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Phase Ⅱ
Longhorn beetle
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ウェルバーは第4コロニーの木こりを見送った後、境界線である土手とそのすぐ向こう側の木に寄りかかり倒れた木の上へと登り、素手で折れそうな枝たちを回収していった。ちょうどいい釜土の焚火として今持ち帰れる適度な太さを物色していく。
枯れ落ちた枝葉でも焚火や篝火として使うことも可能だが、雨に濡れ腐り、虫に食われていった木材は可燃性ガスが発生せずに逆に火を消してしまう結果になることも多く、そしてその後の炭にもならずとにかく効率が悪いのである。出来れば木が生きているうちに伐採し、適切な乾燥処置を施すことで良い火を起こせる材料となる。暖房用の服や毛布、そして設備も配給されるがそういった器具や装置を使うと人体に良くないということも、長年の経験で各地の長老や医師、シャーマン達に伝わっている。故に昨今では天然素材の環境や食事、生活が見直されてきていた。
天然の食材の中で今、第6、第3コロニー周辺で密やかに流行っている美食の一つ「カミキリムシの幼虫」は多くの人に好まれ、よく各地の儀式や振舞、おもてなしとして重宝されている。一部ではその幼虫の繁殖を試みてはいるが、木の内部を掘って卵を産む習性が多くの木をダメにしてしまうという面もあり、専門家は試行錯誤している最中だ。
いつもウェルバーも木材の採取の際にこの幼虫もついでに探す様にしていた。彼らの大好物でもある。
カミキリムシは別名「鉄砲虫」とも言われ、木にまるで鉄砲で撃たれた痕のように穴を開けながら木を食し、その深部に卵を産み付ける。産卵数は約200個と多く、長く放置していると一本丸まる木をダメにしてしまうので出来るだけ木々を守る意味でも駆除として採取していった方が木の保全視点では良い行いだった。その穴は内部から木屑と糞で蓋をするように塞いではいるが、よく見ればその痕跡は見つけることができる。そしてぽっかりと開いた穴だとしても、他にまだ羽化していない幼虫が居る可能性が高いため、探す意義はあるのだ。
切り倒されて斜めになった木の枝を拝借しながら、その穴を確認していく。しかし、倒れた木にカミキリムシの穴は無かった。
土手は張られている縄の境界線の少し手前に作られていて、まだ倒木された木を登って行ってもその線を越える訳では無かったので、もう少しだけウェルバーは倒れた木の上を進む。
倒木の中腹辺りで境界線越えの木に引っ掛かり、枝葉が絡まっているので超えた木の枝を掻き分けて境界線の木まで届いた。
下を見る限りギリギリ、ウェルバーの身体は出ていない。内心は少し冷や汗ものだったが、その先にぽっかりと口を開けた穴を見つけたので、どうしてもライトの手土産として幼虫を持って帰りたかった。
腰ひもに据えた小さな手斧を手にし、穴が開いた木に手斧を縦に食い込ませる。左右に斧を動かして木を木目に沿って裂き割っていく。何度か斧を振り降ろし木を割っていくと、穴の奥から出てきたモノは白い幼虫の姿ではなく黒い何かであった。
枯れ落ちた枝葉でも焚火や篝火として使うことも可能だが、雨に濡れ腐り、虫に食われていった木材は可燃性ガスが発生せずに逆に火を消してしまう結果になることも多く、そしてその後の炭にもならずとにかく効率が悪いのである。出来れば木が生きているうちに伐採し、適切な乾燥処置を施すことで良い火を起こせる材料となる。暖房用の服や毛布、そして設備も配給されるがそういった器具や装置を使うと人体に良くないということも、長年の経験で各地の長老や医師、シャーマン達に伝わっている。故に昨今では天然素材の環境や食事、生活が見直されてきていた。
天然の食材の中で今、第6、第3コロニー周辺で密やかに流行っている美食の一つ「カミキリムシの幼虫」は多くの人に好まれ、よく各地の儀式や振舞、おもてなしとして重宝されている。一部ではその幼虫の繁殖を試みてはいるが、木の内部を掘って卵を産む習性が多くの木をダメにしてしまうという面もあり、専門家は試行錯誤している最中だ。
いつもウェルバーも木材の採取の際にこの幼虫もついでに探す様にしていた。彼らの大好物でもある。
カミキリムシは別名「鉄砲虫」とも言われ、木にまるで鉄砲で撃たれた痕のように穴を開けながら木を食し、その深部に卵を産み付ける。産卵数は約200個と多く、長く放置していると一本丸まる木をダメにしてしまうので出来るだけ木々を守る意味でも駆除として採取していった方が木の保全視点では良い行いだった。その穴は内部から木屑と糞で蓋をするように塞いではいるが、よく見ればその痕跡は見つけることができる。そしてぽっかりと開いた穴だとしても、他にまだ羽化していない幼虫が居る可能性が高いため、探す意義はあるのだ。
切り倒されて斜めになった木の枝を拝借しながら、その穴を確認していく。しかし、倒れた木にカミキリムシの穴は無かった。
土手は張られている縄の境界線の少し手前に作られていて、まだ倒木された木を登って行ってもその線を越える訳では無かったので、もう少しだけウェルバーは倒れた木の上を進む。
倒木の中腹辺りで境界線越えの木に引っ掛かり、枝葉が絡まっているので超えた木の枝を掻き分けて境界線の木まで届いた。
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腰ひもに据えた小さな手斧を手にし、穴が開いた木に手斧を縦に食い込ませる。左右に斧を動かして木を木目に沿って裂き割っていく。何度か斧を振り降ろし木を割っていくと、穴の奥から出てきたモノは白い幼虫の姿ではなく黒い何かであった。
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