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5 運命の番の特別な力
1 共闘開始
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小屋の外は、自分の目と同じ色の空が広がり、きんと冷えていた。
少し離れたところで雪下の地衣を食んでいたヴィトが、こちらを見るなり駆け寄ってくる。
「ヴィト! わたしの相棒に乗ってきたのか」
「ああ。ひと目で通じて、小屋まで急行してくれたよ」
以前「もふって」馴れたことによる、思わぬ効果だ。
相棒にも心配をかけてしまった。
その上、見た目より力持ちとはいえ、体重のあるエリセイと二人乗りという暴挙である。
「済まないが、もう一度二人乗りさせてくれ」
恐縮しきりで、雪道を進む。
レクスを王城へ案内したときと同じく、後ろからエリセイにすっぽり包まれる恰好だ。
レクスには意識しなかったが、今は背中にエリセイの少し早い鼓動を感じ、自分の心臓もまた活発になる。
(生きるのと、恋をするのは、似ているのだな)
小屋から領境まで、約半刻。
その手前でエリセイが、
「あの村に寄りたい。確かめることがある」
肩を寄せ合うように建つ木造の三角屋根群を指差した。
(プナイネン家の所領だ。あまり近寄りたくないが――)
こちらの快復を待つ間に、何か作戦を立てたのだろう。了承してヴィトの手綱を引く。
村では、子どもたちが晴れ間を逃さず駆け回っていた。
「!」
戦場にならない限り、よそ者の来訪はめずらしい。すぐ気づいて大人を呼びにいく。
おとなしく柵の外で待った。剣も革袋に包んでヴィトに積んだままにし、敵意がないと示す。
(おや)
ほどなく現れた、くたびれた兎毛皮の帽子を被る村長の顔には、見覚えがあった。
十二月の合議で、隣村の馴鹿を盗んでいないこと、かつ村のオメガが襲われたことを主張した、五十がらみの男である。
「合議の事件を掘り返すのか?」
小声でエリセイに尋ねた。「真犯人は別にいそう」と言っていたが、今は他にやるべきことがあるはずだ。
エリセイは「まあまあ」と掴みどころがない。
「どちら様ですかな」
「突然失礼する。こっちがソコロフ家に、俺がアナトリエ家に仕える裁判官だ」
村長に硬い声で問われても、無害な笑顔で身分を騙る。
彼が食えない男だったのが思い出された。
「先の合議の記録を見直し、公平に裁けていないって懸念が上がったんだ。改めて話を聞かせてもらえるか?」
「なんと、それは恐れ入る。我が村のオメガの怪我もだいぶ癒えて話せるようになったので、是非お願いします」
村長は険しい顔から一転、こちらの腕を引いて迎え入れる。エリセイがアナトリエ派でも渋る様子はない。
彼が合議の決着――犯人の特定はせず、ソコロフの村は馴鹿を一頭貸してやり、アナトリエの村はオメガの薬代を半分負担する――に不服げだったのを、エリセイはニキータに付き従いつつ見ていたらしい。
「さ、ちょっとお邪魔しよう」
柵内には、二十軒ほどの家が並ぶ。
過去に戦地になったのか、廃屋や、修繕跡のある家も少なくない。
それらを横目に、被害に遭ったオメガの住む一軒へと案内される。
「こちらです」
城下の自宅よりひと回り大きい。
中は簡素だが暖かかった。二重扉を入ってすぐの棚に、オメガの快復を願ってか、燻製肉や木の実の砂糖漬け、木彫りのお守りのようなものがたくさん届いている。
部屋の中央の木机と、奥の寝台の間には、革布が吊るされていた。
「ただいま。裁判官方をお連れしたよ。事件の話をしたいそうだ」
村長が革布に向かってやわらかい声を掛ける。
村に一人きりのオメガは、村長の息子だったようだ。
(それはなおさら合議の決着に納得いかないだろう)
自分も固定観念を捨てた今は、より力になりたいと思う。
