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第参話
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例祭の日は村中の収穫の日でもある。
私はお父さんの収穫の手伝いをしてから、供物を捧げる神殿に運ぶのを手伝った。
神殿の前には真っ白い布で顔を隠した、白装束の人が、二人、門番の様に横並びで立っていた。そんな神殿の入り口には、私の家と同じように収穫した食物を台車に乗せた人達が列を成していた。
「やっぱもう結構並んでるな。」
「そうだね。」
皆楽しそうに話をしている。内容は当たり前だけど、例祭の主菜に選ばれるか如何かという事。
少しずつ前へ前へと列が進んで行く。
「次の者。」
しゃがれた声の白装束の人の声が聞こえて、やっとお父さんと私の番が来た。
台車を押して前へ出ると、名前を聞かれてすぐに答えた。すると白装束の二人が、突然小声で話し始めた。何を言っているのか分からなかったけど、話が終わると二人はすぐに神殿の一番上を見て、右手を左胸辺りに置いて深々と頭を下げて、また私たちの方を見た。
「通れ。但し娘、お前は別室へ通す。」
「…………え?」
その一言は、去年は言われなかった一言。
お父さんと神殿の中に入ると、また別の白装束の人が現れた。
「ささ、貴女はこちらへ。」
女性の優しい声でそう言われると、私はお父さんに手を振って、白装束の人の後を付いて行った。
神殿に入って右奥の部屋に通され、待っているように言われて、私は一人、如何したら良いのか分からず、星座で待っていた。
とてもきらびやかで、私がいても大丈夫なのか不安になってきた。そんな時、部屋の襖が開かれて、三人の白装束の女性が入って来た。一人は綺麗な服を持っていて、もう一人は香炉を持っていた。残りの人は特に何も持っていなかった。
「あ、あの……」
「お待たせ致しました。」
香炉を持っている人が私の前に腰を下ろすと、お香を焚き始めた。
部屋の中にお香のいい香りが漂うと、何故か段々と瞼が重くなってきた。
(あれ?)
何でこんなに眠くなってくるんだろう。
流石に神殿で寝るなんていけないと思い、必死に耐えていたけれど、結局耐えきれなくて、私は瞼を閉じ、それと同時にその場に横になってしまった。
私はお父さんの収穫の手伝いをしてから、供物を捧げる神殿に運ぶのを手伝った。
神殿の前には真っ白い布で顔を隠した、白装束の人が、二人、門番の様に横並びで立っていた。そんな神殿の入り口には、私の家と同じように収穫した食物を台車に乗せた人達が列を成していた。
「やっぱもう結構並んでるな。」
「そうだね。」
皆楽しそうに話をしている。内容は当たり前だけど、例祭の主菜に選ばれるか如何かという事。
少しずつ前へ前へと列が進んで行く。
「次の者。」
しゃがれた声の白装束の人の声が聞こえて、やっとお父さんと私の番が来た。
台車を押して前へ出ると、名前を聞かれてすぐに答えた。すると白装束の二人が、突然小声で話し始めた。何を言っているのか分からなかったけど、話が終わると二人はすぐに神殿の一番上を見て、右手を左胸辺りに置いて深々と頭を下げて、また私たちの方を見た。
「通れ。但し娘、お前は別室へ通す。」
「…………え?」
その一言は、去年は言われなかった一言。
お父さんと神殿の中に入ると、また別の白装束の人が現れた。
「ささ、貴女はこちらへ。」
女性の優しい声でそう言われると、私はお父さんに手を振って、白装束の人の後を付いて行った。
神殿に入って右奥の部屋に通され、待っているように言われて、私は一人、如何したら良いのか分からず、星座で待っていた。
とてもきらびやかで、私がいても大丈夫なのか不安になってきた。そんな時、部屋の襖が開かれて、三人の白装束の女性が入って来た。一人は綺麗な服を持っていて、もう一人は香炉を持っていた。残りの人は特に何も持っていなかった。
「あ、あの……」
「お待たせ致しました。」
香炉を持っている人が私の前に腰を下ろすと、お香を焚き始めた。
部屋の中にお香のいい香りが漂うと、何故か段々と瞼が重くなってきた。
(あれ?)
何でこんなに眠くなってくるんだろう。
流石に神殿で寝るなんていけないと思い、必死に耐えていたけれど、結局耐えきれなくて、私は瞼を閉じ、それと同時にその場に横になってしまった。
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