携帯彼氏の災難!?【マカシリーズ・6】

hosimure

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最後に向かうことの災難

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「ミナ、誕生日おめでとう!」

「ありがとう! マカ」

翌朝、私は早速ミナにプレゼントを渡した。

駅前の喫茶店に呼び出し、今日も学校は休みなので、一日遊ぶことにしたのだ。

「プレゼントはこっち。早速開けて見て」

「うん!」

ミナは包装紙を開けて、中身を取り出した。

「わぁ…! 可愛い♪」

「ミナに似合うと思って。後こっちはミナの好きなモモのゼリー! 保冷剤を入れてるから、お昼にでも一緒に食べましょ」

「ありがとう! マカ。大好き!」

抱きついてきたミナを、私は笑顔で受け止めた。

「うん!」

『…前々から思っていたんだけどね』

「何だ?」

『何でマカって、ミナってコとの態度が違うの?』

家に帰り、ケータイを開くと、ハズミが怪訝そうな顔で言ってきた。

「…ミナにも以前はこういう態度だったさ。だけどちょっとしたトラブルがあってな。それで人格を変えただけ」

『ふぅん…。辛くない?』

「厳しい時はあるがな。それでも自業自得なんだから、しょうがあるまい」

ミナ以外を中々生きている人間と思えなかった時期があった。

そのせいで…私は親友から、自分を消してしまった。

『まっ、そういうこともあるよね』

ハズミが意味ありげに笑った。

…自嘲だな。

ちなみに今、私は自室に戻っていた。

そこには私とハズミしかいない。

「…なあハズミ」

『何?』

「お前にちょっと付き合ってほしい所がある」

『オレに?』

「ああ、お前に」

ハズミは首を傾げた。きっと思い当たるフシが無いせいだろう。

『まあ…良いケド』

「すまんな。次の休日、行きたい所があるんだ。そこにお前も連れて行く」

『うっうん…』

「さて…、今日はもう寝よう」

ここ最近、少し騒がしかったせいか、眠気がある。

布団はすでに敷かれていた。

『今日はあの女の子達は?』

「仕事が片付き次第、来るさ」

電気を薄暗くし、私は布団に潜る。

ケータイを握って。

『ねっねぇ、マカ』

「何だ?」

『あの昨日会ってたシヅキってヤツも、マカと同じなの?』

「シヅキ? 当然だろう。私がこの人格でいる時は、血縁が関わっていると思って良い」

逆を言えば、普通の人間の前ではミナに対する時のような人格で接する。

『そっそうだよね』

「何だ? シヅキが普通の人間に見えたか?」

『…少なくとも、キミよりは』

「言ってくれるじゃないか。まあ否定はせんがな」

私は欠伸を一つして、目を閉じた。

「シヅキは父親の代から、この表の世に住んでいる。生まれも育ちもこっちの世界だ。そのせいか、考え方が普通の人間寄りだな。血筋で言えば、本家よりだが…」

『…そうなんだ』

ハズミの僅かに沈んだ声に、薄目を開いた。

「何だ? シヅキのことが気になるのか?」

『う~ん。…昔、似たようなタイプの人が側にいたからね』

「ほお」

『ちょっと懐かしくなっただけだよ』

そう言ってハズミは黙った。

なので私は眠りについた。



―その夜。

不思議な夢を見た。

ハズミが出てきた。

ライトブルーのケータイを握り締め、項垂れている。

『…メン。ゴメンなさい』

そしてずっと謝っていた。

ケータイの画面には、

(ずっと好きだった。愛してる)

と写っていた。
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