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第21怪 その人
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「そう…それが、君の答えなんだ。」
「はい…。私、その女の子に取り憑かれてるんですよ、ずっと昔に。この百物語を書き始めて、それがきっかけで夢を見るようになって、今こうして分かりました。」
「ふうん。」
「そして私の持つ黒いオーラに混ざる、色のないオーラ。そのオーラは、その女の子が放つものです。」
「ふうん…。」
「それに、あなたに憑いているのも、きっと私に憑いてるのと同じ女の子です。私とあなたの夢は良く似ています。…私だけでは飽き足らず、あなたの体まで狙ってるんですよ、その子は。」
「…。」
「Eさんに、あなたのオーラも見てもらいましょうよ、ね?そうすれば私と同じかどうか、よく分かります。そうだ…その後一緒にお祓いに行きましょう?私、もうすぐ…あと1話で作品を書き終わりますから、そしたら…!」
「お祓いね…その前に、僕の話を聞いてくれる?」
その人は私をじっと見つめると、話を始めた。
※※※
僕は、暖かな部屋でまどろんでいた。
そこは柔らかくて、優しくて、安心できて、とても気持ちのいい場所だった。
僕は呼ばれるまでは、ずっとそこに居たかった。
なのに…その幸せは壊されてしまった。
僕の周りに、ある女の子がうろつくようになった。
女の子は僕に何度も、そこから出て自分と遊ぶように誘ってきた。
僕はそこを出るのは危ないと分かっていたから、拒否し続けた。
なのにその子ときたら、今度は無理やりその部屋に入り込んできたんだ。
そして僕に、そこを代わるように迫った。
僕は恐ろしかった。
それでも、代わられまいと頑張った。
だけどついに、こう言われた。
私はあなたに入りたい、と。
僕は、その子の力に負けた。
そうしてその後、僕はその子に喰われた。
ついに、とって代わられてしまったんだ。
彼女は、どす黒い闇を纏っていたよ。
僕を喰いながら笑い声を上げるその口は大きく、血のような真っ赤な色をしていた。
僕を喰って満足した彼女は、こう言ったんだ。
入った。
入れた。
一つになれた。
そして狂ったように、ケラケラと笑い声を上げ続けた。
※※※
なんてことだ…もう彼も、とうの昔に、彼女に喰われていたんだ。
「…彼女は、一体何者なんです…。人の体の勝手に入り込み、とって代わるなんて、そんな酷いことを…。」
「…何も持たない者が、何でも持っている者を羨ましくて妬ましくて、代わりたいと思ったんだろうね。彼女はね、真っ黒なオーラをしていたよ。君と同じ、ね…。」
「私と、同じ…?」
「君は以前、夢は記憶の集まりだと言ったね。君が見る夢は、確かに過去に体験した記憶によるものだ。それはもう強烈な体験だ、トラウマになるような、恐ろしいもの。でもそれは、君の記憶じゃない。…それは、僕の記憶だ。フフッ、そんなに不思議そうな顔をしないでよ。どうして僕の記憶を君が夢に見るか、答えは簡単だ。その体が、元々は僕の物だからだよ。」
そう言って、その人は冷たい目で私を見た-。
「はい…。私、その女の子に取り憑かれてるんですよ、ずっと昔に。この百物語を書き始めて、それがきっかけで夢を見るようになって、今こうして分かりました。」
「ふうん。」
「そして私の持つ黒いオーラに混ざる、色のないオーラ。そのオーラは、その女の子が放つものです。」
「ふうん…。」
「それに、あなたに憑いているのも、きっと私に憑いてるのと同じ女の子です。私とあなたの夢は良く似ています。…私だけでは飽き足らず、あなたの体まで狙ってるんですよ、その子は。」
「…。」
「Eさんに、あなたのオーラも見てもらいましょうよ、ね?そうすれば私と同じかどうか、よく分かります。そうだ…その後一緒にお祓いに行きましょう?私、もうすぐ…あと1話で作品を書き終わりますから、そしたら…!」
「お祓いね…その前に、僕の話を聞いてくれる?」
その人は私をじっと見つめると、話を始めた。
※※※
僕は、暖かな部屋でまどろんでいた。
そこは柔らかくて、優しくて、安心できて、とても気持ちのいい場所だった。
僕は呼ばれるまでは、ずっとそこに居たかった。
なのに…その幸せは壊されてしまった。
僕の周りに、ある女の子がうろつくようになった。
女の子は僕に何度も、そこから出て自分と遊ぶように誘ってきた。
僕はそこを出るのは危ないと分かっていたから、拒否し続けた。
なのにその子ときたら、今度は無理やりその部屋に入り込んできたんだ。
そして僕に、そこを代わるように迫った。
僕は恐ろしかった。
それでも、代わられまいと頑張った。
だけどついに、こう言われた。
私はあなたに入りたい、と。
僕は、その子の力に負けた。
そうしてその後、僕はその子に喰われた。
ついに、とって代わられてしまったんだ。
彼女は、どす黒い闇を纏っていたよ。
僕を喰いながら笑い声を上げるその口は大きく、血のような真っ赤な色をしていた。
僕を喰って満足した彼女は、こう言ったんだ。
入った。
入れた。
一つになれた。
そして狂ったように、ケラケラと笑い声を上げ続けた。
※※※
なんてことだ…もう彼も、とうの昔に、彼女に喰われていたんだ。
「…彼女は、一体何者なんです…。人の体の勝手に入り込み、とって代わるなんて、そんな酷いことを…。」
「…何も持たない者が、何でも持っている者を羨ましくて妬ましくて、代わりたいと思ったんだろうね。彼女はね、真っ黒なオーラをしていたよ。君と同じ、ね…。」
「私と、同じ…?」
「君は以前、夢は記憶の集まりだと言ったね。君が見る夢は、確かに過去に体験した記憶によるものだ。それはもう強烈な体験だ、トラウマになるような、恐ろしいもの。でもそれは、君の記憶じゃない。…それは、僕の記憶だ。フフッ、そんなに不思議そうな顔をしないでよ。どうして僕の記憶を君が夢に見るか、答えは簡単だ。その体が、元々は僕の物だからだよ。」
そう言って、その人は冷たい目で私を見た-。
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