11 / 57
異世界転移をした彼女は異世界の常識を変えようと試みるが、勇者がくそ過ぎて困りました
11続ハーレム能力発動中です①
しおりを挟む
シーラを旅の仲間に迎え入れたカナデたち一行は、引き続き、首都「ネームオールドハウス」に向かっていた。
「ユーリ様は、異世界からいらしたということですよね。いったいどのようなところなのでしょうか。」
村を救ったお礼ということで、シーラは成り行きで一緒に魔王を討伐する手伝いをすることになってしまった。異世界転生・転移特有の主人公に対するハーレム能力が発動された結果としか思えない。。シーラもイザベラたちと同じように、「ユーリ様」と呼ぶ声は、甘さが含まれていて、カナデは吐きそうなほど気持ちが悪くなっていた。
「大した場所ではない。ここの方が自分の本来の姿をさらけ出せる気がする。それに、ここは自分の故郷だと思えるよ。」
「くそが。ここがただのキモオタの楽園ということだけだろうが。」
「ああ、なんか言ったかこのくそブス。」
「さあ、見ていってください。奇怪サークルの始まりだよ。」
「ああ、そういえば、サーカスがこの辺を回っていると聞いていましたが、まさか本当に出会えるとは思っていませんでした。全国各地を回っているサーカスですが、ここで見られるとは幸運です。」
たまたま道中に立ち寄った村で、カナデたちはあるサーカス団に遭遇した。広場のようなひらけた場所で、サーカス一団が公演の準備をしている最中だった。イザベラがその様子を見て、興奮したように説明する。
「ここのサーカスは、人間以外の種族の見世物が面白いんですよ。人間もそれはもはや人間とは思えないような技を披露するのですが、それ以上に面白くて、一度生で見てみたいと思っていました。確か、一番の見世物は、獣人によるパフォーマンスです。」
「じゅ、獣人とは、も、もももしや。これは、何としてでも、見なくては。これが本当ならオレのハーレム計画がまたさらに……。」
「ケモミミロリとか、ケモミミ美少女がいるということか。ということは……。いや、絶対だめだ。彼女たちがいるという可能性は少ないが、それでもここを急いで離れなければ…。」
ぶつぶつとユーリとカナデは独り言をつぶやきだした。イザベラの話を聞いて同時につぶやきだすので、周りから見たら、可笑しな二人だと思われているだろう。ただし、そばにいたのは、ユーリに心酔している美少女たちのみ。ユーリを心配するように周りでおろおろするばかりだった。
「あら、始まるみたいですよ。」
ソフィアがサーカス一団を指さすと、道化師のような男性が開始の合図をしているところだった。
「まずは私たち人間の技をとくとご覧あれ。」
ステッキを何本も持った道化師は全てを一気に宙に放り投げた。それを一本キャッチしては放り投げるを繰り返す。見事なジャグリングを披露する。くるくると際限なくステッキは宙を舞う。それが始まりとして、様々な人間が技を披露する。あるものは、一輪車に乗ってぐるぐると輪を描き出す。あるものは水のようなものを口に含み、その場で吐き出すと、火が出ていた。
広場に集まった観客からは、技が披露されるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こる。もちろん、そこから少し離れた場所から見ていたカナデたちも素直に賞賛の拍手を送っていた。
「では、我々はここまで。次は、皆さまお待ちかねの獣人による技の披露となります。」
道化師が一礼して、その場を去ると同時に、一台の大きな檻が観客の前に姿を現す。檻の大きさは人一人が余裕で入りそうなもので、赤い布で全体を覆われて中を見ることはできない。檻を運んできた仮面をつけた女性は、恭しく赤い布をめくる。
「バサッ。」
布を採られた檻の中には、一人の少女が鋭い目つきで観客をにらんでいた。殺気と憎悪を含んだ視線を受けた観客はほう、とため息をつく。不愉快な視線を送られていても、それを凌駕する少女の美しさにため息がこぼれたのである。
