『Dystopia 25』 ~楽園~

シルヴァ・レイシオン

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Phase XIV

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「・・・ぷっはぁぁぁぁーー臭っせぇ!」

 ウェルバーは小屋へと入るや否や、勢いよく豚の被り物を脱ぎ捨てて大きく深呼吸する。

「ちょっと、これも一応ちゃんとした食材なんだから」

 レイアはウェルバーが脱ぎ捨てた豚の頭の皮を拾って、対応してくれたノーマッドへ丁寧にお礼を言いながら返した。

「・・・で、この人は見内の人ってことか?」

「いいえ、全く関係ないよ」

「ご両親とかがいるのなら、挨拶ぐらいはしなきゃだよな」

「・・・居ないから、大丈夫」

「・・・え?」

「私、捨てられていたのよ」

「・・・マジ??」

「正確には、第3コロニーでんだけどね。母は私を生む時に死んじゃって、父親は誰か分からない。その時の『団長』に育てられてたんだけど、遊牧していくってずっとバタバタして忙しないじゃない?そんな作業中に私がどっか勝手に遊びに行っちゃって、迷子になって、そのまま子を亡くしたチーターに攫われて、今に至るのよ」

「・・・いや、サラッとそんなとんでもないこと言わないでよ」

「あ、大丈夫よ、気にしてないから。色々あって私を誘拐した育ての親もし、団長とはその後から良い取引させて貰ったし」

「・・・おい、だからサラッと言うなって!」

「今の団長とも仲が良くなってね。色々と女帝の間はお世話になったわ。そのお陰でやれてたのもあったし」

「そ、そうか・・・まぁ、大変だったんだな」

「・・・あ、団長ー!ありがとうね、上手く行ったわ」

 団長と呼ばれているノーマッドの長がやってきた。

「おお、レイア、元気にしとったか?」

「ええ、お陰様で。って言っても、もう女帝じゃなくなっちゃったからさぁ、ごめんねぇ、もう出来なくてさ」

 ウェルバーは「根回し」の単語で目が点となるが、二人の会話の邪魔をしないようにその場は黙っている。

「ええよええよ、十分良くしてもろたで。こっちもお陰で家族も増えて大助かりだで」

 ノーマッドはフォレスターと同じく、女性不足が深刻化していた。

 コロニーにも寄るが、コロニアの多くの世界にて家畜農家や第7の野菜農業という‟人を維持する作業仕事”は肉体的に過酷な力仕事の部類であり、女性でそれを志願する者が徐々に少なくなっていた。他のコロニーの話を聞いた者はコロニー移動をする人が増えてしまい、レイアは裏で第3の行き場を失った女性の亡命や逃亡先として、第4だけでなくノーマッド達へもあっ旋をしていた。

 こういった繋がりをきっかけに、レイアが徐々に中立派へと考え方が変わって行った背景でもある。

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