『Dystopia 25』 ~楽園~

シルヴァ・レイシオン

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Phase Ⅱ

Old tales

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「・・・これはぁぁぁ」

「見た事ありますか、長老!」

 ライトとウェルバーの二人は、第6コロニーで長老と呼ばれている最年長者の元へとやってきた。そして見たことのない例の黒い物体を見せる。

「あぁあぁ、少し形状や大きさは違うがのぉ。二回目のフロア抗争の時に・・・そん時に見た。この丸いとこがそっくりじゃ」

「そ、そうなんですね。どこでこれを?長老も森ですか??」

「森??いやいや・・・おぬしら、チェバラ氏の子達だからこそ言うんじゃが・・・まだあ奴め、見つかっとらんのか??・・・では、何らかのヒントになるかもしれん。これから言う話は絶対に他言無用、秘密にせいよ、でないとおぬしらの命も危うくなる」

「「はい!」分かりました」

「あん時は・・・そう、配給が降りてこなくなって一か月ほど経ったころじゃ。わしらはもう蓄えも無くなり待ってられず、違法行為じゃったが様々な工具を手に上への扉や檻を破って上層階へと乗り込んだ・・・階段を上り二階フロアへと出た先には下への配給途中だった物が各フロア分、8つに分かれそのまま放置されていた。缶詰や乾燥させた物以外は全てが腐り、そこら中に腐敗臭が充満しわしらは全員がその場で吐いた」

「「!?」え・・・ちょ、長老は上層階へと行ったことがあったのですか?!」

「・・・あぁ。わしはあの時、上にはじゃ。チェバラからどこまで聞いとるのかは知らんが、わしみたく下へと引き返えした当時のレジスタンス仲間はもう、みんな死んでしもうた。恐らく、生きているのは知る限りわしだけじゃ」

 ウェルバーとライトは何も言わず、黙って長老の話を聞いている。

「今までわしがこのことを黙ってきたのは、当時の仲間が次々と『変死』していったからにある。ある日、寝るとそのまま起きてこなくなる者や森で原因不明な事故に遭ったり、行方が分からなくなった者もいる。そう、今回のチェバラのようにな」

「長老は、先生が居なくなった原因を知っているのですか?!」

「いや・・・消えた理由を知っているのではない。上の事情を何らかの経緯であれ知った人間がことごとく、いつの間にか様々な方法で消えるという事実だけが残っとるということだけじゃ」

「・・・しかし、先生も長老も、大分と長くこうやって過ごしてきたではありませんか。それが原因とは言い切れないのではないですか?」

「・・・わしは・・・見てしまったんじゃ。上層階で、あの光景を・・・・・・」

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