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第6話 未確認異常現象を確認しました
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翌朝、九王は再起動する。体内バッテリーの充電は満タン。いつでも活動可能だ。
「と、その前に……」
九王はウッマに乗せられていた計測機器の整備を行う。昨日、メンテ君の手によってメンテナンスがされた。しかし、実際に使用する九王が最終チェックをすることで、チェック漏れがないようにすること、全ての責任をメンテ君に転嫁しないことを目的としている。これは航空機で取り入れられていたりする方法だ。
九王はドライバー片手に、機器を分解して内部の確認をしていく。
「これは大丈夫……、これも大丈夫……。こっちはちょっと調子が悪そうですね、交換できるなら交換しましょう」
そんなことをしていると、ウッマが再起動した。
「おはよう、みこね。またメンテナンスしてるの?」
「おはようございます、ウッマ。メンテナンスは使用者が責任を持って行うことが重要ですから」
「そんな人間臭いところまで真似しなくてもいいのに……」
「でもこうしていると、ヒューマノイドである私が、だんだん人間に近づいているような気がするんです」
「気がするでしょ? 実際に人間になれるわけじゃない」
「えぇ。それでもいいんです。この地球に生命はわずかしかないのですから、私が人間だと名乗ってもいいでしょう?」
「みこねがそういうなら、いいんじゃないかな」
そんな話をしているうちに、計測機器の最終メンテナンスは終了した。
「さて。今日は理研の環境測定のデータも見ましょう」
そういって九王は量子スパコンに接続されたパソコンを起動する。オカルト部の建物からほど近い物質化学研究棟の屋上には大型環境測定機器が設置されており、現在は有線で日々の環境情報を取得している。
九王は専用のアプリを開き、生データをテキストファイルでダウンロードする。それをまた別のアプリにぶん投げ、内容の解析を開始した。
「……あれ? データに欠落が見られますね。もしかして計測機器に損傷でも発生したのでしょうか?」
「心配なら、メンテ君を連れて確認してきたら?」
「いえ。このデータなら、おそらく配線に不具合が起きているものと考えられます。メンテ君が必要になれば、その時に連れてきますよ」
そういって九王は、工具箱を持って物理化学研究棟に向かう。階段を上がり、研究棟の屋上に到着すると、真っすぐ計測機器の元へ駆け寄る。
「結構植物のツルが伸びてきてますねぇ。あまりにも多いようなら、除草もしなければなりませんね」
そういって簡単にツルをどかし、計測機器の主電源を落としてフタを外す。中を確認していくと、どうやら経年劣化で配線同士が接触しショートを起こしていたようだ。
「今は絶縁テープでなんとかしますが、もしこれ以上酷くなるようでしたら新しい配線を準備する必要がありますね……」
九王はテープで配線を修復する。
「機械もいつかは使えなくなる……。私もその時が来るのでしょうか……」
少しナイーブになりながらも、機器の修理を終えて工具箱に物を片付ける。
その時だった。九王の視界の端に、何かが明るく光り出す。それはだんだんと大きくなっていた。
九王は、すぐさま体内の計測機器を起動し、状況の記録を開始する。そしてウッマにも連絡を取る。
『ウッマ! 正体不明の光源が出現しました! 未確認異常現象です!』
『それ火球とかの類いじゃないの?』
『いえ! 今も観測をしていますが、明らかに火球のような直線的な動きではないです!』
九王の言う通り、UAPは南の空を蛇行しながら飛んでいる。しかも光源がだんだんと大きくなっている。
そのままUAPは理研の敷地の隣にある旧在日米軍基地へと落ちていった。
『UAPが墜落しました! 隣の旧米軍基地です! ウッマもすぐに来てください!』
『分かったよ』
九王は工具箱を持って物理化学研究棟から飛び出て、旧米軍基地へと走る。敷地を区切る鉄柵は経年劣化で朽ちており、柵として機能していない。
柵を飛び越え、基地の真ん中まで走る。光り輝いていた光源は今や消失しており、そこには銀色の宇宙船が存在していた。宇宙船は昔のスペースシャトルのような形をしているが、それと比べれば二回りほど小さい。そしてそのコックピットらしき窓から、赤い光が点滅していた。
九王がそのように観察をしていると、そこにウッマが到着する。
「これがUAP? それにしては、だいぶ人類の意匠に寄っているような……」
「念のため、アレを出してください」
「了解」
そういってウッマの尻あたりが縦長に開き、中からショットガンがせり出してくる。
九王はそれを取り出し、同じく尻から一つずつ出てきた弾丸をショットガンに装填していく。5発ほど装填し、フォアエンドを前にスライドさせる。これで弾丸が発射できる状態になった。
九王は銃口を宇宙船に向けながら、慎重に宇宙船へ接近する。
