敬愛していた殿下に笑ってぶち殺されましたが、未だに敬愛が捨てきれないので皇帝となった陛下をそっと見守りたいと思います!※そっと見守れるとは言

スイカの種

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第四章

資料:この世界における魔法の理論と分類

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目次
 魔法とは(現象・基本動作)
 魔法の本質:「かくあるべし」
 魔法使いの分類(制限型/コスト型)
 偏向術式(応用・例外)
 得意魔法(個別最適化)


■:魔法とは(現象・基本動作)
 魔法とは、「意志」と「想像」によって現実を塗り替える技術である。
 その発動には以下の三つの基本動作が必要とされる:
 一、体内を巡る魔力を意識し、特定の箇所に蓄えること。
 二、それを外部に向けて出力すること。
 三、「氷雪」や「温度操作」といった指向性を与え、魔力に意志を宿すこと。
 これらの動作が揃ったとき、初めて魔法は“現象”として発現する。
 
■魔法の本質:「かくあるべし」
 この世界で魔法を使うという行為は、単なる呪文の詠唱ではない。
「こうあるべきだ」と強く思う、その“意志”と“想像”こそが、魔法の根源なのだ。
 できると信じた魔法ほど、少ない魔力で発動できる。
 逆に、「できるわけがない」と思えば思うほど、それを実現するにはより多くの魔力が必要になる。
 魔法の発現には感情の安定が不可欠であり、感情が過度に乱れている状態では魔法は不発に終わる、あるいは暴走する危険性がある。
 そのため、通常は学校入学後に魔法制御と情緒管理の教育を受ける。

 なお、この“感情の不安定さ”を逆手に取る戦術も確立されている。
 戦場においては、敵魔法使いの精神を意図的に揺さぶり、魔法の発動を妨害するために、「魔力撹乱用花火(通称:戦場花火)」と呼ばれる手段が用いられることがある。
 爆音などにより、相手の集中力や意志の強度を削ぐことで、発動そのものを阻止する、あるいは暴走させることを目的とする。


■魔法使いの分類(制限型/コスト型)

 魔法使いのあり方は、大きく三つの系統に分けられている。

◆制限型
 最も一般的な魔法使い。全体の九割以上がこの分類に該当する。
 彼らは、生まれながらに「扱える魔力の量」に上限を課されており、いかに効率よく魔力を運用するかが肝となる。
 訓練によって魔力量の増加は可能とされているが、その上限は、魔力器官の質や精神的な構造によって左右される。
 この制限型は、さらに二つの性質に分類される。
 ひとつは〈短期制限型〉。
 一日に使える魔力量が定められており、時間経過によって魔力が自然に回復していくタイプ。もっとも安全性が高く、最も多く存在する。
 もうひとつは〈累積制限型〉。
 一生のうちに使える魔力量が決まっており、それを使い切ってしまうと、二度と魔法を使うことはできない。
 だが、その代わりに一撃で放てる魔法の規模は破格である。

◆コスト型
 ごく稀に現れる、異端の魔法使い。
「制限」という概念を持たず、代わりに“代償”を支払うことで魔力を生成する。
 この“代償”の質と量は、生まれつき定まっており、術者の意志によって変更することはできない。
 代償の内容は個人によって異なり、髪の毛数本や爪一枚といった“軽微な代償”を持つ者もいれば、命、記憶、感情、苦痛といった“致命的な代償”を課される者もいる。
 代償が重いほど、生成される魔力量も多くなると考えられている。
 コスト型の魔法使いは、生まれながらにして高度な魔法制御能力を備えており、前述した「魔法発動における三つの基本動作」の訓練を必要としない。

■得意魔法(個別最適化)

 魔法には、向き・不向きがある。
 それは生まれ持った魔力の性質、環境、精神性、信念、過去の経験――そういったすべてが影響を与える。
「これしかない」と選び抜いた魔法を徹底的に鍛え抜くことで、魔力の消費を抑えたり、威力・精度を大幅に高めることができる。
 我が国では、一年の大半が寒冷な気候を占めるという環境要因もあり、雪氷魔法や温度操作の適性を持つ魔法使いが多く育つ。

■偏向術式(応用・例外)
 よみ:へんこうじゅつしき。
 魔法の方向性を“意図的に偏らせる”ことで、魔力量や適性の限界を補正する術式。出力を絞ることで威力が向上すると考えられている。

「この魔法しか使わない」という制約を自らに課すことで、通常では発動できない魔法を可能にすることも可能。

■ 特殊適性魔法と国家管理
 一部の魔法は、その性質上「個人の自由意志のみに任せるには危険が大きい」とされ、国家による厳格な管理下に置かれている。
 これに該当するのは、透視・透過・瞬間移動・記憶操作など、犯罪行為に直結する恐れのある魔法である。

 こうした魔法を持つ者には、登録制の義務が課される。
 個々の魔力量やリスクの程度に応じて調整されるが、以下はよく見られる対処である:
 ・使用のたびに国への通知が行われる
 ・事前許可のない発動自体が物理的・魔法的に封じられている
 ・必ず「痕跡」が残るように調整される

『アナスタシアメモ:ユリスお兄様は魔法の発動に事前申請が必要なタイプ。事前申請なしに使うと後で始末書を書かされるらしい。止めてよかった』
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