8 / 9
救出と真相
しおりを挟む
一之瀬は現在は使われていないライブ会場に来ていた。
木崎智哉の告発電話が終わった直後、今まで切られていた智哉の携帯の電源が入れられていることが分かった。
すぐにそこからGPSで追跡し、彼が匿われている場所を特定した。
ライブ会場の周りは数十人もの警察官が包囲していた。
警察官の他には、智哉の父である木崎昭蔵、母の幸枝、そして兄の誠治。
さらには彼のクラスメイトである霧島幸一と本田桜、後輩の神崎さなえも一緒だった。
…犯人たちもバカじゃない。携帯の電源を入れたのはわざとだ。俺たちがここに来ているのも気付いているはずだ。
周りは緊迫した雰囲気に包まれていた。
合図があればすぐ突入する手はずになっている。
今にも合図が出そうな雰囲気だ。
その時。
ガチャ。
ライブ会場の入り口ドアが開いた。
なんと、出てきたのは誘拐された木崎智哉だった。
一之瀬は驚愕していた。
一之瀬だけではない。
周りにいる全ての人間が同じだった。
「犯人は中にいます。全員武装はしていません。僕も怪我ひとつしていません。」
智哉はそう言った。
「…全員突入!」
合図とともに警察官が一斉にライブ会場に入っていった。
智哉のもとにも数人の警察官がやって来た。
「智哉!」
兄の誠治が智哉のもとにやって来た。
誠治の後ろでは幸枝が智哉を見つめている。
昭蔵の姿は見当たらない。
「智哉…。」
「話は帰ってからにしよう。今は色々騒がしいから。」
そう言って智哉は誠治の横を通りすぎた。
「智哉!」
誠治は智哉を呼び止めた。
「たとえ何があっても、お前は俺の大事な弟だからな。」
智哉は振り返った。
誠治はまっすぐな眼で智哉を見つめていた。
智哉は微笑んでまた歩きだした。
工藤たち誘拐グループがライブ会場から出てきた。
警察ががっちり腕を掴んでいる。
パトカーに乗り込む前、智哉は工藤を見た。
工藤もそれに気づいた。
少しの間沈黙が続いた。
まるでそこだけ時間が止まっているようだった。
工藤は智哉に向かって微笑み、パトカーに乗り込んだ。
次に智哉のもとにやって来たのは、霧島幸一と本田桜だった。
「智哉」
「智くん」
幸一は微笑み、桜は心配そうな顔をしている。
「…昨日ぶり、くらいかな。」
智哉は笑ってそう言った。
幸一は笑って智哉の肩を叩いた。
桜も笑っていた。
ふと、智哉の目にもう1人の人物が写った。
「ちょっとごめん。」
智哉はそう言って二人の間を抜けていった。
彼の目の前にいたのは後輩の神崎さなえだった。
「先輩…。」
さなえは今にも泣きそうな顔をしていた。
「聞いたよ。俺のこと心配してくれたって。」
智哉はそう言ってさなえの頭を撫でた。
「…ありがとう。」
智哉がそう言うとさなえは泣きながら頷いた。
「松崎さん」
彼の前に現れたのは一之瀬だった。
「もしかして一之瀬さんですか?」
「ええ。」
二人はやっと対面した。
「…救急隊の方が呼んでいます。念のため身体検査をするそうです。落ちついたら事情をお聞きしたいのですがよろしいですか。」
「はい。」
智哉は歩きだした。
すると、智哉は立ち止まり一之瀬に向き直った。
「一之瀬さん。実は調べてほしい人、いや調べてほしい方がいるんですが。」
翌日、川沿いにある人物が立っていた。
「巽さん」
そんな人物の前に木崎智哉がやって来た。
川沿いに立っていたのは、木崎家の近所に住んでおり、智哉の良き理解者の1人である巽敬助だった。
「やっぱりここだったんですね。家に居なかったんで他に思い当たるところはここしかありませんでした。」
「智哉くん、体はもう大丈夫なのかい?」
「はい、もう平気です。」
智哉はそう言って敬助の隣に移動した。
