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家族の新生活編
柚の教師生活~後日~
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日曜日の午後三時過ぎ。
平日と違ってこの時間帯にはお客さんがあまりいないムーンリーフの飲食席で、柚は店主の葉月と向かい合って座っていた。
葉月は制服姿だが、お客さんに見られても叱責されたりはしない。
良くも悪くもこういう店だと認識されており、店員や他の人との会話が苦手だったり、静かな環境が好きなお客さんはスーパーに卸しているのを買ったり、もしくは他のパン屋を利用したりする。
美味しいのはもちろんだが、商工会議所や学校などの大きなお得意様が多いムーンリーフの業績は好調で、友人の一人である佐々木実希子はボーナスもきちんと出たと喜んでいた。
その後にお金がたくさんあっても、使い道がないと笑っていたが。
「それでどうなったの?」
中断した話の先を促しながら、葉月が新しい紅茶を注いでくれる。
スーパーで売っている業務用の安いものながら、希望のお客さんには無料でポットのお湯と一緒に提供しているのだ。
最近はスーパーの休憩所でお水やお湯、お茶を無料で提供しているのを見て、茉優の発案で取り入れたとのことだった。
「特別な処罰はなかったわ。黛君が保護者も交えた会議の席に乗り込んで嘘だったと証言してくれたからね。面子を潰された格好になった母親が憤るかと思ったんだけど、意外にもそんなにではなかったわ」
「晋ちゃんのママみたいにはならなかったんだ」
晋ちゃんこと柳井晋太はかつて柚を虐めた尚の配偶者だ。
家が金持ちでPTA会長だった母親は息子を猫かわいがりしていて、葉月との諍いの際にも盲目的なまでの歪んだ愛を見せた。
その母親も葉月の両親と触れ合ううちに態度が次第に軟化し、普通に家族付き合いができるまでの関係になった。
「私もそう思って尚ちゃんに電話で教えてあげたら、翌日には高級菓子折り持って夫婦ともども家を訪ねてきたから驚いたわ」
「お前は鬼か」
「実希子ちゃん? いつからそこにいたの?」
柚に辛辣なツッコみを入れたのは葉月ではなく、ムーンリーフの制服からジャージに着替えた実希子だった。
「ついさっきだよ。これから南校に行くから、差し入れを持ってこうと思ってな」
着替えて店に入ってきたところで、柚と葉月の会話が耳に入ったらしい。
「で、何で私が鬼なの?」
「逆に聞くが、葉月に娘が出来て、小学校の頃の柚ちゃんに虐めをされたのーなんて言われたらどうする」
「……とりあえず謝るわね」
柚としては笑い話のつもりで他意はなかったのだが、相手もそうだとは限らない。
「参ったわ。こうした認識の違いが虐めに繋がっていくのね」
「すぐ気付けるうちは大丈夫だろ。尚にはアタシから言っといてやるよ」
「実希子ちゃん、尚ちゃんをからかいたいだけでしょ」
「ナハハ、いいストレス発散になるだろ」
抱え込んだたくさんのパンをリュックに詰め込むと、実希子はマウンテンバイクに乗って南高校へ向かった。
車の免許は持っているのだが、仕事で運転しているのもあって、ずっとハンドルに向かっていたら身体がなまるからと、普段は自転車を利用していた。
「話を戻すけど、無事に解決できてよかったね」
「原因が痴情のもつれなのは少し予想外だったけど、子供だからこそ欲望に正直になり過ぎてしまうのかもね」
「男の子たちは仲直りしたんだよね?」
「ええ、葉月ちゃんのおかげもあってね」
「え? 私の? 何もしてないけど」
誤魔化すのが下手な葉月に、柚は笑いかける。
「黛君が言ってたわ、野球部の先輩から怒られたってね」
