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私の婚約者が医者だと知り狙う友人は、この度無事に破滅しました。
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「あんたの婚約者、医者なの!?」
…また、始まった。
私の友人は、昔から医者や弁護士といった肩書の男が大好きだ。
内緒にしてたけど、ついにバレたか。
「ねぇ、彼に会わせてよ?」
「どうかな…彼、忙しいし。」
絶対、阻止しないと─!
※※※
「こんな所で会うなんて、偶然ね!」
「え、ええ…。」
「君の、知り合い?」
「そうなんです!私、この子の友達なんです。この子が、お世話になってます。もしかして、あなたが婚約者さんですか、お医者様の?」
「ああ、そうだよ。」
「やっぱり!この近くに、おしゃれなカフェがあるんです。せっかくだから、ご一緒しましょうよ、ね?」
そう言って彼女は彼の腕を掴み、強引に引っ張って行ってしまった。
何勝手に、人の婚約者を連れ去ってるのよ!
あんたがその気なら、私にも考えがあるんだから─。
※※※
「お医者様って、大変なお仕事ですよね。私、尊敬します。」
「いや、そんな。」
「私、血とか臓物とか苦手で…だからそれが平気なお医者様って、カッコいいです。」
嘘つき…この間グロいホラー映画、平気で観てたじゃない!
っていうか、彼は─。
「でもお医者様って、たまにおかしな患者に絡まれたりするでしょ?それ、大変ですよね。私も受付嬢してるから、分かります。だって病院って、精神科とかあるでしょ?あそこにいる人たち、どう思います?。実は私、過去に精神的におかしくなった男に、襲われた事があるんですよ。大学生の時に、同じサークルで一緒だった男。あいつ今、精神科に入院してるみたい。」
「大学のサークル…襲われた?それで、精神科に入院してるって?」
「ええ。私、T大学の演劇サークルに入ってたんです。」
「そうか…君が、あの。」
「え、やだ。私をご存じなんですか?嬉しい、これって運命ですよね。良かったら、連絡先を─。」
「男に襲われた、ね…。その原因を作ったのは、君だろう?あいつを散々振り回してお金を貢がせて、お金が無くなったらあっさり捨てて…。君のせいで、俺の友人は心が壊れてしまったんだ。俺は少しでも、彼の様な人を助けたくて医者になったんだ。君は勘違いしてるようだけど、俺は内科医や外科医じゃない…精神科の医師だ。君の事は許しはしない、さっさと消えてくれ。」
「そ、そんな!違うんです、私、そんなつもりじゃ…!」
「お前、こんな所で何やってる!」
「え!?あなた、何でここに居るの?」
「私が呼んだのよ。あなたが他の男に声かけてるから、迎えに来てって。」
「何、余計なことしてるのよ!」
「お前、俺が居ながら何やってるんだ。しかも聞いたぞ、昔男に金を貢がせてたって。お前、俺にも同じ事してるじゃねーか!馬鹿にしやがって…今までのお金、返してもらうからな!それから、この前の婚約の話は無しだ!」
「そ、そんな…。」
「じゃあ、私たちはこれで。行きましょ─。」
※※※
医者と知り、私の婚約者を狙う友人。
ていうか、あなた恋人居るよね?
ここに呼ぶから、覚悟しなさい。
そして彼女は、私の婚約者に嫌われ、恋人からも捨てられました。
その後、お金を返せなかった彼女は、元恋人に訴えられる事になりました。
どうやら彼女の不幸は、始まったばかりの様です─。
…また、始まった。
私の友人は、昔から医者や弁護士といった肩書の男が大好きだ。
内緒にしてたけど、ついにバレたか。
「ねぇ、彼に会わせてよ?」
「どうかな…彼、忙しいし。」
絶対、阻止しないと─!
※※※
「こんな所で会うなんて、偶然ね!」
「え、ええ…。」
「君の、知り合い?」
「そうなんです!私、この子の友達なんです。この子が、お世話になってます。もしかして、あなたが婚約者さんですか、お医者様の?」
「ああ、そうだよ。」
「やっぱり!この近くに、おしゃれなカフェがあるんです。せっかくだから、ご一緒しましょうよ、ね?」
そう言って彼女は彼の腕を掴み、強引に引っ張って行ってしまった。
何勝手に、人の婚約者を連れ去ってるのよ!
あんたがその気なら、私にも考えがあるんだから─。
※※※
「お医者様って、大変なお仕事ですよね。私、尊敬します。」
「いや、そんな。」
「私、血とか臓物とか苦手で…だからそれが平気なお医者様って、カッコいいです。」
嘘つき…この間グロいホラー映画、平気で観てたじゃない!
っていうか、彼は─。
「でもお医者様って、たまにおかしな患者に絡まれたりするでしょ?それ、大変ですよね。私も受付嬢してるから、分かります。だって病院って、精神科とかあるでしょ?あそこにいる人たち、どう思います?。実は私、過去に精神的におかしくなった男に、襲われた事があるんですよ。大学生の時に、同じサークルで一緒だった男。あいつ今、精神科に入院してるみたい。」
「大学のサークル…襲われた?それで、精神科に入院してるって?」
「ええ。私、T大学の演劇サークルに入ってたんです。」
「そうか…君が、あの。」
「え、やだ。私をご存じなんですか?嬉しい、これって運命ですよね。良かったら、連絡先を─。」
「男に襲われた、ね…。その原因を作ったのは、君だろう?あいつを散々振り回してお金を貢がせて、お金が無くなったらあっさり捨てて…。君のせいで、俺の友人は心が壊れてしまったんだ。俺は少しでも、彼の様な人を助けたくて医者になったんだ。君は勘違いしてるようだけど、俺は内科医や外科医じゃない…精神科の医師だ。君の事は許しはしない、さっさと消えてくれ。」
「そ、そんな!違うんです、私、そんなつもりじゃ…!」
「お前、こんな所で何やってる!」
「え!?あなた、何でここに居るの?」
「私が呼んだのよ。あなたが他の男に声かけてるから、迎えに来てって。」
「何、余計なことしてるのよ!」
「お前、俺が居ながら何やってるんだ。しかも聞いたぞ、昔男に金を貢がせてたって。お前、俺にも同じ事してるじゃねーか!馬鹿にしやがって…今までのお金、返してもらうからな!それから、この前の婚約の話は無しだ!」
「そ、そんな…。」
「じゃあ、私たちはこれで。行きましょ─。」
※※※
医者と知り、私の婚約者を狙う友人。
ていうか、あなた恋人居るよね?
ここに呼ぶから、覚悟しなさい。
そして彼女は、私の婚約者に嫌われ、恋人からも捨てられました。
その後、お金を返せなかった彼女は、元恋人に訴えられる事になりました。
どうやら彼女の不幸は、始まったばかりの様です─。
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