1 / 1
裏妻
しおりを挟む
ナオ「帰りが遅くなっちゃった…
夕飯は何にしようかなぁ」
♡私は食材を調達しようと
職場と自宅の間の駅にある
商店街を歩いていた
ナオ「あっそうだった…あの人は夜勤だった。
じゃあ、私だけだから惣菜を買って帰ろっと…」
♡私と夫と二人暮し
私もパートしてるし夫は夜勤も多い…すれ違い生活してる感じだ
ナオ「あら?!あれは田中さんの奥さんかな?」
♡同じ団地に住む、ご近所さんを見かけた
声をかけようとしたが、なにやら急ぎ足で商店街の外れの小道に入って行く
その様子がいつもの彼女とは違うので気になって彼女を追うように入って行った
ナオ「彼女…ここに入ったよね…」
♡そこには『裏妻』と書かれた看板が、のどかな商店街に相応しくない怪しげな色で輝いていた
【第一話 NTR倶楽部①】
♪カランカラン
♡恐る恐る扉を開ける
店員「こちらにどうぞ」
♡スーツをビシッと着こなした落ち着いた雰囲気の男性が奥に招いてくれた
店員「登録希望の方ですか?」
紅茶を差し出しながら彼は言う
ナオ「いいえ…ここに田中さんの奥さんが入って行ったので…」
店員「ああ、藤田さんの奥さんね」
ナオ「いいえ、田中さんですけど」
店員「これは失礼しました。彼女は、ここでは藤田を名乗ってます」
♡店員の男性の言葉に戸惑(とまど)っていると彼は穏やかな声で説明を始めた
店員「ここは『寝とり寝盗られ』を体験できる場所なんですよ。藤田さんは週2で働いてくれてます♪」
♡え?!何を言ってるの??寝取り寝盗られを体験??
店員「あはは、あからさまに軽蔑(けいべつ)の眼差ししましたね。
まあ無理もありまさせんよね。
お金を出して、わざわざそんなことするんですからね」
♡顔に出すぐらいに嫌悪(けんお)してたのだなぁ…私は、感情や表情に出すことがあまりないのに
ナオ「あの…お店の名前が『裏妻』になってましたが働いてる人は皆さん人妻なんですか?」
店員「ええ、それが採用時の条件なので」
ナオ「でも、それじゃ旦那さんを裏切るかたちになりませんか?」
店員「最近マンネリじゃありませんか?」
ナオ「えっ?!何を急に…」
♡ドキッとした
最近は物足りなさを感じていたからだ
店員「ここにいる奥さん達は、女性として扱ってもらいたい!女性としてもう一度輝きたいって思ってるんです」
ナオ「それはわかりますが…わざわざ寝盗られる体験などしなくても…」
店員「藤田さんね、最近すっごく明るくなったんですよ。旦那さんとの営みも復活して女として潤ってるそうです」
ナオ「えっ?!」
♡私は…一瞬、羨ましいと思ってしまった
女として潤い、自信を取り戻したいと思ってしまった
それに気づいたのか店員の男性は
店員「そうですよ。彼女は、自信と優しさを取り戻したんです!素敵ですよね!!」
ナオ「…そうですね。自信を取り戻す…かぁ」
店員「どうです?一度体験してみませんか?なにも毎回カラダの関係を持たなくてもいいんです。お喋りするだけでいいと言う、お客様もいますし」
ナオ「えっ?!そうなんですか!?お喋りするだけなら…やってみてもいいかも…」
店員「今からご来店なさる山田さんの旦那さんなら、貴女にピッタリかもしれません。今から少し体験しませんか?」
ナオ「山田さんの旦那さん…?」
店員「あっすみません。ここでは、お客様のことも○○さんの旦那さんって呼ぶんです。なにせ寝取り寝盗られ倶楽部、通称NTR倶楽部ですから」
店員「もちろん、ここだけの名ですよ。貴女にも素敵な苗字をつけなくちゃ♪貴女は…そうだなぁ『坂本さん』でどうです?」
♡今日から私は金田さんから坂本さんの奥さんになった。ここでは
[完]
夕飯は何にしようかなぁ」
♡私は食材を調達しようと
職場と自宅の間の駅にある
商店街を歩いていた
ナオ「あっそうだった…あの人は夜勤だった。
じゃあ、私だけだから惣菜を買って帰ろっと…」
♡私と夫と二人暮し
私もパートしてるし夫は夜勤も多い…すれ違い生活してる感じだ
ナオ「あら?!あれは田中さんの奥さんかな?」
