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第十章 少女と接触
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『あっ』
講義で出された課題のレポート資料を探すために、美彩は図書館に来ていた。そこで、ばったりと曽根崎と遭遇した。相手も本を探していたようで、メモを見ながら館内を歩き回っていた。ちょうどメモから目を離して本棚を見つめていたが、辺りに視線を向け、美彩のことを視界に入れた。
曽根崎と目が遭ったことに驚き、美彩が思わず声を上げると、相手も驚いたのか同じように声を上げた。さて、ここからどう行動したらいいだろうか。前回の食堂での出来事が思い返され、美彩は身体が固まってしまう。しかし、相手は食堂でのことを気まずく思っていないのか、気安く声をかけてきた。
「この前の人だよね。あれからずっと考えていたんだけど、私にはさっぱりあなたの気持ちが理解できなかった。あなたは、答えは出た?」
しかし、彼女から発せられた言葉は、前回の質問に対する回答の要求だった。とはいえ、美彩自身も彼女の質問に悩まされて、ずっと考えていたため、すんなりと答えることができた。
「ええと、彼らは私の仕事仲間なの。だから、仕事仲間が変なことをしていたら、止めるのは変じゃないでしょう?一緒に仕事をする人が変な人だってうわさは流されたくないし」
同級生にも伝えた言葉をそのまま曽根崎に伝える。美彩自身もその答えに納得している。仕事仲間ができるのは初めてだから、戸惑っているだけだ。
「そうなの。てっきり、あなたが彼らのことを好きだから、嫉妬で止めたのかと思った。あれからあなたたちのことを考えながら、似たようなことをしている現場を目撃したことがあったから、それと同じかと誤解していたわ」
美彩の答えを完全に納得していないのか、難しい顔で答える曽根崎だが、その後はすぐに笑顔に戻り、美彩にとってはありがたい申し出をしてくれた。
「ねえ、あなたとはなんだか、仲良くなれそうな気がする。ここで会ったのもなにかの縁だから、これから一緒にお茶にでも飲みにいかない?ちょうど課題の本を探し終えたし。どうかな?」
「わた、私でよければ、いいよ」
「よかった。ああ、今更だけど、自己紹介がまだだったね。私の名前は曽根崎笑美(そねざき笑美)。大学一年生なんだ」
「陽炎美彩(ようえんみさ)です。私も大学一年生です」
「同じ一年生同士、これから仲良くしてね」
初対面ではないが、ようやく二人は自己紹介をした。互いの名前を知り合い、和やかな雰囲気になると思ったが、そうはいかなかった。
『笑美ニナニカシタラ……。笑美ニキガイヲクワエルノナラ……』
ずいと手を差し出され、握手を求められる。おずおずと手を握り返そうとしたが、その手は途中で止まってしまう。背後の霊が今さながらに美彩に警告をしている。
『それはお前の行動次第だな』
美彩の身体にまとわりついていたシラコもけん制するように舌を出して警告する。
「ご、ごめん。もしかして、潔癖症だった?いきなり握手なんて、無神経だったかな?」
「い、いや大丈夫。私、あんまり友達いないから、どうしたらいいのか戸惑っているだけ」
『接触するのはまだやめておけ。どうせ、この後、嫌というほどこの女のことを知ることになる』
途中で止められた手を自分のもとに戻す。シラコに握手するのを阻まれた。シュルシュルと美彩の腕に絡みつき、手を元に戻すように指示された。
二人はそのまま図書館で別れた。その後、大学近くのカフェで待ち合わせることになった。その際に連絡先を交換するのをシラコに指摘され、慌ててスマホを取り出し、お互いの連絡先を交換し合ったのだった。
講義で出された課題のレポート資料を探すために、美彩は図書館に来ていた。そこで、ばったりと曽根崎と遭遇した。相手も本を探していたようで、メモを見ながら館内を歩き回っていた。ちょうどメモから目を離して本棚を見つめていたが、辺りに視線を向け、美彩のことを視界に入れた。
曽根崎と目が遭ったことに驚き、美彩が思わず声を上げると、相手も驚いたのか同じように声を上げた。さて、ここからどう行動したらいいだろうか。前回の食堂での出来事が思い返され、美彩は身体が固まってしまう。しかし、相手は食堂でのことを気まずく思っていないのか、気安く声をかけてきた。
「この前の人だよね。あれからずっと考えていたんだけど、私にはさっぱりあなたの気持ちが理解できなかった。あなたは、答えは出た?」
しかし、彼女から発せられた言葉は、前回の質問に対する回答の要求だった。とはいえ、美彩自身も彼女の質問に悩まされて、ずっと考えていたため、すんなりと答えることができた。
「ええと、彼らは私の仕事仲間なの。だから、仕事仲間が変なことをしていたら、止めるのは変じゃないでしょう?一緒に仕事をする人が変な人だってうわさは流されたくないし」
同級生にも伝えた言葉をそのまま曽根崎に伝える。美彩自身もその答えに納得している。仕事仲間ができるのは初めてだから、戸惑っているだけだ。
「そうなの。てっきり、あなたが彼らのことを好きだから、嫉妬で止めたのかと思った。あれからあなたたちのことを考えながら、似たようなことをしている現場を目撃したことがあったから、それと同じかと誤解していたわ」
美彩の答えを完全に納得していないのか、難しい顔で答える曽根崎だが、その後はすぐに笑顔に戻り、美彩にとってはありがたい申し出をしてくれた。
「ねえ、あなたとはなんだか、仲良くなれそうな気がする。ここで会ったのもなにかの縁だから、これから一緒にお茶にでも飲みにいかない?ちょうど課題の本を探し終えたし。どうかな?」
「わた、私でよければ、いいよ」
「よかった。ああ、今更だけど、自己紹介がまだだったね。私の名前は曽根崎笑美(そねざき笑美)。大学一年生なんだ」
「陽炎美彩(ようえんみさ)です。私も大学一年生です」
「同じ一年生同士、これから仲良くしてね」
初対面ではないが、ようやく二人は自己紹介をした。互いの名前を知り合い、和やかな雰囲気になると思ったが、そうはいかなかった。
『笑美ニナニカシタラ……。笑美ニキガイヲクワエルノナラ……』
ずいと手を差し出され、握手を求められる。おずおずと手を握り返そうとしたが、その手は途中で止まってしまう。背後の霊が今さながらに美彩に警告をしている。
『それはお前の行動次第だな』
美彩の身体にまとわりついていたシラコもけん制するように舌を出して警告する。
「ご、ごめん。もしかして、潔癖症だった?いきなり握手なんて、無神経だったかな?」
「い、いや大丈夫。私、あんまり友達いないから、どうしたらいいのか戸惑っているだけ」
『接触するのはまだやめておけ。どうせ、この後、嫌というほどこの女のことを知ることになる』
途中で止められた手を自分のもとに戻す。シラコに握手するのを阻まれた。シュルシュルと美彩の腕に絡みつき、手を元に戻すように指示された。
二人はそのまま図書館で別れた。その後、大学近くのカフェで待ち合わせることになった。その際に連絡先を交換するのをシラコに指摘され、慌ててスマホを取り出し、お互いの連絡先を交換し合ったのだった。
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