Starlog ー星の記憶ー

八城七夜

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Sister's Gemini

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千歳と妹達の部屋は家の2階にあり、1階の居間では母親である長門 楓(ながと かえで)が千歳と妹達の朝食の準備をしている。

さきほど千歳を起こした妹、長門 紅葉(ながと もみじ)も母親を手伝っているようである。

「おはようお母さん」

千歳が母親に朝の挨拶をするとコーヒーを飲むか聞かれたので、『お願い』と返事をして千歳が椅子に座り伸びをしていると居間の扉が開いて女の子があくびをしながら入ってくる。

女の子は千歳の向かいに座ると、千歳と同じように伸びをしながらまたひとつあくびをする。

「おはよう青葉ちゃん、眠そうだね」

「おはようおにぃ・・・ん~と寝てたらね、紅葉ちゃんに起こされたの」

千歳のもう1人の妹である長門 青葉(ながと あおば)は目を半開きで首もかっくんかっくんと揺らしながらまだ寝惚けているような声で話す。

そこへ紅葉が氷とコーヒーが入ったコップを2人の前に1個ずつ置いていく。

「お兄ちゃんはもちろんだけど、青葉ちゃんだって明日一緒に入学式なんだから。ちゃんと早く起きることを意識しないと寝坊しちゃうよ」

そう言いながら青葉のコップに入っているコーヒーにミルクと砂糖を入れてかき混ぜてあげている紅葉、この2人は双子で顔は瓜二つで声まで一緒なのだが性格が正反対だ。

「私は寝坊しても間に合うもん」

「そういう問題じゃないの、もう・・・」

紅葉は『やれやれ』といった感じのため息をつくと、キッチンに戻りお盆に朝ごはんが盛られた皿を載せてそれを持ってくる。

そして千歳と青葉の前にトーストとベーコンエッグが乗った皿を置くと自分も椅子に座り、挨拶をして食べ始めると青葉も一緒に食べ始めたが千歳は『おや?』と声を出す。

「このベーコンエッグは・・・もしかして紅葉ちゃんが?」

「うん、今まではお母さんに作ってもらってるだけだったから教えてもらったの、トーストに乗っけやすいように作ったんだけど・・・」

紅葉が頬を赤らめながら言うと、千歳は紅葉の言うようにベーコンエッグトーストの上に乗せて一口齧りもぐもぐと食べる。

「美味しいよ、よく出来てるじゃん」

笑顔で食べ進める千歳の言葉を聞き、紅葉は一瞬安堵の表情を浮かべ満足気な微笑みを浮かべる。

「お、おにぃ・・・夜は私が作ってみるから食べてみてくれる?」

「いいよー、いくらでも食べてやる」

千歳にそう言われ満面の笑みを浮かべる青葉、多分後で母親に教えてもらうのだろう。


千歳の妹達である双子姉妹は姉妹仲良く、姉妹揃って兄の千歳を慕っている。

姉である紅葉は小学生の頃から成績優秀で模試や試験でも1位の常連であり、所属していた美術部での作品も最優秀賞の物ばかりである。
妹である青葉もスポーツ万能で所属していた陸上部では中学1年生からレギュラー入りし、表彰台の常連であった。

そんな2人は先述の通り顔が瓜二つ、声まで一緒ということで髪型を変えなければ見分けがつかないほどであった。

『勉強ができる方』 『運動ができる方』

中学では2人をそんなふうに言う生徒もいた。

小学生の頃、見分けがつくよう別々にしていたお互いの髪型を取り替え、お互い入れ替わりで名乗るという悪戯をしていた時、同級生や教師などの周囲の人間は騙せたが千歳にはすぐ見抜かれた。

2人ともお互いの得意な分野の良い高校に行けるのだが『家から近い』ことや『兄と同じ高校がいい』ということで2人とも千歳と同じ高校に受験し合格、明日から千歳の後輩になるのだ。
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