「ア、アハハ。やっぱりそうなっちゃったんだ」
苦笑いの葉月が後頭部を掻く。
「この間の朝、柚ちゃんから電話があった後に、和也君に相談したんだ。そうしたらなんとかするって言って、南高校の野球部員に声をかけたみたい」
新一年生は少し前まで中学三年生。しかも野球部は体育会系。
そして中学一年生は少し前まで小学六年生。
先輩後輩の繋がりを辿っていけば、比較的部員数の多い野球部は意外と簡単に年下と接触できるようになるらしい。
小学生にとって教師より怖いのは同性の先輩だったらしく、虐めはやめろと叱られ、広大から健斗に謝罪して騒動は収束した。
スポーツ万能な広大は来年から野球部に入る予定だったらしく、同部には子供の頃に遊んでいた先輩もいたそうだ。
「わだかまりはあるみたいだけど、坂本君は自分にも落ち度があったからと水に流すつもりみたい。あと、私の話を聞かされたあとで、いつまでもねちねち恨んだりできないってため息つかれたわ」
「アハハ、柚ちゃんの言葉が役に立ったんだね。で、魔性の女の子は」
「誘いを断ってたのは本当に用事のせいだったらしいんだけど、元々彼女もインドア派で同じようなタイプの坂本君に惹かれてたみたい。何事も経験だから色恋は早いというつもりはないけど、節度は守ってほしいわね、本人にも伝えたけど」
「素直に従ってくれそう?」
「それどころか、色々と私に聞きにくるくらいよ。他の女の子まで一緒になってね。いつの間にか、恋愛マイスター的な立ち位置になってて、そっちの方が虐め問題より深刻になりつつあるわ」
柚は深いため息をついて、頭を抱えた。
本気で告白したのは一回だけで結果は玉砕。告白された回数は多くとも、手を取った試しはなし。
ならばと合コンに参加してみるも、やはりこれといった男性はいなかった。
「恋愛体質かと思ってたら、単純に理想が高すぎだったみたい」
「柚ちゃんにも、そのうちいい相手が見つかるよ」
「もうすぐ三十路だってのに、その励ましは辛いわね」
「ごめん、ごめん」
とりとめのない談笑に、心からの笑顔を浮かべられる。
それが何より幸せだと、柚は年齢を重ねるほど実感できるようになった。
*
「室戸先生」
月曜日に登校するなり、柚は職員室で熱血教師の明石に声をかけられた。
「明石先生、この前は助かりました」
なかなか保護者を交えた会議が行われなかったのは、そのようなやり方は不公平だと明石が校長に直談判していたからだった。
おかげで説得の時間を得られたので、柚にとっては恩人の一人でもある。
「同僚として当然のことです。それで、あの……」
だから飲み会程度であれば、誘われれば応じるつもりだった。
もちそん、それだけで終わりだが。
しかし、明石は最後まで口にしなかった。
「……やっぱり止めておきます。弱みに付け込むみたいですからね」
筋肉質の男が爽やかに笑うのはそれだけで絵になる。
好意も好感も持てるが、だからといって恋愛に発展するとは限らない。
「ありがとうございます。でも、自分の意思はきちんと持ってますから」
「参ったな……」
「フフ、私は信念を抱いて小学校の教師になりました。なので、既婚者で小さなお子さんのいる男性と邪な関係になることはあり得ません」
「……ですね。私としても……いや、職場でする愚痴ではないですね。また変に勘繰られても構いませんし」
柚と広大のやり取りをどこからか耳にしていたらしい明石が、肩を竦めて降参のポーズを取った。
*
「今日はこれで終わります。あまり寄り道せずに、真っ直ぐ帰ってね」
帰りの挨拶を終えた柚に頷きを返し、まだ部活に入っていない児童たちがぞろぞろと教室を出ていく。
その中で黛広大が唐突に足を止めた。