「こ、こここここここれが、噂の。」
『ケモミミ美少女』
「今回の目玉となります、獣人の中でもとりわけ身体能力が高く最も美しいとされる狼の獣人のウルフです。では、ウルフ、お客様にさっそく見せてやりなさい。」
キッと道化師の方を睨みつける少女。彼女は明らかに人間ではなかった。茶色いつやのある髪の間には同色の獣、狼の耳らしきものが二つ飛び出している。髪はさらさらと背中に流れ、腰のあたりまである。身体の後ろからはふさふさとした人間には生えることのない、見事な毛並みの尻尾が主の気持ちを反映しているかのように逆立っていた。瞳は真っ赤な深紅でその瞳が見るものを魅了する。少女は、サーカスの見世物をするために、豪華な衣装を身につけていた。赤い燕尾服に黒の太もも露わなほどのミニスカートを履いていた。足には黒い太ももまであるニーソックス。お尻からは尻尾が見えている。
毛を逆立てて威嚇してはいるものの、逆らうことができないと知っているのだろう。観念して、その少女は立ち上がる。それを合図にそばで控えていた女性が檻のカギを開ける。
「ご紹介にあずかりました獣人、狼族のウルフです。今日はおあつまりいただきありがとうございます。最後まで楽しんでもらえると嬉しいです。」
少女は檻からゆっくりと出て、ふう、と息を吐くと、一度目を閉じる。目を開けると、少女とは思えぬ声を発する。まるで、狼が仲間を呼ぶための遠吠えのごとく。
「わおおおおん。」
その声はあたり一帯に響き渡る。
「まさか、仲間を呼んでいる、のか。」
「狼の遠吠えってそれしかない、けど……。」
ざわざわと観客に戸惑いが広がっていく。遠吠えらしき叫びを終えた少女は、これで自分の役目が終わったと言わんばかりに静かにまた目を閉じる。
時間にして数分が立っただろうか。恐ろしいほどの沈黙があたり一帯を支配する。誰も声を発することができなかった。
「ワンワン。」
「キャンキャン。」
「あら、私のかわいいチワワちゃんがなぜここに。」
「俺んちの犬もだ。」
沈黙を破ったのは、大小さまざまな大きさの犬たちだった。わらわらと広場に集まってくる。どうやら、この村の人々が飼っている犬たちらしい。それがこの広場に一堂に会しているのだ。驚きの光景が目の前に広がっていた。
「これが狼族の特徴である遠吠えとなります。彼らはイヌ科の動物を従える力を持っています。そして、ここからが彼女の真骨頂。」
道化師の男性が観客の目の前に現れて説明する。説明を受けた彼女は感情のこもらない瞳で集まった犬たちと向き合う。
『殺せ』
一言、犬たちに命令を下す。
『ワン。』
まるで、彼女が飼い主であるかのように、犬たちは声をそろえて、一声鳴く。それを合図に犬たちはすぐに行動を開始する。
「キャー。」
「ど、どうしたの。チワワちゃん、私はあなたのかいぬ、し……。」
広場は一瞬にして、混乱に陥る。彼女によって集められた犬たちは広場の観客に襲い掛かる。逃げまどう観客と追いかける犬たち。
「これほど面白いことはないでしょう。これこそ、観客と一体のショーというもの。今回もさすがというべきですね。」
その様子を止めるでもなく、面白そうに鑑賞するのは、道化師の男性。いつの間にか狼族の少女は檻の中に再び収容されていた。
「ユーリ様は、異世界からいらしたということですよね。いったいどのようなところなのでしょうか。」
村を救ったお礼ということで、シーラは成り行きで一緒に魔王を討伐する手伝いをすることになってしまった。異世界転生・転移特有の主人公に対するハーレム能力が発動された結果としか思えない。。シーラもイザベラたちと同じように、「ユーリ様」と呼ぶ声は、甘さが含まれていて、カナデは吐きそうなほど気持ちが悪くなっていた。
「大した場所ではない。ここの方が自分の本来の姿をさらけ出せる気がする。それに、ここは自分の故郷だと思えるよ。」
「くそが。ここがただのキモオタの楽園ということだけだろうが。」
