どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?

秘密 (秘翠ミツキ)

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何故それを……。

ロゼッタは引き攣った笑顔のまま、ジョエル達を見遣る。

「そんな噂一体どこから……」

「赦せませんわ‼︎」

突如バンっ‼︎とテーブルを勢いよく叩きミラベルが立ち上がる。

「私のロゼッタ様を平手打ちなんて、そんな、そんな……スコーンにピーナッツバターをのせるくらい罪な事ですわ‼︎」

瞬間張り詰めていた空気が、元に戻った。ロゼッタを含めミラベルの言葉に皆脱力した様に呆れ顔になる。彼女のいう罪な事の度合いがいまいち掴めない……皆同じ気持ちだ。

「ロゼッタ、事実はどうなんだ?本当の事なのか?」

この顔触れの中では、1番面倒見の良いジョエルは眉根を寄せかなり心配した様子だ。

「まあ、その……本当デス」

そう言って、ロゼッタは視線を落とした。

「はぁ、何故俺たちに相談しないんだ。……その様子なら、旦那とは上手くいってないんだろう。差し詰め叩いた女は旦那の浮気相手かなにかか」

心配掛けたくなかった。ジョエルにもミラベルにも、ダーヴィットにもクラウスにも。友人思いの彼らに話せば、きっと助けになってくれるだろう。だが、絶対に迷惑を掛けてしまう。

「叩いた女って、どこの女?僕が地獄に落としてあげるよ。……ロゼッタを虐めていいのは僕だけの特許だからね。僕に無断で虐めるなんて、赦せないな」

クラウスの言葉にロゼッタは、怒りたいやら嬉しいやら心強いやらと、複雑な気持ちになった。

「僕も手伝うよ!どうしたらいいかなぁ。ねぇ、クラウス。地獄に落とすにはどうやればいいの?」

無邪気な笑顔で、無邪気に恐ろしい質問をするダーヴィットに唖然とする。これは……無自覚なのだろうか。

「お待ちになって、お二方!その女は確かに赦し難いですが……そもそも元凶はロゼッタ様の旦那様なのです。るなら旦那様を」

どうしよう。何だかとんでもない話になってきた……。普通ならどうにかして離縁出来ないかくらいの話になる筈が、色々ぶっ飛んで……女→元凶→旦那→地獄に落とす→るの図が出来あがっている。

しかも皆目が本気マジです。

ロゼッタは蚊帳の外で、どんどん話が進められていた。

「相手は騎士団副長です。真面にやりあって敵うはずはありませんわ……」

「じゃあ、じゃあ、毒殺が良いと思うなぁ。女の子使ってお酒に混ぜて、出来上がり!」

「う~ん。万が一解剖されて、遺体から毒が検出される可能性もあるし……何処か連れ出して崖から落とす方が」

誰かこの人達を、止めて~……。

「ロゼッタ、俺と二人で最善策を考えよう」

諦めた顔のジョエルに肩をポンっと叩かれた。



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