「今回は俺が悪かったけど、先生、そのまんまじゃ、いつか大変なことになるかもよ」
「あら、心配してくれるの? さすが先生を自分の女だという男の子は違うわね」
「あの書き込み、俺じゃねえし!」
顔を真っ赤にした広大がいなくなると、今度は坂本健斗と春日井芽衣が一緒にやってきた。
これから図書館で勉強をするらしい。
「あれからクラスに問題はない?」
笑顔で頷いたのは委員長の芽衣だ。
「先生のおかげです」
「何もしてないわよ」
微笑んで首を振る柚に、女児は真っ直ぐな憧れを向けてくる。
「そんなことないです! 私も先生みたいな教師になりたいです!」
「僕も教師を目指します」
芽衣に続いて健斗にまで宣言され、擽ったい気持ちになる。
小学生の頃はまだ漠然とした夢でしかないと思うが、それでも純粋な尊敬は素直に嬉しかった。
*
グラウンドに響く威勢の良い掛け声を聞きながら、柚は放課後の職員室でなんとなしに例の裏サイトを開いた。
もう活動していないが、例の騒動の後も書き込みはあった。
『柚、必死すぎw』『つーか広大もアホだろ』『女に振られて逆恨みとかマジウケるww』『いっそ俺たちで下克上しちゃう?』『くだらないことはやめろって』『なんだ、お前、誰か探して泣かすぞ』『好きにしろよ』『おおっと、強気で素敵』『一人になっても先生がいるしな』『うわ、ここに信者がいる』『掲示板も卒業する』『はいはい、さようなら』
この時点では強気だった面々も、徐々に勢いが削がれていった。
学級ではどうだったかといえば無風。
孤立しかねなかった広大を健斗が許し、委員長の芽衣も加わったことで大半の児童は口々に「良かった」と安堵して元の生活に戻った。
数少ない不穏分子は元々が健斗らの取り巻きに近い存在だったのもあり、表立った行動ができずに終わったのだろう。
裏サイトの最後の書き込みはたった一文だった。
『先生、ありがとう』
誰の書き込みかは相変わらずわからない。
解決した問題は氷山の一角に過ぎないかもしれない。
けれど柚は今日確かに、教師としての喜びを感じた。
平日と違ってこの時間帯にはお客さんがあまりいないムーンリーフの飲食席で、柚は店主の葉月と向かい合って座っていた。
葉月は制服姿だが、お客さんに見られても叱責されたりはしない。
良くも悪くもこういう店だと認識されており、店員や他の人との会話が苦手だったり、静かな環境が好きなお客さんはスーパーに卸しているのを買ったり、もしくは他のパン屋を利用したりする。
美味しいのはもちろんだが、商工会議所や学校などの大きなお得意様が多いムーンリーフの業績は好調で、友人の一人である佐々木実希子はボーナスもきちんと出たと喜んでいた。
その後にお金がたくさんあっても、使い道がないと笑っていたが。
「それでどうなったの?」
中断した話の先を促しながら、葉月が新しい紅茶を注いでくれる。
スーパーで売っている業務用の安いものながら、希望のお客さんには無料でポットのお湯と一緒に提供しているのだ。
最近はスーパーの休憩所でお水やお湯、お茶を無料で提供しているのを見て、茉優の発案で取り入れたとのことだった。
「特別な処罰はなかったわ。黛君が保護者も交えた会議の席に乗り込んで嘘だったと証言してくれたからね。面子を潰された格好になった母親が憤るかと思ったんだけど、意外にもそんなにではなかったわ」
「晋ちゃんのママみたいにはならなかったんだ」
晋ちゃんこと柳井晋太はかつて柚を虐めた尚の配偶者だ。
家が金持ちでPTA会長だった母親は息子を猫かわいがりしていて、葉月との諍いの際にも盲目的なまでの歪んだ愛を見せた。
その母親も葉月の両親と触れ合ううちに態度が次第に軟化し、普通に家族付き合いができるまでの関係になった。
「私もそう思って尚ちゃんに電話で教えてあげたら、翌日には高級菓子折り持って夫婦ともども家を訪ねてきたから驚いたわ」
「お前は鬼か」
「実希子ちゃん? いつからそこにいたの?」
柚に辛辣なツッコみを入れたのは葉月ではなく、ムーンリーフの制服からジャージに着替えた実希子だった。
「ついさっきだよ。これから南校に行くから、差し入れを持ってこうと思ってな」
着替えて店に入ってきたところで、柚と葉月の会話が耳に入ったらしい。
「で、何で私が鬼なの?」
「逆に聞くが、葉月に娘が出来て、小学校の頃の柚ちゃんに虐めをされたのーなんて言われたらどうする」
「……とりあえず謝るわね」
柚としては笑い話のつもりで他意はなかったのだが、相手もそうだとは限らない。
「参ったわ。こうした認識の違いが虐めに繋がっていくのね」
「すぐ気付けるうちは大丈夫だろ。尚にはアタシから言っといてやるよ」
「実希子ちゃん、尚ちゃんをからかいたいだけでしょ」
「ナハハ、いいストレス発散になるだろ」
抱え込んだたくさんのパンをリュックに詰め込むと、実希子はマウンテンバイクに乗って南高校へ向かった。
車の免許は持っているのだが、仕事で運転しているのもあって、ずっとハンドルに向かっていたら身体がなまるからと、普段は自転車を利用していた。
「話を戻すけど、無事に解決できてよかったね」
「原因が痴情のもつれなのは少し予想外だったけど、子供だからこそ欲望に正直になり過ぎてしまうのかもね」
「男の子たちは仲直りしたんだよね?」
「ええ、葉月ちゃんのおかげもあってね」
「え? 私の? 何もしてないけど」
誤魔化すのが下手な葉月に、柚は笑いかける。
「黛君が言ってたわ、野球部の先輩から怒られたってね」
「ア、アハハ。やっぱりそうなっちゃったんだ」
苦笑いの葉月が後頭部を掻く。
「この間の朝、柚ちゃんから電話があった後に、和也君に相談したんだ。そうしたらなんとかするって言って、南高校の野球部員に声をかけたみたい」
新一年生は少し前まで中学三年生。しかも野球部は体育会系。
そして中学一年生は少し前まで小学六年生。
先輩後輩の繋がりを辿っていけば、比較的部員数の多い野球部は意外と簡単に年下と接触できるようになるらしい。
小学生にとって教師より怖いのは同性の先輩だったらしく、虐めはやめろと叱られ、広大から健斗に謝罪して騒動は収束した。
スポーツ万能な広大は来年から野球部に入る予定だったらしく、同部には子供の頃に遊んでいた先輩もいたそうだ。
「わだかまりはあるみたいだけど、坂本君は自分にも落ち度があったからと水に流すつもりみたい。あと、私の話を聞かされたあとで、いつまでもねちねち恨んだりできないってため息つかれたわ」
「アハハ、柚ちゃんの言葉が役に立ったんだね。で、魔性の女の子は」
「誘いを断ってたのは本当に用事のせいだったらしいんだけど、元々彼女もインドア派で同じようなタイプの坂本君に惹かれてたみたい。何事も経験だから色恋は早いというつもりはないけど、節度は守ってほしいわね、本人にも伝えたけど」
「素直に従ってくれそう?」
「それどころか、色々と私に聞きにくるくらいよ。他の女の子まで一緒になってね。いつの間にか、恋愛マイスター的な立ち位置になってて、そっちの方が虐め問題より深刻になりつつあるわ」
柚は深いため息をついて、頭を抱えた。
本気で告白したのは一回だけで結果は玉砕。告白された回数は多くとも、手を取った試しはなし。
ならばと合コンに参加してみるも、やはりこれといった男性はいなかった。
「恋愛体質かと思ってたら、単純に理想が高すぎだったみたい」
「柚ちゃんにも、そのうちいい相手が見つかるよ」
「もうすぐ三十路だってのに、その励ましは辛いわね」