「…犯人は素直に自供してるらしいです。全部自分達がやったことだって。」
「…そうかい。」
「けど、おかしいんですよね。彼らは明らかに誰かの指示を仰いでいる節がありました。それに彼らに殺人は無理です。」
「どうしてだい?」
「僕が50億円が燃える場面を携帯のライブ中継で見せられているとき、誘拐犯は4人全員いました。
園山さんが殺されたのはライブ中継の最中です。殺人が出来るわけがない。」
敬助は静かに話を聞いていた。
少しの沈黙のあと、敬助が口を開いた。
「…もう全て分かっているんだね。」
「…犯人の目的は身代金じゃない。園山さんと父を殺すこと。僕を誘拐したのは、目的が身代金じゃないことを印象づけるため。もし兄さんを誘拐していれば父はすんなりと身代金を払っていたでしょう。しかし、僕を誘拐しその存在を明らかにすれば社会的にも父を抹殺することができる。」
智哉が誘拐されたのは木崎昭蔵を陥れるため、そして殺害するためだったのだ。
「いつから僕が犯人だと分かったんだい?」
「…否定しないんですね。」
「確証があるから会いに来たんだろう?」
敬助は否定しなかった。
自分が犯人だと認めたのだ。
「誘拐犯の人が黒幕の人のことを『先生』と呼んでいました。僕の周りで先生と呼ばれる人は1人しか思い浮かびませんでした。それに僕の家族のことを詳しく知っている人は限られてますから。」
智哉はさらに言葉を続けた。
「48時間という時間設定をしながら序盤で身代金受け渡しをしたのは、時間内に園山さんと父を殺すための時間稼ぎと身代金を出し渋った場合の保険といったところでしょうか。」
「それもある。後はマスコミや報道各社の人間が誘拐事件を拡散し報道するための時間を作るためさ。
」
「報道する人間、拡散する人間が増えれば増えるだけ父は追い詰められますからね。」
智哉は納得した。
「そこまで分かっているなら動機も検討ついてるんだろう?」
「…警察の人に巽さんの娘の咲ちゃんが亡くなった経緯を調べていただきました。死因は心臓発作による心停止。問題はその心臓発作が起こった場所でした。車の通りの少ない山道。そしてその道路線上には父の別荘がありました。5年前には建設途中でしたが。咲ちゃんが亡くなったのも5年前。関連があると思いました。」
「…娘は普段から入退院を繰り返していたんだ。その日は久しぶりに外出の許可が出てね。娘と一緒にドライブをすることになったんだ。妻は残念ながら予定があってね。しかし、ドライブの最終にエンストを起こしてしまってね。しかも娘に発作が起こってしまったんだ。 」
「薬は持って無かったんですか?」
「その日は薬を持たすのを忘れてしまっていたんだ。娘と一緒にいれることに浮かれてしまっていたんだ。私は焦った。歩いて山を降りようと思っていたときだ。そこに車がやって来たんだ。」
「…まさかその車が。」
「ああ、木崎昭蔵の乗った車だ。」
「私は木崎に頼んだ。病院まで乗せていってくれと。するとやつは運転していた園山と会話を始めた。別荘を建てるうえで契約をしなければならずその時間に遅れるとかなんとか言っていた。話を終えた彼は財布を取り出し数十万の金をばらまいた。「それだけあれば診察を受けられるだろう。」と吐き捨てて。そうして車は去っていった。」
「……。」
「その1時間半後に救急車が来た。病院に着いた時にはもう息を引き取っていた。もう少し早く着いていたら助かっていたかもしれないと医者には言われた。そのあとだ。妻は体調を崩して1週間も経たないうちに亡くなってしまった。」
「それからずっと復讐することを考えてたんですね。」
「ああ。木崎家の近くに家を買うのは苦労したよ。1人で計画を実行するのは骨が折れる。だから協力してくれそうな人間を集めることにした。」
