不思議な夢を見ました〜未来が怖いので王子から逃げようと思ったのですが…

レイティア

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お義母様の言葉

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周囲を囲まれ、ローレンフィスは少女の腰を抱き、一人の令嬢を睨みつけている

何故、こうなったのでしょう…⁇

フィスローレンフィス様が少女の腰を抱き、1人の令嬢を睨みつける

それは夢で見た『乙女ゲーム』なるものと同じです

ですが…何故抱かれているのは『悪役令嬢』である私、メイリーン・ウィルズで、睨まれているのは『ヒロイン』のはずのリリン・ニーイア様なのでしょうか?

断罪されるのは私のはずでは…⁇

メイリーンは微かに首を傾げ考える


事の始まりはメイリーン5歳の時だった




「「「「お帰りなさいませ」」」」

沢山の使用人に迎えられ帰ってきた我が家

最近は第二王子のローレンフィス・グロード・レンディス様の婚約者となり、王宮へ行くことも多くなりました

ローレンフィス様はとてもお優しく、一緒にいてとても居心地が良かったのです

「あら、今帰ったのですか?
ふん、随分と王宮へ行っているようだけど、迷惑でないといいわね」

私の母は私を産むと同時に亡くなってしまったそうで、私にはお義母様がおりますが、私は何故かお義母様に嫌われているようで、いつもこう言ったことをおっしゃいます

「申し訳ありません…以後、気をつけます…」
「あらそう
気をつけなさいね」
「はぃ…」

そう言ってお義母様は戻っていかれました

「お気になさらないでください」
「そうですよ」
「ありがとうございます」

優しく、私を気遣ってくれる使用人達にお礼を言い、私は部屋へと戻りました


それから数日後

私は王宮へ行き、立派な薔薇園を見れて頂き上機嫌で屋敷へと帰りました

帰った玄関には、とても不機嫌そうなお義母様がいます

「あ、あの…ただいま戻り、ました…」

尻すぼみになってしまう私をお義母様は睨み言いました

「ふん!王宮へ入り浸って良いご身分ね
あなたの価値なんて『王子の婚約者』と言うだけよ」

そう言ってお義母様は私を一際鋭く睨むと、奥へ戻って行きました

「お嬢様、気にしてはいけませんよ」
「そうです、お嬢様が肩書きだけの価値なんてあり得ません‼︎」

そう使用人達が言ってくれていますが、私にはただの音にしか聞こえませんでした

私には『王子の婚約者』と言う価値しかない…

私はとてもショックで、何を言い部屋へ戻ったか覚えていません

ですが、ショックのまま寝た私は、とても不思議で悲しい夢を見ました
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