「事が事だっただけに、革布越しでも構いませんかな」
「もちろん。むしろ辛い記憶を思い出させてしまうが、ご協力感謝する」
エリセイが労しげに言う。
さらに村のオメガから見えなくとも頭を下げてから、切り出す。
「真犯人を見つける手がかりになりそうなことがあれば、何でも教えてほしい」
「……夜闇の中だったので、顔はわからないのですが」
鈴のような声が返ってきた。
歳も自分といくつも違わなそうだ。酷い目に遭って可哀想で、犯人が許せなくて、強く拳を握り込む。
「大柄な男で、金髪でした。それで……レクス、と名乗りました」
「なんと?」
村長が信じられないという顔で身を乗り出す。ソコロフ家公子の名は、イスの民ならみな知っている。
自分は動揺しなかった。
(我が主人は、オメガを襲ったりする男ではない)
命を懸けて保証できる。
「わざわざ名乗るとは妙だな。レクス殿下に罪を被せようとする者か」
「私もおかしいと思ったゆえ、今まで誰にも言いませんでした」
エリセイも冷静に分析し、村のオメガが補足する。
レクスに罪を被せようとする金髪の男――。
(ルドルフの名が浮かぶな)
自領にオメガがいると家臣に知らされ、手を出しにきた可能性は大いにある。
それなら村民は双方「やっていない」という証言しか出ないはずだ。
(なるほど、ルドルフに逆襲する材料集めか)
それは欠かせない寄り道である。
「発作中で身体は暴かれてしまいましたが、『妾になれ』という要求は断りました。そうしたら剣で、斬りつけ、られ……」
「怖くて痛い思いをしたな。もう充分だ、ありがとう。よく眠れる煎じ薬を持ってきた。よければ飲んでくれ」
だがエリセイは村のオメガが恐怖をぶり返したのを察するや、聞き込みを打ち切った。
それでも収穫は得られた。
(妾になれという台詞も、自分の思いどおりにならないなら斬り捨てるのも、いかにもルドルフらしい)
エリセイと目を見合わせ、認識を同じくする。
「あと、盗んだだろうって言われた馴鹿の特徴も聞きたいんだが」
エリセイはもうひとつ、同席する村長に持ち掛けた。
「いやはや。牧夫でも、馴鹿を他の群れに入れられたら見分けられるか自信がないと言っていますよ」
こちらは諦め気味だ。
実際、消えた馴鹿をよそで見つけられたら何よりの無罪証明になるが、難しいから合議と相成ったのである。
そこに、革布の向こうから再び声が上がった。
「牧夫小屋の周りに、とても綺麗な毛皮の仔がいました。私は絵が得意なので、描いて差し上げます」
村のオメガは、エリセイの気遣いによって落ち着きを取り戻したようだ。
彼は隔離中、隣村の馴鹿を間近に見ていた。申し出に甘えることにする。
優しく燃える暖炉の火を眺め、しばし待つ。
「できました」
白くほっそりとした手に渡されたのは、以前書庫で見た本並に上手な絵だ。
「へえ、背側が灰色、腹側が茶に白い斑点か」
「はい。私を守るみたいに牧夫小屋に飛び込んできてくれたんです。犯人の剣の邪魔をしたから連れ去られたのかも」
「この仔もおまえさんの絵も、すごく印象的だ。助かるよ」
「いえ……『どうせオメガが誘った』で終わらせずに合議を開き、犯人を捜し続けてくださって、嬉しかったので。私のせいで村のみなが武器を取らないよう望みます」
エリセイに絵を褒められ、村のオメガの声がはじらう。
人たらしなエリセイに少しむっとしてしまった。
(場違いだし、我ながら心の狭い。鍛錬が足りないな)
エリセイのほうは、絵の描かれた羊皮紙を見てひとり頷き、懐に収める。
「裁判官さん方、チャガのお茶を淹れましたよ」
そろそろ暇しようとしたところ、村長夫人が盆を持ってやってきた。
器は息子のぶんもある。
と言うかチャガ茶は消炎などの薬効があるので、もともと彼のために用意したとみた。
よそ者が長居すると負担だろうから断ろうとしたが、