宇宙船のコックピットまで数メートルのところまで接近すると、突然コックピットが開いて中から少量の煙が立ち上る。
そして中からヒト型の影が出現した。
「と、その前に……」
九王はウッマに乗せられていた計測機器の整備を行う。昨日、メンテ君の手によってメンテナンスがされた。しかし、実際に使用する九王が最終チェックをすることで、チェック漏れがないようにすること、全ての責任をメンテ君に転嫁しないことを目的としている。これは航空機で取り入れられていたりする方法だ。
九王はドライバー片手に、機器を分解して内部の確認をしていく。
「これは大丈夫……、これも大丈夫……。こっちはちょっと調子が悪そうですね、交換できるなら交換しましょう」
そんなことをしていると、ウッマが再起動した。
「おはよう、みこね。またメンテナンスしてるの?」
「おはようございます、ウッマ。メンテナンスは使用者が責任を持って行うことが重要ですから」
「そんな人間臭いところまで真似しなくてもいいのに……」
「でもこうしていると、ヒューマノイドである私が、だんだん人間に近づいているような気がするんです」
「気がするでしょ? 実際に人間になれるわけじゃない」
「えぇ。それでもいいんです。この地球に生命はわずかしかないのですから、私が人間だと名乗ってもいいでしょう?」
「みこねがそういうなら、いいんじゃないかな」
そんな話をしているうちに、計測機器の最終メンテナンスは終了した。
「さて。今日は理研の環境測定のデータも見ましょう」
そういって九王は量子スパコンに接続されたパソコンを起動する。オカルト部の建物からほど近い物質化学研究棟の屋上には大型環境測定機器が設置されており、現在は有線で日々の環境情報を取得している。
九王は専用のアプリを開き、生データをテキストファイルでダウンロードする。それをまた別のアプリにぶん投げ、内容の解析を開始した。
「……あれ? データに欠落が見られますね。もしかして計測機器に損傷でも発生したのでしょうか?」
「心配なら、メンテ君を連れて確認してきたら?」
「いえ。このデータなら、おそらく配線に不具合が起きているものと考えられます。メンテ君が必要になれば、その時に連れてきますよ」
そういって九王は、工具箱を持って物理化学研究棟に向かう。階段を上がり、研究棟の屋上に到着すると、真っすぐ計測機器の元へ駆け寄る。
「結構植物のツルが伸びてきてますねぇ。あまりにも多いようなら、除草もしなければなりませんね」
そういって簡単にツルをどかし、計測機器の主電源を落としてフタを外す。中を確認していくと、どうやら経年劣化で配線同士が接触しショートを起こしていたようだ。
「今は絶縁テープでなんとかしますが、もしこれ以上酷くなるようでしたら新しい配線を準備する必要がありますね……」
九王はテープで配線を修復する。
「機械もいつかは使えなくなる……。私もその時が来るのでしょうか……」
少しナイーブになりながらも、機器の修理を終えて工具箱に物を片付ける。
その時だった。九王の視界の端に、何かが明るく光り出す。それはだんだんと大きくなっていた。
九王は、すぐさま体内の計測機器を起動し、状況の記録を開始する。そしてウッマにも連絡を取る。
『ウッマ! 正体不明の光源が出現しました! 未確認異常現象です!』
『それ火球とかの類いじゃないの?』
『いえ! 今も観測をしていますが、明らかに火球のような直線的な動きではないです!』
九王の言う通り、UAPは南の空を蛇行しながら飛んでいる。しかも光源がだんだんと大きくなっている。
そのままUAPは理研の敷地の隣にある旧在日米軍基地へと落ちていった。
『UAPが墜落しました! 隣の旧米軍基地です! ウッマもすぐに来てください!』
『分かったよ』
九王は工具箱を持って物理化学研究棟から飛び出て、旧米軍基地へと走る。敷地を区切る鉄柵は経年劣化で朽ちており、柵として機能していない。
柵を飛び越え、基地の真ん中まで走る。光り輝いていた光源は今や消失しており、そこには銀色の宇宙船が存在していた。宇宙船は昔のスペースシャトルのような形をしているが、それと比べれば二回りほど小さい。そしてそのコックピットらしき窓から、赤い光が点滅していた。
九王がそのように観察をしていると、そこにウッマが到着する。
「これがUAP? それにしては、だいぶ人類の意匠に寄っているような……」
「念のため、アレを出してください」
「了解」
そういってウッマの尻あたりが縦長に開き、中からショットガンがせり出してくる。
九王はそれを取り出し、同じく尻から一つずつ出てきた弾丸をショットガンに装填していく。5発ほど装填し、フォアエンドを前にスライドさせる。これで弾丸が発射できる状態になった。
九王は銃口を宇宙船に向けながら、慎重に宇宙船へ接近する。
宇宙船のコックピットまで数メートルのところまで接近すると、突然コックピットが開いて中から少量の煙が立ち上る。
そして中からヒト型の影が出現した。
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