「ごめん、ごめん」
とりとめのない談笑に、心からの笑顔を浮かべられる。
それが何より幸せだと、柚は年齢を重ねるほど実感できるようになった。
*
「室戸先生」
月曜日に登校するなり、柚は職員室で熱血教師の明石に声をかけられた。
「明石先生、この前は助かりました」
なかなか保護者を交えた会議が行われなかったのは、そのようなやり方は不公平だと明石が校長に直談判していたからだった。
おかげで説得の時間を得られたので、柚にとっては恩人の一人でもある。
「同僚として当然のことです。それで、あの……」
だから飲み会程度であれば、誘われれば応じるつもりだった。
もちそん、それだけで終わりだが。
しかし、明石は最後まで口にしなかった。
「……やっぱり止めておきます。弱みに付け込むみたいですからね」
筋肉質の男が爽やかに笑うのはそれだけで絵になる。
好意も好感も持てるが、だからといって恋愛に発展するとは限らない。
「ありがとうございます。でも、自分の意思はきちんと持ってますから」
「参ったな……」
「フフ、私は信念を抱いて小学校の教師になりました。なので、既婚者で小さなお子さんのいる男性と邪な関係になることはあり得ません」
「……ですね。私としても……いや、職場でする愚痴ではないですね。また変に勘繰られても構いませんし」
柚と広大のやり取りをどこからか耳にしていたらしい明石が、肩を竦めて降参のポーズを取った。
*
「今日はこれで終わります。あまり寄り道せずに、真っ直ぐ帰ってね」
帰りの挨拶を終えた柚に頷きを返し、まだ部活に入っていない児童たちがぞろぞろと教室を出ていく。
その中で黛広大が唐突に足を止めた。
「今回は俺が悪かったけど、先生、そのまんまじゃ、いつか大変なことになるかもよ」
「あら、心配してくれるの? さすが先生を自分の女だという男の子は違うわね」
「あの書き込み、俺じゃねえし!」
顔を真っ赤にした広大がいなくなると、今度は坂本健斗と春日井芽衣が一緒にやってきた。
これから図書館で勉強をするらしい。
「あれからクラスに問題はない?」
笑顔で頷いたのは委員長の芽衣だ。
「先生のおかげです」
「何もしてないわよ」
微笑んで首を振る柚に、女児は真っ直ぐな憧れを向けてくる。
「そんなことないです! 私も先生みたいな教師になりたいです!」
「僕も教師を目指します」
芽衣に続いて健斗にまで宣言され、擽ったい気持ちになる。
小学生の頃はまだ漠然とした夢でしかないと思うが、それでも純粋な尊敬は素直に嬉しかった。
*
グラウンドに響く威勢の良い掛け声を聞きながら、柚は放課後の職員室でなんとなしに例の裏サイトを開いた。
もう活動していないが、例の騒動の後も書き込みはあった。
『柚、必死すぎw』『つーか広大もアホだろ』『女に振られて逆恨みとかマジウケるww』『いっそ俺たちで下克上しちゃう?』『くだらないことはやめろって』『なんだ、お前、誰か探して泣かすぞ』『好きにしろよ』『おおっと、強気で素敵』『一人になっても先生がいるしな』『うわ、ここに信者がいる』『掲示板も卒業する』『はいはい、さようなら』
この時点では強気だった面々も、徐々に勢いが削がれていった。
学級ではどうだったかといえば無風。
孤立しかねなかった広大を健斗が許し、委員長の芽衣も加わったことで大半の児童は口々に「良かった」と安堵して元の生活に戻った。
数少ない不穏分子は元々が健斗らの取り巻きに近い存在だったのもあり、表立った行動ができずに終わったのだろう。
裏サイトの最後の書き込みはたった一文だった。
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