「ああ、なんか言ったかこのくそブス。」
「さあ、見ていってください。奇怪サークルの始まりだよ。」
「ああ、そういえば、サーカスがこの辺を回っていると聞いていましたが、まさか本当に出会えるとは思っていませんでした。全国各地を回っているサーカスですが、ここで見られるとは幸運です。」
たまたま道中に立ち寄った村で、カナデたちはあるサーカス団に遭遇した。広場のようなひらけた場所で、サーカス一団が公演の準備をしている最中だった。イザベラがその様子を見て、興奮したように説明する。
「ここのサーカスは、人間以外の種族の見世物が面白いんですよ。人間もそれはもはや人間とは思えないような技を披露するのですが、それ以上に面白くて、一度生で見てみたいと思っていました。確か、一番の見世物は、獣人によるパフォーマンスです。」
「じゅ、獣人とは、も、もももしや。これは、何としてでも、見なくては。これが本当ならオレのハーレム計画がまたさらに……。」
「ケモミミロリとか、ケモミミ美少女がいるということか。ということは……。いや、絶対だめだ。彼女たちがいるという可能性は少ないが、それでもここを急いで離れなければ…。」
ぶつぶつとユーリとカナデは独り言をつぶやきだした。イザベラの話を聞いて同時につぶやきだすので、周りから見たら、可笑しな二人だと思われているだろう。ただし、そばにいたのは、ユーリに心酔している美少女たちのみ。ユーリを心配するように周りでおろおろするばかりだった。
「あら、始まるみたいですよ。」
ソフィアがサーカス一団を指さすと、道化師のような男性が開始の合図をしているところだった。
「まずは私たち人間の技をとくとご覧あれ。」
ステッキを何本も持った道化師は全てを一気に宙に放り投げた。それを一本キャッチしては放り投げるを繰り返す。見事なジャグリングを披露する。くるくると際限なくステッキは宙を舞う。それが始まりとして、様々な人間が技を披露する。あるものは、一輪車に乗ってぐるぐると輪を描き出す。あるものは水のようなものを口に含み、その場で吐き出すと、火が出ていた。
広場に集まった観客からは、技が披露されるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こる。もちろん、そこから少し離れた場所から見ていたカナデたちも素直に賞賛の拍手を送っていた。
「では、我々はここまで。次は、皆さまお待ちかねの獣人による技の披露となります。」
道化師が一礼して、その場を去ると同時に、一台の大きな檻が観客の前に姿を現す。檻の大きさは人一人が余裕で入りそうなもので、赤い布で全体を覆われて中を見ることはできない。檻を運んできた仮面をつけた女性は、恭しく赤い布をめくる。
「バサッ。」
布を採られた檻の中には、一人の少女が鋭い目つきで観客をにらんでいた。殺気と憎悪を含んだ視線を受けた観客はほう、とため息をつく。不愉快な視線を送られていても、それを凌駕する少女の美しさにため息がこぼれたのである。
「こ、こここここここれが、噂の。」
『ケモミミ美少女』
「今回の目玉となります、獣人の中でもとりわけ身体能力が高く最も美しいとされる狼の獣人のウルフです。では、ウルフ、お客様にさっそく見せてやりなさい。」
キッと道化師の方を睨みつける少女。彼女は明らかに人間ではなかった。茶色いつやのある髪の間には同色の獣、狼の耳らしきものが二つ飛び出している。髪はさらさらと背中に流れ、腰のあたりまである。身体の後ろからはふさふさとした人間には生えることのない、見事な毛並みの尻尾が主の気持ちを反映しているかのように逆立っていた。瞳は真っ赤な深紅でその瞳が見るものを魅了する。少女は、サーカスの見世物をするために、豪華な衣装を身につけていた。赤い燕尾服に黒の太もも露わなほどのミニスカートを履いていた。足には黒い太ももまであるニーソックス。お尻からは尻尾が見えている。
