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第33話 証拠を押さえました
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呪物を見つけた九王は、まるでちゃぶ台をひっくり返すような勢いで瓦礫をどかしていく。
そして瓦礫の下に存在した呪物と思われる物体を次々と掘りだしていく。
「見てください! 骸骨にも見える仏像のようなものが出てきましたよ!」
「やめろ! こっち見せるな!」
「こっちには指みたいなのがあります!」
「うわぁぁぁ! マジでやめろ! そういう悪ノリみたいなのが一番罰当たりなんだぞ!?」
相変わらず呪物に興味津々の九王と、嫌悪感というか拒否反応を引き起こしている小堀。そしてそれを微笑ましく見守るウッマ。実際には微笑ましくなく、阿鼻叫喚とした場面が展開されているだけだが。
こうして九王の手により、様々な呪物と思われる物体が地面に置かれる。
「いやぁ、結構集まりましたねぇ」
九王は清々しい顔で呪物たちを見る。
一方で小堀は、完全に丸まって耳と目を塞いでいる。さながら対爆防御姿勢のようだ。
「小堀、そんなに毛嫌いするようなものじゃないよ。ほら、呪物って言っても所詮は物じゃないか」
「そんなわけあるか! 物にだって怨霊は憑りつくものだぞ!? そういう映像も見たことある!」
「そんな記憶のあやふやな部分を紹介されてもね……」
ウッマはあからさまに嫌そうな声を出す。
「お前……、俺のこと馬鹿にしてんのか……?」
「まぁ、3割くらいは」
「クソがッ……!」
小堀とウッマがそんな話をしていると、九王がこちらにやってくる。
「小堀さん、せっかくなのでこのまま心霊観測しましょう!」
「何がせっかくだ! 俺にとってはどんな刑罰よりもキツい罰なんだぞ!」
「えぇ、いいじゃないですかー。別に命が減るわけでもないでしょう?」
「過剰なストレスで寿命縮むわ!」
あーだこーだ言いながら小堀は心霊観測を拒否するのだが、そのたびに九王が少しずつ萎れていく。
良心に傷が付いた小堀は、その時に自分の中に葛藤が生じる。
(このまま九王の存在意義を否定してもいいのか? 俺が同じことを言われたら、正気でいられるか?)
そんなことを考えてしまう。そんなことは許されないだろう。
だから小堀自身がやってほしいことを言う。
「……分かったよ。観測すればいいだろ……」
ブツブツと文句を言うように、小堀は九王に言う。
「ありがとうございます!」
パァッと表情が明るくなった九王に、小堀は何か恥ずかしさのようなものを感じるだろう。
「それじゃあ早速準備をしましょう! ちょうど夕方ですし!」
しばらく観測の準備が行われる。
計測装置やらアクションカムやらを準備し終えた時には、日は完全に沈んでいた。
「それじゃあ、清応49年6月4日の心霊観測を開始します」
「うす……」
九王が観測開始の宣誓をし、小堀は乗り気ではないが先ほどの発言があった手前引き返せないことに後悔していた。
やがて辺りは真っ暗になる。それと同時に、それらしい音が鳴り始める。
『パキ』
『ぺキ』
『ポキ』
指の関節を鳴らした時に発生するような音が、断続的に発生する。
その音は呪物が置かれている辺りから鳴っているようだ。
(おそらく呪物のある場所から鳴っていると思うんですが、精密に測定するとそうではない……。これは興味深い現象ですね)
一方で小堀は、やはり対爆防御姿勢になったまま固まっていた。そして怖くない、心霊などないといったことを誰にも聞こえないくらいの声量で呟いていた。
そして計測開始から1時間ほど経過した時である。
『パンッ』
明らかに呪物のあるほうとは逆の、反対方向から聞こえた音である。自然では聞くことのない、例えて言うならば焼いた石が弾けるような音が聞こえたのだ。
小堀もさすがに聞こえたようで、うめき声を上げてさらに丸くなった。九王は音の鳴ったほうを見て、そこに異常がないかを確認する。
(……何もありませんね)
そうして視線を戻した時である。
違和感。それを急に感じたのだ。
(何か、おかしなことが起きました……?)
すぐに映像を巻き戻し、先ほどの光景と見比べる。
するとその違和感に気づいた。
「日本人形が……、動いている?」
そう、九王が最初に見つけた日本人形。それが置いてあった場所から10cmほど九王たちのほうに移動しているのだ。
「ウッマ、アクションカムの映像出せますか?」
「もちろん出せるよ」
そういって九王とウッマはデータのやり取りをする。
とあるアクションカムは、この呪物の方を撮影していた。データを突き合わせれば、何が起きたのか明白だ。
問題のシーンを発見した。九王が振り返った瞬間、日本人形がひとりでに動いているのだ。
日本人形には固定したり動かしたりする紐などの道具は繋がっていない。それは九王自身が一番よく分かっていた。
「心霊現象です……! 心霊現象が撮れましたよ!」
そういって九王は大はしゃぎし、小堀の背中を叩く。
「小堀さん! 確固たる証拠が映像記録に残りましたよ!」
「やめ……、おい! やめろ……!」
結局九王が大はしゃぎしたことで、それ以降心霊現象はパタリと止まったそうな。
そして瓦礫の下に存在した呪物と思われる物体を次々と掘りだしていく。
「見てください! 骸骨にも見える仏像のようなものが出てきましたよ!」
「やめろ! こっち見せるな!」
「こっちには指みたいなのがあります!」
「うわぁぁぁ! マジでやめろ! そういう悪ノリみたいなのが一番罰当たりなんだぞ!?」
相変わらず呪物に興味津々の九王と、嫌悪感というか拒否反応を引き起こしている小堀。そしてそれを微笑ましく見守るウッマ。実際には微笑ましくなく、阿鼻叫喚とした場面が展開されているだけだが。
こうして九王の手により、様々な呪物と思われる物体が地面に置かれる。
「いやぁ、結構集まりましたねぇ」
九王は清々しい顔で呪物たちを見る。
一方で小堀は、完全に丸まって耳と目を塞いでいる。さながら対爆防御姿勢のようだ。
「小堀、そんなに毛嫌いするようなものじゃないよ。ほら、呪物って言っても所詮は物じゃないか」
「そんなわけあるか! 物にだって怨霊は憑りつくものだぞ!? そういう映像も見たことある!」
「そんな記憶のあやふやな部分を紹介されてもね……」
ウッマはあからさまに嫌そうな声を出す。
「お前……、俺のこと馬鹿にしてんのか……?」
「まぁ、3割くらいは」
「クソがッ……!」
小堀とウッマがそんな話をしていると、九王がこちらにやってくる。
「小堀さん、せっかくなのでこのまま心霊観測しましょう!」
「何がせっかくだ! 俺にとってはどんな刑罰よりもキツい罰なんだぞ!」
「えぇ、いいじゃないですかー。別に命が減るわけでもないでしょう?」
「過剰なストレスで寿命縮むわ!」
あーだこーだ言いながら小堀は心霊観測を拒否するのだが、そのたびに九王が少しずつ萎れていく。
良心に傷が付いた小堀は、その時に自分の中に葛藤が生じる。
(このまま九王の存在意義を否定してもいいのか? 俺が同じことを言われたら、正気でいられるか?)
そんなことを考えてしまう。そんなことは許されないだろう。
だから小堀自身がやってほしいことを言う。
「……分かったよ。観測すればいいだろ……」
ブツブツと文句を言うように、小堀は九王に言う。
「ありがとうございます!」
パァッと表情が明るくなった九王に、小堀は何か恥ずかしさのようなものを感じるだろう。
「それじゃあ早速準備をしましょう! ちょうど夕方ですし!」
しばらく観測の準備が行われる。
計測装置やらアクションカムやらを準備し終えた時には、日は完全に沈んでいた。
「それじゃあ、清応49年6月4日の心霊観測を開始します」
「うす……」
九王が観測開始の宣誓をし、小堀は乗り気ではないが先ほどの発言があった手前引き返せないことに後悔していた。
やがて辺りは真っ暗になる。それと同時に、それらしい音が鳴り始める。
『パキ』
『ぺキ』
『ポキ』
指の関節を鳴らした時に発生するような音が、断続的に発生する。
その音は呪物が置かれている辺りから鳴っているようだ。
(おそらく呪物のある場所から鳴っていると思うんですが、精密に測定するとそうではない……。これは興味深い現象ですね)
一方で小堀は、やはり対爆防御姿勢になったまま固まっていた。そして怖くない、心霊などないといったことを誰にも聞こえないくらいの声量で呟いていた。
そして計測開始から1時間ほど経過した時である。
『パンッ』
明らかに呪物のあるほうとは逆の、反対方向から聞こえた音である。自然では聞くことのない、例えて言うならば焼いた石が弾けるような音が聞こえたのだ。
小堀もさすがに聞こえたようで、うめき声を上げてさらに丸くなった。九王は音の鳴ったほうを見て、そこに異常がないかを確認する。
(……何もありませんね)
そうして視線を戻した時である。
違和感。それを急に感じたのだ。
(何か、おかしなことが起きました……?)
すぐに映像を巻き戻し、先ほどの光景と見比べる。
するとその違和感に気づいた。
「日本人形が……、動いている?」
そう、九王が最初に見つけた日本人形。それが置いてあった場所から10cmほど九王たちのほうに移動しているのだ。
「ウッマ、アクションカムの映像出せますか?」
「もちろん出せるよ」
そういって九王とウッマはデータのやり取りをする。
とあるアクションカムは、この呪物の方を撮影していた。データを突き合わせれば、何が起きたのか明白だ。
問題のシーンを発見した。九王が振り返った瞬間、日本人形がひとりでに動いているのだ。
日本人形には固定したり動かしたりする紐などの道具は繋がっていない。それは九王自身が一番よく分かっていた。
「心霊現象です……! 心霊現象が撮れましたよ!」
そういって九王は大はしゃぎし、小堀の背中を叩く。
「小堀さん! 確固たる証拠が映像記録に残りましたよ!」
「やめ……、おい! やめろ……!」
結局九王が大はしゃぎしたことで、それ以降心霊現象はパタリと止まったそうな。
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