「その碧い目に雀斑、もしかしてスフェンかい?」
名を言い当てられた。
少し離れたところで雪下の地衣を食んでいたヴィトが、こちらを見るなり駆け寄ってくる。
「ヴィト! わたしの相棒に乗ってきたのか」
「ああ。ひと目で通じて、小屋まで急行してくれたよ」
以前「もふって」馴れたことによる、思わぬ効果だ。
相棒にも心配をかけてしまった。
その上、見た目より力持ちとはいえ、体重のあるエリセイと二人乗りという暴挙である。
「済まないが、もう一度二人乗りさせてくれ」
恐縮しきりで、雪道を進む。
レクスを王城へ案内したときと同じく、後ろからエリセイにすっぽり包まれる恰好だ。
レクスには意識しなかったが、今は背中にエリセイの少し早い鼓動を感じ、自分の心臓もまた活発になる。
(生きるのと、恋をするのは、似ているのだな)
小屋から領境まで、約半刻。
その手前でエリセイが、
「あの村に寄りたい。確かめることがある」
肩を寄せ合うように建つ木造の三角屋根群を指差した。
(プナイネン家の所領だ。あまり近寄りたくないが――)
こちらの快復を待つ間に、何か作戦を立てたのだろう。了承してヴィトの手綱を引く。
村では、子どもたちが晴れ間を逃さず駆け回っていた。
「!」
戦場にならない限り、よそ者の来訪はめずらしい。すぐ気づいて大人を呼びにいく。
おとなしく柵の外で待った。剣も革袋に包んでヴィトに積んだままにし、敵意がないと示す。
(おや)
ほどなく現れた、くたびれた兎毛皮の帽子を被る村長の顔には、見覚えがあった。
十二月の合議で、隣村の馴鹿を盗んでいないこと、かつ村のオメガが襲われたことを主張した、五十がらみの男である。
「合議の事件を掘り返すのか?」
小声でエリセイに尋ねた。「真犯人は別にいそう」と言っていたが、今は他にやるべきことがあるはずだ。
エリセイは「まあまあ」と掴みどころがない。
「どちら様ですかな」
「突然失礼する。こっちがソコロフ家に、俺がアナトリエ家に仕える裁判官だ」
村長に硬い声で問われても、無害な笑顔で身分を騙る。
彼が食えない男だったのが思い出された。
「先の合議の記録を見直し、公平に裁けていないって懸念が上がったんだ。改めて話を聞かせてもらえるか?」
「なんと、それは恐れ入る。我が村のオメガの怪我もだいぶ癒えて話せるようになったので、是非お願いします」
村長は険しい顔から一転、こちらの腕を引いて迎え入れる。エリセイがアナトリエ派でも渋る様子はない。
彼が合議の決着――犯人の特定はせず、ソコロフの村は馴鹿を一頭貸してやり、アナトリエの村はオメガの薬代を半分負担する――に不服げだったのを、エリセイはニキータに付き従いつつ見ていたらしい。
「さ、ちょっとお邪魔しよう」
柵内には、二十軒ほどの家が並ぶ。
過去に戦地になったのか、廃屋や、修繕跡のある家も少なくない。
それらを横目に、被害に遭ったオメガの住む一軒へと案内される。
「こちらです」
城下の自宅よりひと回り大きい。
中は簡素だが暖かかった。二重扉を入ってすぐの棚に、オメガの快復を願ってか、燻製肉や木の実の砂糖漬け、木彫りのお守りのようなものがたくさん届いている。
部屋の中央の木机と、奥の寝台の間には、革布が吊るされていた。
「ただいま。裁判官方をお連れしたよ。事件の話をしたいそうだ」
村長が革布に向かってやわらかい声を掛ける。
村に一人きりのオメガは、村長の息子だったようだ。
(それはなおさら合議の決着に納得いかないだろう)
自分も固定観念を捨てた今は、より力になりたいと思う。
「事が事だっただけに、革布越しでも構いませんかな」
「もちろん。むしろ辛い記憶を思い出させてしまうが、ご協力感謝する」
エリセイが労しげに言う。
さらに村のオメガから見えなくとも頭を下げてから、切り出す。
「真犯人を見つける手がかりになりそうなことがあれば、何でも教えてほしい」
「……夜闇の中だったので、顔はわからないのですが」
鈴のような声が返ってきた。
歳も自分といくつも違わなそうだ。酷い目に遭って可哀想で、犯人が許せなくて、強く拳を握り込む。
「大柄な男で、金髪でした。それで……レクス、と名乗りました」
「なんと?」
村長が信じられないという顔で身を乗り出す。ソコロフ家公子の名は、イスの民ならみな知っている。
自分は動揺しなかった。
(我が主人は、オメガを襲ったりする男ではない)
命を懸けて保証できる。
「わざわざ名乗るとは妙だな。レクス殿下に罪を被せようとする者か」
「私もおかしいと思ったゆえ、今まで誰にも言いませんでした」
エリセイも冷静に分析し、村のオメガが補足する。
レクスに罪を被せようとする金髪の男――。
(ルドルフの名が浮かぶな)
自領にオメガがいると家臣に知らされ、手を出しにきた可能性は大いにある。
それなら村民は双方「やっていない」という証言しか出ないはずだ。
(なるほど、ルドルフに逆襲する材料集めか)
それは欠かせない寄り道である。
「発作中で身体は暴かれてしまいましたが、『妾になれ』という要求は断りました。そうしたら剣で、斬りつけ、られ……」
「怖くて痛い思いをしたな。もう充分だ、ありがとう。よく眠れる煎じ薬を持ってきた。よければ飲んでくれ」
だがエリセイは村のオメガが恐怖をぶり返したのを察するや、聞き込みを打ち切った。
それでも収穫は得られた。
(妾になれという台詞も、自分の思いどおりにならないなら斬り捨てるのも、いかにもルドルフらしい)
エリセイと目を見合わせ、認識を同じくする。
「あと、盗んだだろうって言われた馴鹿の特徴も聞きたいんだが」
エリセイはもうひとつ、同席する村長に持ち掛けた。
「いやはや。牧夫でも、馴鹿を他の群れに入れられたら見分けられるか自信がないと言っていますよ」
こちらは諦め気味だ。
実際、消えた馴鹿をよそで見つけられたら何よりの無罪証明になるが、難しいから合議と相成ったのである。
そこに、革布の向こうから再び声が上がった。
「牧夫小屋の周りに、とても綺麗な毛皮の仔がいました。私は絵が得意なので、描いて差し上げます」
村のオメガは、エリセイの気遣いによって落ち着きを取り戻したようだ。
彼は隔離中、隣村の馴鹿を間近に見ていた。申し出に甘えることにする。
優しく燃える暖炉の火を眺め、しばし待つ。
「できました」
白くほっそりとした手に渡されたのは、以前書庫で見た本並に上手な絵だ。
「へえ、背側が灰色、腹側が茶に白い斑点か」
「はい。私を守るみたいに牧夫小屋に飛び込んできてくれたんです。犯人の剣の邪魔をしたから連れ去られたのかも」
「この仔もおまえさんの絵も、すごく印象的だ。助かるよ」
「いえ……『どうせオメガが誘った』で終わらせずに合議を開き、犯人を捜し続けてくださって、嬉しかったので。私のせいで村のみなが武器を取らないよう望みます」
エリセイに絵を褒められ、村のオメガの声がはじらう。
人たらしなエリセイに少しむっとしてしまった。
(場違いだし、我ながら心の狭い。鍛錬が足りないな)
エリセイのほうは、絵の描かれた羊皮紙を見てひとり頷き、懐に収める。
「裁判官さん方、チャガのお茶を淹れましたよ」
そろそろ暇しようとしたところ、村長夫人が盆を持ってやってきた。
器は息子のぶんもある。
と言うかチャガ茶は消炎などの薬効があるので、もともと彼のために用意したとみた。
よそ者が長居すると負担だろうから断ろうとしたが、
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名を言い当てられた。
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