毛を逆立てて威嚇してはいるものの、逆らうことができないと知っているのだろう。観念して、その少女は立ち上がる。それを合図にそばで控えていた女性が檻のカギを開ける。
「ご紹介にあずかりました獣人、狼族のウルフです。今日はおあつまりいただきありがとうございます。最後まで楽しんでもらえると嬉しいです。」
少女は檻からゆっくりと出て、ふう、と息を吐くと、一度目を閉じる。目を開けると、少女とは思えぬ声を発する。まるで、狼が仲間を呼ぶための遠吠えのごとく。
「わおおおおん。」
その声はあたり一帯に響き渡る。
「まさか、仲間を呼んでいる、のか。」
「狼の遠吠えってそれしかない、けど……。」
ざわざわと観客に戸惑いが広がっていく。遠吠えらしき叫びを終えた少女は、これで自分の役目が終わったと言わんばかりに静かにまた目を閉じる。
時間にして数分が立っただろうか。恐ろしいほどの沈黙があたり一帯を支配する。誰も声を発することができなかった。
「ワンワン。」
「キャンキャン。」
「あら、私のかわいいチワワちゃんがなぜここに。」
「俺んちの犬もだ。」
沈黙を破ったのは、大小さまざまな大きさの犬たちだった。わらわらと広場に集まってくる。どうやら、この村の人々が飼っている犬たちらしい。それがこの広場に一堂に会しているのだ。驚きの光景が目の前に広がっていた。
「これが狼族の特徴である遠吠えとなります。彼らはイヌ科の動物を従える力を持っています。そして、ここからが彼女の真骨頂。」
道化師の男性が観客の目の前に現れて説明する。説明を受けた彼女は感情のこもらない瞳で集まった犬たちと向き合う。
『殺せ』
一言、犬たちに命令を下す。
『ワン。』
まるで、彼女が飼い主であるかのように、犬たちは声をそろえて、一声鳴く。それを合図に犬たちはすぐに行動を開始する。
「キャー。」
「ど、どうしたの。チワワちゃん、私はあなたのかいぬ、し……。」
広場は一瞬にして、混乱に陥る。彼女によって集められた犬たちは広場の観客に襲い掛かる。逃げまどう観客と追いかける犬たち。
「これほど面白いことはないでしょう。これこそ、観客と一体のショーというもの。今回もさすがというべきですね。」
その様子を止めるでもなく、面白そうに鑑賞するのは、道化師の男性。いつの間にか狼族の少女は檻の中に再び収容されていた。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
狙って追放された創聖魔法使いは異世界を謳歌する
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーから追放される~異世界転生前の記憶が戻ったのにこのままいいように使われてたまるか!
【第15回ファンタジー小説大賞の爽快バトル賞を受賞しました】
ここは異世界エールドラド。その中の国家の1つ⋯⋯グランドダイン帝国の首都シュバルツバイン。
主人公リックはグランドダイン帝国子爵家の次男であり、回復、支援を主とする補助魔法の使い手で勇者パーティーの一員だった。
そんな中グランドダイン帝国の第二皇子で勇者のハインツに公衆の面前で宣言される。
「リック⋯⋯お前は勇者パーティーから追放する」
その言葉にリックは絶望し地面に膝を着く。
「もう2度と俺達の前に現れるな」
そう言って勇者パーティーはリックの前から去っていった。
それを見ていた周囲の人達もリックに声をかけるわけでもなく、1人2人と消えていく。
そしてこの場に誰もいなくなった時リックは⋯⋯笑っていた。
「記憶が戻った今、あんなワガママ皇子には従っていられない。俺はこれからこの異世界を謳歌するぞ」
そう⋯⋯リックは以前生きていた前世の記憶があり、女神の力で異世界転生した者だった。
これは狙って勇者パーティーから追放され、前世の記憶と女神から貰った力を使って無双するリックのドタバタハーレム物語である。
*他サイトにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる