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第20怪 喰う
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夢を見た。
恐らく、明け方ごろに見た夢だったと思う。
半分意識が覚醒していたから、もしかしたら夢ではなく実際に聞いた声だったのかも知れない。
幼い子供の声が、私の部屋の中で響いている、そういう夢だった。
キャハハハハと、高く笑う声。
バタバタと部屋を走り回る、うるさい足音。
何がそんなに楽しいんだ!
ここから出ていけ!
私はその子に向かって、怒鳴った。
その瞬間、ピタリと足音が止まった。
そしてその子は、私に覆いかぶさると、私の顔を覗き込みこう言った。
入った。
入れた。
一つになれた。
そして狂ったように、ケラケラと笑い声を上げた。
彼女は、どす黒い闇を纏っていた。
笑い声を上げるその口は大きく、血のよう真っ赤な色をしていた。
その黒と赤に、私の体は飲み込まれていった…。
私は、目を覚ました。
もう、声も出なかった。
…そうか、私は、彼女に喰われたのだ。
夢は記憶の集まりだ。
私はとうの昔に、彼女に喰われていたんだ。
この身も、魂も…。
恐らく、明け方ごろに見た夢だったと思う。
半分意識が覚醒していたから、もしかしたら夢ではなく実際に聞いた声だったのかも知れない。
幼い子供の声が、私の部屋の中で響いている、そういう夢だった。
キャハハハハと、高く笑う声。
バタバタと部屋を走り回る、うるさい足音。
何がそんなに楽しいんだ!
ここから出ていけ!
私はその子に向かって、怒鳴った。
その瞬間、ピタリと足音が止まった。
そしてその子は、私に覆いかぶさると、私の顔を覗き込みこう言った。
入った。
入れた。
一つになれた。
そして狂ったように、ケラケラと笑い声を上げた。
彼女は、どす黒い闇を纏っていた。
笑い声を上げるその口は大きく、血のよう真っ赤な色をしていた。
その黒と赤に、私の体は飲み込まれていった…。
私は、目を覚ました。
もう、声も出なかった。
…そうか、私は、彼女に喰われたのだ。
夢は記憶の集まりだ。
私はとうの昔に、彼女に喰われていたんだ。
この身も、魂も…。
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