「それが工藤たちだった。彼らは父に恨みを持ってましたからね。身代金に火を付けた人たちも同じ恨みを持った人たちですよね。それで5年経った今計画を実行したんですね。」
「それも理由のひとつではある。けどもうひとつ理由があるんだ。」
「もうひとつの理由?」
「君だよ。智哉くん。」
智哉は疑問を浮かべた。
「君が木崎昭蔵の息子だということは君から聞くまで知らなかったんだ。最初聞いたときは驚いた。もう会うのを止めようかとも思った。けど君は彼とは違った。私に優しく接してくれた。まるで息子ができたようだったよ。」
「…だったらなぜ復讐を。」
「いつも娘の命日になると思い出すんだ。娘の笑った顔を。家族の楽しかった日々を。でももうあの日々は戻ってこない。だったら私にできることは、娘や妻の無念を晴らすことしかできなかった。」
敬助は涙をこらえながらそう言った。
「最後にひとつ聞きたいんですが、どうやって父を殺すつもりだったんですか?」
「あれだけの騒ぎを起こせばマスコミは黙っていない。必ず彼の周りに集まってくる。その騒ぎに乗じて刺し殺すつもりだった。」
「ずいぶん無茶な作戦ですね。」
「元から全てが終わったら自首するつもりだったからね。そこまで複雑な方法をとる必要もなかったんだ。」
智哉は敬助を真っ直ぐ見つめた。
「娘さんのこと、父に変わり謝罪します。申し訳ありませんでした。」
智哉は深々と頭を下げた。
「けど、やっぱり僕は貴方に復讐をしてほしくなかった。僕にとって貴方は大事な人の1人です。そんな人が居なくなるのは寂しいですよ。」
智哉は涙を流しながらそう言った。
その言葉に敬助は唇を噛み泣いた。
その後、敬助は警察に出頭した。
こうして、誘拐事件は幕を閉じたのである。
木崎智哉の告発電話が終わった直後、今まで切られていた智哉の携帯の電源が入れられていることが分かった。
すぐにそこからGPSで追跡し、彼が匿われている場所を特定した。
ライブ会場の周りは数十人もの警察官が包囲していた。
警察官の他には、智哉の父である木崎昭蔵、母の幸枝、そして兄の誠治。
さらには彼のクラスメイトである霧島幸一と本田桜、後輩の神崎さなえも一緒だった。
…犯人たちもバカじゃない。携帯の電源を入れたのはわざとだ。俺たちがここに来ているのも気付いているはずだ。
周りは緊迫した雰囲気に包まれていた。
合図があればすぐ突入する手はずになっている。
今にも合図が出そうな雰囲気だ。
その時。
ガチャ。
ライブ会場の入り口ドアが開いた。
なんと、出てきたのは誘拐された木崎智哉だった。
一之瀬は驚愕していた。
一之瀬だけではない。
周りにいる全ての人間が同じだった。
「犯人は中にいます。全員武装はしていません。僕も怪我ひとつしていません。」
智哉はそう言った。
「…全員突入!」
合図とともに警察官が一斉にライブ会場に入っていった。
智哉のもとにも数人の警察官がやって来た。
「智哉!」
兄の誠治が智哉のもとにやって来た。
誠治の後ろでは幸枝が智哉を見つめている。
昭蔵の姿は見当たらない。
「智哉…。」
「話は帰ってからにしよう。今は色々騒がしいから。」
そう言って智哉は誠治の横を通りすぎた。
「智哉!」
誠治は智哉を呼び止めた。
「たとえ何があっても、お前は俺の大事な弟だからな。」
智哉は振り返った。
誠治はまっすぐな眼で智哉を見つめていた。
智哉は微笑んでまた歩きだした。
工藤たち誘拐グループがライブ会場から出てきた。
警察ががっちり腕を掴んでいる。
パトカーに乗り込む前、智哉は工藤を見た。
工藤もそれに気づいた。
少しの間沈黙が続いた。
まるでそこだけ時間が止まっているようだった。
工藤は智哉に向かって微笑み、パトカーに乗り込んだ。
次に智哉のもとにやって来たのは、霧島幸一と本田桜だった。
「智哉」
「智くん」
幸一は微笑み、桜は心配そうな顔をしている。
「…昨日ぶり、くらいかな。」
智哉は笑ってそう言った。
幸一は笑って智哉の肩を叩いた。
桜も笑っていた。
ふと、智哉の目にもう1人の人物が写った。
「ちょっとごめん。」
智哉はそう言って二人の間を抜けていった。
彼の目の前にいたのは後輩の神崎さなえだった。
「先輩…。」
さなえは今にも泣きそうな顔をしていた。
「聞いたよ。俺のこと心配してくれたって。」
智哉はそう言ってさなえの頭を撫でた。
「…ありがとう。」
智哉がそう言うとさなえは泣きながら頷いた。
「松崎さん」
彼の前に現れたのは一之瀬だった。
「もしかして一之瀬さんですか?」
「ええ。」
二人はやっと対面した。
「…救急隊の方が呼んでいます。念のため身体検査をするそうです。落ちついたら事情をお聞きしたいのですがよろしいですか。」
「はい。」
智哉は歩きだした。
すると、智哉は立ち止まり一之瀬に向き直った。
「一之瀬さん。実は調べてほしい人、いや調べてほしい方がいるんですが。」
翌日、川沿いにある人物が立っていた。
「巽さん」
そんな人物の前に木崎智哉がやって来た。
川沿いに立っていたのは、木崎家の近所に住んでおり、智哉の良き理解者の1人である巽敬助だった。
「やっぱりここだったんですね。家に居なかったんで他に思い当たるところはここしかありませんでした。」
「智哉くん、体はもう大丈夫なのかい?」
「はい、もう平気です。」
智哉はそう言って敬助の隣に移動した。
「…犯人は素直に自供してるらしいです。全部自分達がやったことだって。」
「…そうかい。」
「けど、おかしいんですよね。彼らは明らかに誰かの指示を仰いでいる節がありました。それに彼らに殺人は無理です。」
「どうしてだい?」
「僕が50億円が燃える場面を携帯のライブ中継で見せられているとき、誘拐犯は4人全員いました。
園山さんが殺されたのはライブ中継の最中です。殺人が出来るわけがない。」
敬助は静かに話を聞いていた。
少しの沈黙のあと、敬助が口を開いた。
「…もう全て分かっているんだね。」
「…犯人の目的は身代金じゃない。園山さんと父を殺すこと。僕を誘拐したのは、目的が身代金じゃないことを印象づけるため。もし兄さんを誘拐していれば父はすんなりと身代金を払っていたでしょう。しかし、僕を誘拐しその存在を明らかにすれば社会的にも父を抹殺することができる。」
智哉が誘拐されたのは木崎昭蔵を陥れるため、そして殺害するためだったのだ。
「いつから僕が犯人だと分かったんだい?」
「…否定しないんですね。」
「確証があるから会いに来たんだろう?」
敬助は否定しなかった。
自分が犯人だと認めたのだ。
「誘拐犯の人が黒幕の人のことを『先生』と呼んでいました。僕の周りで先生と呼ばれる人は1人しか思い浮かびませんでした。それに僕の家族のことを詳しく知っている人は限られてますから。」
智哉はさらに言葉を続けた。
「48時間という時間設定をしながら序盤で身代金受け渡しをしたのは、時間内に園山さんと父を殺すための時間稼ぎと身代金を出し渋った場合の保険といったところでしょうか。」
「それもある。後はマスコミや報道各社の人間が誘拐事件を拡散し報道するための時間を作るためさ。
」
「報道する人間、拡散する人間が増えれば増えるだけ父は追い詰められますからね。」
智哉は納得した。
「そこまで分かっているなら動機も検討ついてるんだろう?」
