『Dystopia 25』 ~楽園~

シルヴァ・レイシオン

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Phase XV

Central floor Uninvited Guest

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「・・・ちょっと、あなた達」

 途方に暮れていたライトとサルヒコは、食堂で会議とは言えない会話の無い話し合いをしようとやってきていた所を一人の女性に声をかけられた。

「あ・・・は、はい?」

 二人は衝撃的な光景を目の当たりにしたのと消えた謎の男の出来事に、まるで狐か狸に化かされたかのような非現実感に陥り、警戒を怠っていた。
 例え子供も居てそれに紛れたように思えたが、この上層階の子供も多くはふくよかな出で立ちであり、子供基準としての中肉中背以下の者は大人を含めて見たことが無い。
 二人はストレスからも胃からこみ上げてくる物があり、新鮮な果物を食べるために食堂の端で『アルムカンナ』と呼ばれる顔を隠すベールを取っていたのだ。
 ここの者の大半が他者や様々なものに対して無関心な振る舞いをしていたとしても、流石にヤバいと焦り直ぐにアルムカンナで隠そうとするが明らかに手遅れだった。

「ちょっと、来て頂ける?」

 二人は目を見合わせ、その意図と状況が読めずにいた。
 その上層階民だと思われる者は若い女性のようで、その声や所作に敵意はないように思える。それに何かがあったとしても女性一人であればいざという時にも何とか逃げれる、と一瞬、考えた。

 二人の隠しきれない細やかな動揺と狼狽が見て取れる状況で、この女性は革新的な一言を囁くように漏らす。 

「チェバラ・・・・・・」
「「!?!?」」

 探し人で意中でもあるこの場では意外な名をここの者らしき人物から聞いて、直ぐに二人は驚きと共に同時に頷き、この女性に着いて行くことにした。

 上層階内部から一度ここでは唯一、外と言ってもいいエリアである広大な屋上に上がったこの目の前に歩く女性のその足取りは、迷いも戸惑いもなく歩み進め無言でここの住人であることには間違いはないと所作で語っている。

《なぁ、どう思う?罠だったらヤバいぞ》

 サルヒコがライトの脇から囁く。

《最悪、二手に分かれて素早く逃げよう。ここの人から走って逃げることは簡単なように思える。再度の落ち合い場所は・・・あの牢屋の一番ヤバイ部屋の裏側の階段前ってことでどう?》

《わかった。確かに、あそこ周辺はどこよりも人の気配が少なかったしな。ここの人でも流石にあの光景は見たくはないんだろう》

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