
瑞光が手を向けると妾はすぐに雀と鳩を引っ張った。その瞬間二人の足元からそれはもう勢いの凄まじい黒き炎の火柱が噴き出した。
「チッ、煩ェからそっちの餓鬼共を先に殺しておきたかったんだけどなぁ。テメェが最初の方が良いか?」
「さてのう。どちらでも良いと思うがのう。」
妾がそう言うと瑞光が一気にこちらへ走って来た。妾は二人から手を離すと瑞光が突き刺そうと伸ばして来た手を弾いた。案外攻撃方法が少ない様で、簡単に予想する事が出来る。しかしまぁ一番の問題は瑞光が鳳凰だと言う事じゃ。
瑞光が蹴りを入れて来ると、横から飛び出した鳩が瑞光の足を払い、体勢を崩した所で雀が瑞光の腹に蹴りを入れた。
「チッ!!!」
更に体勢を崩すと妾ちとはしたないが、裾を開き瑞光に蹴りを入れた。
瑞光が地面へ降りると、瑞光は首を大きく動かしてから妾達を睨んだ。
「はーあ、本気でやるか。」
そう言って勢い良く手を向けて来た。
「雀!!鳩!!」
気付き、すぐに二人を呼んだが時既に遅し。二人の腕が片方ずつ吹き飛ばされていた。
今目の前に立つその家は、それは立派な家であった。住む者がもっとまともな人物であったなら、実に見合った素敵な家であったろうに。実に残念じゃのう。
「姐御、本当に此処なんですか?」
「あぁ、此処の地下から暁光に付けた飾りの気を感じるからのう。間違い無いであろうな。」
今すぐにでも家に乗り込みたい勢いの二人であるが、妾は二人を止めていた。何故なら妾達が中に入らずとも、向こうから出向いてくれるからのう。
戸が開くと中から黒髪の人物、言わずとも分かるであろうが瑞光が、随分と機嫌の悪そうな表情で外へ出て来た。それを見た瞬間に二人ともすぐに構えた。さて、瑞光が何故不機嫌なのか分からぬが、用心するに越した事は無いであろうな。
瑞光が手を向けると妾はすぐに雀と鳩を引っ張った。その瞬間二人の足元からそれはもう勢いの凄まじい黒き炎の火柱が噴き出した。
「チッ、煩ェからそっちの餓鬼共を先に殺しておきたかったんだけどなぁ。テメェが最初の方が良いか?」
「さてのう。どちらでも良いと思うがのう。」
妾がそう言うと瑞光が一気にこちらへ走って来た。妾は二人から手を離すと瑞光が突き刺そうと伸ばして来た手を弾いた。案外攻撃方法が少ない様で、簡単に予想する事が出来る。しかしまぁ一番の問題は瑞光が鳳凰だと言う事じゃ。
瑞光が蹴りを入れて来ると、横から飛び出した鳩が瑞光の足を払い、体勢を崩した所で雀が瑞光の腹に蹴りを入れた。
「チッ!!!」
更に体勢を崩すと妾ちとはしたないが、裾を開き瑞光に蹴りを入れた。
瑞光が地面へ降りると、瑞光は首を大きく動かしてから妾達を睨んだ。
「はーあ、本気でやるか。」
そう言って勢い良く手を向けて来た。
「雀!!鳩!!」
気付き、すぐに二人を呼んだが時既に遅し。二人の腕が片方ずつ吹き飛ばされていた。
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