「…警察の人に巽さんの娘の咲ちゃんが亡くなった経緯を調べていただきました。死因は心臓発作による心停止。問題はその心臓発作が起こった場所でした。車の通りの少ない山道。そしてその道路線上には父の別荘がありました。5年前には建設途中でしたが。咲ちゃんが亡くなったのも5年前。関連があると思いました。」
「…娘は普段から入退院を繰り返していたんだ。その日は久しぶりに外出の許可が出てね。娘と一緒にドライブをすることになったんだ。妻は残念ながら予定があってね。しかし、ドライブの最終にエンストを起こしてしまってね。しかも娘に発作が起こってしまったんだ。 」
「薬は持って無かったんですか?」
「その日は薬を持たすのを忘れてしまっていたんだ。娘と一緒にいれることに浮かれてしまっていたんだ。私は焦った。歩いて山を降りようと思っていたときだ。そこに車がやって来たんだ。」
「…まさかその車が。」
「ああ、木崎昭蔵の乗った車だ。」
「私は木崎に頼んだ。病院まで乗せていってくれと。するとやつは運転していた園山と会話を始めた。別荘を建てるうえで契約をしなければならずその時間に遅れるとかなんとか言っていた。話を終えた彼は財布を取り出し数十万の金をばらまいた。「それだけあれば診察を受けられるだろう。」と吐き捨てて。そうして車は去っていった。」
「……。」
「その1時間半後に救急車が来た。病院に着いた時にはもう息を引き取っていた。もう少し早く着いていたら助かっていたかもしれないと医者には言われた。そのあとだ。妻は体調を崩して1週間も経たないうちに亡くなってしまった。」
「それからずっと復讐することを考えてたんですね。」
「ああ。木崎家の近くに家を買うのは苦労したよ。1人で計画を実行するのは骨が折れる。だから協力してくれそうな人間を集めることにした。」
「それが工藤たちだった。彼らは父に恨みを持ってましたからね。身代金に火を付けた人たちも同じ恨みを持った人たちですよね。それで5年経った今計画を実行したんですね。」
「それも理由のひとつではある。けどもうひとつ理由があるんだ。」
「もうひとつの理由?」
「君だよ。智哉くん。」
智哉は疑問を浮かべた。
「君が木崎昭蔵の息子だということは君から聞くまで知らなかったんだ。最初聞いたときは驚いた。もう会うのを止めようかとも思った。けど君は彼とは違った。私に優しく接してくれた。まるで息子ができたようだったよ。」
「…だったらなぜ復讐を。」
「いつも娘の命日になると思い出すんだ。娘の笑った顔を。家族の楽しかった日々を。でももうあの日々は戻ってこない。だったら私にできることは、娘や妻の無念を晴らすことしかできなかった。」
敬助は涙をこらえながらそう言った。
「最後にひとつ聞きたいんですが、どうやって父を殺すつもりだったんですか?」
「あれだけの騒ぎを起こせばマスコミは黙っていない。必ず彼の周りに集まってくる。その騒ぎに乗じて刺し殺すつもりだった。」
「ずいぶん無茶な作戦ですね。」
「元から全てが終わったら自首するつもりだったからね。そこまで複雑な方法をとる必要もなかったんだ。」
智哉は敬助を真っ直ぐ見つめた。
「娘さんのこと、父に変わり謝罪します。申し訳ありませんでした。」
智哉は深々と頭を下げた。
「けど、やっぱり僕は貴方に復讐をしてほしくなかった。僕にとって貴方は大事な人の1人です。そんな人が居なくなるのは寂しいですよ。」
智哉は涙を流しながらそう言った。
その言葉に敬助は唇を噛み泣いた。
その後、敬助は警察に出頭した。
こうして、誘拐事件は幕を閉じたのである。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる