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自分を巡り争う妹と愛人を何とかしろ…?私を邪魔だと罵り捨てた元婚約者など知りません!
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「俺を巡り争う妹と愛人を、何とかしろ!」
ある日突然、元婚約者が私の所に押しかけて来た。
「あなた…あの二人を傍に置き、幸せそうになさってたじゃないですか?そのせいで私を邪魔だと罵り、捨てたのに…。」
彼と私は、半年前まで婚約していた。
しかし、彼が血の繋がらない自身の妹に手を出していた事が発覚。
またそれと同時に、愛人がいた事まで発覚したのである。
彼は、こうなったら三人まとめて俺の女になるか?など馬鹿な提案をしてきたが、当然私は拒否─。
しかし妹と愛人は、彼から身を引くくらいならそれでいいと受け入れたのだ。
彼はそんな二人を可愛がり…反対する私を次第に邪魔者扱いする様に。
そして最後は、私は彼に婚約破棄され捨てられてしまったのである─。
※※※
「あの時とは、状況が変わったんだ!」
話を聞けば、最初は仲良く彼を分け合っていた妹と愛人だが…次第にその仲は険悪になり、やがて二人の争いは激化。
すると二人は怪しげな術や黒魔法まで用い、互いを呪い殺そうとし始めたらしい。
だが、何しろ二人ともそれに関しては全くの素人…その為、自分自身にその呪いがかかってしまったという。
「ならば、放っておけばその内二人とも自滅するでしょう。良かったですね。」
「良くない!その呪いはそれで収まらず、今や俺にまで影響が及んでいる。その証拠にこの所体調は優れないし、何度も死にかけるし…!」
見れば、彼の体にはあちこち傷跡が。
「お前なら、あの力で何とか出来るだろう?」
「あなた…私の力など信じてなかったのでは?」
私には、昔から不思議な力がある。
私の歌声は「奇跡の歌声」と言われていて、精霊や妖精、聖獣や神を呼び出す事が出来る。
そして邪霊や邪神、魔物を追い払う事も出来るのだ。
「今なら信じるからさ…お前の歌声を、あいつらに聞かせてやってくれよ。そしたら、悪いものは皆消え去る!俺は助かるんだよ~!」
そう言って、彼は私に泣きついてきた。
だが私はその手を叩き落とし、彼から離れた。
「私の歌声を、そんな事の為に利用しないで下さい。もう私の歌声は、あの方の許可なく披露出来ません。」
※※※
「あの方…?」
「私、近くこの国の王の妃に迎えられる事が決まりました。」
「お前が妃!?」
「あなたも知っての通り、私の歌声はとても神聖なもの。その歌声を、妃としてこの国の平和や幸せの為に是非響かせて欲しい…そう王に望まれたのです。ですから、そんな男女の痴情のもつれなどというくだらない事に利用しないで。」
「お前…人が大人しく頭を下げてればいい気になって─!」
彼は私を睨むと、嫌がる私の腕を掴み力づくで連れ去ろうとした。
しかし…私の叫び声に控えていた兵が駆けつけ、彼はその場で取り押さえられた。
「妃候補の私に王の許可なく触れ、こんな誘拐まがいの事をしようなど…!王家に対する反逆罪や不敬罪に問われても、あなたは文句を言えないわよ。」
「そ、そんな…!」
捕らえられた彼は、牢へと送られた。
そして今は、二人から受けた呪いのとばっちりに苦しんでいるという。
また、嫉妬から恐ろしい呪いを生み出した妹と愛人は、罰として修道院に送られた。
そこで呪いを解くべく、厳しい務めに耐えて行かねばならない。
それが出来なければ、呪い持ちの為に一生そこから出て来れないのだ。
でも…心根の曲がったあの二人に、そんな日が来るかしら?
それにその呪いが解ける前に、彼の身体の方が持ちそうにないわ。
だけど…こうなったのも彼の自業自得ね。
私という婚約者がいながら二人もの女に手を出し、そのどれをも得ようと欲をかいたんだから─。
そして私は予定通り王の妃となり、その歌声を国中に響かせている。
王に愛される事で、私の力は以前よりもずっと強くなったみたい。
おかげでこの国はより平和に…そして国の民には神の加護が降り注ぎ、私は皆から大いに感謝される事となった。
こうして私は誰からも愛される妃となり、幸せな味日を送っている─。
ある日突然、元婚約者が私の所に押しかけて来た。
「あなた…あの二人を傍に置き、幸せそうになさってたじゃないですか?そのせいで私を邪魔だと罵り、捨てたのに…。」
彼と私は、半年前まで婚約していた。
しかし、彼が血の繋がらない自身の妹に手を出していた事が発覚。
またそれと同時に、愛人がいた事まで発覚したのである。
彼は、こうなったら三人まとめて俺の女になるか?など馬鹿な提案をしてきたが、当然私は拒否─。
しかし妹と愛人は、彼から身を引くくらいならそれでいいと受け入れたのだ。
彼はそんな二人を可愛がり…反対する私を次第に邪魔者扱いする様に。
そして最後は、私は彼に婚約破棄され捨てられてしまったのである─。
※※※
「あの時とは、状況が変わったんだ!」
話を聞けば、最初は仲良く彼を分け合っていた妹と愛人だが…次第にその仲は険悪になり、やがて二人の争いは激化。
すると二人は怪しげな術や黒魔法まで用い、互いを呪い殺そうとし始めたらしい。
だが、何しろ二人ともそれに関しては全くの素人…その為、自分自身にその呪いがかかってしまったという。
「ならば、放っておけばその内二人とも自滅するでしょう。良かったですね。」
「良くない!その呪いはそれで収まらず、今や俺にまで影響が及んでいる。その証拠にこの所体調は優れないし、何度も死にかけるし…!」
見れば、彼の体にはあちこち傷跡が。
「お前なら、あの力で何とか出来るだろう?」
「あなた…私の力など信じてなかったのでは?」
私には、昔から不思議な力がある。
私の歌声は「奇跡の歌声」と言われていて、精霊や妖精、聖獣や神を呼び出す事が出来る。
そして邪霊や邪神、魔物を追い払う事も出来るのだ。
「今なら信じるからさ…お前の歌声を、あいつらに聞かせてやってくれよ。そしたら、悪いものは皆消え去る!俺は助かるんだよ~!」
そう言って、彼は私に泣きついてきた。
だが私はその手を叩き落とし、彼から離れた。
「私の歌声を、そんな事の為に利用しないで下さい。もう私の歌声は、あの方の許可なく披露出来ません。」
※※※
「あの方…?」
「私、近くこの国の王の妃に迎えられる事が決まりました。」
「お前が妃!?」
「あなたも知っての通り、私の歌声はとても神聖なもの。その歌声を、妃としてこの国の平和や幸せの為に是非響かせて欲しい…そう王に望まれたのです。ですから、そんな男女の痴情のもつれなどというくだらない事に利用しないで。」
「お前…人が大人しく頭を下げてればいい気になって─!」
彼は私を睨むと、嫌がる私の腕を掴み力づくで連れ去ろうとした。
しかし…私の叫び声に控えていた兵が駆けつけ、彼はその場で取り押さえられた。
「妃候補の私に王の許可なく触れ、こんな誘拐まがいの事をしようなど…!王家に対する反逆罪や不敬罪に問われても、あなたは文句を言えないわよ。」
「そ、そんな…!」
捕らえられた彼は、牢へと送られた。
そして今は、二人から受けた呪いのとばっちりに苦しんでいるという。
また、嫉妬から恐ろしい呪いを生み出した妹と愛人は、罰として修道院に送られた。
そこで呪いを解くべく、厳しい務めに耐えて行かねばならない。
それが出来なければ、呪い持ちの為に一生そこから出て来れないのだ。
でも…心根の曲がったあの二人に、そんな日が来るかしら?
それにその呪いが解ける前に、彼の身体の方が持ちそうにないわ。
だけど…こうなったのも彼の自業自得ね。
私という婚約者がいながら二人もの女に手を出し、そのどれをも得ようと欲をかいたんだから─。
そして私は予定通り王の妃となり、その歌声を国中に響かせている。
王に愛される事で、私の力は以前よりもずっと強くなったみたい。
おかげでこの国はより平和に…そして国の民には神の加護が降り注ぎ、私は皆から大いに感謝される事となった。
こうして私は誰からも愛される妃となり、幸せな味日を送っている─。
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