♡同じ団地に住む、ご近所さんを見かけた
声をかけようとしたが、なにやら急ぎ足で商店街の外れの小道に入って行く
その様子がいつもの彼女とは違うので気になって彼女を追うように入って行った
ナオ「彼女…ここに入ったよね…」
♡そこには『裏妻』と書かれた看板が、のどかな商店街に相応しくない怪しげな色で輝いていた
【第一話 NTR倶楽部①】
♪カランカラン
♡恐る恐る扉を開ける
店員「こちらにどうぞ」
♡スーツをビシッと着こなした落ち着いた雰囲気の男性が奥に招いてくれた
店員「登録希望の方ですか?」
紅茶を差し出しながら彼は言う
ナオ「いいえ…ここに田中さんの奥さんが入って行ったので…」
店員「ああ、藤田さんの奥さんね」
ナオ「いいえ、田中さんですけど」
店員「これは失礼しました。彼女は、ここでは藤田を名乗ってます」
♡店員の男性の言葉に戸惑(とまど)っていると彼は穏やかな声で説明を始めた
店員「ここは『寝とり寝盗られ』を体験できる場所なんですよ。藤田さんは週2で働いてくれてます♪」
♡え?!何を言ってるの??寝取り寝盗られを体験??
店員「あはは、あからさまに軽蔑(けいべつ)の眼差ししましたね。
まあ無理もありまさせんよね。
お金を出して、わざわざそんなことするんですからね」
♡顔に出すぐらいに嫌悪(けんお)してたのだなぁ…私は、感情や表情に出すことがあまりないのに
ナオ「あの…お店の名前が『裏妻』になってましたが働いてる人は皆さん人妻なんですか?」
店員「ええ、それが採用時の条件なので」
ナオ「でも、それじゃ旦那さんを裏切るかたちになりませんか?」
店員「最近マンネリじゃありませんか?」
ナオ「えっ?!何を急に…」
♡ドキッとした
最近は物足りなさを感じていたからだ
店員「ここにいる奥さん達は、女性として扱ってもらいたい!女性としてもう一度輝きたいって思ってるんです」
ナオ「それはわかりますが…わざわざ寝盗られる体験などしなくても…」
店員「藤田さんね、最近すっごく明るくなったんですよ。旦那さんとの営みも復活して女として潤ってるそうです」
ナオ「えっ?!」
♡私は…一瞬、羨ましいと思ってしまった
女として潤い、自信を取り戻したいと思ってしまった
それに気づいたのか店員の男性は
店員「そうですよ。彼女は、自信と優しさを取り戻したんです!素敵ですよね!!」
ナオ「…そうですね。自信を取り戻す…かぁ」
店員「どうです?一度体験してみませんか?なにも毎回カラダの関係を持たなくてもいいんです。お喋りするだけでいいと言う、お客様もいますし」
ナオ「えっ?!そうなんですか!?お喋りするだけなら…やってみてもいいかも…」
店員「今からご来店なさる山田さんの旦那さんなら、貴女にピッタリかもしれません。今から少し体験しませんか?」
ナオ「山田さんの旦那さん…?」
店員「あっすみません。ここでは、お客様のことも○○さんの旦那さんって呼ぶんです。なにせ寝取り寝盗られ倶楽部、通称NTR倶楽部ですから」
店員「もちろん、ここだけの名ですよ。貴女にも素敵な苗字をつけなくちゃ♪貴女は…そうだなぁ『坂本さん』でどうです?」
♡今日から私は金田さんから坂本さんの奥さんになった。ここでは
[完]
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
放課後の保健室
一条凛子
恋愛
はじめまして。
数ある中から、この保健室を見つけてくださって、本当にありがとうございます。
わたくし、ここの主(あるじ)であり、夜間専門のカウンセラー、**一条 凛子(いちじょう りんこ)**と申します。
ここは、昼間の喧騒から逃れてきた、頑張り屋の大人たちのためだけの秘密の聖域(サンクチュアリ)。
あなたが、ようやく重たい鎧を脱いで、ありのままの姿で羽を休めることができる——夜だけ開く、特別な保健室です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる