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タイムエイジマシンの設計図
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とくに用事はなかったけれど、ぼくとデビルは茶トラ先生の実験室へ遊びに行っていて、うだうだと茶トラ先生の「きちんとした科学的な議論」を聞いたり、ばかばかしい昔話を聞いたり、はたまた茶トラ先生がかつて教授をやっていた大学の「ばかたれども」の悪口を聞いたりしながら楽しく過ごしていた。
だけど考えてみると、これはなんだか、やけに見覚えのあるシーンだ。
そしてこういうのを「十年一日」というのだ。
そしてこういうとき、なぜか突然、タイムエイジマシンのカーテンが開き、これまた突然、妹の亜里沙が11歳の姿で、だぶだぶの服を着て…、と思ったけれど残念ながらその日、妹は出てこなかった。
だけど突然出てくる人は、たしかあと一人いた。
そうだ。それは未来の茶トラ先生だ!
考えてみると、そのとき未来の茶トラ先生は、こちらの茶トラ先生に開発を引き継いでくれとか言って、火星行きスワンボートの開発を豪快に投げ出し、そして開発中の設計図を豪快に置いて行った。
それはいいのだけど、なぜかそのことを思い出したぼくは突然、これはもう発作的に、タイムエイジマシンの設計図とやらが見たくなったんだ。
スワンボートの設計図があるのだから、タイムエイジマシンの設計図がないわけがない!
「ねえねえ茶トラ先生、タイムエイジマシンの設計図を見せて!」
「設計図? それは全部でお前さんの背丈ほどもあるが…」
「そんなに? じゃ、アウトラインとか、ダイジェストみたいな、つまり『簡単設計図』でもいいよ。それでええと、数ページ分くらいでいいから」
「簡単設計図? まあ、最初の大まかなプランを書いたものならとってある。まあ見せてやってもいいが、それは小学生にはとてもむつかしいなものだ。しかしお前さんが中学生、高校生と成長していけばきっと理解できるはずだから、お前さんにわたしておいてもいいが」
「やった!」
それで、茶トラ先生は家の奥へ行き、ごそごそといろいろ探し物をして、それから古びた何枚かの紙を持ってきた。
「これはわしが最初にタイムエイジマシンのアイディアを思い付いたときに、走り書きしたものだ。ある日突然、不思議な夢を見て、それはタイムエイジマシンという壮大なアイディアで、それから目が覚めて、そして数枚の紙に走り書きしたのだ。だがこれらの紙には、タイムエイジマシンのアイディアのほとんどが書いてある。しかしわしはすでに、タイムエイジマシンを完成しておるから、もはやこの紙は必要ない。だからお前さんに出会った記念に、これらの紙をお前さんにくれてやってもいい」
「それはありがとう。大切に持っておくよ」
それから茶トラ先生は、それらの紙をきれいに折りたたんで封筒に入れ、ぼくに手渡してくれた。
「まあ、お前さんの頭脳なら、中学生で理解できるかもしれんが」
それでぼくはそれを受け取り、折りたたんでとりあえずズボンのポケットに入れた。
それからまたみんなで、タイムエイジマシンなんかの話をしていると、ふとデビルがこんなことを言い出したんだ。
「タイムエイジマシン、ええとつまり、タイムマシンは、未来もだけど、過去へも行けるんだろう?」
だけど考えてみると、これはなんだか、やけに見覚えのあるシーンだ。
そしてこういうのを「十年一日」というのだ。
そしてこういうとき、なぜか突然、タイムエイジマシンのカーテンが開き、これまた突然、妹の亜里沙が11歳の姿で、だぶだぶの服を着て…、と思ったけれど残念ながらその日、妹は出てこなかった。
だけど突然出てくる人は、たしかあと一人いた。
そうだ。それは未来の茶トラ先生だ!
考えてみると、そのとき未来の茶トラ先生は、こちらの茶トラ先生に開発を引き継いでくれとか言って、火星行きスワンボートの開発を豪快に投げ出し、そして開発中の設計図を豪快に置いて行った。
それはいいのだけど、なぜかそのことを思い出したぼくは突然、これはもう発作的に、タイムエイジマシンの設計図とやらが見たくなったんだ。
スワンボートの設計図があるのだから、タイムエイジマシンの設計図がないわけがない!
「ねえねえ茶トラ先生、タイムエイジマシンの設計図を見せて!」
「設計図? それは全部でお前さんの背丈ほどもあるが…」
「そんなに? じゃ、アウトラインとか、ダイジェストみたいな、つまり『簡単設計図』でもいいよ。それでええと、数ページ分くらいでいいから」
「簡単設計図? まあ、最初の大まかなプランを書いたものならとってある。まあ見せてやってもいいが、それは小学生にはとてもむつかしいなものだ。しかしお前さんが中学生、高校生と成長していけばきっと理解できるはずだから、お前さんにわたしておいてもいいが」
「やった!」
それで、茶トラ先生は家の奥へ行き、ごそごそといろいろ探し物をして、それから古びた何枚かの紙を持ってきた。
「これはわしが最初にタイムエイジマシンのアイディアを思い付いたときに、走り書きしたものだ。ある日突然、不思議な夢を見て、それはタイムエイジマシンという壮大なアイディアで、それから目が覚めて、そして数枚の紙に走り書きしたのだ。だがこれらの紙には、タイムエイジマシンのアイディアのほとんどが書いてある。しかしわしはすでに、タイムエイジマシンを完成しておるから、もはやこの紙は必要ない。だからお前さんに出会った記念に、これらの紙をお前さんにくれてやってもいい」
「それはありがとう。大切に持っておくよ」
それから茶トラ先生は、それらの紙をきれいに折りたたんで封筒に入れ、ぼくに手渡してくれた。
「まあ、お前さんの頭脳なら、中学生で理解できるかもしれんが」
それでぼくはそれを受け取り、折りたたんでとりあえずズボンのポケットに入れた。
それからまたみんなで、タイムエイジマシンなんかの話をしていると、ふとデビルがこんなことを言い出したんだ。
「タイムエイジマシン、ええとつまり、タイムマシンは、未来もだけど、過去へも行けるんだろう?」
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